ブシロードは本日8月3日、グランドシネマサンシャイン 池袋にて、劇場版「BanG Dream! FILM LIVE 2nd Stage」先行上映会を開催した。
先行上映会では、関係者・媒体向けに劇場版「BanG Dream! FILM LIVE 2nd Stage」を最速で上映したほか、愛美さん(戸山香澄役)、相羽あいなさん(湊友希那役)、伊藤美来さん(弦巻こころ役)、進藤あまねさん(倉田ましろ役)、Raychellさん(レイヤ役)、梅津朋美氏(監督)、森田紘吏氏(CGスーパーバイザー)、藤田淳平氏(音楽プロデューサー)、都田和志氏(ライブサウンドプロデューサー・サラウンドミックスエンジニア)が参加しての舞台挨拶が行われた。
なお、当日のセットリストについてはお楽しみ要素の一つになってくると思うので、仄めかす表現は残しているものの、楽曲名は意図的に表記していない。どの楽曲を指すのか気になる人は、ぜひ劇場に足を運んでみてもらいたい。
愛美さんが進行役となって行われた舞台挨拶の冒頭では、制作にまつわるエピソードが繰り広げられた。
会場や配信・ライブビューイングなどのあらゆる環境下で音を作り上げていく、ライブサウンドプロデューサーとして活動している都田氏。「BanG Dream! FILM LIVE 2nd Stage」におけるサウンドは、キャストによる演奏を収録しながら、1年かけて作り上げていったということだが、ライブならではの音を劇場で再現するという点において試行錯誤を重ねていったそう。
なお、リアルバンドとして活動しているユニットについてはライブ音源が元になっているということだが、それ以外のAfterglow、Pastel*Palettes、ハロー、ハッピーワールド!の3バンドのサウンドについては“企業秘密”とのこと。どうやってライブ音源の表現に近づけていったのかも注目のポイントだ。
また、使用しているライブ音源は1曲ずつ会場も違っていたり、見たままのポジションに準拠して音を作っていることから、最前列だとより低音を感じることができるほか、中央では全体の音が聴けるなど、座席によっても鳴りが違ったりしているそう。
音楽プロデューサーとして「BanG Dream!(以下、バンドリ!)」関連の多数の楽曲を生み出しているElements Gardenの藤田氏は、週替わりで用意された3つのアンコール楽曲を紹介。どの楽曲も音楽的特徴を打ち出していて、バンドのカラーを残しつつ、コラボ感が出るような楽曲を突き詰めていったという。
一番最初に作ったのはPoppin'Party×Pastel*Palettes×Morfonicaによる「絆色のアンサンブル」。歌詞にも3バンドの要素が盛り込まれており、もう1回見たくなるような余韻を残せる楽曲に。また、RoseliaとAfterglowの楽曲「競宴Red×Violet」は、バトル感が出るような楽曲に仕上がっているそう。
梅津氏は、7つのバンドそれぞれの見どころを紹介。
Poppin'Partyは主人公バンドとしてどっしりしているところを見せつつ、表情へのこだわりを感じさせるものに。
Morfonicaは映像として登場するのがMV以来ということもあり、モーションについても八潮瑠唯のヴァイオリンなど見どころたっぷり。
ハロー、ハッピーワールド!は“起爆剤”と評する通り、客を盛り上げてくれるFILM LIVE向きのバンドになっている。
Afterglowは、ステージの後方にある大きなモニターが映えるバンドとのこと。映像でもパフォーマンスとともに注目したい。
Pastel*Palettesについては衣装の大人っぽさに触れたほか、作中で披露される楽曲で脚本の柿本広大氏が入れていたというセリフにも注目。
音の良さが引き立つRAISE A SUILENは、画面の情報量や派手さだけではなく、とある楽曲でのレイヤの表情などにも言及していた。
Roseliaは、“ラライ!”できる楽しみと、とある楽曲におけるゴンドラでのカメラワークと友希那の表情がポイントになっているという。
制作においては、サウンドの作り込みに対して絵が負けてしまうと考えたそうで、ボケやブレを入れて画面の情報量を上げたほか、口角のバリエーションなどでキャラクターの表情もより豊かに作っていることに触れていた。
梅津氏の目指す映像をCGでどうしたら表現できるのか、という監督と現場をつなぐ役割を担っていたという、CGスーパーバイザーの森田氏。大きな回り込みやドローンでの空撮など、手間がかかるけど見栄えの良いカメラワークを多用することで、ダイナミックな映像になった。動きに関しても、アニメのようなぱきっとした表現もいれつつ、人間のようなぬるっとした表現も入れているとのこと。
後半はキャストから迫力や臨場感がすごかったと映像を見た感想が述べられつつ、自身のバンドや、アンコール楽曲に関する印象が語られた。
バンドとして今回がFILM LIVE初の参加となるMorfonicaの進藤さん、RAISE A SUILENのRaychellさんは、参加できたことへの喜びとともに、リアルライブの中での動きが映像に反映されていることへの感動を示す。
また、伊藤さんはハロー、ハッピーワールド!の突拍子もない演出の数々、相羽さんはとある楽曲がアニメーションとして表現されていたこと、愛美さんはライブ音源ならではの掛け合いが盛り込まれている点に言及していた。
前半でも触れられていたアンコール楽曲については、香澄、彩、ましろの3人によるボーカルで尊さを感じたという「絆色のアンサンブル」や、RAISE A SUILENのEDMサウンドと、ハロー、ハッピーワールド!のサーカス調のサウンドが上手く混ざりあい、2ボーカル、2MC、2DJの楽曲に仕上がった「ラスハピーポー!」、相羽さんが考えたという振り付けらかもバチバチ感がほとばしるステージング、そしてライティングが印象的な「競宴Red×Violet」と三者三様の魅力が語られていた。
最後の挨拶ではそれぞれの立場から「BanG Dream! FILM LIVE 2nd Stage」への手応えが語られていったが、その中でも都田氏から語られた、生の音とアニメが組み合わさった、バンドリ!プロジェクトの真髄ともいえる作品になっているという表現が印象的だった。
筆者個人としても、まさにライブそのものをアニメとして表現するというチャレンジを感じるものであり、キャストからも語られたとおり、「バンドリ!」に対する愛情が詰まった作品になっていたので、バンドリーマー(※バンドリ!のファンの呼称)はもちろんのこと、興味をもった人はこの機会にぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
劇場版「BanG Dream! FILM LIVE 2nd Stage」公式サイト
https://anime.bang-dream.com/filmlive2/