「闇落ち」おとぎ話キャラをコレクションする感覚が楽しい!「ダークテイルズ~鏡と狂い姫~」をレビュー

プレイレビュー
0コメント 田中一広

ダークテイルズ~鏡と狂い姫~」をレビュー。白雪姫やシンデレラなど、おとぎ話のキャラクターたちが闇落ちした姿で登場。その魅力的なキャラクター性をたっぷり味わえる一作となっている。

Sky Entertainment Networkからリリースされた「ダークテイルズ~鏡と狂い姫~」は、おとぎ話を原作としたスマートフォン向けの放置系RPGだ。

ゲームにおいて、おとぎ話が物語の原作となることは少なくない。しかし本作はただおとぎ話を原作とするだけではなく、「闇落ち」というアレンジを加えているところが特徴。登場するのはあざとい白雪姫、腹黒い赤ずきんといった「最狂」の姫たちに、短気な星の王子さまなどのダークなキャラクター。ダークでマッドな世界観が好きという筆者のような人間にはたまらない作品となっている。

まさに完全放置!ボス戦すら見守る必要がない割り切ったつくりの放置系RPG

本作の世界観はダークで重さを感じさせるものだが、ゲームシステムはとてもカジュアル。放置系RPGの中でもかなり割り切ったシステムとなっている。

メインモードの「冒険」では、プレイヤーが一切操作をせずとも常に戦闘が行われており、コインや経験値などの報酬がどんどん貯まっていく。これはいってみれば一般的なRPGのザコ戦にあたる部分だが、操作をするしない以前に見る必要すらないという点から、シミュレーションゲームなどで生産施設が時間経過にともない資源を生み出していく感覚に近い。

「冒険」画面に表示された「戦闘」を押すと、おとぎ話の登場人物たちで編成したパーティーと敵パーティーとのバトルシーンへ切り替わる。こちらは、一般的なRPGでいえばボス戦にあたる部分。このバトルをクリアするとステージが進行し、一定ステージクリアすると会話パートによってストーリーが語られていく。

「戦闘」におけるバトルは一般的なRPGでいうボス戦にあたる…と書いたが、こちらも「冒険」と同じくオート進行。バトル前にパーティーを編成した後、プレイヤーは一切操作する必要がない。パーティー編成を変更しないのであれば、「戦闘」ボタンを押すだけ。あとは見守っていればOK。…いや、実はこの点も「冒険」同様で、見守る必要すらない。

「戦闘」ボタンをタップすると画面が切り替わってバトルがスタートするものの、バトル中であってもいつでも育成などの他メニューに切り替えることが可能。バトルの勝敗については、バトル完了時に通知してくれる。なので、バトルを見守る必要すらないのだ。まさに完全放置。非常に割り切ったつくりだ。

ダークでマッドなキャラクターを集めて育成!コレクションに特化した楽しさ

肝心のバトルを見ずに、プレイヤーは何を行うのか? その答えはズバリ、収集&育成。毎日のミッションの達成報告から報酬アイテムを受け取ってキャラクターのレベルを上げたり装備をしたり、あるいはガチャによって新たなキャラクターを獲得したり。本作においてはバトルよりこちらがメインと捉えた方がいいだろう。

バトルを見ないでキャラクターを育成することがおもしろいのか…というと、これがおもしろい。そこには、コレクションの楽しさがある。トレーディングカードやシール、プラモデルなどを集めたことがある人ならわかるだろう。魅力的なキャラクターを集めていくことが、純粋に楽しい。トレーディングカードはデッキを組んでゲームをすることもできるし、プラモデルも動かしたりジオラマ化したりといった楽しさを持っているが、その前に、集めていくことそのものがおもしろさを持っている。

本作はコレクションという点に、相当力を入れている。というのも、キャラクター獲得のチャンスが多い。普通に進めているだけでもミッションなどでキャラクターがガンガン手に入っていくし、イベント的にも1001連ガチャというキャラクター大量獲得のチャンスが提供されている。このため、気づくとコレクションが充実しており、「次はこのキャラクターが欲しい」な…と所有欲をくすぐられてしまうのだ。

そして、肝心要のキャラクターが魅力的だ。おとぎ話のキャラクターたちは長い歴史の中で語り継がれてきただけあって、そもそもキャラクターとしての魅力を持っている。そこに加えられた「闇落ち」「最狂」という本作のアレンジ。白雪姫や赤ずきんといった、見知ったキャラクターたちがどんな風にアレンジされているのかが気になり、つい欲しくなってしまう。

各キャラクターのビジュアル的な表現についても、力が入っている。太めの主線で描かれたアメコミ的な絵のタッチも魅力的だが、鏡の中に背景とともに描かれているという見せ方が、おとぎ話の世界観を感じさせてカッコいい。キャラクターの前に絵としての魅力を持っており、「集めたい」と感じられるクオリティだ。

また「冒険」におけるストーリー以外に、各キャラクターのストーリーまで用意されていることも収集の楽しさを底上げしている。各キャラクターのストーリーは獲得することで冒頭部分を鑑賞でき、その後育成にともない鑑賞できる部分が増えていくというかたち。もちろんストーリーとして描かれているのは原作ではなく、ダークにアレンジされたもの。フレーバーテキスト以上の、読みものとしての楽しさを味わうことができる内容になっている。

ダークなおとぎ話を集める感覚が楽しい!コレクション感覚が魅力の一作

本作は放置系RPGということでゲームシステムそのものはシンプルなので、ガッツリRPGとしての楽しさを期待すると肩透かしをくったように感じるかもしれない。しかし、コレクションを楽しむという前提でプレイすると、本作本来の楽しさを味わえるだろう。おとぎ話のキャラクターたちが原作からどうアレンジされたかを、ビジュアルやストーリーで味わいつつ、コレクションを充実させていく感覚が楽しい。残酷系の童話など、お伽話の持つダークサイドが好きな人ならハマれる一作だと思う。

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