独特なシステムが生み出す高い中毒性!時間内に英雄を合体し敵と戦う「アルカナタクティクス」レビュー

プレイレビュー
0コメント 田中一広

GAMEVIL COM2US Japanから配信されたスマートフォン向けゲーム「アルカナタクティクス」をレビュー。ランダムに出現する英雄をフュージョンして戦う、中毒性の高いバトルについて紹介する。

「アルカナタクティクス」は、スマートフォン向けディフェンスゲーム。いきなり書いてしまうが、本作は非常に出来がよく、中毒性が高い。実際のところ、レビューしようとプレイを始めて、気づいたら2時間経っていた。時間を忘れるとはこのことだ。本作のどこがそんなに高い中毒性を生んでいるのか?それは、本作の特徴である、フュージョン要素だ。

制限時間以内に英雄をフュージョン!より強いパーティを作り出せ

フュージョン要素の説明をする前に、本作の基本的なルールを押さえておこう。フュージョン要素を除けば、本作はディフェンスゲームとしてオーソドックスな作りをしている。英雄(ユニット)をフィールドに配置する準備パートの後、バトルパート開始。バトルパートでは、英雄が自動的に動いて敵を攻撃する。敵を全滅させるとウェーブクリアとなり、一定数のウェーブをクリアすると、ステージクリア。次のステージが解放されるという形だ。

一般的なディフェンスゲームでは、バトルパートで稼いだ金を使い、準備パートで新ユニットの購入や、既存ユニットの強化を行うことが多い。この「強化」を担っているのが、本作におけるフュージョン要素。英雄同士を合体させ、新たな英雄を作り出すという要素だ。

各英雄ごとに、合体可能な英雄が決まっており、合体させる英雄によって異なる姿へと変化する。フュージョンすると、基本的に強くなるので、できればフュージョンさせた方がいい。ただ、ユニット同士、強弱の相性が存在しているので、攻略のためには敵に対して強い相性の英雄へとフュージョンしていくことが重要だ。

ここまでを読んで「ユニット同士の合体なんて珍しくもない」と感じた人もいるだろう。確かに、ユニットの合体は、スマホRPGの育成要素としてありふれているし、スマホゲームには同じ種類のユニットを合体し育てていく「マージ系」なんてジャンルもある。だが、本作はそれらと一線を画している。なぜなら、制限時間が用意されているからだ。準備パートの時間は60秒。この時間内にフュージョンを終えないと、強制的にバトルパートが開始。バトルパートでもフュージョンそのものは行えるのだが、フュージョンさせた英雄をフィールドに配置できなくなってしまう。

しかも、準備パートに行うべき行動は、フュージョンだけではない。フュージョンの素材となる英雄の購入も、準備パートでやるべき行動のひとつだ。そして、これはこれで非常に悩ましい。というのも、どんな英雄がショップに並ぶかは、ランダム。「この英雄が手に入ったら、フュージョンで強力な英雄を作り出せるのに…!」なんて状況でも、ショップに並ぶとは限らない。なので、発想を逆転し、ショップに並んだ英雄を素材にして、今、フュージョンで生み出せる最も効果的な英雄は誰かを考えることになる。

また、準備パートでやるべき行動には、フィールドの拡張もある。ステージ開始時、フィールドに配置可能な英雄は最大4人まで。それ以上の英雄を配置したければ、フィールドの拡張アイテムをショップで買わなければならない。なので、準備パートは正直忙しい。フュージョンの素材として誰を買うか?そもそもどの英雄をフュージョンするのか?可能なら、フィールドの拡張も行わなければならない…と、頭フル回転。準備パートだというのに、「戦場感」はバトルパート以上だ。

ちなみに、素材となる英雄さえあれば、どんな英雄でも作り出せるのかというと、そうではない。フュージョンで生み出すためには、まずガチャでその英雄を手に入れる必要がある。ガチャで手に入れていない英雄は、ロック状態となり、たとえ素材となる英雄が揃っていても、フュージョンできないのだ。逆にいえば、ガチャを回して手持ちの英雄が増えれば、フュージョンで作り出せる英雄も増えていくということ。もちろん、ガチャを回すためには有料アイテムであるダイヤが必要だ。しかし、ダイヤはミッション達成などでもたっぷり獲得できる。なので、課金しないとフュージョンの楽しさが損なわれるというほどではない。

この、時間制限つきの準備パート→バトルパートという小さなサイクルと、ステージクリアを重ねて手持ちの英雄が増える大きなサイクルの組み合わせが、中毒性の高さを読んでいる。まず、限られた時間と素材でいかに強力なパーティーを作れるか考えるのが楽しい。思わず熱くなってしまう。そして、ステージクリアを重ねると、フュージョンのレパートリーが増えていくので、当然、戦略のバリエーションも増えていく。だから、プレイすればするほど、考えることが楽しくなっていく。結果、やめ時を失ってしまうのだ。敬意をこめて、本作に「時間泥棒」という言葉を贈りたい。

縛りがパーティーを強くする!アルカナ要素

フュージョンのおもしろさをさらに高めているのが、本作のタイトルにも含まれている「アルカナ」という要素だ。「アルカナ」はパーティーに対して装備することで、パーティーの能力を底上げするという要素。ゲームスタート時はロック状態だが、ステージ2-5をクリアするとアンロックされる。

単なる装備の何がフュージョンのおもしろさを高めているのかというと、能力の底上げに条件があるという点。たとえば、「X 運命」のアルカナであれば、「フィールドにアーチャー系列の英雄が2/4/6人存在していると、アーチャー系列の英雄は物理攻撃力が20.5/30.5/60.05%アップ」という形で、能力底上げの効果を発動するためには、定められた条件を満たさなければならない。

「アルカナ」の条件は基本的に、パーティーの編成に関わっている。なので、アルカナ発動のためには、条件を踏まえてフュージョンしなければならない。たとえば、「X 運命」であれば、アーチャー系中心のパーティー構成を作り上げることになる。つまり、フュージョンに「縛り」が生まれているわけだ。そして、この「縛り」がおもしろい。ステージ2-5という、フュージョンに慣れてきたタイミングで解放されるので、「縛り」がいい刺激に感じられるのだ。

また、ペナルティがないという点も好感触だ。「アルカナ」の条件を守れば有利な効果が発動するが、条件を守らなかった場合でも別にペナルティはない。なので、自由なプレイが阻害されるわけじゃない。「アルカナ」発動を狙ってフュージョンを行うのもひとつの戦略。あえて「アルカナ」発動を狙わず、臨機応変なパーティー編成で戦うのもひとつの戦略というわけだ。

レシピを覚えてからがおもしろさの本番!狙ってフュージョンするのが楽しい

なお、各英雄ごとに「レベル」も存在しており、RPG的なレベルアップもできるようになっている。レベルアップのためにはその英雄の「霊魂石」が一定数必要。「霊魂石」は既に保有済みの英雄をガチャで引き当てたり、ステージクリアした際に獲得できる。

レベルアップをすると各英雄のパラメーターがアップし、追加スキルを獲得する。十分レベルアップすれば、あえてフュージョンさせずに戦い続けることも可能だろう。また、フュージョンを行う際にも、各英雄のレベルを考えて行うことが重要になってくる。

ここまで書いてきたとおり、フュージョンは本作の中心となる要素で、奥深く、中毒性が高い。その一方で、様々な要素が絡み合っていて複雑でもある。なので、はじめてプレイした時は、どの英雄が有利だとかわからず、ただひたすらフュージョンすることになるだろう。実際、筆者もそうだったし、序盤はそれで十分勝ち進める難易度になっている。

しかし、本作のおもしろさが見えてくるのは、フュージョンに慣れてから。どの英雄とどの英雄をフュージョンすれば誰が作れるのかというレシピを大体覚えたくらいからが、本番といっていいだろう。この段階になると、フュージョンで狙った英雄を生み出すことできるようになり、勝つための素材としてどの英雄を買うべきか?考えながらプレイするようになる。

このウェーブをクリアしたら、次の準備パートで何を買うか考え、時間内にテキパキ購入し、フュージョン。その結果が次のウェーブの勝利に繋がる。…これが、パズルのように奥深く、頭脳を刺激してくれる。ディフェンスゲーム好きなら、是非ともこの魅力に触れてほしい。…おっと、時間泥棒なので、くれぐれも時間に余裕がある時に。

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