イチオシのギャルゲーを大ボリュームで紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」。第33回は加賀クリエイトより2015年12月24日に発売されたPS Vita用ソフト「魔女こいにっき Dragon×Caravan」の魅力をお届け!

目次
  1. ストーリー
  2. メインキャラクター
  3. 新キャラクター
  4. サブキャラクター
  5. プレイインプレッションをお届け!

三度の飯よりギャルゲーが大好きな私が己の煩悩の赴くまま旬のイチオシゲームを紹介する連載企画「ギャルゲー一本釣り!!」。今回は加賀クリエイトさんより2015年12月24日に発売された「魔女こいにっき Dragon×Caravan」を紹介しますよ!

2014年5月にPCゲームブランド「Qoobrand」の第一弾タイトルとして発売された恋愛アドベンチャーゲーム「魔女こいにっき」。同作が、企画監督に原作版メインライターの新島夕氏を迎えてさまざまな要素を追加、「魔女こいにっき Dragon×Caravan」としてPS Vitaで登場します!

PS Vita版では、メインヒロイン5人のイベントが追加され、サブキャラとして人気が高かった氷室弥生のエピソード、さらにM・A・Oさんが演じる真田甘楽、上間江望さんが演じるブラゴンが新たに登場するエピソード「黒の章・灼熱の王子と小さな竜」を追加するなど、シナリオのボリュームが大幅にアップしています! もちろん狗神煌氏、朝倉はやて氏、小桜りょう氏、白もち桜氏と4名が参加したキャラクターたちにも注目です。

とはいえ、私はPC版はプレイできていない状況ですので、今回が初のプレイとなります。一体どのような仕上がりになっているのかワクワクしつつ、ひとまずストーリーとキャラクターをチェックした上で、ゲーム序盤のインプレッションをお届けしていきたいと思います!

ストーリー

バラ色町の商店街にある、古い理容室で1人暮らす少女、南乃ありす。

学園2年目の春も、特別なことはなにもなく、いつもの電車に揺られ、いつもの友達と過ごします。

そんなある日。友達と一緒に、学園はずれの森にある時計塔に探検をしたありすは、塔から落ちてきた不思議な日記を拾います。

持ち帰り、そっとその日記を開いてみるのですが、そこには、ある少年の日々がつづられていました。

小さな町を舞台に一冊の日記をめぐり、少女の初恋の…失恋の物語がはじまります。

メインキャラクター

南乃ありす CV:くすはらゆい

桜に恋して…陽だまりを走りつづけた少女。

休業中の理容室で、愛犬のくーとともに、一人暮らしをしている。優しい近所の人や友達に囲まれて、のんきな毎日を送っているようだ。

おしゃべりや甘いもの、気心の知れた友達と遊びまわるのに忙しくて、異性との恋は、まだ自分には縁の無いものだと思っている。

毎日はバラ色だと少女は言う。けれど、桜を見るたびに、なんだか無性に、気持ちがさびしくなるような、何かを忘れているような、切ない思いになる。それも、あるいは、年頃の少女なら誰もが抱きがちな、平凡な感情なのかもしれない。

時計坂零/時計坂カノン CV:千葉山もみじ/結衣菜

姉が理事長で、妹メイド。
冷静と情熱の間で幻を打ち抜く、でこぼこツインガン。

学生ながら、碧方学園理事長をつとめる時計坂零。そしてその秘書をつとめる、妹、カノン。

行動的で激情がたの零と、常に冷静に立ち回るカノン。よくも悪くも目立つ存在であり、本人達もまた、公私を混同しないように、同い年の友人達も必要以上に近づけないようにしている。結果、いつも双子2人でいることになる。

代々時計塔を管理してきた、時計坂家の当主代理であり、時計塔を機縁に、街で起こる不思議な出来事を調べている。

周防聖 CV:佐本二厘

この腐敗した世界に舞い降りた、ゴッドチャイルド。
あなたの匂いを嫌悪する、毒舌シスター。

学園外れの森に建つ時計塔。その下には、教会が併設されている。

転校生である周防聖は、そこの管理をするためにやってきたのだという。過度に潔癖な彼女は、常にマスクを携帯し、世の汚れから自分を守ろうとする。普段も、1人、教会にこもり祈りを捧げていることが多いようだ。

柏原美衣 CV:森川ゆゆ

カメラの向こうに映るのは… うたかたのプリマドンナ

たくみのクラスの委員長であり、ありすが所属する、写真部の先輩。人が良く、面倒見も良い。

そんな性格のせいで割をくうことも多いが、本人はあまり気にしていないようだ。

いやとは言えない性格がわざわい(?)して、ひそかに、とあるバイトをしているのだが…。

藤田崑崙 CV:山田ゆな

キングオブミステリアス 恋の神秘は、彼女が握る?
振り向かないことが信条の、ロンリーガール。

ありすのクラスにいる、謎の少女。ほとんど学園に顔を出すこともなく、まれに姿を見せたときでも、窓際の席でぼんやりと、誰とも話さずにたそがれている。

オカルト同好会を主催しており、夜な夜なあやしい儀式をとりおこなっているらしい。

新キャラクター

真田甘楽 CV:M・A・O

薔薇色街に舞い降りた新主人公!
ちょっと内気な天才魔女

この春、碧方学園に転校してきた少女。びんぼ…家庭の事情により転校前の学園の制服を着ており、少し目立っている。

本人は目立つのは苦手。とても内気で、おどおどしている。

けれどささやかな好奇心が、時計塔と、不思議な日記にまつわる物語に彼女を誘っていくこととなる。

母は理容師で、今は古ぼけたお店で1人働いている。

ブラゴン CV:上間江望

甘楽が出会う謎の少女。

魔女こいにっきの新たなるナビゲーター。甘楽に魔女こいにっきを使わせたいらしいが、その真意は読めない。

甘楽に危機がせまると絶大な力で戦ってくれる心強いパートナーだが、たびたび悪のりしてしまうため逆に迷惑をかけることも多い。

サブキャラクター

梢あけみ CV:鹿野まなか

ありすのクラス担任。まだ大学を出ていくらもたっていない新米だが、生徒の相談にもよくのってくれる、話しやすい教師である。あまりに話しやすいため、キャバ嬢っぽい……と、たまに言われている。あけみちゃんと呼ばれるのを、ひどくいやがっている。

加藤恋 CV:橘まお

他校の女子生徒。映画好きで、最近は家に帰らずオールナイトで映画を見ていることもしばしば。夜は駅前で友達とおしゃべりしていることが多い。

桜坂恵子 CV:星野ゆう

ありすの親友、その1。噂好きで調子にのりがち。好奇心にあふれており、しょっちゅうありす達を、いろんな場所に誘う。トラブルメーカー。好きな食べ物は、羊羹。

氷室弥生 CV:美空なつひ

ありすの親友、その2。落ち着きのある秀才。はねかえりな恵子や、おっちょこちょいなありすにため息をつきつつ、一緒にいる。好きな食べ物は、フレンチトースト。

三人組のみなさん

たくみのクラスメートで、クラスでは地味目な3人組。転校してきた周防にくってかかる。もてたいけどもてなくて。がんばったりひがんだり。リーダーの堀田、勝ち気な山田、内気な岡田の3人トリオ。

山田 CV:千葉山もみじ 堀田 CV:美月 岡田 CV:橘まお

三好春菜 CV:???

商店街に現れる、謎のアイドル。愛嬌たっぷりで、ドラゴンバーガーのイメージキャラクターもつとめる。

栗原進 CV:かわしまりの

桜井たくみのクラスメート。真面目な好青年だが、あがり症で、いつでもぶほぶほとてんぱっている。

カルボナーラ CV:東島石三

総合美容施設で働く美しい女性。天国へ連れて行ってくれるというマッサージにやみつきとなり、彼女(?)から離れられなくなる男がたくさんいるらしい

プレイインプレッションをお届け!

今回は、あえて事前情報を全く入れずにプレイしてみたのですが、まず驚かされたのはゲームの構成です。いわゆる一般的なアドベンチャーゲーム、ひいてはギャルゲーでは、主人公の目線で、キャラクターたちとの恋愛などを楽しむ構成が大半だとは思いますが、本作の序盤では、一人の少女・南乃ありすの目線で、日記に記された少年の物語を追うという独特の構成となっています。

ありすは少し幼いところはあるものの、学生ながらに一人暮らしをしていることを除けば普通の女の子。そんな彼女が学園はずれの森にある時計塔で拾った不思議な日記をきっかけに物語が展開していていきます。本作のテキストは基本的に一人称になっていて、ありすと少年、2人が物語の語り部となります。

こういう構成の作品は往々にして、場面転換のための盛り上げがある印象なのですが、語り部としての彼らは非常にフラットで、これがテキストを読みやすくしているように思います。私は地の文はフラットな方が好きだったりするので、個人的にもマッチしてボイスとともにスラスラと読み進めていきました。

日記の新たなページが記されていくにつれ、少年の新たな出来事が読めるという基本的な進行は一本道ですが、少年のエピソードには、学校内のありすの知人たちが度々現れます。彼女たちは女たらしな少年の毒牙(?)にかかっていくのですが、そこではそれぞれが内面に持つ悩みやコンプレックスが、少年の発言により顕わになっていきます。

しかしながら、ありすが当人たちに直接そのことを尋ねるも、そんな出来事は起きていない模様で、そのズレがありすにも影響を与えていきます。ありすが持つ“魔女こいにっき”とは一体何なのか、そして少年の正体とは…? 個性豊かなキャラクターたちのエピソードを通して、ありすと少年の物語の行く末を楽しんでみてはいかがでしょうか。

本編が思いの外進められず(すみません!)、今回はプレイするには至らなかったものの、さらなる謎に迫るという新作エピソード「黒の章・灼熱の王子と小さな竜」も気になるところ。何より、作品から熱意がビシバシと伝わってきて、プレイしているこちらも、引き続き読み進めたいという気持ちにさせてくれました。

最後になりますが、コンフィグ周りも簡単に紹介。過去の加賀クリエイトさんの作品をプレイしても思いましたが、基本的な操作系はほぼ揃っていて、変わらず触りやすい印象です。分岐などでのセーブはほぼないと思いますが、おそらく全体的にストレスなく楽しめると思います。

第33回、いかがだったでしょうか。私はプレイを進める中でかなり興味を惹かれていったタイトルだったのですが、そのひとつがありすという少女の性質にあると思っています。決して言葉がまとまっているわけではないのですが、その発言を聞いている内にサクサクと進んでいくこの感覚は、ほかのタイトルではなかなか味わえないものでした。

ということで、今回はここまで。今年もなかなか連載のペースを上げられず、個人的には悔いの残る感じですが、その中でも多くの方に読んでいただけました。来年も引き続き、よろしくお願いいたします!

魔女こいにっき Dragon×Caravan

エンターグラム

PSVitaダウンロード

  • 発売日:2015年12月24日
  • 17歳以上対象
  • PS Storeダウンロード版

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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