日本一ソフトウェアが2023年1月26日に発売を予定しているPS5/PS4/Nintendo Switch用ソフト「魔界戦記ディスガイア7」。本日1月12日より配信された体験版のプレイレポートをお届けする。
今回の体験版では、TGS2022の試遊版で体験できた“弩デカ魔ックス”をメインにしたバトルを含む、ストーリーの第2話までをプレイ可能。ここでは“弩デカ魔ックス”はもちろん、シリーズ初となる和をテーマにした世界観、体験版でプレイできたバトルやシステム、新要素についても紹介していく。
魔界の風景から音楽まで随所に散りばめられた“和”のモチーフ
「魔界戦記ディスガイア」シリーズは魔界を舞台とした何でもありのSRPG。最新作となる本作では、シリーズ初の“和”をテーマにした内容となっている。
舞台となる和風魔界“日ノ本魔界群”には、悪魔らしからぬ信念“武士道”に従う住人が多くいたが、魔提督オープナー率いる界軍の侵略により状況は一変。“武士道”を尊ぶ気高き武士たちは誇りや日常を奪われてしまうのであった。
そんな世界の中で、武士道に憧れる少女・ピリリカ(CV:新田ひより)と武士道嫌いの青年・フジ(CV:石川界人)が出会い、互いの信念のために共闘していく物語が描かれる。
本作では、“武士道”に従う武士というテーマ以外にも、随所に“和”のテイストが散りばめられている。体験版ではフジたちが訪れることになる“大穢戸魔界(オオエドマカイ)”や“横破魔界(ヨコハマカイ)”など、名前から元となった場所を連想できる場所が登場。その他にも“下郎怨泉(ゲロオンセン)”など日本の観光名所をオマージュした場所も登場し、マップやシナリオからもその土地の雰囲気を感じ取れるとのこと。
“大穢戸魔界”とは打って変わった“横破魔界”などほかの町の様子には、ピリリカのみならずプレイする側も思わずツッコミを入れたくなってしまった。
また、楽曲に関しても和楽器を使用したものが多い印象を受けた。戦闘曲はもちろん、会話シーンなどでも“和”テイストの曲が流れ、思わずプレイする手を止め聞き入ってしまったほど。後に気が付いたが、ゲーム内で収録されている曲を聞くことができる機能も搭載されているので、音楽好きの筆者はもちろん、じっくり聞きたい人にはうれしいポイントとなっている。
なお、YouTubeの日本一チャンネルでは、サウンドトラック試聴ムービーが公開されているので、気になる人はこちらもチェックしてほしい。
大迫力のハチャメチャバトルが繰り広げられる“弩デカ魔ックス”
「ディスガイア」シリーズでは、基本的な戦闘システムはオーソドックスなSRPGを踏襲し、味方の行動が全て終了してから敵の行動に移る“ターン制”が採用。フジやピリリカに加えて、剣が得意な“戦士”、魔法が得意な“魔法使い”などプレイヤー自身が職業や名前を設定し作成した汎用キャラクターたちとともに戦いに挑むことになる。
オーソドックスではありながらも、“持ち上げる”や“投げる”といった特殊なシステム、本作から加わった“弩デカ魔ックス”などにより、他のSRPGとは一線を画したプレイができるのが魅力だ。
なお、物語の序盤では場面に応じてチュートリアルが発生するので、「ディスガイア」シリーズに馴染みがなかったという人も安心の設計となっている。
“持ち上げる”と“投げる”を駆使するステージでは、いたるところに木箱が設置。これらを積み上げていけば、高い場所へ上ることができる。また、フジとピリリカとともに出撃する仲間をどんどん持ち上げて、キャラをどんどん投げていけば、一番上にいる敵の元へたどり着くことも。また、仲間のプリニーは投げることで爆発し、敵にダメージを与えられるので、その特徴を活かすことも可能。1ステージの中でもこれだけ戦略が広いというのは「ディスガイア」シリーズならではの要素だと再認識できた。
…ちなみに筆者は、最初こそコツコツ木箱を積み上げていたが、高所にいる敵からの遠距離攻撃に嫌気がさし、チュートリアルでは止められていたプリニーを投げるという行為に手を出してしまった。
また、剣や銃など全7種類の武器は使い続けることで習得できる“武器技”はもちろん、本作から追加された“神討モード”も魅力的なポイントだ。
“神討モード”は、伝説の武器“始祖の七振り”に選ばれた使い手が使用できるもの。“神剣 完斬無止(カンザンムサシ)”の使い手となったフジは、敵を攻撃することで神討ゲージが溜まり、最大まで溜まると“神討モード”が発動可能に。“神討モード”中は攻撃時にDEFを半減させてからダメージを与えるという能力補正のほか、非常に強力な特殊技も使用できる。
専用の演出も用意されており、これを見たいがために何度も他のステージを周回して、“神討モード”発動からの特殊技で敵を倒すということを繰り返してしまった。何度見ても飽きることのないかっこよさがあり、そのおかげでフジのレベルのみ他キャラと2倍近くついてしまうということもあった。
そして、本作最大のポイントと言える新システム“弩デカ魔ックス”を使用したバトルも味わうことができた。“弩デカ魔ックス”を発動すると、キャラが巨大化してステージ外へ登場。広範囲への攻撃が行えるほか、他の“弩デカ魔ックス”への攻撃も可能になる。
体験版では“弩デカ魔ックス”した敵に挑むこととなり、こちらも激弩メーターを最大までためれば使用可能という状況からスタートした。「“弩デカ魔ックス”の敵がどのくらい強いのか?」という好奇心に駆られて、全ユニットを出撃させたのちに、待機させてみた。敵のターンが始まると、“弩デカ魔ックス”キャラの広範囲攻撃だけでほぼ壊滅状態に。ここまでストレートに進めてきた結果、何度繰り返しても同じようなことになってしまった。
さすがに最後までクリアしたいという気持ちから、すでにクリアしたステージなどの周回を含めたやりこみ要素的なものまで手を出すように。最終的には、何とか敵からの初激を耐え、こちらも“弩デカ魔ックス”を発動し、敵の“弩デカ魔ックス”ユニットを倒してクリアすることができた。
今回は敵味方1体ずつ“弩デカ魔ックス”が登場したが、最大4体(味方2体と敵2体)が弩デカ魔ックスできるようになるとのこと。1体相手にするだけでも大変だったのに2体相手となるとどうなってしまうのかという不安もありつつ、どんな大迫力バトルが繰り広げられるのか、その光景を早く自分の目で見たいという気持ちも生まれた。
はぐれ武士とオタク少女、そして癖のあるキャラクターたち
魅力的な世界観や新要素に対して、登場するキャラたちも引けを取らない個性たっぷりのものとなっている。
体験版では主人公のフジやピリリカ以外のメインキャラとして、フジを“お父さん”と呼び慕うアオ(CV:今泉りおな)、大穢戸幕腐のお飾り将軍であるウェイヤス(CV:寺島拓篤)、日ノ本魔界にその名を轟かせる界盗のシーフォー(CV:北川里奈)らが登場。どのキャラも予想もできないような言動と出会いから始まり、プレイヤーの記憶に残り、そして愛着のわくキャラとなるのではないだろうか。
また、仲間にできる汎用キャラクターも戦士や魔法使い、腐ったゾンビなどシリーズ最大級の45体が用意されている。性能や見た目で選ぶのはもちろん、侍や忍者で統一した和風軍団などのコンセプトを決めて育成するといった楽しみ方もできる。
なお、戦闘に挑む前には拠点内にある施設を使うことができる。アイテムの購入ができる“よろず屋”、傷付いた仲間たちを回復できる“魔界病院”、新たなメンバーを雇ったり既存のメンバーを解雇できる“スカウト屋”などに加えて、特殊技の強化ができる“スキル屋”、さまざまな要望を提案・実現できる“暗酷技館”、依頼達成で報酬がもらえる“クエスト屋”など、どれも役立つものばかり。
レベルアップとマナ稼ぎのためにクリアしたステージの周回に合わせて、依頼を受け、溜まったマナで買い物したり、仲間の見直しなど、いつの間にかこれだけで数時間もたってしまうほどの充実っぷりだ。
今回プレイしたのは体験版で、ストーリーも第2話までという制限があるものの、何時間でも遊べてしまうと思えるほど充実感とやり込み度があるものとなっていた。これに加えて、アイテム転生、オンラインAI対戦、魔界観光といった新要素はもちろん、シリーズならではのやり込み要素も用意されているとなると、製品版への期待がさらに高まってしまう。
今回の体験版からは、製品版へのセーブデータ引き継ぎも可能とのことなので、「ディスガイア」シリーズのファンはもちろん、初めてプレイする人、久しぶりにシリーズをやってみよという人も、発売を前に体験版をぜひプレイしてみてほしい。