「これぞ!」という女性向けコンテンツについて語っていく連載企画「おとめげ!」。Nintendo Switch用ソフト「天獄ストラグル -strayside-」についてお届けします!
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「おとめげ!」は、イケメンと可愛い女の子をこよなく愛するライターが、さまざまな乙女コンテンツをご紹介する連載企画です。今回はアイディアファクトリーの女性向けゲームブランド「オトメイト」から2022年7月28日に発売されたNintendo Switch用ソフト「天獄ストラグル -strayside-」についてお届けします!
「天獄ストラグル -strayside-」ここがポイント!
・生者と死者が入り混じる浅草を舞台とした、独特の世界観
・「煩能」と呼ばれる特殊能力のバトルや、格闘ゲームのようなデザイン
・壮絶な過去をもつ罪人たちと、記憶を失った主人公の恋模様
「天獄ストラグル -strayside-」とは?
生者と死者が入り混じる浅草を舞台に、罪人と罪人の対立を描いたスタイリッシュ煩能バトルファンタジー。天から下ろされた蜘蛛の糸で脱獄した地獄の罪人たちを追い、閻魔大王の娘が罪人と共に人間道に下り立つ。オトメイトの「ニル・アドミラリの天秤」「オランピアソワレ」を手掛けたディレクター・渡邉渡氏、イラストレーター・さとい氏、シナリオライター・片桐由摩氏が再びタッグを組んでいる。
メインキャラクターは石川五右衛門(CV:八代拓)、村上誉那(CV:鈴木崚汰)、東洲斎写楽(CV:石川界人)、宇賀菊之助(CV:斉藤壮馬)、JacK(CV:古川慎)の5人。
地獄の罪人を従え、逃げ出した脱獄囚を捕まえる!
この「天獄ストラグル -strayside-」の世界は、人間たちの暮らす「人間道」、生前に善行を積んだ者のみ生まれ変われる「天道」、生前で犯した罪によって責め苦を受ける「地獄道」などに分かれています。地獄に落ちた罪人は凄まじい罰によって死に、そして生き返り再び罰を受ける……という状況を繰り返していて、やがて摩耗した魂が消失すると生まれ変わることができます。
一見、こうした“死後の世界”と普通の人間が交わることはなさそうですが、この零和XX年の時代は地獄道と人間道の間で協定が結ばれています。浅草は地獄と繋がり、条件付きですが地獄に落ちた罪人たちも人間のようにテーマパークやカフェなどで働くようになりました。
主人公は、そんな地獄道の頂点に君臨する閻魔大王(CV:子安武人)の娘として育てられた閻魔凛(名前のみ変更可能)。記憶を失い彷徨っていたところを拾われた恩から、閻魔大王に仕え、罪人に罰を与える「獄卒」となるべく奮闘しています。
そんなある日、地獄の罪人たちが人間道へ脱獄するという由々しき事態が発生。主人公は天下の大泥棒と呼ばれた石川五右衛門など、閻魔大王が選りすぐった罪人と共に脱獄囚たちを連れ戻す命を受けるというのが物語の始まりです。脱獄囚たちにもさまざまな理由があるようで……?
まずポイントとなるのは、主人公と罪人たちの関係性。最初こそ神妙にしていた罪人たちですが、自分たちを罰してきた閻魔大王へ素直に従うつもりはなく、主人公を“獄卒(仮)”と見下しています。主人公も罪人を管理する獄卒になるべく励んできたため彼らを信用せず、厳しい態度を取ってしまいがち。しかし閻魔大王の右腕といえる小野篁(CV:野島健児)の協力を受け、脱獄囚を監視するため浅草で共同生活を送るうち双方に変化が。相容れない立場からスタートした面々が、仲間としてどのように信頼関係を築いていくのかが前半の共通ルートの見どころですよ。
そして脱獄囚たちをはじめ、罪人たちは特殊な能力「煩能」を宿しています。煩能はそれぞれ性質が大きく異なっていて、脱獄囚たちは強化された煩能で主人公たちの前に立ちふさがります。そこで主人公と罪人は力を覚醒させるため、より強固な信頼関係を結ぶべく行動していく……というのが後半の個別ルート。その過程で罪人たちの過去を知ることになりますが、彼らが味わった目を背けたくなるほどの苦しみを前に主人公がどう寄り添っていくのか必見です!
個別ルートでは仲が深まるほど情報が増えていくアンケートも楽しめるほか、結末にはハッピーエンドとバッドエンドがあります。個人的には「このバッドエンドもアリかも……!」と思えたので、片方だけでなく両方のエンドを楽しんでほしいところ。クリア後には攻略キャラクターの自己紹介、エピローグ、日常のショートストーリーも解放され、トップ画面のカスタマイズもできるようになりますよ。
壮絶な過去を抱えたキャラクターとの恋の行方は……?!
続いて、各キャラクターについて紹介していきます。主人公の閻魔凛は生前の記憶がない「泡形(うたかた)」と呼ばれる存在で、執着するものがないため、いつ消えてもおかしくない状態。一方、彼女に同行すべく選ばれた罪人たちはさまざまな強い想いを抱えているため、地獄で長らく罰を受け続けていても消えることなく魂を保ち続けています。
そうした背景もあり、序盤の主人公は獄卒としての振る舞いにこだわっています。しかし極悪非道のはずの罪人たちと接し、彼らの行動に触れていく間に少しずつ考えが変わっていきます。そうした変化も見どころですが、友人であるお七(CV:大西沙織)や、主人公を姉貴と慕う猫の魂緒(CV:佐藤元)の前では享年19歳の女の子らしい一面もありますよ。
生前に義賊として有名だった石川五右衛門(CV:八代拓)は、死後は地獄の最下層であり、ありとあらゆる罪を犯した者が落ちるという無間地獄にいました。地獄の基準でいえば極悪人ながら、何かと衝突しがちな主人公と罪人の間をうまくとりなし、さりげなくフォローしてくれる兄貴分です。
「五右衛門が主人公へどんな感情を抱いているのか」という点については、思っていた以上に早い段階で分かります。ただし、その背景に何があったのか詳細は最後まで分かりません。主人公同様にヤキモキさせられますが、その分すべてが明らかになった時に愛しさは格別です!
村上誉那(CV:鈴木崚汰)は、瀬戸内海で活動していた村上水軍(海賊)のひとり。赤毛、碧眼と日本人離れした外見には辛い過去もありますが武人としての意識が強く、それゆえ女性である主人公にはかなり強く当たります。とはいえ根は素直で単純なので、こちらから信頼を寄せればしっかり応えてくれますよ。
海や故郷を愛し、子供にも真っすぐ接する誉那のストレートさにはキュンとなるポイントが盛りだくさん。主人公に寄せる感情も丸わかりで、非常に可愛い存在です。でも、すんなりとはいかず絶妙にすれ違うので「早くくっついて!!」と叫びたくなりました。
東洲斎写楽(CV:石川界人)は、生前は浮世絵師として知られていました。「江戸っ子は宵越しの銭は持たない」などと表現されますが、写楽も例にもれずかなりの浪費家です。また非常に綺麗好きで、共同生活では朝早くから掃除に精を出す姿も見られます。
与えられた任務に対してはシビアな面がありつつも恋愛面ではだいぶ開放的で、あけすけな物言いにはドキッとさせられます。主人公はかなり振り回されますが、これも彼が生前に味わった地獄以上の苦しみが関係しているのが切ないところ。だからこそ、主人公と2人で幸せを掴んでほしいと思わずにはいられませんでした。
生前は大泥棒・弁天小僧として知られた宇賀菊之助(CV:斉藤壮馬)は、身体が狼に変化する特殊な煩能の持ち主。そのコスト維持のため、見た目からは想像もつかない大食漢でもあります。人間道ではとあるゲームをよく遊んでいて、その腕前はかなりのもの。これが主人公との距離を縮めるきっかけのひとつにもなります。
菊之助を語る上では、血を分けた妹の“あざみん”こと宇賀薊(CV:和氣あず未)が欠かせません。菊之助は薊を大切に想っていますが、薊は菊之助に対して何とも微妙な距離をとっています。やがて明かされた2人の過去には悲しみよりも強い怒りを覚え、改めて「2人とも大事に甘やかされて!!!」と思いました。
JacK(CV:古川慎)は、動画配信で人気上昇中のシンガーソングライター。作詞作曲以外にもマルチな才能を備えていますが、私生活は謎に包まれています。ある理由から脱獄囚に手を貸していて、主人公は複雑な立場で交流することに……。
一見クールでスマートなタイプに思えますが、意外と感情表現は豊かで個別ルートではそうしたギャップも楽しめます。ネタバレになってしまうため語れる部分は少ないのですが、もちろんJacKにも込み入った過去があるのでお楽しみに!
このほかにもたくさんのキャラクターが登場しますが、なんといっても閻魔大王のインパクトは絶大。コミカルで破天荒な言動が目立つものの、この世のすべてを見通しているような面もあり、一番内面が読めない人でもあります。罪人や主人公に無理難題を押し付けたその真意はどこにあるのか、ストーリーをフルコンプしてぜひ確かめてみてくださいね。
(C)2022 IDEA FACTORY
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