NetEase GamesのiOS/Android向け対戦型ルーターサバイバルシューター「Badlanders」をレビュー。オープンベータテストの内容から見える本作の魅力について紹介する。
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「Badlanders」は、オンライン対戦型のTPS。10月23日からオープンベータテストを実施中だ。対戦型ルーターサバイバルシューターと銘打たれたその内容は、基本的に「荒野行動」のようなバトロワ系の一種。25人というプレイヤーが同じ戦場で勝利を目指し、戦う。ただ、バトロワ系とは異なり、たった1人の勝者を決めることはない。なんなら、他プレイヤーと戦う必要すらない。
戦場からアイテムを持ち返れ!戦闘は避けてもOK
本作の目的は、戦場から高価なアイテムを大量に持ち帰ること。ゲーム開始から10分経つと、マップ上に脱出ポイントが出現する。脱出ポイントには時間制限があるので、それまでに入らなければならない。なので、出現時間までに可能な限りアイテムを回収し、制限時間内に脱出ポイントへ向かう…というのが主なプレイの流れだ。
とにかくアイテムを獲得し、脱出ポイントに辿り着けばいいので、あえて他プレイヤーと戦う必要はない。もちろん、アイテムや脱出ポイントを奪い合う都合上、戦闘が発生する可能性は高い。けど、他プレイヤーから身を隠し、戦闘が発生しそうなら極力逃げる…というプレイであって、勝利することは可能だ。
基本的に、無事脱出することを目指すのなら、極力戦闘を避けた方が無難だ。他プレイヤーを倒せば、そのプレイヤーの持っているアイテムを奪うことができる。けど、奪わずともマップ上のそこここにアイテムがあるので、あえて他プレイヤーを狙う必要はない。こうした構造なので、他プレイヤーとの接触が怖い。他プレイヤーに見つかると、かくれんぼのように「見つかった!」という衝撃がある。とてもスリリングだ。
持ち込む?持ち込まない?アイテムを巡る駆け引き
別の側面から本作にスリルを与えているのが、アイテムの持ち込み要素。いわゆるバトロワ系ゲームでは、基本的に装備ナシの状況でゲームがスタートする。武器や防具といった装備は戦場で見つけるという形だ。しかし本作は、戦場に装備を持ち込むことができる。持ち込めば当然、ゲームスタート時点から武器も使えるし、防具によるスタータスアップだって可能だ。
「だったらガンガン持ち込んだほうが有利じゃん!」と思うかもしれないが、有利な反面、リスクもある。リスクのひとつは、アイテムの所持枠。持ち込む武器や防具、アイテムはもちろん、戦場で回収するアイテムも所持枠を消費する。なので、持ち込めば持ち込むほど、回収可能なアイテム量は減るわけだ。ただこれについては戦場でアイテムの入れ替えを行えば済む話。なので、さほど大きなリスクとはいえないかもしれない。
リスクのふたつめは、他プレイヤーに倒されると、アイテムを失ってしまうという点。他プレイヤーを倒すとアイテムを奪えると書いたが、その裏返しに自分が倒されればアイテムを失うことになる。これは痛い!だから他プレイヤーと出会った時に怖いのだ。強力な武器も、負けて失ってしまうかもしれないのだから。
一応、所持枠の中にセーフティボックスというものがあり、ここに入れたアイテムは負けても持ち帰ることが可能。ただ、セーフティボックス枠は非常に少なく、大半の武器、防具、アイテムは失われる。装備中のものもだ。
ちなみに、持ち帰った武器は、カスタマイズして強化していくことが可能。強力な武器を持ち込めば、ゲーム開始直後から有利な状況を作り出せる。非常に心強い!けど、万が一負けてしまえば、折角カスタマイズした武器が他プレイヤーの手に渡ってしまうことになる…。これが、なんとも悩ましい…!
ちなみに筆者は、ホラーゲームが大好きだがスリルに弱いという人間なので、強力なアイテムは倉庫に保存し、戦場には持ち込まない。戦場でも、基本的に中腰やほふく前進で移動する。こうすると移動時に足音が出にくくなるため、他プレイヤーに気づかれることが少ないのだ。また逆に、他プレイヤーの足音に気づきやすくなるため、いざ戦闘になっても先手を取ることができる。つまり、慎重に慎重を重ねたステルスプレイ!「誰かいるかも…誰かいるかも…」とビクビクしながらプレイしていることもあってか、ホラーゲームばりの緊張感を味わった。
今後改善されるか?オープンベータテストで気になる点
本作は現時点で十分プレイを堪能できるが、正式リリースではない。あくまでオープンベータテストの段階にある作品だ。なので、若干ながら気になる点もある。そのひとつが、ゲーム中のテキスト。ところどころまだ日本語に翻訳していない部分が残っている。しかし、テキストは未翻訳であっても、同時に日本語音声で説明してくれるため、内容の理解に支障はない。この問題については、さすがに正式リリースまでには対応されるだろう。ただ、現時点からプレイをはじめるなら、操作を覚えるまでの間は音声アリでプレイした方がいいだろう。
気になったふたつめの点は、オート起動だ。本作にはオート起動機能が用意されており、脱出ポイントを目指す場合など、特定の場所をマークすることで、マップにその場所までのガイドラインが出現。ラインに沿ったオート移動が可能になる。ただ、ラインの途中に障害物があると、そこで移動がストップしてしまう。オート移動に任せて放置…といったRPGのようなプレイをすることはないので、そこまで大きな問題ではない。なので改善されずとも構わないが、もし改善されたなら、より快適にプレイできるだろう。
ゲーム的なおもしろさはバッチリ!正式リリースが期待できる作品
オープンベータテストで気になった点について触れたが、逆に言えば、他の部分については全く気にならなかった。オンライン対戦ということでマッチング時間が気になる人もいるだろうが、こちらも1分程度と、十分許容できる時間だと思う。最も肝心なゲーム部分については非常に完成度が高く、さすがはネットイースといった印象。正式リリースまでにさらに完成度がアップすると思うと、非常に期待できる。正式リリース時、他プレイヤーと差をつけたいと思う人は、今からプレイしておいた方がいいだろう。