Sensor Towerは、iOS/Android向けアプリ「アークナイツ」の市場レポートを公開した。
日本でのリリースから4.5周年を迎えた「アークナイツ」だが、今回のレポートによると、2024年8月に日本での累計収益は5億ドルを突破したという。世界でリリースされている本作だが、日本は世界最大の市場になっており、1ダウンロード当たりの収益を示すRPDは中国や韓国と比較して、約2倍の100ドル以上になるなど際立った数字になっているとのことだ。
こうした市場での動向や日本のXにおける広告展開の意図などが紹介されているので、気になる人は詳細もチェックしてほしい。
以下、発表情報をもとに掲載しています
日本市場で累計収益5億ドルを達成したアークナイツ、日本は中国や韓国に比べて高いRPDを維持
モバイルタワーディフェンスの「アークナイツ」(Yostar)は、2020年1月に日本でリリースされました。日本リリース4.5周年を迎えた同作は、ゲームの持つ高い戦略性に加えて、個性豊かなキャラクター(オペレーター)や世界観など、作り込みが随所に感じられるタイトルです。
Sensor Towerのデータによると、2020年1月から2024年8月までの市場別ダウンロード数シェアでは、中国が27%を占めてトップとなっています。日本は2位で17%となっています。
一方、市場別収益シェアでは日本が40%近くを占めてトップとなっています。日本で収益性の高い「アークナイツ」ですが、2024年8月に同市場における累計収益が5億ドルを突破しました。Sensor Towerのデータによると、2020年に1.5億ドルの収益を上げた同作は、その後も順調に収益を伸ばし、2021年に2.8億ドル、2022年に3.7億ドルの累計収益を達成しました。
こうした日本市場での高収益は、RPD(1ダウンロードあたりの収益)でも確認できます。Sensor Towerのデータによると、2020年1月から2024年8月の同作の上位市場のRPDでは、日本が突出したカーブを描いていることがわかります。
同期間の平均RPDを市場別に見ると、日本は80ドル以上を記録しています。中国の平均RPDは43ドル前後、アメリカの平均RPDは28ドル前後、韓国の平均RPDは30ドル前後であることを考えると2倍からそれ以上の数値となっており、日本における圧倒的な収益性が際立っています。
ミッドコアゲーム好きの男性から支持が大きいアークナイツ、日本のXにおけるSoVでの存在感が際立つ
「アークナイツ」のユーザー層はどうなっているでしょうか。Sensor TowerのAudience Insightsのデータによると、日本における過去90日間(2024年6月から8月)の同作のユーザーの70%以上は男性で、18歳~34歳の層が70%以上を占めています。
ペルソナでは、一般人口と比較して「コアゲーマー」「PCゲーマー」「コンソールゲーマー」のゲーマー層が上位を占めています。また、同作ユーザーのトップアプリでは多彩なジャンルのゲームが入っているものの、「シャドウバース」(Cygames)や「Fate Grand/Order」(Aniplex)などのミッドコアタイトルが多くを占めており、ゲーム性を重視するユーザーが多いことがわかります。
同期間の日本の「アークナイツ」ユーザーが広告を見るソーシャルチャネルでは、トップがX(旧:Twitter)で61%となっています。一般人口との比較でも+39%となっており、Xを通じて広告を見るユーザーが多いことが特徴として挙げられます。
このデータは、日本のXにおけるSoVでも証明されています。Sensor Towerのデータによると、2022年9月から2024年8月までの2年間において、日本のXのゲームカテゴリーSoVランキングで、「アークナイツ」が上位を獲得し続けていることがわかります。
特に2024年に入ってからは、トップ3圏内を維持しており、日本のXにおけるゲームカテゴリーで圧倒的な存在感を示しています。ここまで際立ったSoVはXにおいてのみで、同作のユーザー属性を鑑みてXで集中的に広告展開していると推察できます。
Sensor Towerのモバイルアプリインサイトのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測は、App StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。
また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。なお、Google Playは中国本土では利用できません。
Sensor Towerのブログページ
https://sensortower.com/ja/blog
(C) HYPERGRYPH (C) Yostar
出展:Sensor Tower
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