立場、魂――複雑な“入れ替わり”を繰り返す物語の行く末は?「アイドルマスター SideM」朗読ステージ「魂環の人形」DAY1をレポート

ライブ・リアルイベント
0コメント 近藤智

バンダイナムコエンターテインメントは、2026年3月14日・15日に幕張イベントホールで「アイドルマスター SideM」の朗読劇ステージ「THE IDOLM@STER SideM PASSIONABLE READING SHOW ~魂環の人形(マリオネット)~」を開催。ここではDAY1「デカルトの影光」の模様をレポートしよう。

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DAY1出演者

神原大地さん(伊集院北斗役)
永野由祐さん(神楽麗役)
山谷祥生さん(蒼井享介役)
熊谷健太郎さん(握野英雄役)
増元拓也さん(信玄誠司役)
中田祐矢さん(清澄九郎役)
永塚拓馬さん(冬美旬役)
渡辺紘さん(榊夏来役)
深町寿成さん(黒野玄武役)
天﨑滉平さん(東雲荘一郎役)
児玉卓也さん(卯月巻緒役)
伊東健人さん(硲道夫役)
濱野大輝さん(円城寺道流役)
三瓶由布子さん(秋月涼役)
比留間俊哉さん(九十九一希役)
笠間淳さん(葛之葉雨彦役)
宮﨑雅也さん(花園百々人役)
大塚剛央さん(眉見鋭心役)

本イベントは、315プロダクションのアイドルが映画やドラマなど、さまざまなお仕事に挑む姿を描く新感覚の朗読劇ステージとして展開。第3弾となる今回は“魂”をめぐる、とある魔術が存在する世界を舞台にしたダークファンタジー映画「魂環の人形(マリオネット)」だ。DAY1では「魂環の人形-デカルトの影光-」、DAY2では続編「魂環の人形-テセウスの少年-」にフォーカスし、アイドルたちが役作りや練習に励む日常パートと、映画本編のパートで構成されているのが特徴だ。

なお、本ライブは現地での有観客に加えて「ASOBISTAGE」での配信も行われている。アーカイブ配信はDA1/DAY2共通で3月16日(月)18時~3月23日(月)23時59分(購入は3月23日(月)18時)まで行われる予定だ。アーカイブでの追加カメラアングル、映画「魂環の人形」のデジタルポスター(2種)が付属する配信セットの他、通常の視聴チケットのアップグレード版も提供されている。イベントに参加したプロデューサーも、リアルタイムに視聴できなかったプロデューサーもこちらをぜひ利用しよう。

演じる登場人物を読み解き、理解を深めようとする日常パート

重々しい雰囲気のダークなBGMと映像が流れる中、映画と同様の衣装に身を包んだアイドルたちがステージへ。普段とは一味違う、役そのものに入り込んだ表情や空気感に会場からは大歓声が巻き起こる。

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決起会として誠司の家に集まった涼、享介、九郎。彼らが演じるのは平民出身ながら突出した魔力を持つ“ハル”、その際を見出したレグルシア王国の宰相である“アンブラート”、圧政を敷く国王“シグヴァルド”、ハルと心を通わせる“リュカ”だ。物語の背景や登場人物の関係性について改めて整理しながら、315プロダクションとして携わった仕事の話題で盛り上がる。過去に出演した思い出深い映画の話題では、享介が誠司へ劇中のセリフを頼む場面も。

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王立魔術院を束ねる“セイブル”を演じる荘一郎、レグルシア王国の第一王子“ジークフリート”を演じる巻緒、その弟である第二王子“テオドール”を演じる百々人はケーキを堪能しつつ、台本の読み合わせをしながら役作りでの悩みを相談していく。自由を愛する遊び人であるテオドールに関して、百々人は北斗にアドバイスを貰ったようだ。

そこへ、元王立魔術師で王都を去った“マロー”を演じるアスラン=ベルゼビュートII世から電話が。アスランはサタンの役柄“アッシュ”の声も担当するため、演技の方向性について悩んでいるという。突然、関西の血に目覚めたらしい荘一郎のアドバイス(?)で会場は笑いに包まれるが、仲間たちからの率直な言葉を受けてアスランも迷いが晴れた様子だった。

道夫、道流、旬も演じる登場人物についての事情を整理していく中「超常事変」や「天地四心伝」などの演技の話題で話が弾んでいく。そこへ猫柳キリオ、鷹城恭二、御手洗翔太から相談の電話が入り、映画を盛り上げるためユニークな宣伝動画を撮影したいというのだ。

3人も提案に同意し、内容は会場のプロデューサーの判断で「三人同時にPR合戦」に決定。思わずアイドルからも「本当に?」という本音がこぼれるも、ひとまず実際にやってみることに。やはり3人同時に喋った内容はまったく聞き取れなかったが、会場からは「面白かったのでオッケー!」とでも言わんばかりの拍手が送られていた。

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玄武、英雄、鋭心は、平民から支持を集める義賊を演じる。互いに連携を取りながらアクションの精度を高めるため、練習を重ねていた。英雄が2人に期待の眼差しを向けられる場面なども挟み、鋭心は役作りのために玄武の舎弟に意見を聞こうとするなど、キャラクターを突き詰めるべく考えを巡らせる。より結束を強めようと、同じく義賊を演じる柏木翼を誘って食事会での意見交換を約束する。

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レグルシア王国の貴族を演じる雨彦、夏来、一希と、王国と深い結びつきをもつ隣国・鳳鷲国(ほうしゅうこく)の人物を演じる北斗、麗は、フィッティングで衣装のデザインや、偶然にも「天地四心伝」で族長を演じたメンバーが多いことなどで盛り上がる。そこへ橘志狼から電話が入り、一希と登場人物同士の関係性について話し合うことを約束する。

そんな中で互いの親睦を深めるため、出題者に質問を投げかけ、思い描いているものを当てる「わたしはは誰でしょう」ゲームに挑戦することになる。出題は一希が担当し「人間ですか?」「男ですか?」「315プロのアイドルですか?」「メガネをかけている?」などの質問に答えながら、少しずつ正解に近づいていく。いよいよ回答は「天道輝」または「舞田類」の二択まで絞られ、対象人物へ目を輝かせて「とても面白い人」と褒め称える夏来、質問への回答をたっぷり迷ったりノーコメントを貫いたりして明言は避ける一希、言葉につまる麗など、アイドル同士の認識が垣間見えるやりとりが繰り広げられた。

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いよいよ撮影開始を前にプロデューサーへ掛け声の選択が委ねられるが、いつもどおりの「パーーーーッション!」と、享介の「We are 315!!」で気合を入れるアイドルたち。前半は日常の一コマといった空気で、ガシャに熱中する秀などアイドルたちの普段の様子が垣間見えるトークはもちろん、映画本編の見どころについてさりげなく触れる場面も。振り返ると「ここで言ってたのは、あのシーンなんだ!」と把握できる内容になっていた。映画本編のパートを楽しんだ後、気力が回復したら改めて日常パートをアーカイブ配信で見返してみるのもよさそうだ。

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“魂環の魔術”で狂い出す、レグルシア王国の運命は――映画「魂環の人形 -デカルトの影光-」が上映

恒例となった映画マナームービーを経て、ついに映画本編の上映へ。なお、ここからは本編を視聴した際に衝撃を受けてほしいため、できる限りストーリーの核心には触れずに見どころを紹介していこう。

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本作の舞台となるレグルシア王国は、強大な魔力をもつ王侯貴族が権力を握っている。そんな中、平民でありながら強い魔力をもつハル(享介)は王家に召し抱えられ、王立魔術師として淡々と任務を遂行していた。ある日、ハルはリムナス教団に所属する少年・リュカ(涼)と出会い、ほとんど感情を見せることのないハル(享介)が心優しく明るいリュカ(涼)と接するうちに変化が生まれていく。この2人の関係性が、物語の結末に深く関わってくる。

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またレグルシア王国の国王であるシグヴァルド(誠司)と、その右腕として国王に尽くす宰相・アンブラート(九郎)の関係も見逃せない。威厳と統率力を備えながらも、ある秘密を抱えているため不安定なシグヴァルド(誠司)と、たゆまぬ努力によって低い身分から宰相に上り詰めたアンブラート(九郎)は、危ういながらも強い信頼で結ばれている。彼らがたどり着く結末や最後に明かされる真実も、非常に気になるところ。

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筆者の考える物語のポイントは、大きく2つ。まずは平民へ苦しい生活を強いているレグルシア王国と、そんな平民を救うべく立ち上がった義賊の対立だ。エドガー(道流)が率いる王立騎士団、セイブル(荘一郎)が総監を務める王立魔術院をはじめ、リムナス教団を束ねるリシュエル(道夫)も、それぞれの立場の元で王国や王家に尽くしていて、隣国の鳳鷲国での立場を盤石にしたいワン・ジーウェイ(北斗)も独自の思惑で動いている。個人的には、父親である国王を敬愛している第一王子のジークフリート(巻緒)、権力争いに関心がない態度を取っている第二王子のテオドール(百々人)の物悲しい対立にも心が揺さぶられた。

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もう1つはレグルシア王国に伝わる、魂を入れ替えることができる「魂環の魔術」だ。すでに多くの人間がこの魔術によって狂気に囚われていて、伯爵家の美しき当主・ジェイコブ(一希)もそのひとり。この物語の中で誰が、いつ、どのような目的で「魂環の魔術」を使うのか。これがもたらすのは新たな悲劇の幕開けか、それとも救いか。思わず絶句してしまうような瞬間を、その目と心で見届けてほしい。

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また、この「魂環の魔術」ならではの、繊細な演じ分けも見どころのひとつ。例えば「アイドルAが演じる登場人物Bと、アイドルCが演じる登場人物Dが入れ替わる」といった場合、さまざまな“演技”が折り重なることになる。一人称などの口調は当然ながら、まとう空気感までガラリと変化し、不思議と演技を見れば「今喋っているのは、見た目は違うけど魂はあの人物だ」とはっきり分かるのはさすがの職人技といったところ。そうした演技仕事ならではのシチュエーションもぜひ、楽しんでほしいと思う。

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権謀術数が渦巻くレグルシア王国で、本当に信じられる相手は、最後に勝利を手にするのは誰なのか。誰が、誰にとっての“人形”だったのか。最後の最後まで目が離せないまま終わりを迎えると、メインキャラクターを演じたメンバーが映画「魂環の人形」の主題歌である「アニマ・フォルトゥナ」を歌唱する。激しく転調しながら、ときに登場人物たちの心情や願いが見え隠れする楽曲だ。この場で歌っているのは、一体“誰”なのだろうか――。

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そしてイベントを締めくったのは、ファンタジーらしい荘厳さが加えられた「Beyond The Dream 魂環の人形ver.」だ。思わず「この状況で、この曲を?!」と驚いたプロデューサーも少なくなかっただろうが、どこまでも沈んでいきそうだった気持ちが「Beyond The Dream」で救い上げられたような気もする。

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1人で視聴するのは精神的に厳しいかもしれないプロデューサーは、3月20日/22日に予定されているアーカイブ同時視聴上映会も利用してみよう。同僚と一緒に視聴すれば、きっと襲い来る悲劇もどうにかこうにか乗り越えられるはずだ。多彩なグッズも予約受付中なので、少しでも気分を上げていこう。

趣味のゲーム系をはじめ、IT/ビジネス系などWeb媒体を中心に活動。AAAタイトルから乙女ゲーム、インディーズまで何でも遊ぶ雑食ゲーマー。あらゆる次元のアイドルと映画も愛してます。 https://contacos.hatenadiary.jp/

※画面は開発中のものです。

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