Metaは10月10日、次世代のMR(複合現実)ヘッドセット「Meta Quest 3」発売記念イベントを東京・渋谷ヒカリエにて開催。野田クリスタルさん、ゆりやんレトリィバァさんがスペシャルゲストとして登場した。
Metaの最新ヘッドセット「Meta Quest 3」が、10月10日についに発売された。現実の物理世界にバーチャル要素を融合させた複合現実(MR)を可能にしたヘッドセットで、さまざまな最新テクノロジーを搭載。仮想と現実を組み合わせた世界を鮮やかなカラーグラフィックで体験できる。
最先端の技術でリアルとバーチャルを融合
本イベントに登壇したMeta日本法人Facebook Japan代表取締役の味澤将宏氏は、MetaにおけるVR/MRヘッドセットの歩みを振り返り、「VRの業界において、もっとも最先端の技術を出し続けてきた自負があります」と強調。5年前までVR体験にはヘッドセットとゲーミングPC、感知機器などが必要だったが、そうしたなか2019年にヘッドセット単体でVR体験を楽しめる初めてのオールインワンのVRマシン、初代Meta Quest(当時はOculus Quest)を世に送り出したことを紹介した。
2020年のMeta Quest 2の発売を機に日本市場に本格参戦。これによりVRはニッチなものから、より多くの人が楽しめるものになったと味澤氏は言う。さらに、2022年に複合現実(MR)を楽しむためのフルカラーのパススルー機能を搭載したMeta Quest Proも発売している。今回発売となるMeta Quest 3も、こうした進化の流れに沿ったもので「最先端の複合現実を、より多くの方々に楽しんでいただける製品になっています」とアピールした。
さらに、Quest 2の登場以降、VRのアプリケーションの売上は20億ドルを超えており、「VRの開発者やパートナーの皆様が、VRの市場でビジネスを継続的に行える規模になってきています」と味澤氏はコメント。Meta Quest 3の発売を機に「VRだけではなくMRの世界においても開発者のコミュニティの皆様と一緒に市場を作っていきたい」と、さらなる市場の拡大に期待を寄せた。
もちろん、日本も重要なマーケットのひとつであると味澤氏は言う。そのために日本のマーケットを支援するための専任のチームを置き、家電量販店とパートナーシップを結ぶなど日本独自のマーケティングを展開。優れたIPやコンテンツを開発できるパートナーも多数いるそうで、「日本から『バイオハザード4』のような世界中で楽しんでもらえるコンテンツを創出していきたい」と、意気込みを語った。
また、日本では福祉や教育といったエンターテインメント以外の分野でもQuestが活用されており、高齢者のためのVR旅行体験や消防士の訓練用シミュレーションなどの事例が紹介された。このようにVRが幅広く利用されていることも日本市場に注力する一因になっているとのことだ。
こうした状況下で、初のマス・マーケットに向けたMRヘッドセット「Meta Quest 3」が発売される。味澤氏は「現実世界とバーチャルのオブジェクトが融合され、そしてバーチャルと現実世界を行き来できるマシンです」と、改めて強調。「私も使っていますが、以前のVR体験よりもストレスがなく、リアルとバーチャルが融合された世界を楽しんでいます。Meta Quest 3によって最先端の複合現実がより身近になっていくと思っています」と語った。
多種多様なアプリがズラリ!日本発のタイトルも続々登場
続いて、Meta Reality Labs日本マーケティング統括のPierre Kiang氏がMeta Quest 3の性能や日本での展開などについて説明を行った。Kiang氏は「Meta Quest 3がこれまででもっともパワフルなヘッドセットで、次のイノベーションの幕開けになると考えています」と宣言。複合現実を実現するパススルーの解像度はQuest 2の10倍、Quest Proの3倍となっており、ルームマッピングのための深度センサーも搭載しているなどスペックが大幅強化されていることを紹介した。
Meta Quest 3装着時には、デジタルに取り込んだ現実の物理的空間が眼前に広がる。グラフィック性能はQuest 2の2倍で、より鮮明なグラフィックや高速アクションなどを楽しめるようになっているとKiang氏は語る。さらに、本体の側面をタップするだけで現実の映像とVRを切り替えることも可能になっているそうだ。
アプリも豊富で、アクション、RPG、スポーツ、音楽、アート、フィットネスなどあらゆる分野のコンテンツが揃っているという。互換性があるので、Meta Quest 3でもこれらのアプリを本体購入時から利用することが可能。また、「ロブロックス」、「ゴーストバスターズ:ライズ・オブ・ザ・ゴーストロード」、「アサシン クリード」といった大型タイトルも登場予定となっている。
ビジネス向けでは、マイクロソフトのOffice 365が年内に利用可能になる予定。さらに、10月末には「Meta Quest for Business」をローンチ。利用者情報、アプリ、デバイスなどを管理してチームの生産性向上を図ることができるようになるという。また、エンタープライズ向けのカスタマーサポートも提供される予定だ。
「日本のユーザーが親しめる日本発のタイトルも今後続々登場します」とKiang氏はアピール。10月13日に「サンバDEアミーゴ:バーチャルパーティー」、今冬に「もっと!ねこあつめ」が発売される予定だという。そのほか、「進撃の巨人VR」、「デスゲームホテル」、「SOUL COVENANT」、「Brazen Blaze」といった新規タイトルが登場予定とのことだ。
人気アニメ「推しの子」とのコラボも実施。人気キャラクターたちがMeta Quest 3を使ったら、というオリジナルのストーリーのWeb CMが11月より放映される。また、渋谷モディと新宿マルイ アネックスにて体験イベントも開催しており、「こうした活動を通じて日本の皆様にMeta Quest 3を使っていただけたらと期待しています」とKiang氏は述べた。
野田クリスタルさん、ゆりやんレトリィバァさんもMeta Quest 3体験に夢中に!
イベント後半ではお笑い芸人のマヂカルラブリー・野田クリスタルさんとゆりやんレトリィバァさんが登場。リビングルームをイメージしたステージでMeta Quest 3に関するトークを展開した。
「野田ゲー」を手掛けるなど、ゲーム業界とも深い関わりを持つ野田さん。「野田ゲー」をVR化した「野田ゲーVR」を作ってもらった際にMeta Quest 2をプレイしたことがあるというが、それでもMeta Quest 3には驚かされたそうで、リハーサルで体験してみて「びっくらこきました。これができるようになるんだったら、すごい時代になりそう」と語った。
一方、VR体験は初めてというゆりやんさん。ヘッドセットが思った以上に軽かったそうで「着けているのを忘れるほどで、この世界に本当にいるかのような不思議な体験でした」と、しみじみコメント。さらに「父親が71歳で、テープレコーダーを見たときに“これ以上技術は進化しないだろう”と思ったそうなんですが、その父親もビックリすると思います」と語り、来場者を笑わせた。また、Meta Quest 3でお笑いライブをするなら、「お客さんがメッチャいるみたいにして、メチャメチャ売れている人気芸人の疑似体験をしてみたいですね」とも話していた。
野田さんは「普段あまり来ない現場ではマネージャーがアテンドしてくれるんですけど、そのアテンドがメッチャ速い子がたまにいて、こっちがまかれちゃうことがあるんですよ。あれゲームにならないかな」と提案。「マネージャーが目的の場所までアテンドしてくれるVRゲームで、難易度が上がるごとに動きがどんどん速くなっていって、“どこ行った?““楽屋の場所は?”ってなるみたいな。そういうゲームを作りたいですね」と語るなど、「野田ゲー」制作者ならではの奇抜なアイデアを披露した。
現実の物理世界とバーチャル世界を重ね合わせられることから、ペットを飼うゲームが出てくるだろうとも野田さんは予測。「ペットを飼えない家でもVRを着けたら自分の部屋にネコなんかがいて、ずっと眺めているだけでもいいんですよ。毛とかも落ちないし。飼えない動物を飼ってもいいですよね、ゾウとか」と語った。ゆりやんさんは「ピアノができたらいいですね。(現実では)夜とか大きな音で弾けないじゃないですか」と希望。野田さんも「ドラムとかもできるよね、確かに音楽全部できるなあ」と同意していた。
「Meta Quest 3」のゲームを実際に体験するデモプレイも行われた。野田さんがプレイしたのは「Drop Dead: The Cabin Home Invasion」。次々に出現するゾンビを銃や斧などを使って倒していくゲームで、現実の世界にゾンビが現れたかのような体験をすることができる。
「大得意です、(ゾンビは)何体倒してきたか」と豪語する野田さんだったが、自分のいる空間にゾンビが襲ってくるのはインパクトがあったようで「うわ~っ」と絶叫しまくり。デモプレイ終了後も「すごいわ、違和感がないです。(ヘッドセットを外したのに)まだVRをやっているみたいな気がする。新しい時代来ましたね」と興奮気味に語っていた。
ゆりやんさんがプレイしたのは「サンバDEアミーゴ:バーチャルパーティー」。リズムに合わせてマラカスに見立てたコントローラーを振って踊る、おなじみのリズムアクションゲームで、現実とゲームの複合世界で楽しめるモードを搭載している。
足下からマグマが吹き出したり、高層ビルの上に移動したりするなどのスリリングなステージになっているのだが、ゆりやんさんはリズム感覚が抜群で「怖い!」と絶叫しながらも次々にパーフェクトを決めるなど華麗なプレイを披露。かなり面白かったそうで、「めっちゃリアルなんですよ。ちょっと怖くなるくらい。不思議で最高!メタメタ楽しい!!」と、うれしそうに語った。
最後に野田さんは「2Dから3Dに変わってゲームはすっごい広がったんですが、そんな感じで新しい時代が来たんだなと。ぜひとも『野田ゲー』もこれに参加したいです」とコメント。そして、ゆりやんさんが「みんなで未来に行く瞬間だと思います。一緒に未来に行けたらメタうれしい!」とメッセージを送り、今回のイベントを締めくくった。
Meta Quest 3体験イベントで最新のMR、VRをプレイ
渋谷モディにて開催中のMeta Quest 3体験イベントにも参加できたので、その内容も紹介しておこう。Meta Quest 3のタイトルをいち早く体験できるというもので、2023年10月13日にローンチする「サンバDEアミーゴ:バーチャルパーティー」をはじめとするMRのタイトル4本、VRのタイトル3本がプレイ可能になっている。なお、同様のイベントは新宿マルイ アネックスでも開催されている。
まず、筆者がプレイしたのが「First Encounters」。拳銃型のアイテムを撃って部屋のあちこちに侵入してくる毛玉のようなエイリアンたちを捕獲していくMRのシューティングゲームで、捕まえた数が多いほど高得点になる。エイリアンの色は青、赤、黄などさまざまで、同じ色のエイリアンを続けて捕獲するとコンボが発生し、さらに高得点を獲得できたり、プレイ時間が伸びたりする仕組みになっている。
特に驚かされたのが現実世界の再現で、非常に解像度が高く、ヘッドセットを装着しているとは思えないほど。この現実そのままの空間にCGのオブジェクトやエイリアンが出現するのだから、インパクトは絶大。現実世界の天井を突き破って目の前に宇宙船が不時着する、部屋の壁に向かって撃つと壁が割れる、割れ目から別の世界が広がっていて割れ目の向こう側にいるモンスターを撃てるなど、仮想と現実が融合した映像は非常に楽しく、MRの世界の面白さを存分に体験することができた。
実際の現実空間が見えているという安心感も大きかった。VRの場合は周囲がすべて仮想世界になってしまうため、慣れているはずの自分の家でも何かにぶつかってしまうのではないかと心配しがち。だが、MRならその心配はほとんどないので、より安心かつ気軽にプレイできるのだ。
次にプレイしたのはVRゲームの「もっと!ねこあつめ」だ。スマートフォン向けに配信されて人気となった「ねこあつめ」のVR版で、エサやオモチャなどを使ってネコたちを自分の庭や部屋などに集めることができる。仮想世界でかわいらしいネコたちと存分に触れ合うことができるので、ネコ好きにはたまらないだろう。
もうひとつ目を引いたのがユニークな操作で、仮想のタブレットを手で持ったり、指でアイコンにタッチしたりと直感的な操作が可能になっていた。最初は少し手間取ると思うが、プレイしていればすぐに仮想空間での自由な操作を楽しめるようになるはず。こうした要素もVRゲームならでの面白さのひとつと言えるのではないか。
そのほか、MR空間でトレーニングできるフィットネスアプリ「Les Mills BODYCOMBAT」、色とりどりのブロックを組み合わせていくパズルゲーム「cubism」、同名の横スクロールアクションをVR化した「クッキーラン:暗黒の夜」、自然の風景を楽しめる「BRINK Traveler」が体験可能になっている。いずれも無料で試遊できるので、ぜひこの機会に複合現実の面白さを体験してみてほしい。
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