食べるだけの動画“モッパン”も人気!韓国でゲーム動画配信に使われるサービス・アフリカTVとは?

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韓国では、アフリカTVという動画配信サービスが人気だ。ゲーム動画を中心に、BJと呼ばれる配信者によってさまざまな動画が配信されるアフリカTVについて訊いた。

アフリカTVは、2006年に韓国でスタートした動画配信サービスで、2013年には日本法人を設立し、日本語でのサービスも行っている。このサービスで特に人気なのが、ゲーム実況動画だ。視聴者とチャットでやり取りをしながらゲームを進めていくという日本でも馴染みのある内容だ。韓国・ソウルにFreecUp Studioというe-Sports大会などを開くことのできるスタジオを持つなど動画配信に関する取組みを多岐にわたって行っている。

今回、アフリカTVでインタラクトコンテンツ事業本部 本部長を務めるチェジョンウォン氏にインタビューすることができたのでお届けする。

――アフリカTV(AfreecaTV)の名前の由来は?

チェジョンウォン氏
チェジョンウォン氏

チェ氏:“Any Free Casting TV”からつくった造語で、誰でも簡単に無料で配信ができることを意味しています。うちの代表がこういう風に名前をつけるのが好きなんです(笑)。

――動画以外のサービスも行われているのでしょうか?

チェ氏:もともとはウェブサービスを行っており、ゲームや動画サービスを行っていましたが、現在の代表が就任してからは、動画サービスにフォーカスしています。

――配信者が収入を得られるシステムがあるそうですね。

チェ氏:星風船というシステムがあります。オンラインで使えるアイテムで、放送してくれたBJ(配信者)に対して、面白かったという気持ちを伝える目的で視聴者がプレゼントします。

BJたちの人気が高まるにつれて、さまざまな企業が各BJの視聴者層にアピールするためにプロモーション目的に活用するようになりました。この場合は、企業からアフリカTVにプロモーションの打診があり、企画がスタートし、BJの収入になります。

そのほかには、アフリカTVに上がった動画を編集し、アフリカTV以外の配信サービスにアップロードして、そちらから広告収入を得ている人もいます。

――動画配信のみで生計を立てている人もいるのでしょうか?

チェ氏:はい、たくさんいます。年間1億ウォン(約1,000万円)以上稼ぐ人が80人程度います。

――そのような人たちはどのような動画を配信しているのでしょうか?

チェ氏:見えるラジオというカテゴリがあり、かっこいい人やかわいい子がチャットで視聴者とコミュニケーションする動画が人気です。また、ゲームの動画配信も人気で、上手いプレイを見せるのはもちろん、視聴者とうまくコミュニケーションをとる番組に視聴者が集まっています。変わったところだと、モッパンというご飯をたくさん食べるというコンテンツも人気ですね。

――モッパンとは具体的にどんな内容なのでしょうか?

チェ氏:とにかく食べるだけです(笑)。本当に食べる能力のある人が配信しています。

――コーポレートサイトに日本のアニメも掲載されていました。

チェ氏:アニマックスが韓国国内の版権を管理しており、アフリカTVが版権を購入し配信しています。

――バスケットボールやサッカー、野球などの中継もされていますね。

チェ氏:それらも同じように権利を買って配信しています。

――ユーザーが配信するだけではなく、テレビのように公式動画の配信に力を注いでいるのでしょうか?

チェ氏:特に注力しているわけではありません。BJがコンテンツを配信することが大多数となっています。アニメ・スポーツ・ニュースなどをテレビで見ようとすると面倒なので、アフリカTVを通して幅広いコンテンツを提供するメディアになりたいと考えています。

――他の配信サービスと比べて強みは?

チェ氏:一番の強みはチャットです。テキストだけのチャットではなく、スタンプや星風船などのアイテムを使って、BJと視聴者がコミュニケーションをとることができます。ひとりでテレビを見るのは寂しいですが、何万人もの視聴者と一緒に楽しみながら見ることのできる点が大きな強みになります。

――日本ではスマートフォンに対応した縦長の動画も増えてきました。

チェ氏:韓国でも縦長の動画をアップする人はいます。ただし、縦長の動画で配信するニーズがあまりないと判断しています。モバイルゲーム用には、ゲーム画面をそのまま縦画面で配信するシステムを開発中です。

――ゲーム動画で成功する秘訣は?

チェ氏:私も最初はゲームプレイの実力だと思っていましたが、それ以上に視聴者とコミュニケーションが取れる人が成功しているのだと思います。視聴者と一緒に楽しむ、一緒に遊ぶBJが成功するようです。

――今後人気になりそうな動画ジャンルはどのようなものでしょうか?

チェ氏:生活密着型コンテンツだと思います。レストランに行って、料理の写真をアップロードするようなものが動画になると考えています。

――ハースストーン日韓戦・団体戦の反応はいかがでしたか?

チェ氏:とても良い結果になりました。韓国のユーザーは日韓戦にかける熱が高く、大きな期待が寄せられていました。同時接続者数が2万7,000人を超え、韓国で配信されたハースストーン関連動画の中でも歴代1位でした。

――それだけゲームの試合が盛り上がるからこそ、スタジオを運営しているのですか?

チェ氏:もちろんゲームの試合を配信することも目的ですが、配信するBJたちの活躍の場を増やす目的もあります。今回の試合で解説や実況をしていたのもBJで、この日韓戦を足がかりにもっと大きな舞台にステップアップしてほしいと考えています。

――チェ氏自身はプロゲーマーだったそうですね。

チェ氏:はい、1998年頃にプロゲーマーとしてデビューし、大会で優勝したときには、日本行きの航空券も獲得しました。2000年初頭からはゲームの解説者として活動、2010年にGOMTVに入社し、動画ビジネスに関わるようになり現在に至ります。

――プロゲーマーとしての経験は、現在どのように活かされていますか?

チェ氏:ゲームを楽しむことをとても理解できること。当時プロゲーマーとして活躍した人々が、現在のe-Sports業界の至る所にいるので、人脈も活かせています。

――例えばどのような点を改善されたのでしょうか?

チェ氏:以前は、番組の開始時刻直後からコンテンツをスタートしていたのですが、数分遅れて視聴を開始するユーザーが多くいました。そこで、配信開始時刻から数分後にスタートするようにアドバイスし、問題が改善しました。

プロゲーマーは、安定して生計を維持するのが難しく不安を覚えていました。そのようなプロゲーマーには、初期投資を行い、配信を促すような取り組みも行っています。良いBJがいればサポートするような体制ができました。

――アフリカTVが目指すところは?

チェ氏:さまざまなコンテンツがありますが、それらには共通してコミュニケーションをとりたいという欲求があり、今も昔も変わらないと考えています。昔は技術的な制限があるため実際に会っていましたが、電話の登場で会話をすることができるようになり、今ではライブサービスを行えるようになりました。アフリカTVでは、世界70億の人たちをライブでつなぐことを目標にしています。

――ありがとうございました。

※画面は開発中のものです。

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