Project LUMINAが2021年9月30日に発売したPS4/Xbox One/Nintendo Switch/PC(Steam)用ソフト「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」。ここでは、格闘ゲーム初心者の人に向けて、本作の遊び方や上達方法を紹介していく。
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ついに発売された「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」。本作は、前作となる「MELTY BLOOD Actress Again Current Code」の登場から約11年振りとなるシリーズ最新作だ。
本作では「月姫 -A piece of blue glass moon-」の外伝的な物語が展開するということで、ストーリーを目当てに購入したという人も多いだろう。もちろん奈須きのこ氏が執筆を手掛けるイベントストーリーは本作の大きな魅力ではあるが、せっかくなら格闘ゲームとしても存分に遊んで貰いたい。
ここでは、そんな格闘ゲーム初心者の人に向けて「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」の遊び方や、上達方法をお伝えしていこう。なお、ゲームの基本的なシステムについては以下の記事を参考にして欲しい。
これだけできれば大丈夫!ラピッドビートで手軽にかっこいいコンボを決めよう!
「MELTY BLOOD」シリーズは、格闘ゲームの中でもいわゆる“コンボゲー”というジャンルに位置するタイトルだ。「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」もその流れを汲んでおり、自由度の高い爽快なコンボが楽しめる。
ということで、「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」を楽しむうえでぜひおさえておきたいコンボ。昨今の格闘ゲームは初心者でもすぐにゲームを楽しめるように、ボタンを連打しているだけで、自動でコンボを繋いでくれるタイトルも増えているのだが、本作では「ラピッドビート」というシステムがそれにあたる。
筆者もこれまで様々な格闘ゲームを遊んできたが、このラピッドビートはその中でも群を抜いて優秀だ。「MELTY BLOOD」の華はなんといっても相手を上空に吹き飛ばして、空中で連続技を決めるエリアルコンボなのだが、ラピッドビートは空中コンボの部分までもしっかりと繋いでくれる。
一方でこのようなシステムはダメージが低く、実戦向きではないことも多い。ラピッドビートももちろん飛びぬけて高いダメージが出せるわけではないが、十分及第点なダメージを出せるうえに、コンボの締めの空中投げまでミスなく繋いでくれるため安定感が素晴らしい。上級者でも咄嗟のタイミングでは頼ることになることも多く、十分実戦向けのコンボとして使っていけるのだ。
以上の理由から、「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」ではコンボ練習をせずとも、すぐに“それっぽい”対戦が楽しめるので、コンボに関してはラピッドビートありきで対人戦に挑戦してみても全然OKだ。
本作はどちらかと言えば立ち回りなどで差がつくことが多く、その立ち回りも他の格闘ゲームとは考え方が少し異なる部分が多い。ここでは、この後もコンボについて上達への道のりを示していくが、ここに関しては読み飛ばしてしまって構わない。ゲームに慣れてきたころにまたチェックしてほしい。
コンボを極めて「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」をさらに楽しもう!
ラピッドビートで対戦にも慣れてきたところで、「もう少しコンボでダメージを出せるようになりたい」「かっこいいコンボを練習してみたい」という人に向けて、ステップを踏んだ上達への道のりを紹介していこう。上記でも述べているとおり、本作はラピッドビートで十分に対人戦が楽しめるようになっているので、あくまで上達したいと思ったときにでも参考にしてもらえると幸いだ。
なお、ここで紹介する内容はゲーム全般的なものでキャラクターによっては当てはまらないことがある点には注意してほしい。
ジャンプキャンセルでダメージアップを狙おう!
まず最初に覚えたいのが“ジャンプキャンセル”。攻撃の後にできる隙をジャンプでキャンセルするテクニックで、コンボ以外にも幅広い用途で使用されるものだ。
さて、ここで改めてラピッドビートの流れを振り返っておこう。Bボタンでラピッドビートを発動したと仮定して「B>B>B(打ち上げ)>ジャンプB>ジャンプB>空中投げ」という流れが、ほぼ全キャラで共通している。
ここで、2回目のジャンプB攻撃が当たった瞬間に移動キーを上に入力することでジャンプ攻撃をキャンセルして二段ジャンプが出ているはずだ。そしてこの二段ジャンプが出た瞬間にBボタンを連打することで空中コンボを1セット分多く入れることができる。
コツは2つあって、一つはジャンプB攻撃が当たった瞬間に移動キーを上に入れること。もう一つが移動キーを上に入れる際に、進行方向の斜め前に入れることだ。こうすることで素早く接近することが可能なので意識してみよう。
ラピッドビートからの卒業……?
ジャンプキャンセルをマスターし、さらなる高みを目指したいという人は、ラピッドビートからの脱却を図ってみてはいかがだろうか。こちらもそこまで難しいことはなく、A、B、Cとボタンを順番に押すだけ。具体的には「しゃがみA>しゃがみA>しゃがみB>しゃがみC>立ちC>ラピッドビート」、このような形がオススメだ。「ラピッドビート使っているじゃん!」というツッコミは無しにしてもらいたい(なんだかんだ言ってコンボの繋ぎには便利なのだ!)。
このコンボは正直、ラピッドビートコンボと比較しても大きく与えるダメージが増えることはないのだが、今後ヒット確認を覚えたときにフォローがしやすいというメリットがある。というのも、ラピッドビートはガードされてしまうと必殺技くらいでしかその隙を誤魔化すことができず、取れる選択肢が減ってしまうのだ。
初めの内はついボタンを連打してしまいラピッドビートが漏れてしまうかもしれないが、この形を手に覚えさせてしまうと、その他にも色々と応用が利くのでぜひ練習してみてほしい。
しゃがみAを2回刻んでいるのも、攻撃が当たっているのかガードされているのか確認する時間を増やすため。 最終的には「しゃがみC>立ちC」辺りでヒット確認ができるようになりたい。
ガードされていたら必殺技に繋いで誤魔化したり、立ちAを空振りキャンセルして隙を消そう。必殺技を組み込んでダメージは加速する……!
上記のコンボが手癖で出せるようになったら、必殺技をコンボに組み込んでダメージアップを狙ってみるのもいいだろう。こちらも前回のコンボから大きくレシピを変えることなく、「しゃがみA>しゃがみA>しゃがみB>しゃがみC>立ちC>必殺技>ラピッドビート」と、おおよそこのような流れでコンボが繋がるはずだ。
ここで使用する必殺技は、ヒットさせた後に遠くへ吹っ飛ばさないものが適している。例を挙げるとアルクェイドの「A版:せーのっ!」や、遠野志貴の「B版:閃鞘・一仞」などが分かりやすいだろうか。
コマンド入力が難しいという人は、ぜひムーンスキルで代用してみてほしい。ムーンスキルはレバー入力+B+Cボタンの同時押しで出すことができるので、手元が忙しくならないのが大きなメリットだ。遠野秋葉の「赫訳・夕麗」や、セイバーの「ファーストエア」などはコンボに組み込みやすい。
この辺りになってくるとキャラクター毎に個別のレシピが必要になってくるので、ゲーム内のミッションモードから、自キャラクターのコンボを参考にするといいだろう。
起き攻め重視なアナタにおすすめ
ここまで少しずつステップアップしながら「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」のコンボを学んでいったが、最後におまけとしてコンボ後のことを少しだけ紹介しようと思う。
まず、空中コンボはジャンプキャンセルをしてダメージアップを狙おうという話を最初にしたと思うのだが、実は必殺技を組み込んだコンボまでできるようになると、地上でのコンボが長くなることで補正が入り、後半の空中コンボ部分のダメージは誤差の範囲のダメージアップにしかなっていなかったりする。
また、コンボ数が増えることで相手の受け身可能時間が増えてコンボが完走できないことも多く、であればジャンプキャンセルをしないでコンボを締めた方が良い場合も多い。
ということで一旦の基本の流れを、「しゃがみA>しゃがみA>しゃがみB>しゃがみC>立ちC>必殺技>ラピッドビート>JB>JB>空中投げ」としよう。ここでジャンプキャンセルをしないことで、もう一つメリットが生まれるのだ。
それは空中投げ後に二段ジャンプができるというもの。通常であれば空中投げ後は、ダウンから起き上がる相手と空中投げ後の隙がある自分で、若干自分が状況有利といった形で仕切り直しになることが多いのだが、空中投げの隙をジャンプキャンセルで消すことで大きく有利な状況を作り出すことができる。また、二段ジャンプ後は空中ダッシュも可能なので、相手のガード方向を左右に揺さぶったり、ということも可能だ。
どうせ微々たるダメージアップに使っているジャンプキャンセルなのであれば、次のターンにベットする方がリターンも大きいだろう。もちろん、あと少しで殺しきれるという場合であれば空中コンボを伸ばすのもアリ。状況に応じて使い分けてみよう。
「MELTY BLOOD」の立ち回りの鍵は空中戦にアリ!
続いて、立ち回りについて解説していこう。「MELTY BLOOD」は格闘ゲームではあるものの、一般的なゲームとは立ち回りの考え方が大きく異なるので、本作から初めて格闘ゲームを触るという人はもちろん、その他の格闘ゲームを遊んでいるけど「メルブラ」は初めて、という人にとっても参考になるはずだ。
立ち回りを語る上で切っても切り離せないのが、ジャンプ攻撃を巡る攻防。いわゆる飛び道具で相手を飛ばせて、対空攻撃で落とすというやつだ。通常の格闘ゲームでは、対空攻撃が重要なポイントになっており、相手が飛び道具を撃ってくるならジャンプ攻撃を被せて、ジャンプ攻撃をしてくるなら対空攻撃で落として、とメタが回るのが一般的なのだが、本作は地上で待ち構える対空攻撃が弱くその限りではない。
つまり、雑に相手の上を取るという行動が、そのまま有利な状況に直結すると考えてもらって間違いない。まずはこれを覚えておこう。
そのうえで、本作ではジャンプをした後の自由度が凄まじい。一般的な格闘ゲームであれば、ジャンプした後はそのまま着地するか、良くて一回空中ダッシュができる程度のものが多いが、本作ではその後に、二段ジャンプ、空中ダッシュをそれぞれ一回ずつ行うことができるのだ。
ということで、とりあえず飛んでみて、上を取れそうであれば前空中ダッシュで接近、上を取られそうであれば後ろ空中ダッシュで退避、「とりあえずもうちょい様子みるか~?」という時はその場で二段ジャンプ、みたいな行動をしてみよう。なお最初の内は、相手との距離を一気に詰められるハイジャンプが強力でおすすめ。
空中で行うジャンプ攻撃についてはキャラクターによって異なるが、大体のキャラクターのジャンプCは判定も強く、地上の相手に当てることができればそのままコンボにいけるので、ジャンプC攻撃を中心に振っていくといいだろう。
空中で行われる差し合いが「MELTY BLOOD」の醍醐味!
ここまで基本的な“上から被せる側”に視点に立って説明してきたが、先に飛んで攻撃を仕掛ける側が一方的に勝つというわけではなく、(本作ならではの)格闘ゲームらしい読み合いも存在する。
まず上から被せるようにジャンプC攻撃を振ってくる相手に対する回答はジャンプA攻撃だ。ジャンプA攻撃は発生が早いので、相手のジャンプC攻撃の出鼻をくじく形でカウンターを取ることができる。
この場合に関しては、相手がこちらの上を取っていても勝てることが多い。攻撃がかみ合わなくても、先に飛ばれている分、相手の方が先に着地することになるので最終的に上を取ることができる(後飛びという)。また、ジャンプA攻撃は隙が少ないので、空振った後に二段ジャンプや空中ダッシュが可能なのでフォローが効きやすいのもポイントだ。
ではこのジャンプA攻撃を相手がしてくる場合、どうすればいいのかというと、「とりあえずもうちょい様子みるか」で、二段ジャンプしておくと良い。相手のJAが空振ったのを見てから空中ダッシュで接近するも良し、一度着地してから再度上を取るも良しと、有利な状況をつくることができる。
この様子見二段ジャンプには何が効果的かというと、最初に説明したハイジャンプで一気に距離を詰められるジャンプC攻撃だったりする。ここまででわかる通り、それぞれの行動はすくみの関係になっており、通常の格闘ゲームが地上で行っている“差し合い”が、空中で行われているイメージで考えるといいだろう。
小難しく語ってみたが、まぁ、とにかく飛びが強いので、困ったらジャンプしていこう。
防御テクニックを紹介!
ここまで、対戦で重要となるコンボと立ち回りについて説明してきたが、相手の攻めを受ける側、防御的なテクニックについても紹介していこう。本作は防御側で使用することで攻守を逆転できるテクニックが多く、真面目にガードをしているより状況が良くなることも多い(もちろんガードはガードで大事ですけどね…!)。ぜひ参考にして、対戦に役立ててもらえると幸いだ。
シールド
本作はゲームスピードが早く、対戦をしていると相手によく分からない連携を仕掛けられて負けてしまうことも多々あるだろう。それらはきちんと対策を練る必要があったりするのだが、大体の場合「シールドでなんとかなる」場合が多い。
本作のシールドは、Dボタンを押すとキャラクターが青白く光るシールドを展開し、相手の攻撃を防ぎ、シールドモーションをキャンセルして反撃に転じることができるというもの。シールドをとった後は、A(orC)派生で相手を上空に打ち上げる攻撃、B派生で相手の裏に回り込む中段攻撃、B+C派生で出始めに無敵のある突進技(発動にはムーンアイコンを消費)と、3つのカウンター攻撃を繰り出すことが可能だ。基本的にはリターンが安定して大きいA(orC)派生を使っていくのがおすすめ。
ただしシールドをとった後は、相手もシールドで反撃をすることが可能だ。そうすると相手のシールドカウンターをシールドで取り返すシールド合戦に発展する。こうなってくるとかなりややこしい読み合いになってくるので、B+C派生で仕切り直しにしてしまうといいだろう。
強制解放
対戦中、ついつい忘れてしまいがちなのが強制解放。これはマジックサーキットゲージが1つ以上ある状態でA+B+Cボタンを押すことで完全無敵状態になり、ガード不能の衝撃波で相手を吹き飛ばすというもの。無敵状態で相手を吹き飛ばす効果がとても強く、攻められているときの切り返しとして使っていける。
また強制解放には、体力バーの暗い青色になっている部分を回復することができるというメリットもある。この恩恵を受けることができるかどうかで、体感1.5倍くらいのヒットポイント差が出てしまうので、ゲージが余りがちなのであれば、どんどん強制解放に使っていこう。
ムーンドライブ
本作には新たに「ムーンアイコン」というゲージが追加され、「ムーンスキル」と「ムーンドライブ」というシステムが加わった。ムーンスキルに関しては、強力な必殺技をコマンド入力無しで繰り出すことができるという分かりやすいメリットがあるが、ムーンドライブはどのように使用していけばいいか悩んでいる人も多いのではないだろうか。
これはムーンドライブのメリットが複合的な点に起因するのだが、一つ明確に強いのがムーンスキルが強化され相殺判定が付くことだ。相殺判定が付くとどうなるのかというと、相手の技とかち合ったときに一方的に勝てることが多くなる。
例えば相手にダウンを取られて、起き上がりに技を重ねられそうになったタイミング。ムーンドライブは発動時に隙が一切ないので、起き上がりにとりあえず発動しておき、相手が何もしていないようだったらそのまま様子見、攻撃を振っていたらムーンスキルをぶっ放そう。そうすることで相手の攻めを止めることができる。
強制解放に使うゲージは無いけど相手の攻めを拒否したい、という時などで頼りになる。
それでは、ネットワーク対戦でお会いしましょう
ここまで初心者の方向けに本作を遊ぶ上でのポイントを紹介してきたが、この記事を一行で要約すると「飛んで近づいてボタンを連打しろ」と、ただそれだけである。筆者がオタクなので長々と書いてしまったが、とりあえずこれだけ覚えておけば十分に楽しめるのが「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」だ。
もちろん、やり込んでいくことで味わえる深い読み合いや、テクニックなどは存在するが、対戦までのハードルが低く、間口が広いのが本作ならではの特徴だ。本稿の内容をほどほどに参考にしつつ、ぜひ「MELTY BLOOD: TYPE LUMINA」の対戦を楽しんでもらえると幸いだ。