6月12日、セガはアーケードゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade」の稼働開始1周年記念イベントを、東京・池袋のゲームセンター“池袋GIGO”で開催した。
1周年だよ全員集合!!
池袋GIGOはかつて「初音ミク Project DIVA Arcade」のロケテストが行われたゲームセンターで、イベント当日は「初音ミク Project DIVA Arcade」筐体を2台増設して、店員はミクのコスプレでお出迎えという気合の入れようだった。
イベントが開催される4階フロアでは開店と同時に大勢のミクファンが詰めかけ、この日のために増設した「初音ミク Project DIVA Arcade」の前にはアッという間に長蛇の列ができていた。さらに、メインイベントとなるプレゼント抽選会の時間が迫ると、フロア内の人数はさらに膨れ上がり、一時は行列が他の階まではみ出すほどの盛況ぶりであった。
また、同フロア内にはゲーム中でキャラクターにセットするモジュール(衣装)のイラストパネルも展示されていた。今後配信予定のモジュールも一足先に公開されており、ケータイを取り出して撮影するファンも多かった。
この他、店内のモニターではプロモーションビデオも流されており、「初音ミク Project DIVA Arcade」で6月配信予定の楽曲紹介以外に、現在開発中のPSP用ソフト「初音ミク -Project DIVA- Ver2.5(仮)」と、PS3用のオンライン配信ソフト「初音ミク-Project Diva-ドリーミーシアター2nd」などの映像も特別公開されていた。
配信予定のモジュールはPSP用ソフト「初音ミク -Project DIVA 2nd-」で登場したものが中心となっているようだ。 |
個人的にはルカのモジュール“フロイライン”の追加が分かっただけでも大収穫。 |
これまで詳細が明かされてこなかった「初音ミク -Project DIVA- Ver2.5(仮)」だが、 | |
店内の映像ではライブステージで「Spica~39’s Giving Day Edition~」を披露するミクの姿が公開された。 |
なお、イベント当日はアーケード版の開発を担当した、大崎誠プロデューサーも会場に足を運んでおり、特別にインタビューをさせてもらった。
大崎誠プロデューサーにショートインタビュー
――稼働から1周年が経過しましたが、今の心境を教えてもらえますか?
大崎:正直に言って、ここまで続くとは……という感じです。ロケテストが始まる前から苦労の連続で、どこまで続けられるんだ? と言われたりもしたんですが、なんとかここまでやってこれました。最近も新しいユーザーが増えているようで、ファンの皆さんのおかげですね。本当にありがたいです。
――この1年でもっとも印象に残っていることは?
大崎:ユーザーの方が「初音ミク Project DIVA Arcade」のある場所で交流できて楽しい、と言っていたのを聞いて、とても嬉しかったですね。聞いた瞬間はこれまでの苦労が報われる思いでした。
――では反対に苦労したことは?
大崎:それはやはり楽曲の追加ですね。最初に家庭用の『初音ミク -Project Diva-』の曲を入れたんですけれど、その後はコンテストを開催したり、アーケードのオリジナル曲を入れたりと選曲にはかなり気を遣いました。アーケード版は、家庭用とは少しテイストの違うところがありますので、「アーケードに適した曲はどういうものだろう?」と、いろんな人に聞いて回りましたね。
――今後「初音ミク Project Diva Arcade」はどのように展開していく予定ですか?
大崎:追加楽曲にはもっと多種多様なジャンルを入れたいですね。個人的にはドラムンベースやスピリチュアルなどを入れたいなと思っています。叩いて楽しい、というのがアーケード版においては大切な要素だと思いますので、あまり知られていない曲でも、良い曲ならばどんどん入れていきたいです。皆さんに練習してクリアーする喜びを味わってもらいたいですね。
――今後追加されるモジュールにはどんなものが予定されていきますか?
大崎:ここに展示されているモジュールの中には、まだ実装されていないものもあるのですが……。「初音ミク -Project Diva 2nd-」に入っていたものはすべて出していきます。リンの和風モジュールが欲しい、という声は多くいただいていますし、いずれはアーケードオリジナルのモジュールも作りたいですね。「カラフル×セクシィ」のプロモーションビデオでルカとメイコが着ているモジュールも現在作っている最中なので楽しみに待っていてください。
――イベントを開催することになった経緯と、本日開催しての感想を聞かせてもらえますか?
大崎:以前からお祭りっぽいノリでイベントをやりたいなと思ったんです。そこで筐体を多く置かれている池袋ギーゴさんに打診してみたら、「ファンが集まれる場所を提供できるのは嬉しいです」と快諾していただけたので、もうここしかない! と(笑)。今日、実際にこちらへ来るまではどうなるか不安だったんですけれど、こんなにたくさんの方に集まっていただけて、本当にやってよかったと思います。
――これだけの盛況ぶりですからね。ぜひ今後も続けていって下さい
大崎:我々としてもファン同士が交流する場をもっと増やしていきたいと思っていましたので、この調子で今後もドンドンやっていきたいですね。
――「初音ミク Project Diva Arcade」に新たなやり込み要素などを実装する予定はありますか?
大崎:一応案として考えているものはありますが、今はまだ言えません(笑)。ただ、やり込み要素といっても、こつこつやれば子供のユーザーさんでも必ず達成できるようなものにしたいと思っています。誰でも気軽にできる、というところが大事だと思っていますので。
――これからの抱負を聞かせてもらえますか?
大崎:今年はもっとがんばって曲やモジュールを追加していきます。ユーザーさんから寄せられた要望も溜まっているので、ひとつひとつ対応していきたいですね。また、“企業の本気”で驚きを与える、という我々のモットーを忘れずにこの仕事を続けていきたいです。
――最後にメッセージをお願いします。
大崎:皆さんの応援のおかげでここまで来られました。家庭用も好調ですし、アーケードもこうして1周年を迎えることができました。また、「初音ミク Project DIVA Arcade」のユーザーはとても優しくて、初めての人たちに対してもすごく親切にしてくれるんですよね。そのおかげでまたユーザーが増えていっているので、いわゆる善意の連鎖ですよね。「初音ミク Project Diva」シリーズがここまでこれたのは皆さんの大きな応援があったからこそだと思っています。これからもどうか末永くよろしくお願いします!
――ありがとうございました。
こうして、当日の4階フロアは終日ミクファンの足が途絶えることはなく、大盛況のうちにイベント閉幕となった。これも「Project Diva」、ひいては「初音ミク」が持つ、底知れぬ魅力があればこその結果といえるだろう。なお、「初音ミク Project DIVA Arcade」1周年記念イベントは、次回は6月26日(日)の12:00~18:00にかけて東京・秋葉原のクラブセガ秋葉原新館で開催予定となっているので、今回残念ながら参加できなかった人は、次回26日のイベントへぜひ足を運んでみてほしい!
最後に初音ミクさん、メッセージをお願いします!!