スクウェア・エニックスが2016年9月30日に発売するPS4/Xbox One用ソフト「ファイナルファンタジーXV(FINAL FANTASY XV)」を一足早くプレイ! 今回はE3プレイアブルデモ、ならびにJudges Dayプレイアブルデモをたっぷり数時間ほど遊んできた。

本日6月14日(日本時間)より、アメリカ・ロサンゼルスで会期を迎えた世界最大のゲームショウ「E3 2016」。今回のE3では、スクウェア・エニックスは「ファイナルファンタジーXV(以下、FFXV)」の最新トレーラーと最新プレイアブルデモを出展している。

そして先日、本デモにくわえて、5月に北米で行われたゲームレビュー会「Judges Day(ジャッジズデイ)」に出展されたプレイアブルデモを体験する機会を得た。本稿ではそのインプレッションとして、タイタン戦の一部と、本編チャプター1の物語の様子を紹介していく。

デカすぎるよ、タイタン――E3デモを紹介!

筆者はこれまで、「ファイナルファンタジー 零式 HD」に付属していた体験版「ファイナルファンタジーXV エピソードダスカ(以下、エピソードダスカ)」と、無料デモ「PLATINUM DEMO FINAL FANTASY XV(以下、プラチナムデモ)」をプレイしてきているので、個人的な準備はバッチリに臨むことができた。

最初に紹介していくE3バージョンでは、これまで大きく謳われてきたオープンワールドはひとまず置いといて、巨大で強大な召喚獣「タイタン」との濃密な戦闘を体験することができた。このデモの内容に関してFFXVのディレクター・田畑端氏をはじめ開発陣は、今回のE3で“FFXVの戦闘”の魅力を伝えていくのだと述べている。

ゲームがはじまると、眼前で巨大な何かが蠢いている。これがタイタンですか。これまでも画像などでチラホラと散見していたが……ものすごく、おそろしくデカい。主人公・ノクティス(以下、ノクト)らの背丈の何倍と数えようとするのもバカバカしくなるくらいのサイズ比。

戦闘に至る前後の状況については把握できないが、どうやら戦地に立っているのはノクトとグラディオラス(以下、グラディオ)の2人だけ。イグニスとプロンプトの姿は見えず、そのまま戦闘の口火が切られてしまった。だが、タイタンの巨躯は簡単にどうこうできるものではないようで、ノクトとグラディオはなす術もなく逃げまわることに専念。

障害物で相手の視界を遮り、シフト(武器を投げ、投射地点に瞬間移動するノクトの能力)を使って攻撃を避けて、逃げ場所を目指してひたすらダッシュ。タイタンの攻撃はもはや攻撃というよりも、災害や事故というほうがしっくりくるくらいに恐怖感を煽ってくる。

途中、タイタンの巨腕に対して、ノクトが正面を切って剣でガードし、それをパリィする姿が見受けられる。得てすると「リアルじゃない」「さすがに突拍子ない」と意識してしまうかもしれないが、実際にキャラクターたちが動いている攻防を見れば、「迫力 ヤバい」以外の感情は浮かばないと思うので、ここいらは心配よりも期待をしておくべきだ。

移動を続けて、広い盆地に出た2人。窮地を乗り切ったと思うや否や、そこには敵国のニフルヘイムの兵士たちの姿が。実はこの戦い、ゲーム本編では「ノクト一行」「タイタン」「ニフルヘイム」の三つ巴戦になっているようで、敵はタイタンだけじゃないようなのだ。

ただ、今回のE3デモではプレイする人が混乱しないようにと、ニフルヘイム側がこちらを邪魔してくることはない。E3デモではあくまで戦闘の面白さに注目してほしいということだろう。それにまあ、ここでの戦闘の難しさは、それこそ本編で味わうべきという意味合いかもしれない。

最初にプレイしていた筆者の同行者は「敵味方、よく分からないから攻撃!」と無数の兵士たちに攻撃を与えていたが、そこにタイタンが大きな腕を使った薙ぎ払い攻撃を仕掛けてきたため、一時撤退。ヒーコラしながら減少したHPをポーションで回復する。

この場でひたすら耐え続けていると、ようやくイグニスとプロンプトが合流。ストーリー上でなにか特殊な作業でも行っていたのだろうか? しかし、ここからは一転攻勢の時間。ノクトたちは体勢を崩したタイタンの腕に攻撃を仕掛けていく。

そして、より効果的な痛撃を与えるべく、地面に着いた巨腕にブリザラを一斉発動。凍りついたその腕にノクトが渾身の一撃を決めると、見事にタイタンの腕が崩壊した――というところでE3向けのスペシャルミッションはクリア。約10分ほどの体験プレイであった。

今回プレイしたタイタン戦は、持ち前のアクション要素をはじめ、ド迫力のアドベンチャー体験という趣きが強かった。タイミングよくボタンを押していく「QTE(クイックタイムイベント)」は、一時期を境にゲーマーから毛嫌いされている操作系統であるものの、はっきり言ってタイタン戦では「操作とか問題じゃないくらい、ひたすらシチュエーションに興奮する」ことだろう。むしろ、操作にQTEを取り入れていることこそが最適解だと言いたいくらい。

また、超レアケースとして、ゲームスタート後に多少放置していたら、夜になっていた。昼夜・天候への力の入れように定評のあるFFXVだが、開発チームをして想定外のケースであったらしい。そりゃ、E3でデモを遊ぶ人が放置して待つケースなんてありえないしね。そのまま進めてみると、すごい怖い。昼のタイタン戦が「迫力」なら、夜のタイタン戦は「恐怖」。何も見えない、真っ暗闇から、いきなり巨大な腕が襲い掛かってくる。まるでホラーであった。

さて、実際にプレイできた身の上だと、「こればかりは画像でも動画でもなく、自分の目の前に置かれたモニターで、自分で操作しながら体験してほしい」というほかない。この感動を手軽な媒体で気楽に消費してしまえば、人生の貴重な体験の一つを安物買いするハメになる。なお、ここまで大絶賛だと訝しむ人もいるかもしれないが、安心してほしい。次のデモの紹介でバランスが取れた。

めっちゃ変わっとる……Judges Dayデモを紹介!

まず、現時点でのFFXV体験者は以下の3通り。1つは「エピソードダスカ Ver.10」、2つは「エピソードダスカ Ver.2.0」、3つは「プラチナムデモ」。特に1つ目で止まっている人は注意。ゲーム本編の序盤を切り取ったという本デモは、「『エピソードダスカ Ver.1.0』から大幅に変化し、『プラチナムデモ』が正統進化した形」となっているからだ。

とりあえず、エピソードダスカをやり込んだという人は、システムを一度忘却しよう。また「じゃあ、エピソードダスカってやつからはどう変わってるの?」という人は、昨年掲載したエピソードダスカのレビュー記事に目を通してほしい。今回は細かい部分も端折るしね。

このJudges Dayデモについてだが、本デモには本編の「チャプター1」が丸々収録されている。データ的にチャプター2の冒頭まで含まれているが、詳しくは割愛。なお、ゲームスタート後の最初のオープニングシーンはカットされていたので、以降はその後の場面からとなる。要所は伏せるが、ネタバレが気になる人は回れ右。9月30日以降に、またお会いしましょう。

以下、ネタバレ注意

※以下、本文に「ファイナルファンタジーXV」本編に関するネタバレが含まれます。

ゲーム開始前のローディング画面が開けると、グダグダと管を巻きながら車を押して、スタンドを目指す4人の姿が。

なお、私個人の話だが、当初はFFXVのビジュアル情報が解禁されていくごとに、ご多分に漏れず「またイケメンか」と辟易していたタイプであった。しかし、エピソードダスカをプレイしてからその認識は一転。このどこか抜けている人間らしい男性陣、もとい男子どもの暢気な雰囲気にあてられ、もはや好感しかないくらいになっている。

FFXVという作品は、表面のビジュアルと実際のビジュアルがとてつもなく乖離している。もちろん、ストーリー展開がシリアスに寄れば、その通りではないことは明白だが、傍目に見ていると非常に人間臭い。ノクトらはビジュアルだけを抽出すればいかにもなモデル集団に見えるだろうが、その実は男子高校生あるいは大学生のように親近感が湧きやすいキャラクターたちだ。

年齢性別は問わないものの、彼らは恐らく男性ユーザーにとってこそ好感度が高い。それは“男同士ならでは感”がふんだんに盛り込まれていることにある。いや、もちろん女性ユーザーであっても十二分の満足度を得られるのは確かだ。ただ、ここは一つ、男子の特権として言わせておいてほしい。「男同士だからこそ、分かる空気感って、あるよね」って。学生時代に車旅をしたことがある人は、思い出を想起することだろう。


ストーリーの本筋に戻ると、チャプター1の舞台となるルシス王国領「ハンマーヘッド」に到着する。ダスカ地方と比べると緑葉が少なく、砂漠とまではいかないが、いかにも荒野という感じのロケーション。ここからはじまるメインクエストで自由に操作していくことができた。

チャプター中のキーキャラクターとの会話では、さまざまな会話の選択肢が選べる。現地にいた開発陣によると、これはイベントを左右するものではなく、ちょっとした会話の違いであったり、ボーナス(キャラを選んで強化など)の指向性を楽しむ要素らしい。

オープンワールドに足を踏み入れたときのプレイ感覚は、前述した両体験版と同等のもの。マップやメインメニューなど、UIに細かな違いが見受けられるものの、まだまだ手が入る可能性もありそうなのでひとまず置いておこう。キャラクターたちは相変わらず、人間らしい挙動で歩いたり走ったりしてくれるのが、ゲームゲームしていなくてグッドです。


ちなみに本デモより、走っている際中に「スタミナゲージ」が表示されるようになった。エピソードダスカでダッシュしていると、「いつ疲れるのか、タイミングが掴めない」ということがままあったので、手触りの向上に寄与しているポイントだ。

また、広大なフィールドでは走る機会も多いのだが、“スタミナがなくなるギリギリでダッシュを中断すると、スタミナが一瞬で全回復”という仕様が取り入れられていて、ともすれば延々と走り続けることが可能に。単調になりがちな移動操作中の刺激としてもベターか。

そして、オープンワールドの中で駆けずり回っていると、モンスター(トウテツ)とご対面。シームレスで戦闘に移行する。なお、まずは戦闘前に操作の確認をしておこう。ブレイクだの、ラッシュだの、スラッシュだのと覚えている人は再履修の時間だ。

ノクトの操作方法

○ボタン:アサルト(通常攻撃)
×ボタン:ジャンプ
□ボタン:ガードモード(回避)、□+スティックでドッジロール(前転回避)
△ボタン:シフト、長押しでマップシフト(特定の障害物へワープ移動)
R1ボタン:ロックオン、△+R1でシフトブレイク(ワープ移動+攻撃)
L1ボタン:味方への指示
R2ボタン:アイテム欄を表示(一時停止)
十字キー:武器・魔法の切り替え

※細部は異なるが、画面のインターフェースは2月公開のトレーラーに近しくなっていた。

バトルの流れやスピーディさに変わりはないものの、細かな点に違いがある。まずは「通常攻撃が、一つの武器を用いてコンボできるようになった」こと。エピソードダスカ Ver.1.0の頃のブレイク→ラッシュ→スラッシュと、各攻撃方法と各装備武器を考える形式ではなく、プラチナムデモの仕様を本格的に採用したスタイルだ。そのため、武器の切り替えは全て手動となる。

また、Ver.2.0で追加された「連携攻撃(クロスリンク)」も仕様が変更。バトル中、敵の背後から攻撃を浴びせることで「バックアタック」が発生し、付近に味方がいると連携攻撃が発生するように。システム的には昨今の3Dアクション界隈で見られるものに近似しているが、プレイしている側としては直観的な操作で機転を利かせられるようになったので嬉しいところ。このバックアタックとシフトブレイクのヒット時はダメージボーナスが追加されるようだ。

今回は武器固有のアビリティやファントムソード召喚(ストーリー上でカギを握る特殊武器)を使用することができなかったが、戦闘中にL1ボタンを入力することで、特殊ゲージを消費し、任意で味方のアビリティを発動できるようになった。これは上記トレーラーで流れを確認することができる。本デモではグラディオが両手剣のアビリティ「テンペスト」を発動してくれた。


そのほか、魔法システムもいよいよお披露目。FFXVの魔法は“消費アイテム”となる。かといって、「ファイナルファンタジーVIII」とも勝手が違うので注意を。まずマップ上にいくつか存在する「標(しるべ/キャンプ地点)」の近くにある、「炎」「氷」などのエレメントを見つけ、そこから力を回収することで「マジックボトル」が数十個と入手できる。

メインメニューの「魔法」を選択すると、所持しているマジックボトルを使って、魔法を精製することができる。精製の原則などはまったく分からなかったが、このパワーの数値が威力を表していることは明らかだろう。

FFXVの魔法は範囲攻撃となり、攻撃方法的にはFPSシューターで手榴弾を投げる感覚に近しい。ファイアであれば投射地点が燃え盛り、ブリザドであれば冷え切る。魔法は味方にも影響(ダメージやアッチッチのモーションなど)を及ぼすのでそこには注意。なお、ほかにも“違う形の魔法”も存在している。


そして運転のお時間。マニュアルドライブはR2ボタンでアクセル、L2ボタンでブレーキが基本操作。車の挙動は一般的なレーシングゲームのようだが、車体が中央線を越えたり、道路をはみ出たり、他者の交通妨害をできないよう制限されている。車に乗った途端、筆者らは「ぶつけよう!ぶつけよう!」とありがちな興奮をしたのだが、こういう仕様なので残念無念。まあ、できたらできたでゲーム性が変わってしまうね。

ただ、□ボタンを押すと車道上でUターンすることができるが、このターンがキレッキレのスピン走行となっており、進路を瞬時に変更することができる。車は汚れたり、破損表現にも対応しているので、このUターンを絶妙なタイミングで使えば、あるいは……? なお、R2を押しっぱなしにしているだけでも車は道なりに走ってくれるので、細かい制御をせずともよい。

一方、目的地まで自動運転してくれるオートドライブでは、マップ上の地点やクエストなどを選択でき、近場に連れていってもらえる。移動時間は1分~2分となることも多いので、ゲーム的に見るとローディング時間のように手持ちぶたさとなるが、やはりこの4人の掛け合いからくる生活感というか、男子っぽい会話劇はなかなかに心地よい。

あと、車にはガソリンメーターが存在し、走り続けるとガス欠に陥る。しかし、地方が違えど道路伝いの場所ならば、メインメニューから代金を支払うことでシドニーが駆けつけてくれる。今回はガス欠にできなかったので確認できず仕舞いだったが。残念。

ちなみに、旅の間はプロンプトが持ち前のカメラでさまざまな場面を撮影している。写真のレベルが低いうちは「なんでこれを取った?」「めっちゃズレとる」といった素人然とした写真ばかりが並ぶが、この写真はその場でSNSに投稿することが可能だ。この写真を共有することで、友達のゲーム進行度が分かったり、コミュニティが広げられるのだろう。

9月30日にシフトしたい

今回遊んだE3デモおよびJudges Dayデモによって、筆者はようやくFFXVの本編をイメージできるようになった。また、今回のデモの仕様を見るに、ゲーム初心者がどうにか遊べるボーダーラインというのがうまく探られている感じがする。

なお、体験会がE3 2016会期前であったこともあり、会場で我々メディア陣のプレイを見ていた開発チームが、「皆さんがどこで迷ってるかが一目瞭然でしたので、今回の機会もフィードバックにさせていただきます」と、飽くなき追求の姿勢を見せていたのも印象的であった。


ただし、筆者以外の方々が賞賛を浴びせているはずなので、それに甘えて天邪鬼なカウンターを打ちたく思うが、私はエピソードダスカ ver.1.0の戦闘がものすごく好き派である。なので、現行のバトルの仕様に少しの残念感が否めない。今回はアビリティが使用できず、ゲーム冒頭であることから「ファントムソード召喚」も使えずで、ゲーム中盤以降のシステムが醸成した形を体験することができなかったことも一概にある。

もちろん、シフトブレイクのスピード感、バックアタック狙いによって、贅肉のダイエットに成功しつつ、よりテンポが追求されていることは分かる。が、やはり攻撃時に「武器が変わる」のと「武器を変える」では隔たりは大きい。見栄えとしてもだ。こちとらゲーマーよろしく、○・△・R1・十時キーを混ぜる複雑な操作はお手の物だが、それができるからといって、やるかは別の話。単純に面倒でもある。結局は「ダスカVer.1.0至上主義」に陥っているだけではあるが。

このへんで捕捉しておくと、現場の開発の方々より聞いた話では、「エピソードダスカ製品のα版であり、いわば叩き台でした」とのことなので、開発側としては最初から“叩いていく”ことを前提にしていたことが分かる。それに反して筆者は「エピソードダスカの完成形、一体どうなるんだ!」とこの1年を過ごしたために、今回のプレイで認識の差を感じてしまったのだろう。プラチナムデモも、プレイした上で見ないふりをしていたので。


とはいうものの、面白いか面白くないかでは当然、面白いに一票を投じる。バトルシステムは棚上げしておいても、ストーリーやキャラクターは生き生きしているし、何より男4人の“男友達同士ならでは感”など、ゲームではあまり見られるものではない。あっても美化されているケースが大半で、地に足をついていることもほぼない。だからこそ、FFXVは新鮮でいて斬新に映るのだ。

さらにさらに本当のところ、現場での待ち時間で「それ言っちゃっていいの? 見せちゃっていいの?」な初だし情報が、いろいろな人から出るわ出るわ。どれを載せて、どれを削るか、記憶の選別に四苦八苦しているくらいなのだ。まあ、読者にはしっかりとした正しい情報だけを精査してほしいので、同日掲載の田畑氏へのインタビュー記事で我慢してください。


現今のFFXVの戦闘システムは、私の願ったエピソードダスカ ver.1.0の正常進化形にはなっていなかった。しかし、今の状態のほうがプレイフィールが向上しているのも、ターゲット層が広がっているのも確かなことだから、これ以上グダグダと管を巻いていては、ゲーム冒頭の彼らみたいになってしまう。なので、ここいらでスッキリと切り替えます。

そして、今回は我々メディアが先んじて甘い蜜を吸ったが、上記インタビューで田畑氏は「日本ユーザーにこそ、今後プレイの機会を用意していく」と語ってくれていたので、今は想像の内で我慢していてほしい。そして、そのうちくるであろう、その機会に期待しておこう。

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