MAGES.が2022年7月28日に発売を予定している、PS4/Nintendo Switch用ソフト「ANONYMOUS;CODE」」(読み:アノニマス・コード 通称アノコ)。オープニングテーマ「GAME OVER」を担当するいとうかなこさんへのインタビューを実施した。

7月28日に発売を予定している「ANONYMOUS;CODE」。「CHAOS;HEAD」、「STEINS;GATE」、「ROBOTICS;NOTES」といったタイトルを生み出してきた「科学アドベンチャーシリーズ」の最新作だ。

本作のオープニングテーマ「GAME OVER」を歌うのは、これまでの科学アドベンチャーシリーズでも多数の作品に参加してきた歌手・いとうかなこさん。作詞・作曲は、企画・原作を手掛ける志倉千代丸氏が担当している。ここでは、志倉千代丸氏とのエピソードや、20周年を迎えた自身の活動の振り返りについても語られた、いとうかなこさんへのインタビューの模様をお届けしていく。

「ANONYMOUS;CODE」では、一味違うヤバイことが起こる!?

――「GAME OVER」の歌詞やメロディを聞いての印象を教えてください。

いとうさん:まず何よりタイトルですよね。「GAME OVER」って、ゲームをやっていたらまず聞きたくない単語じゃないですか。それを主題歌のタイトルにしちゃうあたりが、「これはただごとじゃなさそうだ」と思いました。

曲自体はいつもの千代丸先生節が全開な感じではあるのですが(笑)、今までの科学アドベンチャーシリーズとは一味違うヤバイことが起きるんだろう、というのは歌詞からも感じられましたね。

――ゲームを起動してからすぐ聞く曲の名前が「GAME OVER」というのもすごいなと。

いとうさん:普通は嫌になっちゃいそうですよね(笑)。実はサビ部分が「GAME OVER」という言葉で終わるんですけど、その部分はすごく怖くしてやろうと意識して歌っています。喪黒福造さんみたいな(笑)。

――確かに、あの部分はすごく印象に残りました(笑)。科学アドベンチャーシリーズの他の主題歌にも共通していることですが、冒頭のイントロのかっこよさにもすごく惹かれます。

いとうさん:デジタルチックでもあり、何か大きな機械が動いているようにも思えるし……。いったい何が起こるんだろうという想像も膨らみますし、音からしてサイバー的な雰囲気も感じられましたね。

――「GAME OVER」の歌詞にある、「明日の科学は 魔法なのか?」という、SFにおける「クラークの三法則」を連想させるフレーズも気になりました。

いとうさん:「シュタインズゲート」にも出るタイムマシンとかもそうですけど、もうほとんど魔法ですよね。現実世界でも、何十年前のことを思い出すと我々は魔法を使っているようなものだと思いますし。

音楽でも、最初のデモから曲を完成するまでの過程は、誰かが魔法を使って仕上げていると思っているので、私の周りには魔法使いがいっぱいいることになりますね(笑)。

――レコーディングの現場でも、技術の進歩による環境の変化というのは大きいのでしょうか?

いとうさん:昔は「アナログ録音」といって、テープに音を刻み込んでいたんです。今はコンピューターを使ってデジタルでできるんですけど、昔はテープ同士を切り貼りする物理的な作業が必要で、ちょっとしたミスも許されないので本当に限られた人しかできなかったみたいです。

歌手の側としても、間違えず1発で録れる人じゃないとできなかったので、当時の方々が今の現場を見たらびっくりするでしょうね。息継ぎとか音飛びを消したり、自由に切り貼りして音を滑らかにしたり……映像とか他の分野もそうですけど、魔法使いしか見えないんじゃないかと思います(笑)。

――ディレクションの様子など、レコーディングでのエピソードを教えてください。

いとうさん:当日に志倉さんとやり取りしたのは、先ほどもちょっと話した「“GAME OVER”の部分はドスを利かせて……」というのを提案したくらいですね。あとはいつも通りに……みたいな感じでした(笑)。

ただ、今回は1回で全部は収録しなかったんです。ムービー用に1番だけ録ったあとでフルコーラスを録ったりもしたので、「GAME OVER」の収録に関しては何度もやりましたね。実はCDに収録されるフルバージョンの完成形については、まだ私自身も聞けてないんです。

――レコーディングの際は、ゲームに関しての情報はどのくらい知らされた状態だったのでしょうか?

いとうさん:実は、一切なかったです。私に歌詞を書かせてもらえるようなことがあれば、いつも「テキストデータでいいから全部ください!」とお願いしてます(笑)。

ゲームの主題歌って、収録の時点ではまだゲームが完成していないことが多いので、それ自体は珍しくないんですが、私が歌詞を書かせてもらうのはエンディング曲が多いんです。一応物語の概要だけを聞いて書くことも当然できるのですが、私はやっぱり物語を全部読んでおきたいタイプですね。

逆に歌だけを担当するときは、曲自体が「こういう風に歌って欲しい」と言っているので、私はただそこに乗っかるようなイメージです。どんな物語なのか知るのは発売後の楽しみでもあるので、意図的にネタバレを避けているところもあります(笑)。

とくに千代丸先生は、物語を読み終わった後に改めて歌詞を読むと、「これってこういう意味だったのか!」と気づけるような要素を必ず入れてきますからね。「ANONYMOUS;CODE」が発売されたら、久しぶりにSwitchを引っ張り出してプレイしようと思っています。

科学アドベンチャーシリーズの収録は、志倉千代丸氏との戦いの繰り返し?

――志倉さんとは長らくお仕事をされているかと思いますが、一緒に楽曲を作り上げていくことへのやりがいを教えてください。

いとうさん:それはもう……「戦い」ですね(笑)。

一同:(爆笑)。

いとうさん:「こんな大変な曲歌えないよ!」「高いよ!」「早いよ!」「辛いよ!」って何回も言いましたし。けど、例えば「キーを下げて欲しい」という話をしても、「いとうかなこのそのギリギリの高音が好きなんだ!」と言われちゃったら、頑張っちゃうんですよね(笑)。

もう最初の「Find the blue」(※ PCゲーム 「CHAOS;HEAD」 主題歌)からそういう戦いの連続だったんですけど、「CHAOS;CHILD」のあたりから段々と歌いやすくなってきたんです。

とくにアニメ版主題歌の「Uncontrollable」なんて、私の中で史上最速のBPMだったんですけど、いつの間にか決して遅くはないはずのBメロがゆっくりに感じられるようになっていて、これはある意味「歩み寄り」ができてきたのかなと(笑)。

――毎回、自分の限界に挑むような収録だったんですね。

いとうさん:そうですね。「Find the blue」の時、千代丸さんがいないときに私が弱音を吐いていたら、エンジニアさんが「カッコいいですよ! 大丈夫ですよ!」って元気づけてくださったのは今でも覚えていて。けど、そういう戦いを経てきたからこそ、シリーズの途中からは楽になってきた気がします。

高い音で歌うのに慣らされたおかげで、音域も広がったのですが、最初にニトロプラスで活動していた頃はゆったりとしたバラードだったり、中音域を生かせる曲が多かったんです。けど、千代丸先生はとにかく高音域が大好きな方なので……(笑)。「F.D.D.」とか、科学アドベンチャーシリーズ初期の曲をライブで歌うときは、今でも本当に大変ですね。

――「ANONYMOUS;CODE」は、科学アドベンチャーシリーズの中でもSF色が強い作品ですが、普段SF作品に触れられることはありますか?

いとうさん:正直な話、昔はあまり好きな方ではなかったんです。けど、大人になってくると、SFって本当にあるかもしれない世界なんだなとワクワクできるようになってきて。「スターウォーズ」を一気見したり、千代丸さんに勧められた「LOST」にハマったり、実は結構好きだったんだなと。最近は、「ひぐらしのなく頃に」の回答編をようやく見て、「そういうことだったんだ!」と謎が解けました(笑)。

今は海外ドラマの「The Boys」を、Amazonプライムで見るのを毎週楽しみにしています。あれもすごく胸クソ悪くなる話なんですけど(笑)、世の中にはまだまだ面白いSF作品があるんだなと思いましたね。

――「ANONYMOUS;CODE」についての情報はあまり入れられていないという話でしたが、ビジュアル面などで気になるキャラクターはいましたか?

いとうさん:キービジュアルにも映っていた可愛い子ちゃん(※愛咲モモ)ですね。「なんでこの着ぐるみみたいな恰好なのか」とか、「普段着もこの服なのか」とか、いろいろ気になってます。

――「ANONYMOUS;CODE」は科学アドベンチャーシリーズの中でもSF色が強いので、デザインにも影響しているのかとも感じました。

いとうさん:確かに! キャラクターの服にもいろいろ機能とかありそうですよね。このフードを被ったら電話ができたり。どんなキャラクターになっているのか、今から楽しみです。

――いとうさんから見て、どんな点が「科学アドベンチャーシリーズ」の魅力だと感じられていますか?

いとうさん:それぞれの作品が時系列でつながっていて、別の作品のキャラクターや事件の名前がさりげなくが出てきたりする点でしょうか。とくに私みたいにシリーズの初期の頃から知っている人間としては嬉しいですよね。

シリーズだからこそ出来ることだと思いますし、だからこそずっと追いかけてくれるファンの方も大勢おられるのかなと。

――個々のシリーズごとに話はしっかり完結しているので、割とどの作品から入っても楽しめるのも良いところですよね。

いとうさん:そうそう! あとから前の作品を遡ってみて「あの時言ってたのは、この事件のことだったんだ!」とか知るのも楽しいんですよね。

私は登場人物が多くなってくると相関図みたいなのを作りたくなるタイプで、あとからキャラクター同士の意外なつながりに気づいたりすると嬉しくなるんです。海外ドラマとかもそうなんですけど、見直す度に新しい発見があるんですよね。

――シリーズを重ねるごとに映像面も進化していますが、曲の側も映像のパワーに負けたくないといった意識はありますか?

いとうさん:基本的に収録のタイミングってまだ映像ってできてないので、そこはゲーム本編と一緒に楽しみにしていることの方が多いですね。実際に出来上がったものを見て、いつも皆の仕事っぷりに感心しています(笑)。

活動20周年を振り返って

――2022年は、いとうさんにとって活動20周年という節目のタイミングでもあります。

いとうさん:そう、ビックリですよね! 20年って、赤ん坊が大人になるくらいの年月なんですけど、そんなに経った感じは全然しない(笑)。最初の頃も「華々しくデビュー!」みたいな感じではなく、あくまでゲームの中での話だったので、前の10周年の時も、その時になるまでほとんど意識はしていなかったです。

――自分が初めていとうさんの歌を聞かせていただいたのは、PS2の「機神咆吼デモンベイン」(2004年)でした。

いとうさん:デモンベインもヒットしましたね。でも、あのあたりからゲームの主題歌とかサントラCDが出るようになっていった印象があります。ニトロプラス作品だと、「鬼哭街」からZIZZ STUDIOが音楽を担当するようになっていて、その流れでサントラも出そうということになったんです。

――音楽面にも力を入れようという流れが?

いとうさん:力を入れるというよりは、対等なパートナーとして一緒にいいものを作ろうという雰囲気でしょうか。だからニトロプラス側から「こういう曲を作って」と依頼されるだけではなく、ZIZZ STUDIOの方が「こんな曲があるんだけどどう?」と提案するような関係性でした。それがすごく楽しかったですし、ゲームだけではなくライブもできるようになっていって……本当に自由にやらせてもらいましたね。

――20年の活動を振り返った時、とくに印象に残っている出来事はありますか?

いとうさん:2008年頃に渋谷でやった、その時点でのニトロプラス作品の歌曲を全部歌うという、とんでもないコンセプトのライブは、今でもよくやれたなぁと思いますね(笑)。全部で50曲あって、2曲は小野正利さんに「ヴェドゴニア」の曲を歌っていただいたんですが、残りの48曲は全部私だったんです。全部で5時間くらいかかったと思いますが、私が根を上げる前にアンプが熱を帯びすぎて、煙を出していた記憶があります(笑)。

――2008年の時点で、既に50曲近くに達していたというのがすさまじいですね……。

いとうさん:そうだったんですよ。今回20周年を迎えたので、オリジナル曲も含めて何曲あるのか数えてみたことがあって。歌詞とか音源を確認できた範囲だけでも250くらいあって、行方不明になってしまったものも含めると、おそらく300曲くらいにはなるじゃないかなと。

コロナの影響もあって、去年の5月くらいからYouTubeチャンネルを立ち上げて、そこで持ち歌を全部アップしよう思ったんです。1日1動画ずつ上げていったのですが、カバー曲と交互にやっていたのもあって、これがもうなかなか終わらなくて(笑)。コロナがなかったらやっていなかった活動かもしれませんが、少しでも私の歌を皆さんに知ってもらえる機会に繋げられたらいいなと思っていますね。

――やはりコロナの影響というのは大きかったのでしょうか?

いとうさん:そうですね、もう実質廃業みたいな状態でしたから。コロナが流行る前までは、インディーズ的な活動も含めると年間50本くらいはライブができるようになってきたところだったんですが、そこから予定されていた海外のライブもどんどん延期や中止になって。ただ、ゲームは元々家の中で遊ぶものですから、私たちは音楽チームとしてそれに関わることができたのはよかったですね。

そろそろコンサートも始まりそうですし、またファンの方たちと一緒にイベントができるようになるのを楽しみにしています。

――最後に、発売を楽しみにされているファンの方々に向けてメッセージをお願いします。

いとうさん:私が聞くところによると、すげぇ面白いゲームが完成したらしいので(笑)、是非どっぷりとハマってプレイしていただきたいですね。

そして、主題歌には2番もありますからね! 是非主題歌CDを買って歌詞を聞いていただきたいですし、ゲームをクリアした後にまた読み直して欲しいなと。是非ゲーム本編とどちらも手に入れて、隅々まで「ANONYMOUS;CODE」の世界を楽しんでいただきたいです。

また私自身も、年内発売を目指してオリジナルアルバムを作っていますし、私が関わっている制作チームも新しいものを作りたくてウズウズしています。時々でもいいので、私の公式サイトの方にも遊びに来ていただければと思います。

――ありがとうございました。

ANONYMOUS;CODE

MAGES.

PS4パッケージ

  • 発売日:2022年7月28日
  • 価格:8,580円(税込)
  • 15歳以上対象
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  • 発売日:2022年7月28日
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(C)MAGES./Chiyo St. Inc.

※画面は開発中のものです。

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ANONYMOUS;CODE

ANONYMOUS;CODE

メタ科学アドベンチャー
機種
PS4Switch
プラットフォーム
パッケージダウンロード
会社
MAGES.
シリーズ
科学ADV
ジャンル
アドベンチャー
クリエイター
志倉千代丸
公式サイト
http://anonymouscode.jp/
東京ゲームショウ2022特集
  • セガ特集ページ
  • Figgy
  • セール情報
  • 「黎の軌跡(くろのきせき)」特設サイト

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