2025年3月23日、ベルサール秋葉原にて「Shadowverse」のオフラインイベント「シャドバスペシャルフェス」が開催。こちらで行われた、「Shadowverse: Worlds Beyond」の試遊レポートを掲載する。
目次
最新作「Shadowverse: Worlds Beyond」(以下、シャドバビヨンド)の2025年6月17日の配信に先立ち、この日行われたオフラインイベント「シャドバスペシャルフェス」にて先行体験会が行われた。
この体験会では、「ドラゴン」「ネメシス」「ナイトメア」クラスのサンプルデッキで遊ぶことができた。ここでは、「シャドバビヨンド」での新要素にフォーカスして、筆者が感じたプレイフィールを紹介していく。

※記事内のゲーム画面は開発中のものです
「エクストラPP」で後攻のディスアドバンテージを軽減
「Shadowverse」(以下、シャドバ)は「進化」がアイデンティティと言ってもいいだろう。ゲームの中核を担うこのシステムはリリース当初、後攻のディスアドバンテージを軽減する役割もあった。すなわち、後攻の方が多くEP(進化権)を所持し、また先攻よりも先んじて進化することができた。
ただ、カードパックを重ねるにつれて、それだけでは後攻のディスアドバンテージを解消しにくいシーンが増えた。それは「天使の恩寵」などの、後攻に有利に働くカードが出ても大きくは変わらなかった。
後述するが、「シャドバビヨンド」の進化システムは独自の発展を遂げている。一方で、新たに先攻後攻の差をできる限りフラットにする役割を担ったのが、「エクストラPP」というシステムである。

エクストラPPは、後攻が5ターン目までに一度、6ターン目以降にもう一度と、バトル中に最大2回そのターンだけPPを増やすことができるというもの。
実は、後攻がカードをプレイするためのリソースを追加できるシステムは、他のTCGでも見られる。ただそれが2回可能なのは「シャドバビヨンド」ならではと言える。
コスト7~8あたりにエンドカード多かった「シャドバ」では、先にこのPPにたどり着ける先攻がどうしても有利だった。しかし「シャドバビヨンド」では、例えば後攻が
- 1ターン目からコスト2のフォロワーをプレイする
- 中盤において先攻よりも先に盤面を展開する
- 本来ならそのターンにプレイできないカードをプレイする(事故回避)
といった用途でエクストラPPを使うことで、バトルを通して何もできずに終わる……ということは少なくなるように感じられた(サンプルデッキで数戦プレイしただけではあるが)。その分、後攻は先攻以上に考えることが増えるだろう。
ちなみに、エクストラPPは使ったターンだけPPが増えるので、ドラゴンのPPブーストという特徴が薄れることはない。また、PP10の時に使えばPPを11使える。
「超進化」で盤面の取り合いが自然発生する
「シャドバビヨンド」では、通常の進化に加えて新たに「超進化」が実装。超進化は後攻の方が先にできるようになるものの、使用するポイントであるSEP(と通常進化時に使うEP)は先攻後攻ともに同じ数になっている。
超進化したフォロワーは、
- 攻撃力と体力がそれぞれ+3
- 【突進】を持つ
- 自分のターン中に受けるダメージが0に
- 能力によって破壊されない
- 超進化フォロワーで相手フォロワーを倒すと、相手リーダーに1ダメージ
といった具合で能力がてんこ盛りになる。

個人的にポイントだと感じたのは「自分のターン中に受けるダメージが0」「能力によって破壊されない」である。要は、超進化して相手フォロワーを攻撃しても、相手からのダメージは受けないし、【必殺】で破壊されることもない。つまり、高い確率で盤面を取れる。
そして、自分のターン中の被ダメージ0は永続だ。なので相手は超進化フォロワーを倒す必要性が高まる。自然と、盤面の戦いになる。
「シャドバ」では、後手に回った方がEPを使うなどリソースを消費するも、結局盤面をフラットにしただけで終わった、というシーンがよくある。超進化によって、このような場面が少なくなるのではないだろうか。

試遊では8ターン目前後からお互いレジェンド・フォロワーの超進化の応酬で、派手なバトルになった。特に「勇壮の堕天使・オリヴィエ」が優秀。横のフォロワーも超進化させられるため、強力な超進化フォロワーを2体立てられる。加えてリソース補充と回復能力も持っている。おそらくリリース後しばらくお世話になるカードだろう。
先攻の初手の手札枚数に注目
ここまで後攻の強化に重きを置いて書いてきたが、先攻が放ったらかしなわけではない。地味ながら先攻の強化ポイントとして、初手の手札枚数が挙げられる。
「シャドバビヨンド」では、バトル開始時の最初のハンドは先攻後攻ともに4枚。そして、最初のターンにドローするカード枚数は先攻後攻ともに1枚ずつである。1ターン目ドロー直後の手札枚数は、後攻は「シャドバ」と変わらず5枚だが、先攻は1枚増えている。
微々たる差に見えるが、手札1枚の重みはTCGプレイヤーなら分かっていただけるかと思う。天秤に小さな分銅を乗せるように、細かな調整で先攻後攻のバランスを取ろうとしていることが伺える変化だ。

復帰したり、新規に始めるならこのタイミング
話をまとめよう。主に「エクストラPP」「超進化」といった新システムで、先攻後攻のバランスにとても気を使っていると感じられた。腐心していると言ってもいいくらい絶妙な上げ下げで調整しようとしている。
そのため、ベースとなるルールや派手な攻防という「シャドバ」らしさは変わらないが、新鮮な気持ちでプレイできたというのが率直な感想だ。
「シャドバビヨンド」ではカードプールがイチから再構築されるので、新規ユーザーはもちろん、過去にプレイしていたが今は離れている(でもYouTubeでプレイ動画は見ている)人も心機一転、新たにプレイしてみる価値はあると思う。当然、今後のカード追加で先攻後攻のバランスは多少揺れるかもしれないが、バランスそのものを注視していることが、新システムから感じられるはずだ。
「シャドバスペシャルフェス」当日の様子も紹介
さて、最後に「シャドバスペシャルフェス」の模様を、写真を中心に紹介する。









そのほか、スタンプラリーやくじびきが実施されたり、オリジナルグッズやドリンクが購入できる物販、キッチンカーも展開され、1日限りながら盛りだくさんのイベントとなった。
次に「シャドバビヨンド」が試遊できるのは5月3日・4日に東京ビッグサイトで行われる「カードゲーム祭2025」の予定。気になる人は参加してみよう。
(C) Cygames, Inc.
※画面は開発中のものです。
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