バンダイナムコエンターテインメントは、2020年9月5日に「テイルズ オブ オーケストラコンサート~25th Anniversary~」をパシフィコ横浜 国立大ホールで開催した。

シリーズ25周年を記念し、歴代テーマソングのカバーソングやオリジナルソングを声優陣が歌う音楽スペシャルプロジェクト「Tales of Dream Project」が発足するなど、音楽面でも大きな盛り上がりをみせている「テイルズ オブ」シリーズ。そうした音楽面で欠かせないイベントとなっているのが、2015年から6度目の開催を迎えたこのオーケストラコンサートだ。

毎年さまざまなテーマで開催されているオーケストラコンサートだが、今回は東京フィルハーモニー交響楽団が歴代タイトルのテーマソングを演奏。オープニングアニメーションと共に、オリジナルとは一味違った魅力をもつオーケストラアレンジをたっぷりと楽しむことができた。

指揮・栗田博文さん
司会・名越 涼さん
岩男潤子さんが「テイルズ オブ ファンタジア」の思い出を振り返る

まずは「テイルズ オブ」シリーズの始まりとなる「テイルズ オブ ファンタジア」でミント・アドネードを演じた岩男潤子さんが、透き通るような歌声で「夢は終わらない ~こぼれ落ちる時の雫~」を熱唱。ミントを思わせる真っ白なドレスに身を包んだ岩男さんが映像と合わせてファンを一気に「テイルズ オブ」シリーズの世界へと誘い、会場は万雷の拍手に包まれる。

改めてステージに登場した岩男さんは夢のような舞台だと話し、感動で胸がいっぱいだと言葉に詰まってしまう。実は緊張がほぐれるかもしれないと記念グッズの「猫耳パーカー」を着て出演したかったと告白するが、「Tales of Dream Project」の配信番組「小野坂!ビバ☆くんの!『テイルズ オブ』ミュージックチャンネル!」にゲスト出演した際に小野坂昌也さん(「テイルズ オブ シンフォニア」ゼロス・ワイルダー役)に止められたと話してくれた。

オーケストラを前に歌うのは人生初のため、決まった時から当日まで非常に緊張したと話す岩男さん。しかし前日のリハーサルで心を落ち着けることができたそうで、本番では美しい歌声をファンに届けてくれた。もともとは延期となってしまった「テイルズ オブ フェスティバル 2020」でミントをイメージしてアレンジした「夢は終わらない ~こぼれ落ちる時の雫~」を歌う予定だったが、今回はまた違ったオーケストラでのアレンジで歌えたと語ってくれた。

ゲームの収録当時の思い出について聞かれると、通常1人ずつ行うゲーム収録だがドラマCDのように声優が全員集まって行っていたため常に和気あいあいとしていたと話す岩男さん。テストの際もアドリブを楽しむ和やかな雰囲気で、クラース・F・レスター役の井上和彦さんがアドリブのきっかけを作り、チェスター・バークライト役の伊藤健太郎さん、クレス・アルベイン役の草尾毅さんが参加し、アーチェ・クライン役のかないみかさんや藤林すず役の川田妙子さんたちの様子にも癒されたと振り返ってくれた。

思い出のシーンはたくさんあるが、忍者の里で温泉に入ることになり、恋の話題で盛り上がった場面がとくに印象的だったそう。ここでオンライン視聴しているファンのコメントも紹介され、トークの間もずっと「クレスさん」とミントのように話す岩男さんに対してたくさんの絶賛コメントやオリジナルスタンプが送られていた。

色褪せない往年の名曲をオーケストラで再現

続いて披露されたのは「テイルズ オブ デスティニー」の「夢であるように」、「テイルズ オブ エターニア」の「flying」、「テイルズ オブ デスティニー2」の「Key to my heart」の3曲。過去にファンとの合唱企画も行われた「夢であるように」はゆったりと立ち上がり、穏やかな中にもゲーム内で味わった切なさや悲しみが呼び覚まされるアレンジに。「flying」ではボーカルの跳ねるような高音を重厚なストリングスが描き、待望の初演奏となった「Key to my heart」ではサビを越えたあとのハイテンポな英詞を多彩な楽器で再現。プレイステーションからプレイステーション2へとハードが変化していく中でオープニングのアニメーションもより表現豊かになり、リアラと舞う花びらの美しさやバルバトスとの対峙には改めて息を呑む。

「テイルズ オブ シンフォニア」「テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-」からのメドレー「Starry Heavens~そして僕にできるコト~二人三脚」では同じシリーズやボーカリストの楽曲らしい統一感もありながら個々の曲が際立つアレンジで、パワフルな金管楽器や曲同士のなめらかな繋がりも光る。

「テイルズ オブ リバース」の「good night」と「テイルズ オブ レジェンディア」の「TAO」はオリジナルを思わせるピアノのイントロが印象的だったが、前者はより包み込むような優しさを、後者は今にも駆けだすような勢いを強く感じる旋律に。「テイルズ オブ ジ アビス」では、テーマソング「カルマ」をアレンジした「mirrors~meaning of birth」のメドレーを演奏。「mirrors」は鉄琴とピアノが主体というオリジナルに近いアレンジで、ゲームを象徴するようなバトルで聞くことになる「meaning of birth」はさらに荘厳さを増幅。オープニングアニメーションと合わせ、魂が揺さぶられるような思いだった。

後半のスタートを飾ったのは、ニンテンドーDSで初登場した「テイルズ オブ ザ テンペスト」と「テイルズ オブ イノセンス」。画面もほかの家庭用ゲームとは一風異なり、25年という長い歴史の中で多彩なハードでの挑戦を続けていたことが伺える。まずは風のように軽やかな「VS(ヴァーサス)」から、異国情緒に溢れた多重コーラスを金管楽器が美しく表現する「Follow the Nightingale」へ。さらに、視聴者からシリーズ25周年を祝うたくさんのコメントが会場のスクリーンに表示された。

オーケストラでも演奏されたことがある「テイルズ オブ ヴェスペリア」の「鐘を鳴らして」では囁くような音色が見え隠れし、「テイルズ オブ ハーツ」の「永遠の明日」では情感あふれる伸びやかなボーカルが堂々たるオーケストラアレンジへと生まれ変わる。「テイルズ オブ グレイセス」の「まもりたい~White Wishes~」では柔らかなハープの音に身を委ねつつ、クロソフィの花を思わせるようなライトアップにも目を奪われた。

シリーズ15周年を記念した「テイルズ オブ エクシリア」とその続編「テイルズ オブ エクシリア 2」はシステムやキャラクターデザインなどでも新たな試みが多く、なかでも「テイルズ オブ エクシリア」のオープニングムービーは選んだ主人公によってムービーが一部変化するという仕掛けも。「progress~Song 4 u」のメドレーでは、前半は効果的に抑揚を働かせ、後半は疾走感あるダイナミックな映像と合わせて一気に駆け抜ける。「テイルズ オブ ゼスティリア」の「White Light」はオリジナルのインパクトあるイントロやギターを金管楽器などで豪華に再現し、最後を飾る「テイルズ オブ ベルセリア」の「BURN」は男性ツインボーカルの力強さをそのままオーケストラへ昇華させ、思わず拳を振り上げたくなるような猛々しさに満ちていた。

鳴りやまない拍手をおくるファンへアンコールとして届けられたのは、今夏配信がスタートしたばかりの「テイルズ オブ クレストリア」をはじめとしたアプリゲームのテーマ曲だ。「テイルズ オブ アスタリア(アヴァロンに眠る輝石編)」の「Adventure」、「テイルズ オブ リンク」の「SCARLET STARLET」、「テイルズ オブ クレストリア」の「蜜と遠吠え」、「テイルズ オブ ザ レイズ(フェアリーズ レクイエム編)」の「ミライからの光」まで、4曲をメドレーで演奏。そして最後は、シリーズのゲームBGMを多数手掛ける桜庭統氏が「テイルズ オブ フェスティバル」の新テーマソングとして書き下ろした「Endless Journey」で締めくくられた。

有料オンライン配信は9月29日までチケット販売しており、9月30日までアーカイブ配信で何度でも楽しむことができる。今回の感動を何度でも味わえるので、まだ視聴してないファンは「テイルズ オブ」シリーズが歩んだ25年の軌跡をぜひ音楽で堪能してほしい。また、12月16日には本公演の演奏曲を収録した「テイルズ オブ オーケストラ コンサート 25th Anniversary アルバム」の発売も決定したので、こちらもチェックしておこう。

しっかり行われていた新型コロナウイルス対策

最後に、筆者の目から見た新型コロナウイルス(COVID-19)の感染予防措置についてもお伝えしておこう。あらかじめ告知されていた通り、入場口では万が一のために連絡先を記載した同意書の回収、非接触体温計による検温や消毒液の設置などが行われ、メガネやマスクでも取り付けしやすいフェイスシールドも配布。ロビーはスタンド花やキャラクターパネルなどもなく広々とした空間になっており、とくに開場直後は人の出入りも少ないので意識せずとも十分なソーシャルディスタンスを確保できていた。

座席も前後左右は空席として収容人数を大幅に減らしており、とくに演奏直前は水を打ったような静けさに包まれたのが印象的だった。しかし演奏が終わると人数が減っているとは思えないほど大きな拍手がおくられていたので、オンライン視聴していたファンの分まで演奏者に熱量を届けられただろう。ちなみに演奏後はがっちりと握手を交わすことも多いコンマスと指揮者も、今回はソーシャルディスタンスを保ちながらその喜びを分かち合っていた。

公演終了後は規制退場となり、実際に人の流れに乗って歩いてみたが座席ごとかつ時間差で出口も分けていたので、無理に間隔を取ろうとしなくても来場者同士の接近はほとんどなかったと思う。ある程度の時間が経過してみないと結果は分からないが、施設、スタッフ、そして会場を訪れたファンそれぞれがしっかりと協力していたので、今回のオーケストラコンサートがイベントの新たな成功例のひとつとなってくれることを祈っている。

セットリスト

M1.夢は終わらない ~こぼれ落ちる時の雫~(テイルズ オブ ファンタジア)
M2.夢であるように(テイルズ オブ デスティニー)
M3.flying(テイルズ オブ エターニア)
M4.Key to my heart(テイルズ オブ デスティニー2)
M5.Starry Heavens~そして僕にできるコト~二人三脚メドレー(テイルズ オブ シンフォニア/テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-)
M6.good night(テイルズ オブ リバース)
M7.TAO(テイルズ オブ レジェンディア)
M8.mirrors~meaning of birth(テイルズ オブ ジ アビス)
M9.VS(ヴァーサス)(テイルズ オブ ザ テンペスト)
M10.Follow the Nightingale(テイルズ オブ イノセンス)
M11.鐘を鳴らして(テイルズ オブ ヴェスペリア)
M12.永遠の明日(テイルズ オブ ハーツ)
M13.まもりたい~White Wishes~(テイルズ オブ グレイセス)
M14.progress~Song 4 uメドレー(テイルズ オブ エクシリア/テイルズ オブ エクシリア 2)
M15.White Light(テイルズ オブ ゼスティリア)
M16.BURN(テイルズ オブ ベルセリア)
EC1.アプリタイトルメドレー
・Adventure(「テイルズ オブ アスタリア」アヴァロンに眠る輝石編)
・SCARLET STARLET(テイルズ オブ リンク)
・蜜と遠吠え(テイルズ オブ クレストリア)
・ミライからの光(「テイルズ オブ ザ レイズ」フェアリーズ レクイエム編)
EC2.Endless Journey(「テイルズ オブ フェスティバル」新テーマソング)

「テイルズ オブ オーケストラコンサート~25th Anniversary~」公式サイト
https://to-orchestra.tales-ch.jp/

(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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