2023年11月30日にPS5版が発売された「RoboCop: Rogue City」(ロボコップ: ローグ シティ)を直感赴くままに10時間プレイしてみましたので、その状況をゆるく正直に正確に、そして、なんとなくモヤっと伝えていきます。
ゲームコレクターは、これまでの人生で数々の映画をゲームで体験してきました。
海外映画のゲーム化と言えば昭和の時代から盛んで、名立たる作品がゲーム化されています。昭和の時代のファミリーコンピュータでは、「グーニーズ」、「ゴーストバスターズ」、「キングコング2」、「スター・ウォーズ」、「ランボー」、「トップガン」、「プレデター」などの映画がゲーム化されています。とはいえ、当時のゲーム機に実写映画を再現するスペックはなく、そもそも実写をそのままゲーム化するような発想自体があったかどうかも謎なので、ほのかに映画の印象を得られる程度の内容のことが多く、時には映画の内容をほぼほぼ無視した作品も見られました。それがどのタイトルなのかは皆様のご想像にお任せします。
平成になってからでも、「ダイ・ハード」、「アンタッチャブル」、「ハドソンホーク」といった作品がゲーム化されていて、1987年にアメリカで公開され、1988年、昭和63年に日本で公開された映画「ロボコップ」も1989年8月、平成元年になってからファミコンに登場しています。
「ロボコップ」に限定してどんな作品が日本国内の家庭用ゲーム機向けにゲーム化されているかと言えば、1989年にファミリーコンピュータ、1991年にゲームボーイ向けに「ロボコップ」が発売され、1991年にファミリーコンピュータ、1992年にゲームボーイ向けに「ロボコップ2」が発売され、1994年にゲームギア向けに「ロボコップ3」が発売されています。1994年にはロボコップがターミネーターと戦う「ロボコップ VS ターミネーター」がメガドライブ向けに発売され、20003年には新しいストーリーを体験する「ロボコップ 新たなる危機」がニンテンドーゲームキューブとプレイステーション2向けに発売されていて、映画をモチーフにしつつも、オリジナルの展開が実現されていました。
家庭用ゲーム機のハードスペックが高まり、使える容量が増えていくと、3Dのキャラクターがリアルな演技をするようになり、かつてとは違ったアプローチのゲームが登場しています。そして、ついにリアルを追求した「ロボコップ」が登場しました。
Gamer編集部から「ロボコップ: ローグ シティ」のコードが届いたため、これはあのデトロイトを体験してこいということなのでしょう。そんなわけで、早速、デトロイトに旅立つことにしました。

デトロイトの現実を知り1時間経過
「ロボコップ: ローグ シティ」は、映画「ロボコップ」シリーズの世界を再現したゲームで、映画「ロボコップ2」と映画「ロボコップ3」の間に起きたとされるストーリーを体験していく内容になっています。個人的には映画を観た記憶はあるのですが、詳細についてはすっかり忘れてしまっているので、プレイしながらいろいろと思い出せるのではないかと期待していると、各種ロゴが表示される中にインテルのロゴがありました。

80年代のパソコンと言えば、圧倒的にインテルのCPUが入っていましたね。などと、違った意味で「ロボコップ」が公開された当時の記憶をよみがえらせていると、タイトル画面になりました。

シンプルだなぁ、と思いつつ、ボタンを押してみると、あの懐かしいビジュアルのロボコップが目の前に現れました。

オプション画面からひとまずコントローラのボタン配置を確認。

タイトル画面から「プレイ」→「ニューゲーム」を選ぶと、難易度選択画面になったので、通常のプレイでは「EASY」を選ぶところなのですが、今回はリアルなデトロイトの歯ごたえを多少は実感しておかないといけないような空気を察して、「NORMAL」を選んでみました。

ゲームが始まると、いきなりニュース映像の形で、デトロイトの深刻な状況が伝えられます。

いや、深刻なのは番組そのもの、でした。
そして、あの男が現場に登場。

というか、あの男こそがプレイヤー自身なのでした。

画面左上には現在のミッションが表示され、ミッションが存在する方向を見ているときには、画面上部にミッションの場所と距離が表示されています。

目的地に向かって歩いていくと、荒れた街並みはデトロイトの日常なのだろうと思いつつも、悲惨な状況が伝わってきます。

そして、現場に辿り着くとさらに悲惨な状況になっているため、相方のアン・ルイスと共に、現場に足を踏み入れます。

ファーストパーソンシューティングゆえに、ロボコップは画面にいないのですが、画面のあらゆるところにロボコップ、というか、人とは違った視覚で世の中を見ることができます。敵は緑の輪郭で表されているので、狙いやすく、画面の上のバーを見ると敵のいる方向に赤い目印が付いているので、敵が見えなくても存在が確認できます。敵が撃ってきたら、しばらく赤い線が表示されるので、何となく方向が分かります。

敵に弾が当たった際には赤い×が表示されるので、遠くの敵を討った際にやっつけたかどうかはすぐに認識できます。

手持ちの武器と敵が落とした武器の交換ができました。

色んな所に落とし物があるので、軒並みゲット。

それにしても物騒な空間です。ロボコップだからいくらダメージを喰らっても大丈夫だろう、とはならず、画面左下のゲージでかなりダメージを受けていることがわかりました。

「3/3」は回復のストックが3回分あるという事で、1回あたり50%回復するため、適度に回復をしていきましょう。

そして、相棒のアン・ルイスと合流。

ビビりのロボコップを横目に、すたすたと先に進んでいくアン・ルイス。

部屋に突入すると、ロボコップの特殊技能によってスローになるため、素早く倒せばあまりダメージを受けずに済むようです。

「?」が表示されたところには何かがあります。

近づいてみると虫眼鏡に変わりました。

ここで「ロボコップ・ビジョン」を起動すると、対象物や人を調査することができます。

その後も、ビル内での戦闘は続き、

パソコンのモニタやテレビは掴んで投げてもいいことがわかり、

突入する時には、人質を護るために、攻撃する順番や素早さが求められることを認識し、

認識はしたけど失敗。

ガスボンベを撃てば、周りを巻き込み大ダメージを与えられることを確認し、

敵が何気に爆発物を投げてくることも把握し、

順調に足を進めていると、いきなり目の前で爆発。

意識を取り戻すと、視界の一部にひび割れがあり、視界が歪み、幻聴があり、

テレビ局のスタジオで大量の人質のいるところでの襲撃を終えると、

敵のボスとの一騎打ち?

この大事なシチュエーションで、ロボコップに異変があるも、アン・ルイスの活躍で無事事件解決。

本部に戻り、不具合について論争があり、心理セラピーを受けると、1時間になっていました。

ダウンタウンを彷徨い5時間経過
オートセーブはどのあたりでされていたのかな、と思いながら再起動して「コンティニュー」でプレイを再開。

すると、最後のチェックポイントは事件が解決して警察署に戻ってくるシーンからでした。オートセーブのポイントについては、しっかり把握しなくてはなりません。

再び、博士のメンテナンスと心理セラピーを受けて、前回の終了地点に到達。事件を解決したため、経験値が一気に入り、レベルが上がるとスキルポイントを獲得できました。

スキルポイントを使ってスキルを上げることができるのですが、スキルを上げないでいると、画面の右上に数字が表示され続けます。

スキルは、「戦闘」「装甲」「体力」「技術」「集中力」「分析」「推理」「心理学」の8項目あり、2段階目、6段階目、10段階目まで上げると、特殊な能力を獲得できるようです。

マップを開くと、周辺の状況が確認でき、主目的や副目的を確認できます。

受付に行ってみると、行列ができていて、「苦情が多すぎる」という目標が追加されました。これが副目的のようです。

試しに受けてみると、ロボコップ自らが苦情の対応をすることに……。ロボコップって、このような仕事もこなせるんですね。

先の事件の終盤で起こった不具合の疑いを解消するべく、射撃訓練を行い、どうにかクリアすることができました。

ブリーフィングルームに行くと、新たな任務が与えられ、

駐車スペースに行き、パトカーに乗ると、目的地へ。

どうやら今度はこのエリアの捜査を行うことになったようです。

エリアの名前は「ダウンタウン」。

路上駐車している車の中には「違反切符の発行」ができる車があるようです。

夜のデトロイトは酔っ払いがウヨウヨいるのですが、必ずしも関与できるわけではありません。

箱庭系のゲームの遊び方と言えば、メインのストーリーを進めながらも、何かを見つけたら首を突っ込んでみるに限ります。
とは言いつつ、本道に戻るとゲームセンター。色々と調査をしないといけないのに、どんなゲームがあるのか気にしてしまいます。
その後は、各所で銃撃戦を繰り広げていき、何だかんだと目的をいろいろと達成。
現状ではこれ以上の副目的は達成できないことを悟って、エリアを去ることにしました。

アン・ルイスと合流すると、次の現場へ。銃撃戦では、その場の敵を全滅させると、アン・ルイスが率先して突っ込んでいくので、常に冷や冷やするのですが。

敵を追い詰め、「新顔」との緊迫したシーンになるも、またも不具合が生じてしまい、事件は解決したのにモヤモヤした状況の中で、5時間が経過しました。

西分署内で一息ついて6時間経過
マザーボードの空きスロットにチップを装着することで、ロボコップの強化ができるようになりました。

ルートを繋ぐようにチップを配置していきます。しかし、赤い部分がリミッターになっているので、赤い部分に繋がらないようにチップを配置する必要があります。

リード巡査部長の事務所に行くと、どうやら新人が起用されていました。

この新人がロボコップを監督する任務が与えられたようです。

警察署内でもお仕事があるのでこなしてみるも、副目的についてはいまいちうまくいかず、さっさとパトカーに乗って外出すると、目的地に着いたところで6時間になっていました。

製鉄所で挫折を味わい10時間経過
辿り着いたのは、製鉄所。先ほど訪れたダウンタウンは夜の街の雰囲気が怪しいとはいえ、ロボコップにとって危険な土地ではありませんでした。しかし、ここはストリート・バルチャーのナワバリなので、緊張感のある中での探索です。

周辺には廃墟のような建物があり、扉から入るアクションがなければ、ロードがなく、同じ外扱いなので、探索の範囲は莫大に広がっているといえます。

いつまでも無人なんてことはないよな、と思っていると、バイクに乗ったライダー達が登場。

新しい情報を得て、製鉄所のマップを奥へ奥へ進んでいくと、グレネーダー登場。

さらに進んでいくと、今度はスナイパーが登場して、より激しい戦いに巻き込まれることになります。

警察部隊と合流すると、制圧チャレンジではなぜかED-209と競うことになります。

そして、制圧が終わるとなぜかED-209が暴走して戦うことになり、何度も果敢に挑戦するも倒せないまま、気が付けば10時間が経過していました。

そして、まとまらないまとめ
自分がロボコップになれるゲームなので、カッコよく戦おうと思ったのですが、残念ながら不甲斐ない結末になってしまいました。大変お恥ずかしい話なのですが、最後のED-209との戦いは1時間以上、何度も何度も再戦しての10時間になったのでした。とはいえ、下手なプレイに葛藤しながら先に進む自分と、ゲーム内の演出ではあっても、不具合で動けなくなるロボコップの姿が重なり、十分にロボコップになり切れていたような気がします。

ストーリーの進行によって、探索できるマップは変わるのですが、ただストーリーを進めるために一直線に主目的をこなす必要はなく、いろいろな場所を探索して副目的のクリアを目指すことができるため、ロボコップの日常を体験できているといえなくもありません。

今回のプレイでは、前に探索したエリアに戻れなかったのですが、ストーリー進行のどこかで攻略したエリアに戻れるのかな?とちょっと気になりました。

武器を持ちかえることでいろいろな攻撃をできる以外に、当然ながら近接攻撃もできます。ファーストパーソンシューティングゆえに、武器だけが画面に映っているのですが、近接攻撃をすると、画面に大きくロボコップの手が出て、近くの敵が吹っ飛ぶ姿が見られるので、たまにパンチで攻撃したくなります。

ゲームを進めて行くうちに、実は簡単には死なずに、体力が一定以下の数値になると必ず20%まで回復していたので、ダメージを受けては回復を待つようなプレイをしていたのですが、さすがに少しゲームを進めるとあっさり機能停止になってしまったため、多少の回復があることを考慮に入れつつ、あんまり無茶をしてはいけません。

実際のところ、映画「ロボコップ」の内容はほとんど忘れてしまっていたのですが、CG全盛の現在とは異なる、20世紀の頃のビジュアルがしっかりと実現されているため(このゲームもCGで実現しているのですが)、「ロボコップ」に限らず、当時の荒廃した世界で戦うシチュエーションを体験できるゲームだと実感できました。アクションが苦手な人は、ゲーム開始時に難易度を「EASY」に選ぶという選択肢もあるため、とにかくストーリーをメインに楽しむこともできます。遊べば20世紀の映画を肌で感じられるはずなので、「ロボコップ」の映画を観たことがある人も観たことがない人もぜひ、「ロボコップ: ローグ シティ」をプレイして、ゲームでしか体験できない荒廃した映画の世界を楽しみましょう。

プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
■YouTubeチャンネル「ゲームコレクター・酒缶」
https://www.youtube.com/@sakekan
■twitterアカウント
http://twitter.com/sakekangame
■ゲームコレクター・酒缶|note
https://note.com/sakekan
■ブログ「パッケージゲームを死ぬまで遊ぶログ(略称:パケログ)」
https://sakekan.themedia.jp/
■電子書籍『格好悪いあつめ方 大事なことはいつだってあつめて初めて気がついた』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B08TR31CL7/
Robocop: Rogue City (C)2023 Nacon. Published by Nacon. Developed by Teyon.
ROBOCOP – ROBOCOP 3 (C) 1987-1992 Orion Pictures Corporation. ROBOCOP: ROGUE CITY (C) 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc.
ROBOCOP & ROBOCOP: ROGUE CITY are trademarks of Orion Pictures Corporation. All Rights Reserved.
Published and distributed by 3goo K.K. in Japan.
※画面は開発中のものです。
コメントを投稿する
この記事に関する意見や疑問などコメントを投稿してください。コメントポリシー