2021年10月1日に世界同時発売予定の「FIFA 22」。エレクトロニック・アーツはこの人気サッカーゲームの新要素を開発陣が紹介する、プレス向けバーチャルプレビューイベントをオンラインにて開催した。本イベントで発表された新要素の数々を紹介していこう。

「FIFA 22」ではさまざまな新テクノロジーが使われており、ラインプロデューサーのMATTEW LAFRENIERE(マシュー・ラフレニー)氏は「また、一歩現実の世界に近づきました」とアピール。本作は今後の5年間における「FIFA」シリーズの土台となるもので、「本当にエキサイティングである」と、うれしそうに語った。

特に、フィーチャーされているのが「ハイパーモーション」という技術だ。「11人対11人のマッチキャプチャー」と、「マシンラーニング」というふたつのテクノロジーを融合したもので、同じくラインプロデューサーのSAM RIVERA(サム・リベーラ)氏は「デジタルフットボールを新しくするものです」と胸を張った。

「11人対11人のマッチキャプチャー」は、その名の通り11人の選手同士の試合を、まるごとキャプチャーするというもの。これまでは限られた狭い空間の中で「左にドリブル」「右にシュート」といった指示をスタッフが選手たちに出して動きをキャプチャー。そうした局面ごとのモーションのデータを組み合わせて利用していた。

しかし、「FIFA 22」ではキャプチャー用スーツを着た22人の選手が、広大なピッチの上で実際に試合を行い、全選手のすべての瞬間の動きをキャプチャー。従来のような狭い空間での局面ごとのプレイではない、試合ならではのスピードやテクニックを再現しているという。実際に、選手たちが試合をしているところをキャプチャーしている動画が公開されているので、あわせてチェックしてみてほしい。

もうひとつの技術が「マシンラーニング(機械学習)」だ。キャプチャーしたデータをもとに、さまざまな局面でピッチ上の選手がどのように動くかをコンピューターに学ばせ、試合時の選手たちの複雑な動きをゲームで再現するというもので、「コンピューターをトレーニングすることで、選手のアニメーションはさらにリアルになる」という。

ドリブル、パス、シュート、タックルなど選手のすべての動きに、これらのデータが反映されており、シュートが選手に当たってコースが変わったときのキーパーの反応や、タッチラインからボールが出そうになったときの選手のリアクションなど、4000もの豊富かつ多彩なアニメーションが新たに追加。しかも、実際の試合からデータを得ているので、局面ごとのプレイヤーの動きがよりリアルかつ自然になっており、まったく新しい体験ができるとのことだ。

この11人対11人のマッチキャプチャーは「アニメーションキャプチャーの大きな進歩だ」とRIVERA氏は語った。

「ML-FLOW」と呼ばれるマシンラーニングの技術も紹介された。870万フレームものキャプチャーデータから選手の動きを学習するというもので、その一例として出されたのが、選手がボールにコンタンクトするときの歩幅の取り方だ。まず、大きなストライドでボールを追い、そこから小さくステップして歩幅を調整し、ボールをトラップしたり蹴ったりする。これらの歩幅の取り方やポジショニングが理にかなっていて、シュートなどへの動きが非常にスムーズかつリアリティを増しており、「これまでずっと試みてきた、フットボールにおける人間的な動きがついに実現できた」とRIVERA氏は自賛した。

攻守における戦術のAIも進化を遂げているという。たとえば、ディフェンス時には自チームが4-4-2のフォーメーションでブロックを作り、左右にスライドして守るなど全選手が連動して守備。同時に、守備側が片側のサイドや中央に寄ることで、サイドにスペースが生まれて攻撃側もそこを突くように味方の選手がポジショニングしたり、スペースに向かってフリーランしたりするなど、現代サッカーならではのタクティカルなゲームを楽しめるとのことだ。

選手同士が競り合うコンタクトプレイやボールコントロール時の動作なども現実味が増し、より現実のサッカーらしい動きになっているという。胸でトラップして足下にボールをおさめる、ディフェンダーとの競り合いに勝ってボールをコントロールし、シュートまでもっていくなどのプレイが流れるようなスムーズさで、そのクオリティの高さに驚くことだろう。また、ピッチ上でのちょっとした仕草、行動様式、選手同士のコミュニケーション、表情の変化なども大幅に改善されているとRIVERA氏は語った。

さらに、ゴールキーパーのアニメーションも、より実際のプレイに近いものに。選手個々のスタイルをより忠実に反映することにより、セーブ時の動きのバリエーションが増えており、バラエティあふれるものになっているそうだ。実際にいくつか映像で見ることができたのだが、確かにポジショニング、キャッチング、ボールをかき出す動きなどがパーソナリティを増しており、これらのアクションも見どころのひとつと言えるだろう。

ボールの軌道や動きも見直しがはかられた要素のひとつだ。現実のボールがどのように動くのか、空気抵抗やピッチとの摩擦など、さまざまなパラメータを比較検証。これにより現実とほぼ同じボールの動きを再現できるようになったとRIVERA氏は説明した。実際の映像もいくつか見られたのだが、グラウンダーのパスを出したときのピッチを滑っていくような動き、ロングパスを出した際の軌道などがリアリティを増しており、より本物のサッカーに近いゲームを楽しめそうだ

「爆発的スプリント」という新要素も導入されている。ドリブルやディフェンス時に爆発的な加速ができるというもので、1対1における新たな駆け引きの要素になるとRIVERA氏は語る。ただし、実行できるのは前を向いているときだけで、当たり前だが横や後ろに加速することはできない。また、選手がケガなどをしているときにも、さほど加速は得られないそうだ。

RIVERA氏は「FIFA 21」と「22」の両方をプレイしているが、「21」をプレイするとき、いつもこの「爆発的スプリント」を使いたくなると語っており、かなり便利な機能であることは間違いなさそう。ただ、ゲームバランスを崩すようなオーバーパワーにはなっていないとも名言しており、どのタイミングで使うかなど相手との駆け引きがポイントになるのだろう。

新しいオフェンス戦術も導入されている。ハーフコートごとにプレイスタイルを変えることが可能になっていて、たとえば自陣ではゆっくりビルドアップし、敵陣に入ったらスピーディーに攻めるといった、自陣と敵陣で異なる戦術を利用できる。

もちろん、「スクープ」「フォータッチスキル」など、さまざまな新スキルムーブも導入。試合のスタッツやプレイを分析した情報もこれまで以上にディープになっており、各選手のヒートマップやプレイの細かい内容がほぼすべて網羅されているという。どんなシュートを打ったのか、どんなパスを出したのか、どのようにインターセプトしたのか、すべてのプレイをチェックすることが可能で、自分のプレイをさまざまに分析できるとのことだ。

最後にRIVERA氏はゲームプレイにおける「フェアネス」を強調。タックルが決まったはずなのにボールが取れないといったようなことが起きない、もっとフェアなものにしようとしていると強い口調で述べた。

続いて、ブロードキャスト・エクスペリエンス・ディレクターのFAB MUOIO(ファブ・エムオイオ)氏がゲームの没入感を高める要素について説明を行った。

特に強調されたのが試合前の要素だ。ドレッシングルームの様子、ピッチに水をまくスプリンクラー、グラウンドキーパーたちの作業、選手のウォーミングアップなどを、すべて見ることができるという。さらに、リバプールの本拠地アンフィールドやマンチェスター・シティのホームであるエティハドなど、各スタジアムの選手入場時のシーンなども完全に再現。また、試合時のピッチの映像も、より鮮明で色鮮やかになっているそうだ。

上はレアル・マドリーの本拠地サンチャゴ・ベルナベウ、下はチェルシーの本拠地スタンフォードブリッジ。

選手の肉体の描写も改善がはかられているという。頭の位置や大きさ、上半身の特徴などがリアリティを増しており、特に人気選手はこの部分が強化されているとのこと。また、一部の選手はタトゥーも再現しているとMUOIO氏は述べた。

スタジアムの観衆の動きやフラッグ、バナーなども再現度がアップ。より没入感のある環境を作り出しているとMUOIO氏は語る。実際のサッカーではピンチやチャンスのときにスタンドの声がさらに大きくなり、観衆のエネルギーを感じることができるが、本作ではこうした要素も忠実に再現。また、プレイステーション5の3Dオーディオシステムを活かした試合中の音声も現実感を高めているとのことだ。実況と解説のやり取りもリアリティがアップしているそうなので、こちらも大いに期待したい。

さらに、劇的なゴールを決めたときの選手たちの喜びようやスター選手たちの個性的なゴールパフォーマンスのアニメーションも強化されているとのこと。監督の得点時のリアクションや試合終了後に選手たちを迎えるときの動作、スタジアムの観衆の反応などもきっちり再現されており、これらの要素も試合への没入感を高めてくれそうだ。

あくまで映像で見た範囲だが、ハードのパワーが上がったことで、プレイフィールがかなり変わってくることは間違いなさそうだ。もちろん、おなじみの「Ultimate Team」やストリートサッカーの世界を描いた「VOLTA FOOTBALL」などにも、さまざまな新要素が導入されているとのこと。これらの情報もいずれ紹介するので期待していてほしい。

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