テクノロジー、鉄、エンジン……ディーゼルパンクな世界で泥臭い戦いが楽しめるRTS!「アイアンハーベスト」プレイレポート

プレイレビュー
0コメント ヨッシー

EXNOAが2021年10月28日に発売するPS5/Xbox Series X|S用ソフト「アイアンハーベスト コンプリートエディション」のプレイレポートをお届けする。

「アイアンハーベスト」は、ディーゼルを使った「メック」と呼ばれるロボット技術が発達したディーゼルパンクな世界観が舞台のリアルタイムストラテジーゲーム。第一次世界対戦終結直後の戦争の爪痕からまだ復興ができていない1920年代のヨーロッパで、現実世界とは異なる技術が発展した混沌の時代が幕を開ける。

日本のみならず世界的な人気を誇るボードゲーム「サイズ -大鎌戦役-」を手掛けたアーティストであるヤクブ・ロザルスキー氏による作り込まれた世界観も魅力の1つだ。

今回発売に先駆けて、本作のPS5版をプレイ。そこで分かったタイトルの魅力をお届けしよう。

メックがもたらす緩急のあるゲームプレイが魅力の「キャンペーン」

本作には大きく分けて3つのモードが存在する。複数の主人公にフォーカスした、5章からなるストーリーが楽しめる「キャンペーン」、スカーミッシュやチャレンジなど戦闘に特化したゲームプレイが可能な「ミッション」、プレイヤー同士でマッチングして戦闘を行うPVPモード「マルチプレイ」だ。

RTSに自信のあるプレイヤーであれば、いきなりマルチプレイの門を叩くのも一興だが、まずはストーリーを楽しみながらゲームプレイの基本が学べるキャンペーンから遊んでいくのがおすすめだ。

キャンペーンでは5つの軍の視点から、この世界を体験することができる。
今回はポラニア軍のキャンペーンをプレイしてみることに。

キャンペーンでは、子供たちとの雪合戦という形式でチュートリアルが進行。プレイヤーは、アンナという少女を操作しながらゲームプレイを学んでいくことができる。

基本的な操作は画面上に常に表示されている円形のカーソルを介して行われる。カーソルには4つのボタンが割り当てられており、〇ボタンが範囲内のユニットの全選択、×ボタンが単体のユニットの選択、□ボタンがユニット選択の解除、△ボタンが特殊アクションとなっており、カーソルをマウスポインタのように操作しながらユニットを移動させたりアクションを行わせたりすることが可能だ。

特殊アクションを除き、基本的な攻撃アクションは全てユニットが自動で行ってくれる。ユニットにはそれぞれ攻撃範囲が設定されており、この範囲内に敵ユニットが入っていると戦闘が始まる。

これだけであれば、ユニット同士は単純に殴り合いって兵力が高いユニットが勝利するだけだが、本作ではカバーという概念があり、これが戦闘で大きな役割を果たすのだ。マップに存在する壁や石垣などの障害物にはオブジェクト判定があり、ユニットを障害物の近くまで移動させるとカバーに入り被弾しにくくなる。

まったく被弾をしなくなるわけではないのだが、ぼっ立ちで戦わせている時と比べると被弾率は雲泥の差。敵ユニットの位置を見極めて、如何にして障害物にユニットを潜り込ませられるのかというのが本作のキモだ。

チュートリアルが終了すると5年の月日が流れる。アンナの兄は戦争で殉職し、父親も軍隊によって連れ去られてしまう。大人になったアンナは父親を連れ戻すために戦いに身を投じる、というのが大まかなストーリーだ。ここから本格的にキャンペーンが始まっていく。

キャンペーンでは、主人公となるキャラクターがヒーローという扱いになり、全ての他ユニットが倒された状態でヒーローが戦闘不能になるとゲームオーバーとなる。また、通常のユニットは倒されてしまうとその場でロストとなるが、ヒーローはその場で倒れるだけで生き残ったユニットを使って復活させることが可能だ。

アンナはNPCのクマを従えて戦う。クマが敵の注意を引き付けてくれるので初心者でも扱いやすいヒーローだ。
1ユニットは基本的に3~5人のチームで構成されており、全滅するとユニットは消滅する。
ただし、1人でも生き残っていれば戦場にある医療物資を取得することで復活が可能。

また味方ユニットは最初は基本的な歩兵だが、戦場で敵がドロップした武器を拾うことでユニットのクラスを変えることができる。戦場の状況や相手との相性を考慮し、どのようなユニット構成を率いて戦うか考えながら戦おう。

筆者は本作がロボットとロボットがもっとガシガシぶつかり合うようなゲームなのかと想像していたのだが、実際にプレイをしてみるとメックは決戦兵器というような位置付けで、基本は人間と人間の戦いがメインとなる。

そのためユニットの配置に常に気を配るような緻密なプレイが求められる。人によっては地味に映るかもしれないが、この泥臭さが本作の魅力だ。

一方で、メックが投入されると戦場は一変する。メックは通常の人間ユニットが束になってかかっても敵わないほど強力。これまでは限りあるリソースをやりくりしながら運用するようなプレイが求められていたが、メックは一機で敵の部隊を壊滅させるほどの力を持つ。このゲームプレイの緩急が本作ならではの魅力だ。

もちろん、こちらが人間ユニットしかいない状態で、敵がメックを使ってくる場面もある。正面から戦ってしまうと一瞬でゲームオーバーになってしまうので、カバー状態の味方をおとりに後ろを取ったりと、戦術を練って戦う面白さも楽しめた。

本作はリアルタイムストラテジーゲームなので、戦場は刻一刻と変化していく。本作の重要な要素であるカバーについても、一方面からの相手に対しては強いが後ろを取られると立場が一転するという性質上、絶対に安全というわけではない。目の前にいる敵に気を取られていると、いつの間にか増援が後ろから来ていて……、というようなシチュエーションも多くあり、戦場の状況を俯瞰して見ながら常に最善の一手を探し続ける感覚はこのジャンルならではの楽しみだろう。

より戦略的な思考や相手の裏をかく駆け引きが楽しめる「ミッション」

続いて、好きなマップで自由にプレイすることができるスカーミッシュや、特定の条件が設定されたチャレンジモード等、戦闘に特化したゲームプレイが楽しめる「ミッション」を紹介しよう。こちらではNPCを相手に平等な条件での対戦が可能だ。マルチプレイに挑む前の肩慣らしに最適だろう。

対戦が始まると最初は基本となる3ユニットのみが使用可能だ。施設を建設したり、使用ユニットを増やすためには資源が必要となるので、マップに点在している鉄鉱山や油田といった拠点を押さえにいくのが基本的な動きになるだろう。対角線上には相手の本陣があり相手も同じように考えて動くので、どの拠点にどれだけ兵力を割くか考える必要がある。

資源を生み出す拠点を制圧すると、敵に奪われるまで一定周期で資源を獲得できる。

資源が集まったら施設やユニットを増強しよう。序盤からユニットを大量生産して速攻をかけるも、長期戦に備えて施設を固めていくも、全てはプレイヤーの戦略次第だ。

戦闘も後半になると資源も潤沢に使用することができるようになるので、いよいよメックを投入することが可能になる。メックは前述した通り強力で、このゲームモードでも戦況を左右する大きな要素だ。ただし、メックに対して効果的な攻撃を持つユニットなども存在するのでメックを出したから安心とはいかないのが対戦の面白いところ。相手との駆け引きを制して勝利を掴もう。

ディーゼルパンクな世界で泥臭い戦いが楽しめるRTS!

本作の魅力はなんといってもディーゼルパンクな世界観だろう。今にもオイルの匂いが漂ってきそうなメックたちは、スタイリッシュとは真逆の無骨な良さがある。メックが味方にいる時の安心感、そして敵に現れた時の緊張感は本作ならではの体験だった。

そして、そんなメックと肩を並べて戦う人間たちもまた魅力だ。時におとりにされ、時にメックの機関銃で蜂の巣にされ、それでもなお戦場の中心にいるのは人間なのだ。ただの人間も戦術次第では強大なメックをも倒せる、リアルタイムストラテジーの面白さの原点に触れた気持ちだ。

テクノロジー、鉄、エンジン。これらの言葉にピンときたストラテジー好きは、ぜひ本作を手に取ってほしい。

※画面は開発中のものです。

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