目次
  1. 共同研究の背景と概要
  2. 共同研究の結果
  3. 活用しているAlibaba Cloudのプロダクトについて

本研究は、スクウェア・エニックスが提供するスマートフォン向けデジタルカードゲーム「ドラゴンクエストライバルズ※1」において、ユーザーのゲーム内の行動ログデータを分析することで、コンピューター対戦のバランス調整の精度を向上させることを目的に実施。本研究においてSBクラウドは、機械学習のシステム基盤として、GPUを搭載した仮想サーバーサービス「Elastic Compute Service(ECS)」と、ビッグデータ処理プラットフォーム「MaxCompute」を提供しているとのこと。

※1 2020年8月にリニューアルされ、現在は「ドラゴンクエストライバルズ エース」として配信中。この研究はリニューアル前に実施したものです。現在 「ドラゴンクエストライバルズ エース」に実装されているAIとは異なります。

共同研究の背景と概要

カードゲームのコンピューター対戦において、これに特化した強力なAIの実装を想定する場合、AIが対戦相手(ユーザー)の行動を予想して最適なカードを選択するには、まずは対戦相手のデッキ※2を予測する必要があります。デッキの予測にはデータの分析が伴い、ゲームの運営には膨大な量のデータが取り扱われるため、適切な分析手法の選定と、データを高速に処理できる環境を用意することが重要です。そこでSBクラウドとスクウェア・エニックスは、機械学習に最適なAlibaba Cloudのプロダクトを活用し、「ドラゴンクエストライバルズ」のデータ分析を行う共同研究を実施しました。

本研究では、過去に収集したユーザーのゲーム内の行動ログデータを機械学習を用いて分析し、流行しているデッキやカード、どの行動が勝利に貢献したかなどの推論を行いました。

※2 デッキとは:プレイヤーがゲームをするために用意するカードのセットのこと。

共同研究の結果

データ分析の結果、カードごとの利用状況(カードの利用率や組み合わせ率、使用されるタイミングなど)を可視化することができました。今後は、この結果を基にカードの組み合わせを改善することで、コンピューター対戦のバランス調整の精度向上への活用が期待されます。

なお、本研究に関するスクウェア・エニックスの淡路滋氏へのインタビュー記事を下記のページに掲載しています。
https://www.sbcloud.co.jp/entry/case/sqex

活用しているAlibaba Cloudのプロダクトについて

本研究における機械学習を活用したデータ分析は、Alibaba Cloudのプロダクトである、主にNVIDIA GPUを搭載した仮想サーバーサービス「Elastic Compute Service(ECS)」と、ビッグデータ処理プラットフォーム「MaxCompute」を利用して行われました。

「MaxCompute」は、ペタバイト(PB)級の大容量のデータの処理および保存に対応した、高速なデータウエアハウスソリューションです。さまざまなデータの連携ができるソリューションを利用可能な他、分散コンピューティング処理をベースにした効率的なデータ処理により、大規模なデータセットへの照会・検索処理が可能です。
https://www.alibabacloud.com/ja/product/maxcompute

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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