「ウマ娘 プリティーダービー」初心者が、安定してURAファイナルに進出するための方法を前後篇にわたってレクチャー。前編となる今回は、育成に入る前の準備について重点的に語っていきます。
目次
リリース以来、プレイヤーの可処分時間を奪いに奪いまくっている「ウマ娘 プリティーダービー」。作り込まれた育成システムの虜になったトレーナーも多いのではないでしょうか。
一方で、ゲームの流れやシステムはおおよそ理解したものの、強いウマ娘を育てるために何をすればいいのか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。今回はそんな人々に向けて、真似しやすい育成理論のひとつとして、育成計画を立ててPDCAを回す流れをレクチャーしていきます。
本記事では、育成中の目標をすべて達成する=URAファイナルまで進むことをゴールに設定。すなわち、目標レースを勝ち切る能力を持つウマ娘を育てることを目指します。そのためにはまず、育成ウマ娘の特性を把握して伸ばすべき能力を決めることが大切です。
ウマ娘の特性を見極めよう
育成に入る前には必ず、そのウマ娘の特性を見極め、どのように育てるのか決めておきましょう。まずチェックすべきポイントは、距離適性と脚質です。この2つによって、伸ばすべき能力が変わります。
どの距離でも必要な能力
どの距離適性でも、スピードと賢さが必要です。スピードはあらゆるレースの基礎となる能力であり、賢さはトレーニングで伸ばしにくい能力をスキルで補うために必要な能力です。距離適性を問わず、最終的にスピードはC以上、賢さはD+以上あると、URAまでの道のりは安定するでしょう。
距離適性ごとに必要な能力を知る
距離適性では、スタミナと根性のバランスを距離に合わせて取ることがポイントです。
短距離
短距離はスタミナがあまり必要ではありません。その代わり、ラストスパート中に粘りを見せるための根性を上げて、レース終盤を乗り切りましょう。
マイル
短距離よりはスタミナが必要ですが、そこまで重視しなくても大丈夫。短距離と同じく根性でラストスパートを支えましょう。
中距離
中距離からグッとスタミナが必要になってきます。そのぶん根性が抑えめになるので、終盤で速度や加速力を上げるスキルで補いましょう。
長距離
長距離はスタミナが最重要と言っても過言ではありません。根性はそこそこに、中距離と同じく終盤で能力を上げるスキルをつけましょう。
脚質適性ごとに必要な能力を知る
脚質適性によって、スピードとパワーのバランスが決まります。
逃げ
逃げはとにかくスピード、スピード、スピード! 他のウマ娘と競り合うことがあまりないので、パワーは無視して構いません。スピードトレで上がる分で十分です。
先行
先行は前を走るスピードと、他のウマ娘に競り負けないパワーの両方が必要です。最初はどちらも最低Cを目指すイメージで育ててみましょう。
差し
スピードはそこそこで構いませんが、代わりに後ろから馬群をかき分けて前に進むパワーが重要視されます。スピードはスキルで補いましょう。
追込
兎にも角にもパワーです。まったくスピードが必要ないわけではないのが難しいところですが、差しと同様に、スピードはスキルでカバーしましょう。
育成方針を決める
ここからは、筆者が実際に行った育成を例にして説明していきます。今回育てていくのはオグリキャップです。
どの能力が必要か把握する
オグリキャップの距離適性はマイルA、中距離A。今回はマイルで活躍するウマ娘を育てたいので、スタミナよりもスピードと根性を優先していきます。脚質適性は先行A、差しAですが、今回は先行として育成します。上述の内容を踏まえると、スピード、パワーをバランス良く鍛えていくことになりますね。まとめると、
スピード≒パワー≧根性≒賢さ
というように、距離適性と脚質適性に基づいて各能力のバランスの目安をつけていきます。
トレーニングで伸ばす能力と、因子やスキルでカバーする能力を決める
ウマ娘のステータスを上げる方法は、トレーニング、因子、スキル(レース中のみ)の3つがあります。これらを使ってどの能力を伸ばすか決めていきましょう。
ウマ娘の「成長率」を見る
成長率とは、トレーニング時の能力上昇値に乗るボーナスの割合を指しています。オグリキャップの場合はスピード20%、パワー10%ですね。
下の表は、各トレーニングで伸びる能力です。こちらを見てみると、スピードトレが非常に効果的であることがわかります。また、根性トレもスピードとパワーにボーナスが乗るので、能力を複合的に伸ばしやすいと言えます。
スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ | |
---|---|---|---|---|---|
スピードトレ | ↑↑ | ↑ | |||
スタミナトレ | ↑↑ | ↑ | |||
パワートレ | ↑ | ↑↑ | |||
根性トレ | ↑ | ↑ | ↑↑ | ||
賢さトレ | ↑ | ↑↑ |
以上を踏まえて、トレーニングではスピードトレを最優先。パワーはスピードトレで不足する分を、パワートレや根性トレ、継承で上乗せします。ちなみに賢さは、トレーニングの中では賢さトレーニングでしか上げられないので、こちらも折を見て挟むこととなります。
一方で、スタミナに関してはそこそこに留め、2個ほどのスタミナ回復スキルで補うこととしました。
スタミナは必要ないのではなかったの?
オグリキャップの場合、最後に有馬記念(長距離2,500m)で1着を取るという目標が待ち構えています。そのため、スタミナをまったく無視することは難しいのです。また、この最後の目標のために、継承で長距離適性をAにする必要もあります。ウマ娘によっては適性がB以下のレースが目標になっていることもあるため、育成前に目標レースを確認しておくことが大切です。
継承元の選び方
継承では、継承元として選んだ2人のウマ娘の「因子」によって、「初期ステータスにボーナスが入る」「育成時に2回(クラシックとシニアの4月前半)、継承イベントで特定のステータスが上昇する」「スキルのヒントレベルが上がる」「距離適性、脚質適性が上がる」などのメリットが生まれます。
特に初期ステータスのボーナス、継承イベントによるステータス上昇は、因子によっては通常のトレーニング複数回分もの能力値が得られます。強いウマ娘を育てるために、ステータス上昇値の高い継承元を選ぶことは重要なポイントのひとつです。
この継承によるステータス上昇をうまく使うと、やりたいトレーニングに集中することができます。オグリキャップの場合、パワーが必要なのは間違いないのですが、パワートレは今回あまり必要ではないスタミナも伸びるため、効率的とは言えません。しかし、パワーを継承でしっかり強化できれば、最優先すべきスピードトレに注力することができます。今回はパワーがグッと上がる継承元をレンタルし、それと相性が◎になる殿堂ウマ娘(自分で育成し終えたウマ娘)を選択しました。
サポートカードの選び方
サポートカードは、得意なトレーニングと、イベントで得られるスキルのヒント、そして育成ウマ娘が最初から持っている固有スキルを総合的に見て決めていきます。筆者の手持ちのカードの中から今回セットしたものは以下の6枚です。
トレーニングで最重要視するのはスピードトレなので、スピードトレが得意なサポートを2枚入れることとしました。1枚目は「[夕焼けはあこがれの色]スペシャルウィーク」。正直なところ、資産の問題で消去法によって選んだスピード枠ですが、スキル「末脚」「栄養補給」のヒントは有用です。
スピード枠2枚目は、フレンドからお借りした「[夢は掲げるものなのだっ!]トウカイテイオー」。先行や差しに重要な、適切なコース取りにつながるスキルが今回の育成想定にハマります。
どのウマ娘でも汎用的に使えるのが「[ようこそ、トレセン学園へ!]駿川たづな」。イベントでやる気や体力が回復するため、育成が効率的に進みます。
有馬記念対策で採用したのが「[一粒の安らぎ]スーパークリーク」。いわゆる金スキルと呼ばれる「円弧のマエストロ」が非常に強力で、今回のオグリキャップのように、スタミナを伸ばさない場合にこそ入れたい一枚です。
賢さトレで友情トレーニングを発生させるために入れたのが「[努力は裏切らない!]ダイワスカーレット」。賢さトレが得意であれば最初は何でも構わないのですが、このダイワスカーレットはもらえるスキルヒントが先行、マイル、中距離用と、オグリキャップの育成に適していますね。
パワー枠でピックアップしたのが「[パリピ・ぱーりないと!]ダイタクヘリオス」。マイル、先行向けのスキルヒントが多く、ダイワスカーレットと同じく育成方針にマッチしています。
ここまでが育成前に立てる仮説です。あとは実際に育成して検証するのみ。育成時には下記のポイントを念頭に置いてシナリオを進めていきましょう。
シナリオ中に覚えておくと良いポイント
なるべく早く友情トレーニング発生を狙う
友情トレーニングは、サポートとの絆ゲージがオレンジになると発生します。同じ1ターンの消費でも、通常のトレーニングと友情トレーニングでは得られる能力値がだいぶ違うので、育成序盤はサポートの人数が多い練習を意識的に選んでいきましょう。
その中でも、トレーニングで伸ばしたい能力の友情トレーニングは早めに発生させたいですよね。今回のオグリキャップの場合は、トレーニングでスピードを伸ばしたいので、スペシャルウィークやトウカイテイオーがいる練習を重点的に選んでいきました。
夏合宿の使い方
育成では計2回、夏合宿に行きます。合宿中はすべての練習がレベル5になるため、ウマ娘の総合力の底上げに最適。例えば、普段からスピードトレを繰り返していれば、スピードトレのレベルもおのずと上がっていくので、合宿で行う必要性はあまりありません。それよりも、最低限は必要な能力を集中的に伸ばしていく方が効率的です。
目標以外のレースにも出る
始めたばかりのころは目標レースだけ出走している人も少なからずいるのではと思いますが、目標レース以外のレースにも積極的に出走していきましょう。スキルポイントやシューズがもらえるほか、ファンが増えることでシニア(3年目)での固有スキルレベルアップにつながったり、特定のレースで1着を取ることで特殊なイベントが発生したりと、得られるものも多くあります。
URAファイナルの距離の決まり方
上述の内容に付随しますが、URAファイナルでは、それまでに出走したレースの中で一番多い距離が適用されます。マイル向けに育成していても、中距離レースへの出走が最も多いと、URAファイナルも中距離になってしまいます。目標レースも含めて計算し、きちんとコントロールしていきましょう。
たづなさんイベントを有効に使う
「[ようこそ、トレセン学園へ!]駿川たづな」は、イベントでやる気を上げてくれたり、状態異常を治してくれたりと、かゆいところに手が届く存在。友情トレーニングこそ発生しないものの、絆ゲージをためると一緒に「お出かけ」ができるようになります。SSRなので手に入る確率は高くないのですが、フレンドから借りたりして活用していきましょう。以下を覚えておくと、育成の効率化に役立ちます。
- 初めて一緒にトレーニングした際には必ずやる気を1段階上げてくれる
- お出かけイベント2回目では状態異常が治る
- お出かけイベントでやる気が上がるのは1回目、3回目、4回目、5回目
- 5回目のお出かけで、スキル「集中力」ないし「コンセントレーション」のヒントが得られる
ここまで書いてきたことを元に育成したのが、以下のオグリキャップです。ノーコンティニューで目標をすべて達成し、その後のURAファイナルも無敗で優勝してくれました。
こちらが最後の目標「有馬記念で1着」をクリアしたレース動画。このとき、スタミナも根性もD程度でしたが、スキルで都度回復してスタミナの低さをカバーしているのがわかると思います。
繰り返し育成して、精度を上げよう
今回のオグリキャップは比較的うまく育成できた方ですが、改善の余地は残っています。仮説と検証を繰り返しながら、より強いウマ娘を目指していくのがこのゲームの醍醐味。特に、同じウマ娘を繰り返し育成していくと、こんなメリットがあります。
どの能力が不足しがちか把握しやすい
ゲームオーバーになるのは往々にしてレースに負けた時ですが、ここでどの能力が足りなかったのか把握することができます。スキルが発動しないなら賢さ、馬群に飲み込まれたまま抜け出せないならパワー、そもそも馬群に飲み込まれないためのスピード、といった具合です。これが次の育成における新しい仮説となります。
サポートカードが調整しやすい
上述の内容を踏まえて調整したいのがサポートカード。使わないスキルのヒントが多かった、友情トレーニング目当てで入れたけど継承でのステータス上昇で十分だったなど、1度の育成で得られる改善点は少なくありません。自分の資産で組める、最大限に効果を発揮するデッキを模索していきましょう。
では、今回のオグリキャップ育成ではどこを改善すると良いのでしょうか? 次回の記事で詳しく見ていきましょう。