スクウェア・エニックスがiOS/Android向けに配信中のタクティカルRPG「WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争」(以下「幻影戦争」)。リリース3周年を記念したインタビューをお届けする。

「幻影戦争」は、同社のスマートフォン向けRPGである「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」(以下「FFBE」)と世界観を共有しており、国家間の紛争が続くアードラ大陸を舞台に、さまざまな人物が織りなす群雄割拠の戦乱の物語が描かれていく。

この人気タイトルが2022年11月14日にリリース3周年を迎えた。これを記念して「FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE」とのコラボをはじめとする、さまざまなイベントやキャンペーンなどが実施される。

そこで、本作「幻影戦争」のプロデューサーで「FFBE」シリーズを統括する広野啓氏と、運営プロデューサーの中井和秀氏へのインタビューを実施。これまでの3年間を振り返ってもらうと同時に、いよいよ配信開始となったメインストーリー第3部の見どころや3周年記念イベントの注目ポイント、今後挑戦してみたいことなど、さまざまなお話を伺うことができたので、その内容を余すところなくお届けしよう。

スクウェア・エニックスの広野啓氏(右)と中井和秀氏(左)。

コロナ禍の苦難を乗り越え、3周年を新たなスタートラインに

――3周年おめでとうございます。本サイトでの初めてのインタビューとなりますので、自己紹介も兼ねて本作におけるお二方の役割を教えてください。

広野氏:プロデューサーです。「FFBE」シリーズ全体も統括して見ております。

中井氏:運営プロデューサーをさせていただいております。プレイヤーの皆様のご要望をゲーム内にどう反映するか、などの部分をおもに見させていただいております。

――まず、3周年を迎えた現在の心境から聞かせていただけますか。

中井氏:「早いなあ、もう3年か」という感じです。特に、2周年からの1年はゲーム内の仕様を大きく変えるために動いたということもあり、非常に早かったなと感じています。この1年で本当に劇的に変わったので、ターニングポイントになった年だったと思っています。

このゲームは育成要素をはじめ、やることが多いのですが、そこを2.5周年の際に劇的にカスタマイズしたんです。クエストの作り方などもいろいろ変えたのですが、いい感じでプレイヤーの皆さまとキャッチボールできるようになり、すごくポジティブな反応をいただいています。

広野氏:中井がこの3年は早かったと言っているのは、社会の動きも大きかったと思っています。リリースの半年後にコロナ禍が始まりましたから。ある意味、コロナとともにやってきたと言いますか、社会や我々の働く環境が劇的に変わって、プレイヤーさんとの向き合い方も大きく変わっていく中で、いろいろな荒波を全員の力を駆使し協力しながら乗り越えてきた、そういう3年だったかなと思っています。

通常は、リリースしたあとの半年ぐらいはプレイヤーさんとのコミュニケーションを取りながら、ゲームの中でもいろいろな展開をしていくんですが、やはりこの3年は動きづらかったです。ですが、3周年を迎えるこのタイミングで、やっといろいろ動きやすくなってきまして、ファンの皆さまと直接お会いすることもできるようになりました。ピンチをチャンスにではないですけど、ここをスタートラインとして新たに始めるくらいの気持ちで、この3周年を迎えられたらいいなと思っています。

――やはりオフラインイベントなどができないのは辛かったですか

広野氏:シリーズ作品ということもあって、僕らもリリースの前からファンコミュニティの結束をはかろうとしていました。ところが、リリースの1か月前に実施予定だったオフイベントが台風で中止になってしまったんです。これも自然の影響ですね。ですから、そういった機会をまったく作り出せず、シリーズ全体でのプレイヤーの皆さまとのつながりを途切れさせないようにするにはどうしたらいいんだと、格闘しながらやってきました。

でも、最近はやりやすくなってきています。このゲームは海外でもリリースしているのですが、海外のプレイヤーさんともやっとフェイスToフェイスで会えるようになってきました。いわゆる感謝の気持ちをちゃんと届けることができるターンに入れると思うので、積極的にやっていきたいなとモチベーションが上がっている状態です。

中井氏:やりたいと思っていたことの礎が、ようやく完成してきたなという感じです。先ほどもターニングポイントと言いましたが、「さあ、ここからワクワクすることがいろいろできるぞ!」みたいな。同時に、初心忘れるべからずという意識でもやっています。

――この3年間で特に印象に残っている出来事はありますか?

中井氏:今年の8、9月に念願だったオフラインでのファンミーティングを開催することができたんです。「FFBE」シリーズ合同のイベントで、「幻影戦争」としては初めてのオフラインイベントだったのでドキドキしましたね。

ウチの社内が東京の会場で、僕が先に入って準備などをしていたんです。そのあと広野が会場に入ってきたんですが、そのときに拍手が起きたんです。これが特に印象に残っています。我々が会いたいと思っていたのと同じように、プレイヤーの皆さまも広野たちと直接会いたいと思ってくれていたんだなと。ようやくこういうことができるようになったのかと、本当にうれしかったです。

――それは感無量だったでしょうね。

中井氏:メチャメチャ拍手されているよって思いましたね。「おお~、広野啓って実在したんだ~」みたいな(笑)。いまだに映像として僕の中に残っています。

広野氏:僕はプロデューサーでもあるので3年じゃないんですよね。このプロジェクトを企画してから、もう5年ぐらい経っていますから、やっぱり最初の開発でのいろいろ大変なことを踏まえた上で、しっかりとリリースできたことが大きいかなと思います。そもそもシリーズ作を同じスマートフォンのマーケットで出すなんてことは、ほとんどないんです。しかも、ほぼ同ジャンルですからね。「ファイナルファンタジー」という名前を冠する作品でもありますから心血を注いで作り上げました。

「FF」のタクティカルRPGということで、プレイヤーさんの期待もすごく大きかったはずです。「ファイナルファンタジータクティクス」という、すごく大きな作品がありますからね。そこに迷惑をかけないようにというと語弊がありますが、プレイヤーさんの期待にちゃんと応える。それ以上のものを提供しようと試行錯誤して、やっとリリースできて。かつ、それがスタートからビジネス的な成功を収められたのは非常に大きかったですし、一番印象に残っていることはやっぱりそこですね。

「10年続くIP、コンテンツにする」と、ブレずに言い続ける

――運営面において特に気を配った部分はどこになりますか?

中井氏:やはりプレイヤーの皆様とのコミュニケーションですね。(オフイベントができないので)ほぼすべてオンライン上でのやり取りで、互いに一方的に発信して、一方的に受け取るということの繰り返しだったんです。たとえばツイッターなどの反響をこちらから拾いに行く。プレイヤーの皆様には公式生放送などで情報の発信を受け取っていただく。コミュニケーションとはいえ、双方ともに片側通行なところがあったので、我々の真意をちゃんと伝えられているか、プレイヤーの皆さまの真意を汲み取れているか、常に気をつけながら運営してきました。

発信する際の言葉の選び方も、かなり気をつけるようにしています。やっぱり最初はうまくいかないことが多かったんですよ。真意とは違う伝わり方をすることがあったりして、反響を受けて真摯に反省してということの繰り返しでした。広野からも「プレイヤーの皆さまに対して誠実であれ」と、常に言われていまして、施策を考える際にプレイヤーの目線に立っているか、必ず意識するようにしました。

僕らはどうしてもビジネス面での売上とか、ゲームとしてのバランスとか、いろいろ複合的な観点から決めるんですけど、最終的に広野らのところに持っていったとき、必ず「それはプレイヤーの皆さまは喜ぶんだね」という確認をされるんです。ですから、プレイヤーの皆さまはどういう反応するだろうか、喜んでくれるだろうか、今のプレイ環境に合っているだろうか、といったことは最終決定の前にちゃんと考えるようにしています。

――SNSの反応などもチェックするとなると、胃が痛くなることもあると思うのですが。

中井氏:それはありますよね。ありますけど、それだけ熱量を持ってぶつかってきてくれるのもめちゃくちゃ嬉しいことじゃないですか。ですから、どんな反応でも僕たちにどういったことを伝えようとしているのか、紐解くように心がけています……してはいるんですけど、たまに傷つくこともありますよ(笑)

広野氏:人間だからね(笑)。特に、中井は運営プロデューサーとして顔を出し始めたのが1年半くらい前からだから、余計にそう感じるんだと思います。僕らはプレイヤーさんと向き合うときに自分を出しています。こういう人間がこういう思いで作っていますと。でも、相手も正面から、こういう思いでやっているんですよねと聞いてくれるわけではないんですよね。むしろ、一方的に刺してくるんです。石やタマゴが見えないところから飛んでくる感じといいますか。これは精神的にはすごくこたえますよ。

――やっぱり、そうなんですね。

広野氏:ファンミーティングのように直接面と向かって会うと全然違います。ちゃんと会話とかコミュニケーションというものになるんです。でも、ネットを介するなどしてフィルターがかかって、その人がどういう人間なのかわからなくなってしまうと、お互い良くしたいと思っているはずなのに急に硬くて冷たいものになる。

どのコンテンツでも多分同じことが起こっていると思いますが、日本国内では特に感じますね。グローバルで配信しているから余計にそう思います。コミュニケーションをしている感じになりづらい環境を作っちゃっている気がするなと。そこは本当に社会が変わってくれたらと思う点ですね。

――アマゾンなどのレビューでも日本のユーザーは点数が辛いといいますか、否定から入りがちとよく言われています。そうした部分にも通じるところがあるのかもしれませんね。

広野氏:そうですね。そこは運営をしていて思うことですね。今は海外のスマートフォンゲームもどんどん入ってきていて、本当に生き残ることが大変な戦場になってきています。ですから、すぐにサービスが終わるんじゃないか、などと言われたりしますが、「絶対やめないからな」と(笑)。これを証明し続けることが、運営面において非常に大事なポイントかなと思っています。

そもそも「ファイナルファンタジー」という作品の名を冠している以上、軽い気持ちではできないです。すぐに撤退すればいいなんて思うわけがない。だから僕は発信し続けているんです、「10年続けるよ」って。10年続いてこそのIP、コンテンツだと思っているので、そこはブレずにやっていきたいなと思っていますね。

死ぬはずだったけど生き延びたキャラクターがいた!?

――メインストーリーについて聞かせてください。第1部、第2部ではどういった反響がありましたか。展開がかなりハードで、第1部では「人がバタバタ死ぬ」みたいな反応も多かったようですが。

中井氏:第1部の始まりの方は、そういった反響が多かったかなと思います。ただ、運営タイトルのストーリーは月刊マンガみたいなものだと、よく広野が言っていまして、つまりプレイヤーの皆様の意見を聞いて修正していけるんですよね。

――確かに、連載マンガみたいなものですね。

中井氏:そうです。多分、連載マンガも読者の反響などでストーリーの構成を変えていっていると思うんですよね。それと同じです。ですから、第2部は第1部の反省なども含めて、メインシナリオの担当をはじめ全員で頭をひねり、いろんな反省点を踏まえて作っていきました。

その甲斐もあってか、第2部はプレイヤーの皆様からの反響も非常に良くて、アンケートでも「メインストーリーが面白い」というのが絶対に1~3位に入っています。ネタバレになるのでストーリーのこの部分が良かったよね、といった具体的な反応は言えないのですが。

広野氏:この作品では毛色を変えたかったんですね。シリーズの先行タイトルである「FFBE」は王道RPG的で、いわゆる正義が勝つといいますか。たまに人も死にますけど、そこは物語として必要な犠牲だったり、乗り越えるべきもので、基本は「明るく、楽しく」なんです。

一方、「幻影戦争」は戦争が題材ですから、利権だったり愛だったり、いろいろ渦巻いていて、国同士の思惑に人が振り回されていく。そういったものを、ちゃんと描いてみようというのがあったんです。「タクティクスオウガ」などの過去の作品もそうした部分をしっかり描いていたし、この作品に求められているものもそうだろうし、僕らが描きたかったものもそうでした。リリースの前から第1部の結末も決まっていて、そこは変えていません。

――そうだったんですね。

広野氏:ただ、第1部の評判は重く受け止めました。人が死にすぎるとか、場面転換が多すぎてよくわからないとか。群像劇ですから、いろんな人の視点を描きたくなるわけですが、1カ月に1回リリースされる物語でそれをやると、細切れっぽく見えてしまうんです。そういった反省も踏まえて全部詰め込んだのが第2部で、非常に大きな反響をいただけたのはありがたかったです。今思うと、最初は少し頭でっかちになっていたかもしれませんね。ただ、第1部でも死ぬ予定だったキャラクターを殺さないで生かすってことをやっていたりします(笑)。

――それは意外です。どのキャラクターか教えていただけますか?

中井氏:キトンです。

広野氏:みんなが好きなキャラクターですね。あの子は死ぬ予定でした。

――ええ~~、そうだったんですか!?

中井氏:某キャラクターがストーリー上で戦死を遂げたときに色々と反響を頂きまして、キトンは違う方向にしようとなりました。

リオニスに仕える女シノビのキトン。人気キャラクターのひとりだが、本来は第1部で死ぬ予定だったという。

――その某キャラクターが死んだことでブーイングなどがあったりしたのでしょうか。

中井氏:むしろ、「ああ~~っ!!」って感じでしたね。それだけ思い入れを持っている人が多くてショックも大きかったんでしょう。ただ、「なんで殺したんだ!」「運営分かってない!」というよりは、「死なないでほしかった」という声が多かったですね。

――貴重な秘話をありがとうございました。ストーリー以外にもいろいろなコンテンツがありますが、とくに評判が良かったもの、反響が大きかったものは何ですか?

中井氏:プレイヤーの皆さまへのアンケートで、メインストーリーと同じくらい評価していただいているのがユニットたちの調整ですね。「バランス調整は神だよね」という声は本当にたくさんいただいています。

その部分で言うと、PvP大会も大きなコンテンツになっています。上位のギルドやアリーナ層の方々は編成などについて、ものすごく考えられていて、我々の考えるレベルをやすやすと超えてくるんです。そういった要素を楽しんでいただくため、「リオニス国営コロシアム」などの大会も行っています。

先日も、このリオニス国営コロシアムで「ウェズエット杯」という大会が行われまして、開発ディレクターであるgumiの藤田(泰正)さんたちと一緒に観戦していたんですけど、本当に信じられない編成や戦い方をするんですよね。そういった、PvPを骨の髄まで楽しもうという方々がいらっしゃるのは、ユニット調整のたまものかなと思っています。

――なるほど。

中井氏:もうひとつ上げるとしたら、やはり「アナザーストーリー」です。第1章をクリアすると、ルシオというユニットがもらえるだけではなく、現状のMAXであるLv120まで育つんですね。で、我々のプライドというわけではないですけど、「配布ユニットって弱いじゃん」と言われるのがイヤでして(笑)。

ですから、ルシオはPvPにおいてもエンドコンテンツにおいても最前線で戦えます。その分、最後まで育てるのは知識が必要だったりするんですけど、古参のプレイヤーさんたちが、つい最近始めてくれた人たちに「まずはルシオを取るべきだよ」などアドバイスをしてくれたり、みんなで教え合ってくれています。いろんな意味で軸となるコンテンツになっているので、やってよかったなと思いますね。

――新たなキャラクターは強すぎても弱すぎても不評がありそうですから、特に調整に気を使われるでしょうね。

中井氏:そこは開発のgumiさんのチームにもメチャメチャ気を使ってもらっていて、新ユニットはもちろんですが、リリース初期のユニットたちも随時並行してアップデートしています。ですから、リリース時の最初の召喚に入っていたフェデリカなどのユニットたちも、いまだ最前線で最新ユニットと一緒に戦ったりしています。そういう世界になっているので、やっぱりバランスがいいのかなと思います。

広野氏:ユニットの調整に一番気を使っているのは、ギルドバトルがリリースからずっとエンドコンテンツの中心にあるからです。ギルドバトルを遊び続けてもらう上で、ユニットのバランス調整というのはすごく大事で、そこは一番こだわっていますし、藤田さんをはじめとする開発陣も、初期のユニットがいつまで使い続けられるということを大事にしたいと言ってくれています。だからこそ今も含めてギルドバトルはずっと熱いですし、プレイヤーさんも盛り上がってくれているのだと思います。

見習いクリスタル戦士ルシオらの活躍を描いたアナザーストーリー第1章
「WARRIOR OF THE CRYSTALS」も反響が大きかったという。

――大会でプレイヤーさんが思わぬ編成をしてくるとのことですが、一例を聞かせてもらえますか。

中井氏:ウェズエット杯では、マップルールとして専用のマップ効果などが付くんですね。で、拳で攻撃するユニットをメインに編成していたプレイヤーがいまして、その中に「グラセラ・ウェズエット」(※1)がいたんです。グラセラはウェズエット所属ですが、メインの装備は槍なんですね。ところが、そのプレイヤーはグラセラに拳の技しか使えないようにしていたんです。

※1:グラセラのユニットは「グラセラ・ウェズエット」、「グラセラ(ドレスアップ)」、「革命の旗手グラセラ」の3種類が存在する。ここで中井氏が言っているのは最初にリリースされた「グラセラ・ウェズエット」のこと。

そうすることで何が起きるかというと、拳の攻撃によるチェインがつながって、3体目の攻撃時にさらに火力を出せるんです。しかも、ウェズエット所属のユニットだから特効も付く。そのために、グラセラが拳の攻撃を使ってくれるように編成し、かつ素早さなどの調整も挟んでいたんです。

これってメチャメチャ難しいんですよ。Aというユニット→グラセラ→Cというユニットとチェインをつなげていたんですけど、その間に対象のユニットが攻撃以外のモーションをしたり、他のユニットに邪魔されたりしたらチェインは途切れてしまいます。ですから、自分たちのTPの管理はもちろん、対戦相手の3体のユニットのTP管理も完璧に読み切らないと成功しないんです。これはすごいなあと思いましたね。

――すごいですね。PvPは作り手の想像を超えてくるようなものがあったりして、開発や運営側も見ていて面白いでしょうね。

中井氏:むしろ勉強になりますね、メチャメチャ勉強になります。

――多彩なキャラクターも本作の魅力のひとつだと思いますが、特にお気に入りのキャラクターはいますか。

中井氏:いろいろなところで公表しているんですけど、僕は≪祈り≫ですね。

広野氏:今まで理由を聞いたことがなかったけど、何でなの?

中井氏:「召喚」で一番最初に引いたのが≪祈り≫だったんです。当時はまだリリースしたばかりでヒーラーがあまりいなかったんですよね。白魔導士のアヤカくらいで、マシュリーはヒーラーなのか微妙なポジションでしたし(笑)。でも、≪祈り≫はレアリティこそSSRですけど純ヒーラーで属性が光なんです。

リリース当時、持っている人が絶対に外せなかったユニットにエンゲルベルトがいたんですね。今はいろいろな戦い方ができるんですけど、当時はやっぱりタンク、アタッカー、ヒーラーと編成するのが基本でエンゲルベルトは最強のカベ役でしたから。で、エンゲルベルトは属性が光だったので、≪祈り≫は同じ光属性同士ということもあってメッチャ使いましたね。一番最初に完凸させましたから。

――完全にプレイヤー目線だったんですね。

中井氏:そうです、そうです。ストーリーの部分でも、かなり注目していました。最初に公開されたキャラクターの中で、あからさまに異質な存在だったんです。≪祈り≫、≪囁き≫、≪呟き≫と似たような名前のキャラクターが3人いて、声優さんも同じ茅野愛衣さん。リリースの時点では僕はまだ一介のプレイヤーで、「絶対に何かある!」と思いながらプレイしていたこともあって非常に思い入れがあります。いまだに好きですし、今でも使ったりしますよ。性能面でもいろいろ耐性を持っていたりして優秀なユニットなんです。あんまりみんな使わないんですけど、ハハハハ。

広野氏:聞けてよかった。僕はそうですね……作品を作る際は誰を主人公に据えようかという話になります。群像劇とはいえ、やっぱり主人公を中心に描くので。ですから、主人公がお気に入りとしか言いようがないんですが、せっかくの機会でもありますし、3周年の実装キャラクターでもあるアムネリスをあげておきます。

――ずっと正体不明の「謎の女」でしたよね。

広野氏:そうですね。彼女も非常に大事なキャラクターで、お気に入りのひとりです。そもそもリリース前の最初期の設定から存在しているキャラクターなんです。シリーズとして「FFBE」とつながっているキャラクターがギルガメッシュなんですけど、アムネリスもそのひとりで、デザイン自体も3年半から4年前くらいにはもうできていたので、当時からずっと大事にしてきたキャラクターですね。

「FFBE」にもつながっているというアムネリス。3周年にして、ついに実装キャラクターとなった。

――アムネリスは第1回のキャラクター投票でも「謎の女」として上位に入っていますよね。初期の段階からファンをざわつかせていた存在だったと思うのですが、このタイミングで実装することになった経緯を聞かせてもらえますか。

広野氏:じつは、もうちょっと遅くてもいいかな、くらいに思っていたんです。物語の中でアムネリスがどれほどのもので、どういう存在なのかが描かれるのはまだ先なんです。とはいえ、つながり自体はいろいろ見えてきていますから、いいんじゃないかと。やっぱり、お祭りのタイミングで出したいキャラクターではありますから。

中井氏:「お、このユニットか」と、皆さまに喜んでいただけるものをリリースしたいなと。その中でいくと、ちょっと早いかもしれないですけど、アムネリスは人気投票でもずっと上位に入っていましたし、喜んでいただけるだろうということで今回実装に踏み切りました。

広野氏:僕はすでにPVにも登場しているから、新シュテルでいいんじゃないかって、ずっと言っていたんですけどね。でも、それはまだ早いって(笑)。

中井氏:3回言われまして、そのたびに「すみません、待ってください!」、「出したいタイミングがあるんです!」と。ちなみに、新シュテルの実装時期ももう決まっているので楽しみにしていてください。

メインストーリー第3部では、これまでのさまざまな伏線が回収される

――アナザーストーリー第2章「VOID AND THE DARKNESS」の評判はいかがですか?

中井氏:すごくいいですね。トーンをガラッと変えたのですが、そこに関してもかなり好評をいただいています。公開生放送の時にも、まだ何も聞いていないタイミングで「アナスト第2章面白かったぞ、中井」みたいなコメントが流れてきたりしました。

――第1章があって今回の第2章があってということで、プレイヤーの期待も大きかったと思います。

中井氏:そうですね。ただ、アナザーストーリーはメインストーリーとは別の軸がありまして、期待に応えるというより、もうちょっとだけ頭を柔らかくしてと言いますか、ラフに考えて作った部分がありましたね。

広野氏:お話を面白くするのは当然なんですけど、アナザーストーリーはプレイヤーさんと一緒に楽しんでいけるようなもの。長大なメインストーリーとは違う、短く凝縮したストーリーの中でキャラクターをしっかり立てるというところに重きを置いています。登場するキャラクターの数もギュッと絞って、展開もすごく分かりやすいものにして、そこにメインストーリーのキャラクターたちの別の面が垣間見られるという要素を組み込んでいく。それがしっかりプレイヤーの皆さまに刺さったのは、すごくありがたいことかなと思っています。

――狙いとして、あえてメインストーリーとはカラーを変えているわけですか。

中井氏:もちろん、そうですね。コンテンツ名に「アナザー」と入れているのも、そのためです。

広野氏:1章と2章のどちらも、いつでも遊べるようになっていますしね。メインストーリーは、物語の変遷をずっと辿っていかなければいけないみたいなところがありますが、アナザーはそうではないですし。描いているのも戦争ではなく、まさにラフで分かりやすい単発のRPGとして楽しめます。

――いよいよ第3部のお話をうかがっていきたいと思うのですが、注目してほしいポイントはどこになりますか?

中井氏:第1部、第2部からつながってきている戦役などの流れが、この第3部でいったん完結し、これまでの伏線などがもろもろ回収されることになります。かなり濃い内容になるので乞うご期待……というところまでしか今はまだ言えませんね。

――なるほど、第3部がひとつの区切りになると。

広野氏:「スターウォーズ」を想像してもらうといいと思います。最初の4、5、6はトリロジー(3部作)で、あそこでいったん終わりますけど、スターウォーズの物語はまだまだ続く。それと同じようなものと思っていただければ、分かりやすいんじゃないでしょうか。

注目すべきポイントもたくさんあります。なんでこの人はこんなことをしていたのか、なんでギルガメッシュは戦っていたのか、これまで分からなかったことがすべて明らかにされていきます。さらに、次につながる謎の存在も出てきます。

――え、そうなんですか?

広野氏:何これ、そんなの聞いてないよ、みたいなものも出てきますよ。そういった点でも面白い展開が待っているんじゃないかなと思います。本当にいろんなことが詰め込まれています。そして、モントは相変わらずアードラ大陸を行ったり来たりします(笑)。

中井氏:移動距離すごいですよ。とにかく内容が濃いので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

――3周年のキービジュアルでは「結婚」もテーマのひとつになっているようですが。

広野氏:愛とか絆とかも大事にしてきてきた部分ですからね。そういう所もしっかり見てもらいたいなと。

モントとマシュリーの結婚式を描いた3周年記念ビジュアル。
第3部のストーリーも、ふたりの結婚から始まる。

――「結婚」に絡んでというわけではないですが、一番人気があるのはもうひとりのヒロインというべきグラセラですよね(※2)。

※2:このインタビューが行われたのは「キャラクター総選挙2022」の発表前で、ご存知のように今回も1位はグラセラだった。

広野氏:リリース前からそうだったんですよね。でも、「そっちとくっつくのか」みたいなことって恋愛マンガでもよくあるわけで、そこはこの作品の性質ということで納得してもらえれば(苦笑)。いろいろ考えたんですよ、一夫多妻制があってもいいんじゃないかとか。戦国時代ですからね。

――確かに、后がふたり以上いてもいいわけですよね。

広野氏:難しいところですけどね。ですから「グラセラと結ばれてほしいのは?」っていうアンケートを取ってみたいですね。グラセラが誰と結ばれれば、みんなは納得するのかって。それをネタにストーリーを作りますよ、みたいな。

中井氏:本当に聞いてみたいですよね。

――ギルガメッシュについても謎が明かされるということは、「FFBE」のプレイヤーもかなり楽しめそうですね。

広野氏:もちろん、もちろん。「なんだっけ。これ」、「『FFBE』と繋がっているんじゃないのか?」みたいなものも含めて、たくさん入れているつもりです。ただ、「幻影戦争」では「FFBE」の世界の時間軸から約1,000年前のお話を描いているのに、なぜギルガメッシュたちがいるのかという部分は基本的にほぼ語らないつもりです。あくまで僕が勝手にポロポロ出していくだけです。

両方遊ばないとつながりの部分がわからないというのは、あまり良くないと思うんです。ですから、「幻影戦争」は単体で遊んでいただけるもので、他の世界との繋がりは少し匂わせるだけ、という形にしています。

中井氏:他のコンテンツでも「FFBE」のファンの方々が喜んでいただける要素を仕込んでいますので、そちらも楽しんでほしいですね。

過去最大級となる3周年記念イベント、そして今後やってみたいことは?

――3周年記念のイベントの注目ポイントも教えていただけますか。

中井氏:過去最大級レベルのもので、300連の召喚などをはじめ、かなり豪華な内容になっています。今回我々が考えているのは、3周年を運営も含めてみんなで一緒に盛り上がろうというものです。

先ほども言いましたが、ようやく土台が出来上がってきたところでもあるので、いろんな意味で初心に返るつもりで、皆さまと一緒に盛り上がれるものをいろいろ計画しています。本当に情報盛りだくさんで、あり過ぎるぐらいあるので、ぜひチェックしていただけたらなと思っています。

広野氏:羅列したらすごい数になりますよ。とにかく盛大にお祝いしたいですし、してほしいです。残念ながら過去にプレイしていて、今は離れたてしまったプレイヤーもいっぱいいますが、その人たちが全員戻ってくることを祈っていますし、戻ってきて良かったと思ってもらえる内容になっていますから、皆さまにとっても素晴らしいリスタートになるような3周年になるといいなと思っています。

中井氏:ぜひ、戻ってきていただきたいです。プレイ環境も大きく変わっていて、今なら満足していただけると信じていますので復帰をお待ちしています。

広野氏:その意味では「FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE INTERGRADE」とのコラボも、すごく大事なポイントですね。「ファイナルファンタジー」で、もっとも人気があると言われている「VII」とのコラボレーションを、このタイミングで実施できるということで、本当に「VII」のチームの協力に感謝しています。

――今後、新たに挑戦してみたいことはありますか。

中井氏:これまでは大会を開くとか、みんなで一緒に楽しもうという発信をしてきましたが、3周年以降はさらにプラスして、たとえばプレイヤーの誰かが大会を主催するのをバックアップするとか、プレイヤーの皆さま同士のコミュニケーションを活性化したいですね。ビジネス用語でいうところのBtoCtoC、情報を発信しようとしている、情報を受け取ろうとしている、プレイヤー同士で盛り上がろうとしている、そういった方々が楽しめることに挑戦していこうと考えています。

広野氏:ゲームでやってみたいことというのはプレイヤーの皆さまと向き合う部分でもあります。これからも、しっかり皆さまと向き合いながら、より良いものにしていき、より良いゲーム体験を届けていきたいです。また、そうあるべきと思っています。

開発に影響しないところでも、新たにやっていくことをどんどん広げていくべきなのかなと思っています。ゲームだけではなかなか届かない場所もあったりするので、そこに向けてアプローチしてみたいですね。たとえば、日本と海外のプレイヤーさんを混ぜてみるとか、いろいろ広い視野で仕掛けていければ「面白いことやっているな」と思ってもらえるのではないでしょうか。また、そういったことをプロデューサーとしてやっていくべきと考えています。

ですから、これまで応援してくれて、ついてきてくれたプレイヤーの皆さまには、ぜひ引き続き応援して欲しいですし、少し離れてしまった方もまた戻ってきて欲しいです。その期待に応えられる自信を我々スタッフは持っていますので、ぜひよろしくお願いします。

――本日はありがとうございました。

WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争

スクウェア・エニックス

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  • 配信日:2019年11月14日
  • 価格:基本無料

    WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争

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