千葉・幕張メッセにて9月25日~28日にかけて開催の「東京ゲームショウ2025」。Norwegian Gamesブースにてプレイアブル出展された都市建設型シミュレーションゲーム「Life Below」のプレイレポート&インタビューをお届け。
本作は、Kasedo Gamesが販売、ノルウェーの開発スタジオであるMegapopが開発を行うPC(Steam)向けタイトル。発売日は未定だが、日本語対応したデモ版をプレイできた。
ゲームを開始すると、美麗な海底を描いたムービーが流れて、このなかでクラゲとクリオネの特徴をあわせ持ったような架空の生き物が登場する。このキャラクターは海の環境を守る“新任守護者”となったタラッサ。プレイヤーはこのタラッサとして、海の中の環境を整えることになるようだ。



仲間たちにさまざまな指示を出してゲームは進行。“資源化”で資源を得たら、これらをコストとして消費して“サンゴマター”を生み出す2種類のサンゴと、パールを生み出す二枚貝が生成できた。これらが生み出す資源をさらに活用していき、海底をひとつの“都市”に見立てて発展させていくのがゲームの目的となる模様。


TGS会場ではじっくりと各種機能の関連性を把握することは難しかったが、癒やしを感じられる世界観や音楽と都市建設型シミュレーションの掛け合わせは新鮮で、同ジャンルのほかのゲームにはない魅力が味わえそうだ。
ゲームが進むと、さらにさまざまな生態系が登場するとのこと。生態系を脅かす危機的なイベントが発生することもあり、ゲームプレイに幅が生まれ、そのたびに試行錯誤が必要になるとのことだった。



「Life Below」開発スタジオインタビュー
ここからは、TGS2025のために来日したMegapop所属スタッフへのインタビューをお届け。

――「Life Below」は、都市建設課型シミュレーション系のゲームジャンルとしてはなかなか珍しい世界観だと思います。
Megapop:「Life Below」では、神秘的な海底の世界をマジック・リアリズム的な手法で描いています。現実でも海底に生息している生き物をマジカルに再現して、ユーザーさんにリラックスして楽しんでもらえる世界を目指しました。ただ、リラックスできる雰囲気だけではなく、ゲームが進むと海底世界にはさまざまな危機が発生して、緊張感も味わえるようになります。
リソース管理についても、よく考える必要があります。特定の種類の貝だけを作り過ぎてしまうと、海水の温度が下がりすぎたり、pHが偏りすぎたりして、快適な海とは言えなくなってしまうんです。生き物たちによって住みよい環境をキープすることが、生産性を上げる秘訣になります。


――「Life Below」はどれくらいの人数で開発しているのですか?
Megapop:外部のフリーランスの方も含めて14人、フルタイムで開発に携わっている社内スタッフは10人です。
――「Life Below」の世界観は、開発チームメンバーの国籍や文化的な背景に由来するものなのでしょうか?
Megapop:開発チームはノルウェーを拠点にしているので、この国の海との繋がりの強さは大きいと思います。ノルウェーは海岸線がとても長い国なんです。また、世界でいちばん深い冷水性のサンゴ礁がある国でもあります。私の生まれた街も、昔は捕鯨で有名な場所でした。
そういった国柄もあって、海洋の生態系を守ることへの関心が強い人が多いのがノルウェーです。ただ、「Life Below」にも水質などの要素は取り入れているものの、プレイヤーに説教するような雰囲気のゲームにしたいわけではなく、楽しみながら海の生き物たちの生態系に触れてもらえるゲームになればと思って開発しています。


――気軽に楽しみつつ、本作が海洋生態系への関心の切っ掛けになれば、くらいの感じでしょうか?
Megapop:学びになるような内容をまったく意識していないわけではないですが、まず夢中になれて、この世界を楽しんでもらえるゲームということが第一ですね。ゲームに夢中になってもらうためにもリアルさは大事なので、これをプラスするために、先ほどおはなしした海底世界の危機には、石油による水質汚染や、外来生物の侵入などの現実にあり得るハザードを取り入れています。
私たちが重視していることのひとつに“プレイヤーの主体性によって状況が変えられる”というものがあります。ハザードが発生してしまったら諦めるしかない、みたいなものではなく、しっかり状況を見て取った行動がゲーム的に正しかったならば、それが報われるバランスは意識して作っています。
Megapop AS (C) 2025
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※画面は開発中のものです。
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