2020年10月29日に発売されたPS4用ソフト「GreedFall」を直感赴くままに10時間プレイしてみましたので、その状況をゆるく正直に正確に、そして、なんとなくモヤっと伝えていきます。
目次
コロナ禍でこれまでの生活が一変してしまった現実世界ですが、新たに発見された事象から情報をアップデートして、世界中の人々が日々の生活を続けています。もっともらしい情報が流れ、それを信じ続ける人もいれば、間違っていると断罪する人もいて、混乱がありつつもそれぞれの自由を謳歌しています。
そして、ネット社会ゆえに情報伝達が速い分、正誤分析をする前に情報が次々とやってくるため、専門性の知識がないのであれば、闇雲に流されないことが大事になります。
1年前にはゲームの中にしかなかったような劇的な変化が、現在の日本のみならず世界で起き続けている状況ですが、現実の世界では、より専門性の高い人や政治力のある人の判断を見守ることしかできません。特効薬やワクチンが手ごろな値段や保険で提供されるようになるまでは、さしたる知識も影響力もないボクたちは、いろいろと気を付けながら日々の生活をし続けるしかありません。あえて頑張る場面があるとしたら、どこまでも無茶をできるのはゲームの中くらいでしょう。
そこで、新作情報をあれこれとチェックしている時に、不治の病気に人々が苦しめられている中で、一人の人間として何を成し、世界にどのような影響を与えられるか、真摯に取り組むことができるゲームが見つかりました。
ゲームゆえに、都合よく展開される可能性は高いにしても、そこには一つのシミュレーションが成立すると考え、早速「GreedFall」に挑戦することにします。
1.想像していた出発点に着き4時間経過
2.正義感から脇道に逸れて5時間経過
3.実力不足を補うために闘い8時間経過
4.辻褄合わせに走り回って10時間経過
5.そして、まとまらないまとめ
想像していた出発点に着き4時間経過
ゲームを起動するとセピアカラーの風景が現れます。
島の上には黒い雲があり、海の先には光が見えます。現在生活をしている島には未来がなくて、外にこそ未来があるという事でしょうか。さて、ここでドーンとタイトルロゴが……出ません。ロゴが出てこないため、更に背景に注目してしまい、舞っている塵に風流を感じるでもなく、黄昏るでもなく、体に悪そうな感覚を覚えてしまいます。
○ボタンを押すと「明るさ設定」をした後、モード選択画面になり、「新しいゲーム」、「ロード」、「オプション」、「クレジット」の4項目が表示されるため、「クレジット」を選ぶとどことなくバッドエンド感が漂ってきます。
「オプション」の「ゲームコントロール」で操作方法を軽く学んでおきましょう。
「新しいゲーム」を選ぶと「簡単」、「通常」、「ハード」、「極」の4つの難易度が提示されるため、普段のプレイの場合は「簡単」を選ぶところを、今回は普通に遊ぶとどうなるかという検証を兼ねて、「通常」を選んでゲームの世界に飛び込みます。
オープニングではいきなり画家が絵を描いていました。
被写体はプレイヤーでしょうか。えっ?
いやいや、骸骨がプレイヤーという訳ではなく、地球儀の左にいるのがプレイヤーのようです。
この顔の人物がプレイヤーなのかと思えば、違いました。キャラメイクの始まりです。
性別とプリセットから大まかなキャラクターの外観を完成させることができるのですが、顔、髪、顔の色、眉、肌の色、紙の色、目の色をそれぞれ細かく設定することもできるため、このようなキャラクターにカスタマイズしました。
外観が決まると次は開始スキルの選択になり、戦士、技術、魔法の3択なので、力任せにプレイできそうな戦士にしておきましょう。
力、敏捷性、メンタルパワー、意志、精度、持久力の6属性から1つの属性を選ぶことができるので、持久力を選びました。
最後にカリスマ、スタミナ、職人の技、直感、ピッキング、科学の力の6能力から1つの能力を選ぶことができるので、スタミナを選びました。
これでキャラクターが完成しました。顔が変わりすぎて、画家も困っているようですが……。
移動はサードパーソン系の3Dアクションスタイル。画面の上部を見ると、イベントのある方向にカメラが向いている時に、目印が表示されます。
ひとまず目的地を目指して進んでみると、広場で剣を渡され、バトルのチュートリアルに突入します。
武器による攻撃を決め、敵の攻撃をかわし、受け流し、体力が減ったらアイテムを使って体力を回復。銃器を使った攻撃や、装甲の厚い敵への衝撃兵器での攻撃、怒りゲージを使った攻撃など、一通りの戦い方を学ぶと、やっとのことでバトルから解放されるも、いきなりの問いかけ。
どうやらこのような問いかけに対する選択肢の選択によってストーリーが変わってくるゲームのようなので、緊張感を持って選択肢に当たりましょう。
ここでちょっと情報を整理しておくと、今作は17世紀のヨーロッパをイメージした世界を舞台にした、オープンワールドタイプのゲーム。探索時にはマップを見ながら目的地を目指し、敵に遭遇した際のバトルはアクション要素が強めのタイプ。プレイヤー自身は商人会衆の所属で、特使としてこれから「ティア・フラディ島」に派遣されるようです。この世界では「マルコーリ」と呼ばれる不治の病で人々が苦しめられているようなのですが、「デ・サルデ王女」はその病を患っているのでしょうか。
船で「ティア・フラディ島」に向かう前に、母である「デ・サルデ王女」に別れを告げたかと思えば、やるべきことが山積みでした。それどころか、単身でイベントをこなすかと思えば、いきなり「クルツ」がチームに加わりました。
マップの目印を頼りにイベントをこなすも、画面右側に表示される目的が次々とアップデートされていきます。
街は必ずしも穏やかではないので、ふいに襲われることがあり、「クルツ」と力を合わせて戦うことになります。とはいえ、あまり巧みに戦えないので、鈍器による力任せの攻撃で……これはこれで痛々しいのですが……。
街を歩いていると、初めて足を踏み入れたところで「発見しました」と表示され、なんとなく嬉しい気持ちになれます。「ティア・フラディ島」にたどり着いていないのに、こんなところでも発見があるのですね。
ともかく、すぐに島へ行けるかと思えば、やらなくてはならないことがマルチで展開していき、闇雲に問題に首を突っ込んでいくといきなりバトルへと発展してしまい……死にました。
細かくセーブをしていなかったので、どこまで巻き戻るのかと不安に思ったのですが、「最後のセーブゲームをロードします」を選ぶと、直前にこなした会話イベントの直後から始まったので、一安心。
それではと、なるべく戦わないで済むイベントをこなしていくと……。
ともかく、助けるべき人を助けて船出する準備が整ったかと思えば、船からワイルドな獣が登場。
大自然を相手にするゲームだと思っていたので、獣系の敵が出ることは想像していたのですが、いきなり登場する獣がクリーチャー系なのはびっくりしました。名前は「未知の生物」だそうで……。
バトルについてはすっかり諦めていたのですが、敵の攻撃を喰らわないように回避で敵の周りを回転しながら鈍器で殴りまくっていたら、どうにか倒すことができました。
満を持しての出航となり、一安心していると、ここでやっとタイトルが登場。すでにプレイ開始から4時間後のことでした。
正義感から脇道に逸れて5時間経過
「セレス」では、いくつかのイベントをクリアしなくても、最終目的となる出航をすることができました。しかし、「ティア・フラディ島」では、選択肢によって展開が変わってくることでしょう。ともかく、「バスク」が仲間になったようです。
地図を確認してみると、「ティア・フラディ島」が広大な島であることが確認できます。現在地は地図下方の青い矢印で、黄色い丸が次の目的地のようです。ちなみに、先ほどまでいた「セレン」はこの地図の右下に小さく描かれているのですが、縮尺が分からないので、島のサイズ感はいまいちわかりません。

街中を移動していくと、少しずつマップが解放されていきます。
ただ闇雲に移動しているとバトルになってしまうようで、自分とは違う派閥が支配している地域では慎重な行動が求められるようです。
ストーリー展開については端折りますが、女性に唐突に話しかけられるイベントが発生。
ここで3人目の仲間が加わったのですが、移動時には2人までしか連れて行けないため、誰をチームに残すか選択しなくてはなりません。唐突に仲間になった「シオラ」がロックされているようで、「バスク」か「クルツ」のどちらかにはここで別れてもらうことになりました。
何となくメインの目的を把握しつつも、現地人の商人が理不尽な目にあっているというサブイベントが気になったため、イベントを進めていくと、商人の仲間が囚人になり、闘技場で裁きにあうとのこと。
そのため、闘技場で囚人と一緒に戦うことにしたのですが……。
あっさり負けたところで5時間が経過しました。
実力不足を補うために闘い8時間経過
闘技場では、通常はチームのメンバーと一緒に戦うのですが、「囚人と一緒に戦うように頼む」を選ぶと、プレイヤー自身と囚人だけで、クリーチャーと戦うようになっていました。それに対して、普通に闘技場に挑戦すると、チームメンバーと一緒に戦うことができるため、ここは普通に戦ってみることにしましょう。
クリーチャーを相手に戦うのかと思えば、闘技場の最初の敵は人間でした。
勝つと2つ目のチームとの戦いになるのですが、またも人間相手の戦い。
そして、3つ目の戦いで初めて獣が登場しました。囚人と一緒に戦った時と比べると敵がかなり弱いので、先ほどの戦いがいかに無謀だったかわかります。
更に、「第二のチャレンジ」が発生。
今度は複数の獣との戦いになり、これはこれで苦戦するも、やはり囚人と一緒に戦った時よりも敵が弱い印象なのは変わりません。
「第一のチャレンジ」と「第二のチャレンジ」を繰り返し、戦うたびに経験値を稼いで、順調にレベルを上げると、「第三のチャレンジ」にも挑戦できるようになりました。今度は空を飛ぶ敵との対決で、見た目は弱そうだけど、実は強いことが判明して大苦戦してしまいます。
結果、散々強くなるも、やはり囚人と一緒に戦うとやられてしまう情けない状況で、8時間が経過しました。
辻褄合わせに走り回って10時間経過
闘技場の囚人は、しばらくイベントをこなしてから戻って来ても、まだまだ生き残っていそうなので、ここでメインのシナリオ進行に戻ります。闘技場の焚き火に近づくと、ここから移動ができることがわかりました。
「旅行する」を選ぶと地図が表示され、目的地を指定すると……。
「キャンプ」にたどり着きました。
この「キャンプ」では買い物をしたり、チームの編成を変えたりできるのに対して、セーブはできないようになっていました。
そして、「キャンプ」から出ると、今度こそ本当に、目的地にたどり着きました。
実は、今回の焚き火からの移動だけでなく、このゲーム内のマップの移動はすべてこの処理になっています。マップの端まで行くと地図が表示され、
選ぶと所要時間が表示されて、
「キャンプ」にたどり着き、
「キャンプ」から出ると目的地にたどり着きます。
闘技場で山ほど戦ったせいか、獣に遭遇してもそれほど苦戦しなくなりました。
残りの時間を使って、少しでもイベントをこなそうと東奔西走すると、劇的にお話が進んでいき、
もしかして、闘技場で戦っていたせいで間に合わなかったんですか?という展開があり、
色々と気になる状況を確認するも、
残念ながら10時間が経過してしまいました。
そして、まとまらないまとめ
ゲームをプレイする前は、いきなり「ティア・フラディ島」から始まると思っていたため、「セレン」を探索する時間がたっぷりあったのには驚きました。
10時間プレイしてみると、世界はかなり大きく、今回プレイした範囲はかなりスモールなスペースを行ったり来たりしていたんだろうなぁ、と想像できました。
バトルで経験値を稼いで強くなるというRPG要素は重要なのですが、全体的にストーリー部分がより重視されるゲームなので、会話や選択肢がその都度大事になることがわかります。
それだけに、文章がすんなり解釈しにくかったり、日本語とはちょっと違う漢字がかなり出ていたりするのが、気になりました。漢字については異国感と感じられないこともないけど、ヨーロッパ感があるかというと……。
レベルアップすると、スキル、属性、能力にポイントを割り当てられるようになっているため、独自の成長ができ、会話の際に特定のスキル、属性、能力がないと選べない選択肢や仕掛けがあるため、成長の大事さを思い知らされます。
それだけに、常に選択肢の選択では気が抜けません。
作業台では、材料や能力などの条件が整っていれば、武器の強化やアイテムの作成ができます。今回のプレイでは条件が整わなかったため、ほとんど使用する機会がなかったけど、やり込む上では重要な要素になりそうです。
終盤のプレイではイベント消化型のプレイになってしまったのですが、その際に役立ったのが、×ボタンのダッシュ。ダッシュをしても疲れないようなので、敵に遭遇しても容易に逃げることができ、ダッシュは攻略時にかなり有効に使えることがわかりました。
もっとも、ダッシュで逃げ回っていると遠方にも行けてしまうため、いざ戦ってみたら実は強敵で全く歯が立たないという状況もありうるわけで……。
走り回ってイベントをこなすだけで通過してしまった拠点が多いため、じっくりとそれぞれの拠点を探索するといろいろな発見がありそうで、相当長い時間プレイできそうな予感がしました。
そして、今回のプレイでは、リアルなコロナ禍とマリコールの脅威が直接的につながるようなプレイにはならなかったのですが、いつの時代にも疑わしい人が湧いて出てくることにリアリティを感じるプレイができました。
アイツだけはリアルな世界に現れないことを、心より願っております。
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
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(C) Greedfall. A game developed by Spiders, published by Game Source Entertainment in Japan under licence from Focus Home Interactive and Spiders. Greedfall is a registered trademark of Focus Home Interactive. All rights reserved.
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