アメリカ・ロサンゼルスにて6月16日(現地時間)より開催されている「Electronic Entertainment Expo(E3) 2015」。ここではPS4/Xbox One/PC「デビル メイ クライ4 スペシャルエディション」のディレクター 伊津野英昭氏行ったインタビューをお届けする。

本作は、「デビル メイ クライ4」にさまざまな要素を追加したバージョンで、主人公のネロ、ダンテ以外にも新たにバージル、レディ、トリッシュなどをプレイアブルキャラクターとして使用できる。また、前作のPC版でしかなかった「レジェンダリーダークナイト」モードを搭載しており、より多くの敵と戦うことが可能だ。

ここでは、そんな本作ついてディレクターの伊津野英昭氏にインタビューを行ったのでお届けしよう。

きっかけは「デビル メイ クライ」シリーズを早くプレイして欲しかったから

伊津野英昭氏
伊津野英昭氏

――「デビル メイ クライ4 スペシャルエディション」が発売されましたが率直な感想をお聞かせください。

伊津野氏:短期のプロジェクトでスケジュールなどを詰めて作りました。かなり出来がいいので評判を聞いてからでもぜひ買って頂きたいです。

――短期のプロジェクトということですが制作期間はどのぐらいなのでしょうか?

伊津野氏:1年程度だったと思います。

――本作を発売するきっかけは?

伊津野氏:「デビル メイ クライ4」が発売されてから7年が経っています。ハードが新しくなっていくなかで、完全新作ではないですが早く「デビル メイ クライ」シリーズをユーザーのみなさんにプレイしてもらいたいというところからはじまりました。

ただ、普通のリメイクだと、僕自身が買わないと思いましたので、僕が欲しくなる要素を最大限入れ込んだのが本作になります。

――バージル、トリッシュ、レディをプレイアブルキャラクターとして追加した理由は?

伊津野氏:ゲームのタイトルにスペシャルエディションとついていたので、バージルをは操作できるとだろうと予想していたプレイヤーさんは多いと思いますし、このプロジェクトが開始したときにも「バージルは確定でしょう」と開発陣で言っていました。

最初はカプコンキャラのコラボレーションコスチュームを増やそうという話もあったのですが、そのリソースを使えば新キャラクターが作れるのではないかと考えました。

レディは「デビル メイ クライ3 スペシャルエディション」のときにプレイアブルキャラクターとして実装しようとしたのですが断念したことがあったので、今回は無理をして入れさせて頂きました(笑)。

――PS4/Xbox Oneで発売するあたってレディはイチから作成したのでしょうか?

伊津野氏:レディは「デビル メイ クライ4」のムービーにも登場するのでテクスチャーやモデルのベースはありましたが、ほぼ新規に作りました。

――5人のキャラクターのなかで気に入っているキャラクターは誰でしょう?

伊津野氏:よく聞かれるのですが、レディが好きですね。完全新規のキャラクターというのもありますが、「デビル メイ クライ3」でやり残したからというのもあります。

また、レディはほかのキャラクターと戦い方がまったく違うのでかなり楽しめると思います。

――レディの「カリーナ=アン」の溜め攻撃はボスのHPもかなり減らすので強力だと思いました。

伊津野氏:溜めづらいですが、当たれば強力という今のバランスに持っていくまでが非常に大変でしたね(笑)。

――レディの技はほかのキャラクターから譲り受けているものが多いのでしょうか?

伊津野氏:基本的にはそうですね。「カリーナ=アン」の技も「デビル メイ クライ3」のときに敵として出てくるときに使ってくる技です。

――レディを制作するときに気をつけたところはどこでしょうか?

伊津野氏:レディは人間ということもあり、素手で悪魔に勝ってはいけないので、機械の力でどうやって戦うのかを考えました。

――本作では音楽にもこだわっていると聞きましたがその詳細を教えてください。

伊津野氏:「デビル メイ クライ4」のときには、PS3と5.1chサラウンドにする機材を揃えてプレイした人が買って良かったと思うぐらいのものにしようと思っていました。ですので、当時のサウンドスタッフがかなり良い音質に作ってくれたということもあって、今回の7.1chサラウンドへの対応するのにさほど時間は掛かりませんでした。

――今回はじめて日本語ボイスを導入されましたが、良かった点は?

伊津野氏:日本語収録していたときに、スタッフに「この感情でセリフを言っていたんですね」と言われまして、字幕では伝わらない部分があるのだと痛感しました。今回、日本語ボイスを収録したことによって、感情が日本のユーザーさんに伝わってくれるのではないかと期待しています。

――逆に苦労したところはどこでしょうか?

伊津野氏:日本語になっていればいいというわけではなく、キャラクターの口にあわせてセリフを調整するだけでもかなりの時間を使いました。

――声優さんはどうやって決めたのでしょうか?

伊津野氏:サンプルボイスを聞き比べて決定しました。ダンテ、トリッシュ、レディはもともとTVアニメのキャストがいましたので、ユーザーのイメージを壊さないために、そのままにしていました。バージルも変える理由がないので、「マーヴル VS. カプコン3」の演じて頂いた平田広明さんに声をお願いしました。

ネロの声やボスキャラはかなり悩みましたね。特にボスキャラは個性的なキャラクターが多いので……。

――E3での手応えはいかがでしょうか?

伊津野氏:完全新作とか超大作が多いなか、お客さんが途切れることなくプレイしてもらえていたので良かったと思っています。

ですが、レディでプレイしているときにみなさん、遠距離キャラと知らないので近づいて攻撃していました。そこはぜひ購入して試して頂きたいですね。

――レディを使用するときのコツを教えてください。

伊津野氏:「レジェンダリーダークナイト」モードだと、如何にして敵の群れから抜け出す隙を見つけられるかですね。ワイヤーショットで敵を怯ませてその隙にちょっとでも溜めて攻撃をするといいかもしれません。

――レディがネロ編でトリッシュがダンテ編という構成になっているのには理由があるのでしょうか?

伊津野氏:ネロ編では悪魔の手で移動するところがあるので、それと似たような武器を持っているレディが選ばれました。

――すでにでデビルメイクライの続編は構想されているのでしょうか?

伊津野氏:それは秘密です(笑)。

――話は変わりますが今年のE3で気になるタイトルはなんでしょうか?

伊津野氏:僕は「Star Wars」が大好きなので、「Star Wars バトルフロント」ですね。

――最後にユーザーに向けて一言お願い致します。

伊津野氏:日本語ボイスが入っていますし、ディスク版があるのは日本とアジアだけなので、ぜひ購入して頂ければと思います。

――ありがとうございました。

デビル メイ クライ4 スペシャルエディション

カプコン

PS4ダウンロード

  • 発売日:2015年6月18日
  • 15歳以上対象

デビル メイ クライ4 スペシャルエディション

カプコン

XboxOneダウンロード

  • 発売日:2015年6月18日
  • 15歳以上対象

デビル メイ クライ4 スペシャルエディション

カプコン

PCダウンロード

  • 発売日:2015年6月24日
  • 15歳以上対象

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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