ASUS JPANは、「2022 ゲーミングノートPC新製品内覧会」を開催。本稿では、内覧会の様子および新たに発表された3台のゲーミングノートPCを紹介する。
目次
マザーボードからゲーミングPCまでさまざまな製品を開発してきたASUS。今回新製品が発表された「ROG」ブランドは、“Republic of Gamers”の略で、日本語に訳すと「ゲーマー共和国」。ゲーマーに特化し、すべてのゲーマーが同じ国の中で楽しくゲームを遊ぶというコンセプトの元で開発されたものとなっている。
今回行われた「2022 ゲーミングノートPC新製品内覧会」では、まずはじめに「ROG」製品の特徴や強みが語られた。
「ROG」製品には、近年PCの冷却性能の需要が高まっているとして、改良された液体金属グリスなどを使用した「ROGインテリジェント・クーリングシステム」や、高品質な輝度・鮮やかさ・応答速度を満たしたディスプレイの規格を表す「ROG Nebula Display」など、高性能なゲーミングPCに求められる技術が使用されている。
そして、今回新たに「ROG」ブランドのゲーミングノートPCが3台発表となった。本製品の詳細については、システムビジネス事業部 マーケティング部 テクニカルPRを担当する瀬口佳吾氏が解説を行った。
コンパクトでパワフルな性能を持つ「ROG Flow Z13」
「最小クラスの衝撃。最強クラスの性能」と謳われた「ROG Flow Z13 GZ301」は、コンパクトかつ、性能の高さが特徴的な製品で、タブレットとキーボードが分かれる「2-in-1」タイプのノートPCとなっている。
これらの特徴から本製品では、ディスプレイを立てて使用するスタンドモードやタブレットモード、デスクトップPCのデュアルディスプレイとしてなど、さまざまなシーンで活用可能となっている。
なお、デスクトップを所持していなくても同社の別売り製品「XG Mobile」を用いることで、デュアルディスプレイのPCとしても使用可能だ。
この「XG Mobile」は、いわゆる外付けのGPUとなっており、こちらを接続することによってPCのGPU性能をさらに引き上げることが可能となっている。
筐体にはCNCアルミニウムシャーシという、高級感があり頑丈な素材が使用されている。また背面の一部には、中身が透けて見えるシースルーウィンドウが採用されており、こちらはASUSのソフトウェアを使うことで自分の好きなカラーに光らせることができる。
また、本製品のディスプレイは、16:10というアスペクト比が反映されており、ほぼフルHDの画質でリフレッシュレートが120HzのWUXGAと、ほぼ4Kの高解像度でリフレッシュレートが60HzのWQUXGAという2種の解像度が用意されている。前者はゲームプレイに、後者は動画鑑賞などに適しているので、用途によって選ぶことができる。
インターフェースで特徴的なのは、USB Type-Cの端子が2箇所ある点だ。2箇所の内1箇所は、外付けGPU「XG Mobile」を接続するための専用インターフェースの中に取り込まれる形となっており、こちらは同製品を使用していない場合は通常のUSB Type-Cの端子として使用可能になっている。
さらに裏面には、799万画素のアウトカメラが内蔵されており、外出時の風景撮影などに使用可能。また92万画素のインカメラも搭載されているので、テレワーク時のビデオチャットなどにも活用できる。
また、薄く高スペックな本製品では冷却システムも重要視されており、ASUS独自の液体金属グリスを使用することによって高い冷却性能が実現されている。
本製品の詳細なスペックは以下の画像を参照してほしい。軽くて持ち運びしやすくもありながら高スペックな本製品。さらに上述した外付けGPU「XG Mobile」を使用することで更に強力なゲーミングPCとしても使用できるため、場所を選ばずあらゆるシーンで使えるノートPCとなっている。
製品概要
製品名 | ROG Flow Z13 GZ301ZE | ROG Flow Z13 GZ301ZC | ROG Flow Z13 GZ301ZA | |
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型番 | GZ301ZE-I9R3050TE4K | GZ301ZE-I9R3050TE | GZ301ZC-I7R3050 | GZ301ZA-I5UMA |
本体カラー | ブラック | |||
CPU | インテル Core i9-12900H プロセッサー | インテル Core i7-12700H プロセッサー | インテル Core i5-12500H プロセッサー | |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU | NVIDIA GeForce RTX 3050 Laptop GPU | インテル Iris Xe グラフィックス(CPU内蔵) | |
メモリ | 16GB(LPDDR5-5200) | |||
SSD | 1TB(PCI Express 4.0 x4接続) | 512GB(PCI Express 4.0 x4接続) | ||
画面サイズ | 13.4型 | |||
解像度 | 3,840×2,400ドット(WQUXGA)(60Hz) | 1,920×1,200ドット(WUXGA)(120Hz) | ||
タッチパネル | 搭載 | |||
バッテリー駆動時間 | 約6.5時間 | 約6.6時間 | 約7.3時間 | 約8.1時間 |
サイズ(突起部除く) | タブレット:幅302mm×奥行き204mm×高さ14.5mm デタッチャブルキーボード:幅302.8mm×奥行き220.72mm×高さ5.6mm |
|||
質量 | タブレット:約1.18kg | タブレット:約1.12kg | ||
デタッチャブルキーボード:約340g | ||||
希望小売価格(税込) | 269,800円 | 254,800円 | 239,800円 | 199,800円 |
発売予定日 | 2022年2月21日(月)予定 | 2022年2月17日(木) |
製品情報
https://rog.asus.com/jp/laptops/rog-flow/rog-flow-z13-2022-series/
高画面占有率で没入感のある映像試聴が可能な「ROG Zephyrus M16」
「一瞬で引き込まれる、境界のない世界。」と謳われた「ROG Zephyrus M16」。こちらはゲームだけではなく、動画視聴にもオススメのノートパソコンとなっている。
ポイントとなるのは画面占有率の高さ。こちらは画面のフチ(ベゼル)が4.6mmで、画面占有率が94%となっている。これにより没入感が増す動画視聴が可能に。さらにディスプレイには上述した高品質な規格を表す「ROG Nebula Display」が採用されている。
筐体は180度開く仕様になっており、これにより、モニターに繋げてデスクトップPCのように使用する際、机の下などに入れておくことができる。ディスプレイ部分が開いたままになっているので冷却の邪魔にならず、フルスペックで使用可能となっている。
また本製品の冷却システムには、液体金属グリスが使用されているほか、内部に直接空気を送り冷却する特徴を持つ「インターナルブラストクーリング」が採用されている。
なお筐体の素材としてはマグネシウムアルミニウム合金が使用されており、強く軽く高級感のある仕上がりになっている。
またキーボードには、4つの機能を素早く使えるホットキーが搭載されており、マイクミュートや音量調節が可能だ。
製品概要
製品名 | ROG Zephyrus M16 GU603ZW | ROG Zephyrus M16 GU603ZM |
---|---|---|
型番 | GU603ZW-I9R3070TIE | GU603ZM-I9R3060E |
本体カラー | オフブラック | |
CPU | インテル Core i9-12900H プロセッサー | |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU | NVIDIA GeForce RTX 3060 Laptop GPU |
メモリ | 32GB(DDR5-4800) | 16GB(DDR5-4800) |
SSD | 2TB(PCI Express 4.0 x4接続) | 512GB(PCI Express 4.0 x4接続) |
画面サイズ | 16型 | |
解像度 | 2,560×1,600ドット(WQXGA)(165Hz) | |
バッテリー駆動時間 | 約10.8時間 | 約11.7時間 |
サイズ(突起部除く) | 幅355mm×奥行き243.5mm×高さ19.9~22.3mm | |
質量 | 約2.05kg | |
希望小売価格(税込) | 349,800円 | 269,800円 |
発売予定日 | 2022年2月17日(木) | 2022年4月下旬予定 |
製品詳細
https://rog.asus.com/jp/laptops/rog-zephyrus/rog-zephyrus-m16-2022-series/
ゲームで勝つために開発された高スペックノートPC「ROG Strix SCAR 15/17」
「最強で最速、敵はいない。」を謳う「ROG Strix SCAR 15/17」。まず特徴的なのはそのデザインだ。筐体の一部分は中の基盤が見えるスケルトン仕様となっており、赤い部分は「キーストーン」というものが装着されている。
「キーストーン」は抜き差しできるパーツとなっており、抜き差し時の機能をソフトウェアで設定可能となっている。こちらを使用することで、たとえば「キーストーン」を装着したときに特定のソフトウェアやPCを起動するといった機能を、逆に抜いたときにはソフトウェアやPCを落とすといった機能をつけることができる。
さらに、磁石で着脱可能な「Armorキャップ」で本体の見た目に変化がつけられるようになっており、自分好みにカスタマイズできるのも本製品の魅力の1つだ。
スペックに関しては、CPUには最新のインテル Core i9-12900Hプロセッサーが、GPUにはNVIDIA GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPUが採用されている。またディスプレイも、フルHD画質でリフレッシュレートが360Hzと非常に高性能なものが採用。eスポーツでの利用も想定されたプロゲーマー仕様のノートパソコンとなっている。
製品概要
製品名 | ROG Strix SCAR 17 G733ZX | ROG Strix Scar 15(2022)G533ZX |
---|---|---|
型番 | G733ZX-I9R3080T | G533ZX-I9R3080T |
本体カラー | オフブラック | |
CPU | インテル Core i9-12900H プロセッサー | |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU | |
メモリ | 32GB(DDR5-4800) | |
SSD | 1TB(PCI Express 4.0 x4接続) | |
画面サイズ | 17.3型 | 15.6型 |
解像度 | 1,920×1,080ドット(フルHD)(360Hz) | 1,920×1,080ドット(フルHD)(300Hz) |
バッテリー駆動時間 | 約7.6時間 | 約9.1時間 |
サイズ(突起部除く) | 幅395mm×奥行き282.1mm×高さ23.4~28.3mm | 幅354.9mm×奥行き259.9mm×高さ22.69~27.2mm |
質量 | 約2.9kg | 約2.4kg |
希望小売価格(税込) | 399,800円 | 389,800円 |
発売予定日 | 2022年2月21日(月) | 2022年2月21日(月) |
製品情報
・ROG Strix SCAR 17 G733ZX
https://rog.asus.com/jp/laptops/rog-strix/rog-strix-scar-17-2022-series/
・ROG Strix Scar 15(2022)G533ZX
https://rog.asus.com/jp/laptops/rog-strix/rog-strix-scar-15-2022-series/
Coming Soon
発表会の終盤では、今回紹介された3製品とは別に、「ROG Flow Z13」と違い分離はしないが360度回転する「ROG Flow X13」や「XG Mobile」の新製品など、今後発売される製品についての簡単な解説も行われた。
ASUSのあんしん保証
最後にASUSの保証についての説明が行われた。こちらは0円で加入でき、対象製品は故障原因不問で部品代20%のみで修理依頼が可能な保証が1年つくというものになっている。
タッチ&トライ体験
発表会終了後に行われたタッチ&トライ体験では、各製品を実際に触ることができた。
今回紹介された3製品の中で筆者が特に気になったものは、やはりさまざまなシーンで活用できる「ROG Flow Z13」。本体重量が約1.18kgと持ち運びしやすい軽さでどんなシーンでも活用できるのが魅力で、なおかつスペックも高品質と、まさしく「最小クラスの衝撃。最強クラスの性能」を体現したものとなっていた。
筐体には頑丈な素材が使用されていることにより、キーボード打鍵時のたわみなども感じず、またフルサイズキーボードでキーが押しやすいため、膝の上など不安定な環境でも快適に使用できそうなのもありがたい。
ほかにもノートPCでありながら非常に高いスペックを持ち、Armorキャップやキーストーンといった遊び心のあるカスタマイズも可能な「ROG Strix SCAR 15/17」や、ノートパソコンで映像体験を最大限に楽しめるという面で「ROG Zephyrus M16」にも魅力を感じた。
あらゆるゲーマーのスタイル、ニーズに対応したASUSの「ROG」シリーズ。自分の使用用途にあった製品選びでPCゲーミングライフに彩りを添えていきたい。