VIC GAME STUDIOSが2023年上半期にリリース予定のiOS/Android向けアプリ「ブラッククローバーモバイル 魔法帝への道 The Opening of Fate」(以下、「ブラッククローバーモバイル」)の先行プレイレポートをお届けする。
週刊少年ジャンプに連載中の田畠裕基氏による漫画「ブラッククローバー」。2017年にはテレビアニメ化され、映画公開も控える同作の世界を追体験できる次世代アニメーションRPGとして開発されているのが、「ブラッククローバーモバイル」だ。
今回は開発途中のビルドを先行プレイすることができたので、その魅力を紹介できればと思う。
※本記事に使用している素材は全てテストバージョンの素材となるため、今後変更となる場合がございます。
新たなかたちでアスタたちの冒険を追体験
ゲームはテレビアニメの流れをなぞるかたちで進行する。舞台となるのは、かつて魔神から人間を救ったとされる魔道士“魔法帝”の存在が伝説として語られる、魔法がすべての世界。孤児の少年であるアスタとユノは、魔道士の頂点である魔法帝を目指すべく、それぞれ魔法騎士団に入団することになる。
そのストーリー展開はまさに王道の魔法ファンタジー。多彩な魔法が表現されており、主人公のアスタをはじめとするキャラクターたちが繰り広げる、熱いシーンの数々が見どころだ。
と言いつつも、筆者はこれまで「ブラッククローバー」に触れたことがまったくなかったので、今回のプレイを通じて「ブラッククローバー」の世界を楽しむことができたのだが、ストーリー体験とゲームがしっかりと組み合わさっている点は本作における大きなポイントとなっている。
シーン一つとってもテレビアニメの場面を意識したであろう演出が施されており、ストーリーとバトル・冒険の流れもスムーズだ。次の目的地へ向かう際、バーチャルパッドでの移動はもちろんのこと、ナビゲートなども充実しており、次の行動に悩むこともないだろう。
細部にわたるアニメ調のグラフィック表現
こうした一連の流れのスムーズさはストーリーへの没入感を深めるのに一役買っており、ストーリー体験を軸とした本作の流れにマッチしている。そのリッチな体験を支えているのが、トゥーンレンダリング技術によって表現されたグラフィックだ。原作やアニメのテイストを反映しつつ、ゲームならではのエフェクトの数々も見どころたっぷりだ。
具体的なポイントを挙げるとキリがないのだが、例えば表情一つとっても細かな描き込みがグラフィックとして反映されており、ライティングや陰影などの表現もキャラクターの存在感を高めている。そのほか、フィールドなどの表現も色彩画のような柔らかいタッチになっており、ファンタジー世界ならではの空気感を生み出している。
そして、随所に挿入されるイベントシーンはモーションもなめらかで、まるでセルルックの3Dアニメーションを見ているかのよう。テレビアニメと同様のキャストによるキャラクターボイスもシーンを彩ってくれる。ゲームを進める上でも盛り上がるポイントの一つだ。
キャラクターごとの特徴が反映されたバトル
本作のバトルはいわゆるWAVE形式になっている。チームは最大4人編成で、画面右のタイムラインの順にスキルや必殺技を繰り出していき、最終的に全てのWAVEの敵を撃破すると勝利となる。
本作に登場するキャラクターは魔道士ということで、キャラクターの特徴を反映したスキルが用意されている。アスタであればデバフを解除し、解除した数だけ強力な攻撃が可能なスキルを有し、ユノであれば範囲攻撃に特化し、複数の敵を一気に制圧できるといった具合だ。
また、SPを溜めることでド派手な演出とともに楽しめる必殺技に加えて、パートナーと繰り出せる協力スキルも発動可能。さまざまな攻撃手段を交えながら勝利を目指す。
基本的なバトルの流れは上記の通りだが、そこにアタッカー、ディフェンダー、サポーターといったロールの違いや3すくみの属性などが影響していくことは間違いないだろう。もちろん、LVや装備などの育成要素が用意されているほか、昇格によって全てのキャラクターのレアリティを上げることができるのも嬉しいところだ。
もちろん、サクサクと進めるためのオートプレイや3倍速モード、オート周回などの機能も実装されている。要所では積極的にバトルに介入し、それ以外の画面ではこれらの機能を活用するなど、メリハリのあるかたちでゲームを進められそうだ。
ゲームならではの「ブラッククローバー」を楽しもう!
ゲームの基本的な流れはストーリーに沿って進めていくものになっているが、その流れの中で道中のワールドマップを移動したり、経験値UPやアイテム獲得が可能なパトロールステージに挑んだり、拠点となる「黒の暴牛」アジトで料理を作ったりと、さまざまな要素が用意されている。各々はスマートフォンゲームでは比較的見かけるものではあるが、それがマップ移動と連動しているという点は、RPGらしさを感じさせる仕組みだ。
単に「ブラッククローバー」の世界をなぞるだけでなく、ゲームならではの能動的な体験とともに楽しめるという意味で意欲的なタイトルとなっている。もうしばらく先にはなってしまうが、2023年上半期予定のリリースに引き続き注目したい。