マーベラスより2020年1月16日に発売を予定しているPS4用ソフト「神田川JET GIRLS」。その発売に先駆けて、プレイインプレッションをお届けします。
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マーベラス×KADOKAWA×EGG FIRMがTVアニメ・ゲームなどマルチメディアで展開するプロジェクト「神田川JET GIRLS」。ジェットレースに青春をかける、熱き少女たちを描いた新たな爆乳・爆走アクションエンタテインメントです。2019年10月からはTVアニメが放送されていることから、記憶に残っている人も多いのではないでしょうか。
メインプロデューサーとして「閃乱カグラ」「VALKYRIE DRIVE」などを手掛けた高木謙一郎氏が参加し、キャラクター原案は人気イラストレーターの鳴子ハナハル氏が務めている本作ですが、アニメ放送の余韻も冷めやらぬまま、1月16日にはPS4向けにゲームも発売されます。
今回、発売に先駆けて一足早く製品版の内容をプレイ。実際に遊んでみた感想を中心に、ゲームの魅力を届けていきたいと思います。
そもそも「ジェットレース」って?
本作では温暖化の影響で海面、河川の水位が上昇した架空の近未来が舞台になっています。作中では東京都内のスポットがいくつか登場しますが、おなじみの街並みの中にも少しずつ違いがあって、ロケーションも楽しめることでしょう。
そんな背景もあってか、作中ではジェットマシンを操るジェッターと、ウォーターガンで対戦相手を攻撃するシューターの2人1組がペアとなってレースに挑む「ジェットレース」が盛んです。ジェットマシン自体はレースのほかにも、レスキューとしての活用もされていて、ウォーターガンも本来は水面の障害物破壊のために使うものだったりと、ちょっとした部分にもしっかりと設定が練られています。
『神田川JET GIRLS』の世界は温暖化により海面、河川の水位が上昇した仮想の近未来世界。少女たちの将来にはプロレーサーの他にジェットマシンを使用したレスキューの道があり、ウォーターガン本来の使用用途は水面の障害物破壊であり、レースを通じて射撃技術を高めているのです。#神田川ジェット pic.twitter.com/8Fje1hOVMQ
— 高木 謙一郎 (@kenichiro_taka) October 16, 2019
主人公の波黄 凛は、ジェットレースにおける伝説的なジェッターを母に持ち、自身もジェットレーサーを夢見る女の子。故郷の小値賀から東京・浅草へとやってきた彼女が、パートナーである蒼井ミサと出会うところから物語は始まります。ゲームではこのほかにも、ライバルの紫集院かぐやをはじめとした各校のジェットレーサーたちの物語など、アニメとは異なるゲームオリジナルの物語を楽しめるので、「神田川JET GIRLS」の世界観をより理解できるのではないでしょうか。
攻防一体の操作をシンプルに落とし込んだ「ジェットレース」
ゲームは上記の通り各校のエピソードが楽しめるストーリーモードから遊んでいくことになります。最初は凛の所属する区立浅草女子高校「神田川ジェットガールズ」のストーリーのみのプレイとなりますが、クリアしていくことで他校のストーリーがアンロックされていきます。
ストーリーモードはアドベンチャーパートとジェットレースパートの2つから成り立っていて、前者で各校のストーリーをフルボイスで読み進めつつ、後者では実際のジェットレースをアクションとして楽しめるようになっています。ジェットレースについては、同時にスタートしてラップを競い合う通常のレースをまずはイメージしてもらえればと思いますが、その上で独自のルールがいくつか用意されています。
冒頭でも触れた通り、ジェットレースは2人1組での参加ということで、ジェットマシンを操作するジェッターと、ウォーターガンで対戦相手を攻撃するシューターにその役割が分かれています。ブーストやドリフトといった操作を駆使してより速くコースを走り抜けることはもちろんですが、その一方でシューターとして相手を妨害するなど、他選手とのリアルタイムでの攻防が繰り広げられるのが大きな特徴です。
ジェッターモードの基本的な操作として覚えておく必要があるのは、R2のアクセルボタンでの前進、L2のブレーキボタンでの後退、左スティックでのハンドリング操作です。これに左スティックの上下による機首の操作、カーブなどでLスティックを左右に倒した際にL2ボタンを1回押すと始まるドリフトなども加わることで、シンプルながらも歯ごたえのあるアクションレースに仕上がっています。
また、レース中はさまざまな行動によって「E.P.Dゲージ」が溜まっていくのですが、20%以上溜まると×ボタンでブーストを発動させ、一気に加速することができます。勝負どころで積極的に活用していくのも良し、さらにゲージが100%に達すると必殺技も発動するため、使いどころが肝心です。
このほかコース中のギミックも意識したレース運びをする必要があるのですが、もう一つ、コース上にあるジャンプ台を使ったトリックアクションについても触れておきましょう。トリックアクションはジャンプした瞬間に左スティックと右スティックを指定された組み合わせで入力することで発動できるもので、固定のトリック3種に各チーム専用のトリックを加えた全4種が用意されています。トリックを決めると加速やE.P.Dゲージ増加、一定時間無敵などの効果が得られるので、レースを有利にすすめる上では欠かせない要素です。
一方、ジェッターモード中にシューター側の操作として要求されるのはアサルトライフルによる攻撃(○ボタン)のみで、その本領を発揮するのはコース内に点在するアイテムボックスからウェポンアイテムを入手した時です。
ウェポンアイテムを所持している状態で□ボタンを押すとシューターモードに切り替わり、攻撃範囲内の敵マシンを自動的に攻撃してくれるようになります。ウェポンアイテムは全8種用意されていて(通常時はアサルトライフル)、それぞれに特性が異なりますので、こちらもいろいろと試してみてください。
ちなみに、アイテムを所持している状態で左スティックを下方向に入力せずに□ボタンを押すと前方、下方向に入力して□ボタンを押すと後方への攻撃となります。後方への攻撃時はマシンの操作はままならないため、自動操縦に切り替わります。切り替えの発生する場面でもジェッター側の操作を阻害する要素がないのは、プレイする側としては嬉しいところです。
なお、今回はストーリーモードの3話までをプレイしましたが、対戦する相手の強さは抑えめにしてある印象で、クリアできずにつまづくことはありませんでした。アドベンチャーパートでストーリーを楽しみつつ、いろいろ試しながら操作に慣れていくといいでしょう。操作を一つずつ丁寧に学ぶことのできるチュートリアルもあるので、併せて活用してみてください。
鳴子ハナハル氏のキャラクター原案を落とし込んだグラフィックにも注目!
ジェットレースの説明だけで長くなってしまいましたが、鳴子ハナハル氏によるキャラクター原案を上手く落とし込んだ、本作ならではのグラフィックも個人的に推したいポイントの一つです。その分かりやすい部分として、アドベンチャーパートでは、イラストの情報量がしっかりとモデルに反映されていて、表情豊かなやり取りがフルボイスで見れるようになっています。オート機能を使って会話を流れるように見るのも楽しいです。
レース中は意識を向けることが難しいかもしれませんが、各チーム専用のトリックアクション時の演出もその組み合わせならではのものになっていて見てほしいところの一つ。同じチームでもジェッターとシューターの配置で発動するトリックは変わるので、ぜひ試してみてもらえればと思います。
また、キャラクターやマシンをじっくりと眺めたり、自分好みに変えたいという人に向けたカスタマイズ要素も用意されています。「閃乱カグラ」シリーズでもおなじみの「更衣室」では、コスチュームや髪型、アクセサリーを自由に設定可能です。
さらに今作では「ガレージ」にてジェットマシンのマシンパーツやラッピング・デカール・走行中のエフェクトもカスタマイズできます。マシンパーツは使用するパーツでマシン性能にも影響が出てくるので、自分に合ったマシンカスタマイズを目指してみてください。
コスチュームやマシンパーツは、「ショップ」にて、レースや後述の「課外活動」で溜めたポイントを消費することで入手できます。ショップ内ではそのほかにもゲーム内で登場した動画やイベントスチル、オンラインモードで使用できるスタンプなども購入可能です。
課外活動でプレイできる4つのミニゲームは、シンプルなルールで手軽に楽しめるものばかりです。難易度選択も可能なので、レースの合間の息抜きにプレイするのも良いのではないでしょうか。
キャラクターゲームならではの表現を楽しみつつ、ほかのプレイヤーとのレースに挑もう!
ストーリーモードで操作に慣れた後は、自由な設定で楽しめるフリーレースやベストタイムを目指すタイムアタックなどを楽しめる「フリーモード」、そしてほかのプレイヤーと最大4人で対戦できる「オンラインモード」へと移っていくことになると思います。今回は発売前ということでプレイはできませんでしたが、個人的には対人戦のほうがウェポンアイテムの活用などを含めてより白熱しそうだなという印象です。
また、重ねてになりますが、キャラクターグラフィックのこだわりについては改めて触れておきたいです。「閃乱カグラ」シリーズよりもインパクトそのものはないかもしれませんが、スーツ姿はもちろんのこと、肌の質感などもしっかりと意識されていて、眺めたり、カスタマイズしているだけでも存分に楽しめました。
完全新作のタイトルとなる「神田川JET GIRLS」ですが、これまで「閃乱カグラ」を手掛けてきたHONEY∞PARADE GAMESらしく、ゲームシステムにもグラフィックにもこだわりあふれる作品になっていますので、1月16日の発売を楽しみにしていてください!