バンダイナムコエンターテインメントは、「学園アイドルマスター」(学マス)をテーマにしたライブイベント「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標- 福岡公演」を、9月5日と6日の2日間、福岡サンパレス ホテル&ホールにて開催した。ここでは両日の模様をお届けする。

「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標-」は、「学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR」以来の新たなライブツアーとして展開。福井公演、福岡公演、岩手公演、ファイナル公演の全4公演を予定。福井公演、福岡公演、岩手公演の3公演は、それぞれ異なる出演者がパフォーマンスを行い、ファイナル公演ではキャスト陣が集結する形となっている。すでに福井公演は開催されており、福岡公演は2会場目となる。
第2公演となる福岡公演は、両日ともに長月あおいさん(花海咲季役)、小鹿なおさん(月村手毬役)、飯田ヒカルさん(藤田ことね役)、川村玲奈さん(篠澤広役)、天音ゆかりさん(雨夜燕役)の5人が出演した。
咲季、ことね、燕の新曲初披露や、トークでも沸いたDAY1
5日のDAY1冒頭では、おなじみとなっている学園長の十王邦夫が挨拶。このライブツアーは、まだ見ぬ土地へ向かい、まだ見ぬ誰かに届けるという可能性に満ちたステージであり、一層の盛り上げと声援を“プロデューサー”(※アイドルマスターシリーズのファン)にお願いする。根緒亜紗里からも、ライブにおける注意事項を伝達。福岡公演のメンバー紹介となる映像とともにOvertureが流れ、ライブがスタートした。
福岡公演のオープニングナンバーとなったのは、飯田さんによることねのソロ曲「The Cute!!!」。アイドルとしての覚悟を表すような楽曲であり、渾身のシャウトも含めて1曲目から飯田さんの熱唱による幕開けとなった。


これに続いたのが、天音さんによる燕のソロ曲「MY STAGE」。場内の空気感を一変させるぐらいの、大人びたR&Bテイストの曲調にのせて天音さんが歌唱。ステージの床に座りながら歌唱する場面もありつつ、真っ直ぐに通る声と体のしなやかさを生かした振りなど、表現力の高さを存分に感じさせるステージとなっていた。


特徴的なドラム音が響くなかで川村さんが登場し、歌ったのは広のソロ曲「サンフェーデッド」。広として歌うときの高音域の歌声がバンドサウンドに重なり、唯一無二といえる独特な世界観を生み出す。MVを再現するようなシルエット演出もあり、見ている人の心を引き込んで離さないようなステージとなっていた。



独自の特殊イントロが流れるなかで長月さんがスタンバイをし、咲季のソロ曲「EGO」を披露。ライティングにより赤く染まるステージで、魅惑のダンスナンバーを長月さんが軽快に歌う。手を繰り返して上にあげたり、クラップを促してノリノリな様子がうかがわせながら、さりげないウインクも決めたりと、かっこよさとかわいらしさを併せ持つようなパフォーマンスをみせていた。

そして小鹿さんは、手毬のソロ曲「叶えたい、ことばかり」を歌う。リリックビデオ風の歌詞が映し出される映像演出を背景に、真っ直ぐに腕を伸ばしたり指さしたりと、前へ進んでいくことを示すような振りも交えながら、歌われている歌詞の感情をあらわにするような歌い方で、見る人の心へ訴えかけ、ストレートに伝えるものとなっていた。


アップテンポな歌いだしから、ステージに5人が揃って「修楽旅行」を披露。このツアーにあわせて制作された楽曲で、修学旅行の楽しさや学生時代の“アオハル”が感じられる曲。“1人ずつご挨拶タイム”と称したソロパートで、それぞれのアイドルらしさを存分に出したり、4人で作ったハートのなかで叫ぶようなパートがあったり、場内のコールの一体感も交えて、とにかく楽しい空気に満ちたものとなっていた。


5人がアイドルのセリフとともにそれぞれ挨拶。福井公演のバトンを受け取りつつ、福井公演に負けないぐらいに福岡公演を盛り上げていく意気込みがそれぞれに語られる。また、飯田さんは福岡県出身で凱旋ライブということもあり、挨拶の際には「ただいまー!」「おかえりー!」のコール&レスポンスが行われたり、天音さんは「DEBUT LIVE 初 TOUR」には参加していなかったため、“天音的初ツアー”として楽しみにしていることなどが語られた。
MCパートでは、福岡要素を交えた「修楽旅行」について触れ、小鹿さんは曲中の写真撮影のシーンでラーメンを食べるポーズをするときに、凜々しい表情になってしまったことを語っていたほか、曲終わりのポーズで「明太子」「いちご」「相島」(猫の島)、「太宰府(をお参りする人)」、「豚骨ラーメン」をそれぞれに表現していたことを明かす。
それぞれ1stシングルでの衣装で登場していることに触れたり、福井公演と同じくご当地の方言による煽りで熱気を高めたりして、次のブロックへ。
ポップな曲調と飯田さんによる耳慣れないフレーズで歌いだしたのは、サプライズでの初公開となることねの新曲「神かわいい」。曲中には、スクリーンにスロットやトランプといったカジノをイメージするイラストが映し出され、関連用語もフレーズにあるなど、アイドルに関する“賭け”の要素もありつつ、全編にわたってキュート感満載な王道アイドルソングを歌い“神かわいい”ステージを届けていた。

続いた長月さんも、咲季の初公開となる新曲「nazonazo」を披露。これまでの咲季の楽曲から、EDMでありつつも明るくポップなサウンドにのせたアイドルソングで、タイトルにちなんだような“Q.E.D.”というフレーズが多用されていたり、フィボナッチ数列(※前の2つの数字を足した数を並べた数列。この曲では“1、1、2、3、5、8、13、21”のこと)が盛り込まれているなど、頭のいい咲季を感じさせる曲となっていた。

特殊イントロから小鹿さんが姿を見せ、歌うのは手毬の「アイヴイ」。疾走感とアグレッシブさに満ちたロックチューンを、時には落ち着いた様子で、時には熱く魂を込めるようにして歌い、場内のコールも大きく響き渡っていた。


川村さんは、広の「コントラスト」を披露。抽象的な映像や“色づく世界”を示すような花の数々を映し出す映像を背景に、独特な曲調や広としての歌声、優雅な振り付けで神秘的な空間を構築する。スクリーンの黒と白の背景で“コントラスト”を示すシーンも目を引いていた。


そして、5人での「「ねえ、言っちゃうよ。」」に。夏という季節と、淡い恋心の切なさを描いた曲を披露。福井公演とは違った色を感じさせるとともに、切ない気持ちにさせてくれるステージを届ける。


曲の余韻に浸りつつ、5人がステージにそろいMCパートに。飯田さんは、新曲「神かわいい」について、ことねのソロ1曲目が「世界一可愛い私」だったことに触れ、“神の領域”まできたからこそ、よりかわいく歌ったことを語る。
また長月さんは新曲「nazonazo」について、咲季の頭脳明晰なところをフィーチャーし、アイドルの優等生をイメージして歌ったという。ちなみに、学業も含めて成績優秀な咲季ではあるが、学科試験ではずば抜けた学力の持ち主である広に次いで2位というシーンがゲーム中にあり、今回の出演者には川村さんがいるため、長月さんが“2位の人”の話題を振ると、川村さんが広として「2位の人」と口にしたり、ちょっとしたマウントをとって、笑いを誘う一幕も。
他にも天音さんは、ここで実際に歌ってみると、プロデューサーの顔がはっきりわかるぐらい距離感が近かったため、緊張しつつも“燕モード”を下ろしてパフォーマンスしたことを語る。また、小鹿さんは「叶えたい、ことばかり」について、プロデューサーの前で披露するのは1年強ぶりで、そのときと同じ衣装で歌ったことにエモーショナルさを感じていること、川村さんは「コントラスト」をひとりだけで歌うのが久々で、緊張していたことを話していた。加えて、「「ねえ、言っちゃうよ。」」は福井公演とは異なる5人バージョンで、5人でのフォーメーションも頑張って練習したことも語る。
ライブ再開の前に、突然お腹が空いたという小鹿さんが、福岡にちなんだ豚骨ラーメンが食べたいとのことで、“湯切りウェーブ”と題したウェーブを実施。飯田さんの湯切りからきれいなウェーブが流れ、それをキャッチした小鹿さんが食べてお腹を満たす……というバラエティ的なノリを見せつつ、次のブロックへ。
まずは天音さんが、燕の2nd Singleカップリング楽曲「Be proud」をライブ初披露。ライティングによって赤く染まったステージと王道のロックソング、何より燕の誇りと覚悟が感じられる楽曲をパワフルに歌う天音さんの姿が目を引く。さらには渾身のシャウトとともにヘッドバンキングで長いポニーテールを振ってコールも煽り、場内は熱すぎるぐらいの熱気に包まれる。

心電図のアラームのような音から、川村さんが歌いだすと大きな歓声が沸く。ここで歌ったのは広の「メクルメ」。ホラーをテーマにした楽曲であり、速いテンポや独特な世界観、何よりパッと聴いただけでも歌唱難度の高さを感じられる曲。そのなかでも川村さんが広としての歌声と振り付けで的確に歌い進め、表現で圧倒するようなステージとなっていた。


小鹿さんは、手毬の「一体いつから」を披露。一歩成長したと感じられる手毬の心情を描いたと感じられる楽曲で、それが伝わってくるような感情全開の表情で歌う小鹿さん。曲中では、スクリーンに映し出される客席に向けて歌ったり、スタンドマイクを前にして歌う場面もありつつ、手毬としての全力な歌声を響かせていた。

続いて長月さんが歌ったのは「Try it now」。冒頭では客席に向けての声だしをあおりつつ、曲中ではライティングで青に染まり、終盤では赤に染まるステージでクールかつ情熱的なかっこよさを醸し出しながら、ダンスパフォーマンスでも魅せるステージを届ける。

イントロと天音さんのボーカルでざわつきも起きるなか、燕の「クライアイ」をライブ初披露。燃えさかる炎や火の鳥が舞う映像演出を背景に、キレのあるダンスや振り付け、ギター音にあわせたエアギターやハイキック、そして燕らしい熱さを感じる歌声で魅了する。


ここでポップなイントロが流れるなか。飯田さんが姿を見せ、歌ったのは「Yellow Big Bang!」。ハイテンションかつ軽やかなメロディーにのせて飯田さんが躍動。コール&レスポンスで一体感のある空間を作りつつ、“楽しい”で満ちあふれるようなパフォーマンスをみせていた。


5人がステージに姿を見せ、MCパートとして楽曲を振り返る。天音さんは「Be proud」のライブ初披露で、ヘドバンによりポニテをぶんぶんと振ったことや、同じくライブ初披露となった「クライアイ」でいっぱい踊ったことなどを語る。
ほかにも川村さんは「メクルメ」が1st以来(「学園アイドルマスター The 1st Period Spotlight Star」)の披露であり気持ちよく歌えたこと、小鹿さんは「一体いつから」でスクリーンに映し出されるプロデューサーに向けて歌うところがグッときたこと、長月さんは「Try it now」について背中を押して鼓舞してくれる楽曲であり大切に歌ったこと、飯田さんは「Yellow Big Bang!」で“地球で1番ここが楽しい”を実現したことや、プロデューサーと近い距離で歌うのが楽しかったことを、それぞれ語った。
次が最後の曲と告知すると、惜しむ声とともに一部から“今来たばっかりー!”」の声が飛ぶ。そうしたなかで、天音さんが燕として「ウソをつくなー!」と一喝する一幕も。さらに、突如として「普通!」「かた!」「バリカタ!」「ハリガネ!」「粉落とし!」と、豚骨ラーメンの麺の硬さを力強く言ったかと思えば、“麺の堅さに好みがあるように、初星学園にもさまざまな魅力的なアイドルがいる”という説明が行われる。
場内に笑いが起きるぐらい空気が和らいだところで歌われたのは、初星学園の校歌である「標」。冒頭では長月さんが「校歌斉唱!」の声をあげ、ステージ上の5人に加え、客席のプロデューサーたちも一緒になって歌う。曲中のソロパートは小鹿さんが担当し、高らかに歌声を響かせた。


5人が降壇し、ステージが暗くなるとアンコールの声があがるなかで、十王邦夫が登場。「学マス」関連の情報を伝えるパートでは、ゲーム内における「【初星フェス】「ガラクタロード」vol.5 星南ガシャ開催」と「新シナリオ『H.I.F編』星南&ことね実装」に歓声が沸いていた。
アンコールに応えて、5人は「古今東西ちょちょいのちょい」を披露。全員がいちごの髪飾りを付けてのパフォーマンスと、福岡にちなんだ内容で、コール&レスポンスも福岡の名物や名所を織り交ぜたうえ“やっぱり福岡最高!”といったものもあり、にぎやかなステージが届けられた。


5人がこの公演を振り返るなかで、天音さんは客席が近いことの緊張もあったが、最高の歓声を受けて最高のパフォーマンスが出来たと感謝のメッセージを送る。川村さんは、アイドル同士のからみが少ない5人の組み合わせではあったが、相性の良さを感じられ、レッスンも楽しかったという。また飯田さんは前述のように福岡出身ということで、地元にお仕事で来ることが夢だったと喜びをあらわにすれば、小鹿さんは、場内のコンサートライトや、プロデューサーのキラキラとした表情がたくさん見られたことの嬉しさを語る。
長月さんは、2年前に全国をまわった(※「学園アイドルマスター 47都道府県制覇!アニメイト全国行脚!」)ときに、ライブで全国をまわりたいという願望があったとのことで、それが叶ったことへの感謝とともに、まだ会いに行けていない地域のプロデューサーのもとにも行けるようにと、今後に向けた意気込みを示していた。
こうして歌われた、DAY1でのラストナンバーは2周年記念楽曲である「ガラクタロード」。カラフルなライティングでステージが彩られるなかで5人がパフォーマンス。往年のディスコ調と感じられるダンスナンバーで“どや!どや!~”をはじめとしたキャッチーなフレーズも満載の曲を軽快に歌い、お互いに楽しい気持ちを共有できるようなステージとなり、特徴的な“メ!”でラストを決める。


5人が終演の挨拶をし、ステージを歩き感謝を伝えて降壇。舞台を7日のDAY2へと移した。
手毬「ORDER FAKE」や広「め」など、さらなる新曲で魅了したDAY2
6日のDAY2冒頭でも、学園長の十王邦夫が挨拶し、根緒亜紗里からも、ライブにおける説明と注意事項を伝達。福岡公演のメンバー紹介となる映像とともにOvertureが流れて、ライブが開始となった。
DAY2のトップバッターを務めたのは長月さんで、歌ったのは咲季の「Fighting My Way」。おなじみとなったキックの演出や終盤のコールも交えつつ、歌うごとにダンスや歌唱がパワーアップしていると思えるパフォーマンスで、1番手ながら仕上がっていると感じさせるステージに。


続いたのは、小鹿さんによる手毬の「Luna say maybe」。客席のあらゆるところを真っ直ぐに見て、そして全身を使って会場の隅々まで歌声を届かせるように歌う姿が印象的。歌うことを楽しんでいるような表情も、ラストに見せた充実感に満ちた表情も目を引いていた。


オルゴール音の特殊イントロから、飯田さんがことねの「世界一可愛い私」を披露。飯田さんがことねとして渾身のかわいらしさを随所に出せば、プロデューサーたちが渾身の声をあげるコールやコール&レスポンスで熱気を高め、楽しくポジティブな空間にしていった。


川村さんが歌ったのは、広の「光景」。ゆったりとしつつもきれいな動きや振り付けと広としてのブレスが残っているような歌声、さらに曲調と映像が一体となって幻想的な雰囲気を作り出し、その空間に引き込んで魅了するようなステージとなっていた。


激しさを感じさせるイントロとともに天音さんが登場して、プロデューサーたちをあおりつつ、歌ったのは「理論武装して」。天音さんが燕として歌うときに感じる、場を制圧するようながなり声混じりの力強い歌声で、楽曲の世界観を作り出していた。


5人ともソロ1曲目をそれぞれに披露するという出だしから盛り上がったなかで、ステージでは5人による「修楽旅行」に。枕投げをしているような振りをはじめ、修学旅行の楽しさとにぎやかさを感じられる楽曲。この公演でもソロパートによる個々のアイドルらしさを存分に表現したり、4人で作ったハートのなかで叫んだり、さらに記念写真のようなポーズをとるシーンもあり、にぎやかなものとなっていた。


5人がステージに並び、アイドルのセリフとともにそれぞれ挨拶。MCパートとして、「修楽旅行」における、DAY2での写真撮影のポーズは博多どんたくにちなんで、それぞれがお祭りっぽいポーズを決めていたことを明かしたほか、DAY1に続いてラストの福岡にちなんだポーズの解説、福岡出身である飯田さんによる「ただいま!」「おかえり!」のコール&レスポンス、着用している1stシングルの衣装をまわってみせるなど、和気あいあいとしたトークが展開。ご当地の方言による煽りで声だしをして、次のブロックへ。
ライブ再開後、いきなり小鹿さんが、初公開となる手毬の新曲「ORDER FAKE」を披露。高速テンポかつ早口で歌っていくところもさることながら、クール&セクシーと感じられる振り付けも存分に盛り込まれており、歌とダンスでかっこよさを存分に醸し出すステージとなっていた。


さらに自然を感じる映像や音楽、そしてスクリーンに大きく“め”と映し出されたなかで、川村さんが登場し、こちらも初公開となる広の新曲「め」を歌う。緑の木々や流れゆく川など、森のなかとおもわれるような映像を背景に、神話を感じさせる曲調からパフォーマンスが始まり、独特な振り付けや高音で響かせる歌声で、見る人たちの目が離せなくなるようなステージを披露する。

場内も興奮気味となっているなか、赤く染まったステージでイントロとともに長月さんが姿を見せ、歌ったのは咲季の「Boom Boom Pow」。ダンサブルな楽曲であるなかでのかっこよさと、終始笑顔で歌う長月さんから感じる咲季のかわいらしさの両方を表現するようなステージを展開する。


これに続いたのが、飯田さんによることねの「自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング」。「学マス」楽曲でも屈指のコール曲で、福岡の地でも“しゅきしゅき”コールが響き渡る。曲中のさまざまな感情にあわせた“しゅきしゅき”をプロデューサーが口にしつつ、終盤には特大のコールで、ことねの自己肯定感を満たしていった。


そして、5人での「「ねえ、言っちゃうよ。」」に。時期としても過ぎゆく夏にピッタリで、切なげな表情で歌う姿と歌声は心に染みいるもの。打ち上げ花火の映像を背景に、小鹿さんが“「ねえ、言っちゃうよ。」”のフレーズを口にするところも、グッとくるところがあった。


5人そろってのMCパートでは、早速手毬と広の新曲について触れられる。「ORDER FAKE」について小鹿さんは、“バキバキに踊る曲”ということで、かっこいい手毬をみせるべく気合いを入れて練習したと振り返る。また川村さんは「め」について、神格化されていく広のことや、かっこいい新たな広の姿を見せられたことを話していた。
ほかにも、長月さんはトップバッター(1曲目)で歌うのが初めてで緊張しつつも“アゲ”な感じでパフォーマンスしたことや、飯田さんは大規模会場に負けないぐらいのコールに対して、感謝の気持ちを伝える。天音さんは「理論武装して」は、客席のプロデューサーの反応のよさにあおられて、“オラオラ”とした気持ちをのせて歌えたことを語った。
DAY1でも行われた“湯切りウェーブ”を、DAY2でも“替え玉”として実施し、小鹿さんのお腹を満たしたところで次のブロックへ。
ロックサウンドのイントロと、スクリーンにはタイマーが表示されるなかで、天音さんが歌ったのは燕の「三分半の創世」。攻撃的なハードロックサウンドにのせて、燕として歌うときの力強さと美しさを併せ持つ歌声が、聴く人の心を引きつけ、そしてコールも熱を帯びるものに。ハイキックやキレのあるダンスも含めて、強い存在感を示す3分30秒だった。



熱気あふれる場内に、ポップなイントロが流れるなかで飯田さんが登場し、ことねの「ふわふわ」を披露。等身大のラブソングと感じられる楽曲で、歌詞にあわせた表情やしぐさで、楽曲の世界観を作り出しつつ、ことねとしてのかわいらしさを存分に醸し出すステージに。

川村さんが姿を見せ、歌ったのは広の「コンテンポラリのダンス」。どこかゆるさを感じる曲調のコミカルさがありつつ、広の日常が伝わるような楽曲。独創的かつかわいらしさもある振り付けとともに、淡々と歌う姿に見守りたくなる気持ちにさせてくれるものだった。



小鹿さんは、手毬の「Unhappy Light」を歌う。落ち着いた曲調から“チルい”雰囲気を醸し出す楽曲。手毬の甘えたがりな一面を垣間見られる曲であり、小鹿さんの穏やかな表情と優しさに満ちた歌声が、心を穏やかにさせてくれるものに。


続いて長月さんが歌ったのは、咲季の「Wildest Flower」。咲季の内面を描いていると感じられる楽曲であり、ステージではダンサブルな曲調のなかで、長月さんが伸びやかに歌声を響かせたり、表現豊かにパフォーマンスする姿が印象的だった。

ソロ曲のブロックを締めくくるのは天音さんで、DAY1に引き続き「クライアイ」を披露。炎の映像演出を背景に、DAY1のとき以上にのって歌っている様子もうかがえるぐらい、燕らしい熱さを感じる歌声で魅了した。

ステージに5人が登場し、楽曲を振り返る。天音さんは「クライアイ」は2日間披露するということで、最後のフェイクを変えたことを明かす。また、飯田さんは「ふわふわ」について、久々の披露というなかでMVが公開されたこともあり、ストーリー性を強めにしてパフォーマンスをしたこと、川村さんは「コンテンポラリのダンス」が久々の披露であるとともに、特徴的な振り付け(右手を頭の後ろにもってきて、手のひらをひらひらとさせる振り)も久々にお見せできたことを語る。小鹿さんは「Unhappy Light」は、柔らかい笑顔を意識して歌ったこと、長月さんは「Wildest Flower」を「Fighting My Way」の衣装で歌えたこととあわせて、この2曲を歌えたことが咲季の軌跡をたどっているようで嬉しかったことを話していた。
川村さんが、次が最後の曲と告知した際、一部からあがってきた“今来たばっかりー!”の声に、川村さん自身として「ウソつきー!」と返したり、DAY1と同様に豚骨ラーメンの麺の硬さを力強く口にして、“ラーメンの麺の堅さに好みがあるように、初星学園にもさまざまな魅力的なアイドルがいる”と説明し、空気が和らいだところで「標」の歌唱に。曲中のソロパートは天音さんが担当して、フェイクをきかせた美声を響かせたほか、会場みんなで歌うことで、さらに一体感のある空間になっていた。

5人が降壇し、アンコールの声があがるなかで、十王邦夫が登場。「学マス」関連の情報を伝えるパートでは、この日公開したばかりの「め」のガシャ開催を告知。新たな衣装の広の姿も映し出され、ひときわ大きな歓声があがる。
アンコールに応えて、5人が再登場し、「古今東西ちょちょいのちょい」をパフォーマンス。DAY1と同様に全員がいちごの髪飾りを付け、福岡にちなんだ内容のコール&レスポンスで、楽しさいっぱいのステージを届ける。

それぞれに終わりの挨拶として心境を語る。天音さんは今回3年生キャストとしては1人での出演ということでドキドキしていたが、燕が追加メンバーでありキャストとしては後輩ということから、先輩にあたる4人が支えてくれたことに感謝を伝える。川村さんは、飯田さんと村田綾香さん(真城優役)とともに福井公演を観覧していたことを明かし、強く刺激を受けたことから、負けていられないという意気込みでレッスンに臨んでいたことを振り返る。飯田さんも福井公演を見て練習に励んだことを話す一方で、福岡への道中やみんなでグルメを堪能して修学旅行のように楽しかったと、終始笑顔で語った。
小鹿さんは、「DEBUT LIVE 初 TOUR」でともに出演した長月さんと飯田さんと再度一緒だったことが嬉しかったのとあわせて、「Luna say maybe」の衣装を着て同曲を歌えたことも嬉しかったと語る。そして長月さんは、「DEBUT LIVE 初 TOUR」をいろいろな気持ちを抱えて走り抜けてきた大切な思い出と振り返りつつ、今回は天音さんも加わって新しい思い出を作ることが出来たことに喜びをあらわにしつつ、ファイナル公演まで走り抜けること、再度福岡に来たいということを話すと、大きな拍手に包まれていた。

福岡公演のラストナンバーとなったのは、「初」。「学マス」にとって始まりの曲でありブランドとしても代表的な曲で、福岡公演を最後の最後まで楽しみきる、そんな気持ちが伝わるステージだった。

余韻に浸るなかで、5人が場内と配信を視聴しているプロデューサーに向けて挨拶。そのなかで、配信を見ているであろう岩手公演の出演キャストに向けて、みんなでバトンを渡して公演を締めくくった。
おおまかな構成は福井公演を踏襲したもので、アイドルたちのソロ曲を中心に、個々のアイドルに魅力を感じさせるステージとなった。もっともキャストが一新されているため、ソロ曲も変わり、さらに新曲も披露されるなど、見応えも聴き応えも十分なもの。出演者の組み合わせによるトークや複数人での歌唱曲も、このメンバーならではとあらためて感じさせるものだった。さらにキャストが一新される岩手公演も、より期待感が高まるようなライブと思えた次第だ。
(余談)極めて大きいインパクトを残した「め」のこと
また余談ではあるが、筆者としても印象的なところがいくつかある。終盤の“麺の硬さに好みがあるように、初星学園にもさまざまな魅力的なアイドルがいる”というくだりでのシュール感で、一拍置いての笑いが止まらない感じが新鮮だったこととか、このとき公開された咲季の新曲「nazonazo」にはフィボナッチ数列のフレーズが用いられているのだが、まさかライブレポにおいて“フィボナッチ数列”なんて言葉を使うことがあるとは思っていなかったこととか、筆者が最も応援しているアイドルが花海佑芽であることを踏まえて、「「ねえ、言っちゃうよ。」」の福井公演では、佑芽役の松田彩音さんが小指を立てながら真っ直ぐ前を見つめて優しい笑顔で歌うソロパートが印象的だったところで、福岡公演では佑芽の姉である咲季役の長月さんが同じパートで切なげな表情をして歌っていたところにエモーショナルな気持ちにさせられたというのがまずある。
そして最も印象的かつインパクトも大きかったのが、「め」。前述のようにDAY2でいきなり初公開となった広の新曲で、自然を感じる映像を背景に、日本の神事や神話をイメージさせる曲調にのせて、川村さんがパフォーマンスした。
タイトル名もさることながら、繰り返される“風”や“わたしのめ”というフレーズ、広としての落ち着きのある歌声と極めて高音での歌声に、会場の空気を止めるかのようなロングトーン、神秘性を感じられるサウンド、風の激しさを感じさせるようなプログレ感のあるギターサウンド、曲中での儀式や祈祷を感じるような振り付け、この状況を楽しんでいるかのような表情……。ありとあらゆるものがインパクト抜群なうえに、このときの「光景」衣装がさらに“神事”をより感じられるもので、不思議空間とも思える楽曲の世界観へと一気に引き込むもの。

MCパートのなかで川村さんがこの曲を披露した感想を語る際に“台風の目”という言葉も使っていたが、台風の風の激しさや目のなかの静けさ、その“め”に引きつけてしまうようなステージと思えるもの。広の曲と言えば独特という言葉を超えた“唯一無二”な楽曲ぞろいで、なおかつ「メクルメ」に代表されるような、リアルで歌うのが難しいと思える曲もある。そのことを思うと、広と川村さんの底知れぬポテンシャルの高さが感じられるとともに、広が持つ唯一無二の世界観を表現する楽曲に、新たな1ページを加えるものと思えた次第だ。また、余談に余談を重ねて恐縮だが、筆者が最も応援しているアイドルは佑芽であり、お気に入りは倉本千奈で、広も含めた3人は同じ1年2組で“補習組”と呼ばれている。それでもやはり3人は逸材と思えたことも付記しておきたい。
本公演はアーカイブ配信を期間限定で実施。アーカイブ視聴期間はDAY1とDAY2ともに9月21日23時59分(チケット販売期間は9月21日18時)までを予定。詳細は「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標-」公式サイトまで。
「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標-」公式サイト
https://idolmaster-official.jp/live_event/gkmas_livetour_shirube/
また、福岡公演で披露した新曲については、ライブ後においてサブスク配信や、ダウンロード販売が開始されている。
「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標- 福岡公演」DAY1セットリスト
M01.The Cute!!!/飯田ヒカル
M02.MY STAGE/天音ゆかり
M03.サンフェーデッド/川村玲奈
M04.EGO/長月あおい
M05.叶えたい、ことばかり/小鹿なお
M06.修楽旅行/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M07.神かわいい/飯田ヒカル
M08.nazonazo/長月あおい
M09.アイヴイ/小鹿なお
M10.コントラスト/川村玲奈
M11.「ねえ、言っちゃうよ。」/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M12.Be proud/天音ゆかり
M13.メクルメ/川村玲奈
M14.一体いつから/小鹿なお
M15.Try it now/長月あおい
M16.クライアイ/天音ゆかり
M17.Yellow Big Bang!/飯田ヒカル
M18.標/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M19.古今東西ちょちょいのちょい/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M20.ガラクタロード/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
「学園アイドルマスター LIVE TOUR -標- 福岡公演」DAY2セットリスト
M01.Fighting My Way/長月あおい
M02.Luna say maybe/小鹿なお
M03.世界一可愛い私/飯田ヒカル
M04.光景/川村玲奈
M05.理論武装して/天音ゆかり
M06.修楽旅行/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M07.ORDER FAKE/小鹿なお
M08.め/川村玲奈
M09.Boom Boom Pow/長月あおい
M10.自己肯定感爆上げ↑↑しゅきしゅきソング/飯田ヒカル
M11.「ねえ、言っちゃうよ。」/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M12.三分半の創世/天音ゆかり
M13.ふわふわ/飯田ヒカル
M14.コンテンポラリのダンス/川村玲奈
M15.Unhappy Light/小鹿なお
M16.Wildest Flower/長月あおい
M17.クライアイ/天音ゆかり
M18.標/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M19.古今東西ちょちょいのちょい/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
M20.初/長月あおい、小鹿なお、飯田ヒカル、川村玲奈、天音ゆかり
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