角川ゲームスより、2022年3月24日に発売予定のPS5/PS4向けソフト「Relayer」。ここでは、その製品版のプレイレビューをお届けしていきます。

目次
  1. 「スパロボ」とも「Gジェネ」とも違う、新感覚のロボットSRPG
  2. サクサクと攻略できる通常マップから一変、ボス戦は別ゲーのような難易度に
  3. 個性的なスキルを組み合わせてのビルドが楽しい
  4. 今、SRPGがアツい!?懐かしさと新しさの両方を感じられるタイトル

「スパロボ」とも「Gジェネ」とも違う、新感覚のロボットSRPG

2022年3月24日に、ついに発売を迎えるロボットSRPG「Relayer」。全世界のタクティクスRPGファンから高い評価を得た「GOD WARS」の開発チームが送る完全新作で、地球を侵略する謎の生命体「リレイヤー」に対し、同時期に特殊能力に目覚めた人類「スターチャイルド」たちの戦いを描いた作品となっています。

スターチャイルドのみが操縦できる新型の人型兵器「ステラギア」。
主人公であるテラは、このステラギアの1号機「アストライア」に乗り、
超重力航行試験艦「アステリズム」の一員として戦うことになります。

まず本作の存在を知った時、自分が最初に思ったのは「このご時世に新規IPでロボットSRPGを出すのか!?」という驚きでした。SRPGというジャンルは、近年主流になりつつあるオンラインco-opや対戦との相性がお世辞にも良いとは言えませんし、ロボットゲームに関しても「スーパーロボット大戦」や「SDガンダム Gジェネレーション」シリーズといった不動の人気シリーズもあるものの、新規IPでのヒット作というのはなかなか出てきていないという実情があります。

そんな中でのロボットSRPGの新作をリリースすると聞けば、このジャンルのファンとしては「よくぞ出してくれた」という想いが先に立つもの。しかし、製品版をがっつりとプレイした結果、そうした贔屓目を抜きにしても、本作は非常に魅力的なゲームとして仕上がっていると感じられました。

攻撃実行時には、「スパロボ」や「Gジェネ」のような迫力のカットシーンが再生されます。
リアルな頭身で描かれるロボット同士の戦闘の迫力はかなりのもので、巨大ロボットファンにはたまらないはず。

なお現在配信中の、セーブデータ引継ぎ可能な体験版では、メインストーリー7話までプレイ可能となっており、ストーリー・戦闘・育成といったゲームの主な要素を実際に体験することができます。ゲームの基本的な仕様やシステムについては、以前に掲載した体験版のプレイレポートを参照いただければと思います。

サクサクと攻略できる通常マップから一変、ボス戦は別ゲーのような難易度に

現在配信中の体験版でも、本作の序盤(といっても、軽く5時間以上は遊べるボリューム)のバトルを遊ぶことができたのですが、何も考えずに適当に攻撃するとすぐ味方が倒されてしまう、緊張感のあるゲームバランスが印象的でした。その一方、ある程度スキルや仲間が揃い、ヘイトや反撃の仕組みを理解できるようになると、味方にほぼ被害を出さずクリアすることも簡単だったので、難易度的には少し物足りない部分があったのも確かでした。

危険マスのギリギリで敵を待ち受け、デコイやタンクに集まってきた敵をアサルトやスナイプで倒す、基本的な戦術は製品版でも有効なのは変わりません。ただし、体験版のプレイ可能範囲から少し先のステージでは、幹部クラスのリレイヤー(マスターリレイヤー)の一人である、ダークウォーカーが乗る巨大ダークギアとの戦いが待ち受けており、桁違いの強さを誇ります。

本作のバトルは、同じ射程同士で攻撃すると必ず反撃が発生し、耐久力の高いユニットでも大ダメージを受けてしまうため、「反撃を受けない射程のユニットで攻撃する」がセオリーになっています。ところが、巨大なボスはこのルールの例外として設定されているようで、ビッグバンを除くあらゆる攻撃に対して反撃を行ってきます。

ボスの反撃を受けると、普段のダメージディーラーであるアサルトかスナイプは一撃で瀕死に追い込まれるので、攻撃機会を大幅に制限されてしまいます。さらに、ボスクラスのユニットは毎ターン2回行動を行う上に、広範囲のマスを同時攻撃する必殺技まで使用してくるため、自軍の位置取りを間違うとあっという間に味方が壊滅してしまうことも。

範囲攻撃は、ヘイトよりも多数の味方を巻き込む位置に優先して攻撃してくるため、
ユニットの位置取りにかなり気をつける必要があります。

範囲攻撃に巻き込まれないように、敵に近づけるユニットの数を絞り、攻撃と囮役をローテーションさせたり、ある程度反撃を耐えられるタンクに攻撃バフをかけて攻撃役を任せたり、攻撃力を低下させるデバフで反撃のダメージを抑える……など、それまでのステージとは戦術そのものをガラリを変える必要があり、なかなか難易度が高めになっています。

結果として、爽快感重視の通常マップと、戦略性重視のボスマップといったように、ステージごとにメリハリの利いたバランス設計がなされています。これにより、その先で控える手ごわいボスを倒すためにも、フリーマップ(バトルシミュレーター)を何度もプレイして、キャラクター育成を進めるモチベーションにつながる作りになっていると感じました。

体験版では、レベル30まで育成が可能。巨大ダークギアとの戦いに備えて、
今からさらに体験版をやりこんでおくことをオススメします。

個性的なスキルを組み合わせてのビルドが楽しい

また育成が進んだことで、中級・上級クラスのスキルが解放され、ユニットのビルドや戦術の幅が出てきたのも、魅力的な要素です。

とくに運用が面白いと思ったのは、物語の中盤頃に加入するミンタカ&アルニラム。二人は共に宇宙海賊「星徒会」の会長と副会長で、アルニラムはミンタカに激しい好意を抱いているという関係性にあるのですが、固有スキル面でも相性が抜群です。

ミンタカは「ヘイト値が低いほど、攻撃力と命中率が上昇する」という超強力なパッシブスキルを覚えるのに対し、アルニラムは「指定したキャラのヘイト値を下げ、代わりに自身のヘイト値を上げる」アクティブスキルや、「自身の行動開始時、周囲2マス以内の味方のヘイト値をダウンさせる」パッシブスキルを習得します。二人を一緒に行動させることで、タンクのアルニラムがアサルトのミンタカを守りつつ、ヘイト値を下げて高い攻撃力を維持させることが可能になるので、非常に頼りになるコンビでした。

ミンタカと相性のいい、アサルト上級職のニンジャには「ヘイト値200以下の時に、50%の確率で攻撃を回避する」というスキルもあり、回避力が上がる他のパッシブスキルや、カスタムチップをあわせることで、体験版の時にはできなかった、「回避型アサルト」のようなビルドも可能になっています。

それ以外にも、武器改造時にランダムで発生する「フレアシリーズ」(毎ターン状態異常のブレイクダウンを受けるが、攻撃力が大きく上昇)を、状態異常無効のパッシブスキルをつけたタンクに装備させ、防御力の高いアタッカーにしたり、「反撃ダメージ+50%」の固有スキルをもつウラヌスに片手剣を装備させ、「防御」コマンドを多様して反撃特化型のユニットにする……といった運用も可能。様々なスキルや装備、コマンドを組み合わせることで、各メカタイプごとのオーソドックスな役割分担に囚われない運用法を見つけ出せるようになっているのも、本作の大きな魅力の一つとなっています。

回避型アサルトや攻撃型タンク系のユニットなら、
ややリスクは高いものの積極的な進軍が可能になります。

体験版の範囲では、ヘイトとデコイを主軸にした戦い方が強いという印象(製品版でも、それが非常に安定した戦術であることは間違いないですが)だったのですが、育成が進むにつれて戦術の幅が広がり、ヘイトやデコイをあまり駆使しない戦い方も選択肢に入ってくるので、攻略の自由度も体験版よりかなり広がった印象でした。

後半になると、嫌らしい状態異常攻撃や、強力な攻撃スキルを敵が連発してくるように。
とくに状態異常を付与してくるスカウトタイプの敵は、最優先で排除したいところです。
残る星徒会のメンバーである、アルニタクも個性的な性能のユニット。
アルニタクだけが呼び出せるスーパーデコイは、
撃破された時に敵にダメージやデバフを敵に与えることが可能です。

今、SRPGがアツい!?懐かしさと新しさの両方を感じられるタイトル

改めて製品版をがっつりとプレイして感じたのは、爽快感と緊張感、戦略性といった、見た目の真新しさだけではない、昔ながらのSRPGの面白さもしっかりと作りこまれているということ。

前述した通常時とボス戦時の戦略性の違いや、後半になるにつれザコ敵もより強力なスキルを使用するようになってくるので、デコイが一瞬で破壊されたり、これまで安牌だった戦術が通用しなくなるケースも発生してきます。自分のように「体験版の難易度がちょっと物足りない……」と感じていたプレイヤーは、良い意味で期待を裏切られることになるかと思います。

体験版ではほとんどが障害物のない宇宙ステージでしたが、
ゲームが進んでいくと、攻撃の射線や移動を遮ってくるマップも結構な割合で登場します。

また、それぞれのユニットの性能の差別化もされており、同じアサルトのメカタイプのユニットでも「物理と重力のどちらのパラメータが高いか」「2つのジョブルートのどちらに進んだか」で性能が大きく異なります。さらに、そこにキャラクター固有のスキルも加わるため、役割が被るユニットがほぼ存在しない作りになっているのも特徴的。

個人的に「大勢の味方キャラクターを同時にバトルに出撃させられる」ことも、SRPGというジャンルの強みの一つだと考えているのですが、本作のユニットはそれぞれこなせる役割が異なるため、自然といろいろなユニットを育成・出撃させたくなります。中盤では1ステージごとに、約8~10くらいの出撃枠が用意されているのですが、「使いたいユニットが多すぎて、出撃枠がまったく足りない」という、「SRPGあるある」現象は、本作でもしっかりと起こっていました。

メインシナリオのボリュームがある分、それぞれのキャラクターをしっかりと掘り下げているので、
自然とキャラクターへの思い入れも深まります。

その一方で、PS4・PS5という据え置き機のスペックを生かしたリッチなグラフィック表現も見どころ。「スパロボ」のような攻撃直前でのカットシーンのオンオフ機能こそありませんが、カットシーンのスキップ機能に、敵味方ごとのカットシーンのオンオフ、再生速度切り替え機能などのオプションが豊富に用意され、戦闘に移行するまでのロードも高速でした。カットシーンをオンにしたままでもストレスなく遊べるようになっているのも、嬉しい要素です。

視認性は下がるのですが、ギリギリまでロボットに近づいたカメラで操作するのが個人的なお気に入り。
バトルマップでも高品質の3Dモデルを動かしていることが分かります。

個人的に気になったのは、敵の移動範囲と射程を合計した「危険マス」を表示中、重なった味方ユニットの移動エリアが表示されないようになっているという問題点。このため、危険マス表示させた状態で移動先を決める操作が非常にやり辛かったのですが、これは発売当日のアップデートにて、移動エリアを見分けられるように改善されるとのこと。

危険マス以外にも、ステージ開始前の編成画面でのセーブ機能、スターキューブの操作・視認性の改善、オートモード時のイベントパートの演出高速化など、体験版での意見を踏まえての多数の機能改善アップデートが発売日の当日~近日中に予定されているようなので、今回プレイした製品版から、さらなるプレイアビリティの向上が期待できそうです。

公式Twitterにて公開された画像。危険範囲と重複したエリアに薄い青色が表示されていることが分かります。

冒頭でも触れた通り、ややジャンルとしては陰りも見えた印象のあったSRPGですが、近年では「ファイアーエムブレム 風花雪月」の大ヒット、「トライアングルストラテジー」の発売も記憶に新しい一方、ロボットSLGとしても「フロントミッション」のリメイクが発表されており、少しずつシミュレーション系のジャンルが、再び熱を取り戻しつつある感覚も感じています。

そんな中発売される本作は、戦略を駆使して難局を乗り越えるSRPGというジャンル本来の面白さと、ハードスペックの向上による演出・グラフィックの進化の両方を体験できるタイトルになっています。巨大ロボットに戦略性の高いSRPG、宇宙を舞台とした壮大なスペースオペラ、可愛らしいキャラクター達など、様々なフックとなる要素に魅力を感じたのなら、是非ともプレイされることをオススメします。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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