2022年9月15日から9月18日まで幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2022。本稿ではスクウェア・エニックスブースで試遊できる、PS5/PS4/Nintendo Switch/PC/iOS/Androidで2022年12月1日に発売予定の「ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター」（以下、「ミンサガR」）の体験レポートをお届けする。
画面はもちろん綺麗、でもそれだけじゃない！新たに仲間になるキャラクターなども！
本作は、SFCで発売された「ロマンシング サ・ガ」（以下、「ロマサガ」）のリメイク作品で、2005年に発売された。
「ロマサガ」シリーズ以外にも「サガ フロンティア」（以下、「サガフロ」）や、「アンリミテッド:サガ」（以下、「アンサガ」）などが展開されていた頃に発売された本作は、当時のシリーズのいいところを全部盛ったような内容となっており、「サガ」シリーズ初心者にも非常に入りやすい作りとなっている。
初代「ロマサガ」よりフリーシナリオシステムが初めて導入され、選択肢の多さやシナリオ発生条件の難易度が高く、シリーズ1の自由度を誇る。8人の主人公それぞれに物語があって、最終的な目標はどの主人公でも同じだが、そこに至るまでの過程はプレイヤーが作っていく……というのがフリーシナリオシステムだ。そんな壮大で複雑な物語をSFCの段階で作っていたのが恐ろしいのだが、事実である。
そんな「ロマサガ」（「ミンサガ」）のストーリーは、架空の世界「マルディアス」が舞台。昔、3人の邪神が神々の王と人間に戦いを挑み、そのうちのシェラハとデスは降参したもののサルーインだけは降参せず、神々の王は10個の宝石を作って人間の英雄に与え、英雄は自らの命と引き換えにサルーインを封印した。
それから1000年が経過した今、サルーインを始めとする邪神の存在は、人々の間では架空の物語のように語られる伝説として残るのみとなった。しかし、封印されたはずのサルーインは、人知れず刻一刻と復活の気配を濃くしている――というところから始まる物語だ。
「ロマサガ」をプレイしたことがなくともサルーインやシェラハなどの名前は知っている、という人もいるのではないだろうか。
「ミンサガR」でもまずは8人の主人公の中からひとりを選び、まずはその主人公でのプレイを進めていくことになる。今回の体験版でも誰かひとりの主人公を選ばなければならないため、色々苦渋の末にアルベルトを選択。SFCでのプレイ当時から筆者は主人公8人の中でアルベルト最推しなので、仕方がない。
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アルベルトは、ローザリア王国の国境にある、イスマス城城主ルドルフ侯爵の息子。正義感が強く真面目で、でもいかにも貴族の息子らしい世間知らずな一面もあわせ持つ。そんな彼は、両親と姉のディアナと共に平和に暮らしていた。
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だがある日突然、城がモンスターに襲われ、その時に両親と姉、城を失い、失意の中で旅に出る。
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……というアルベルト編の導入部分だが、今回は限られた時間の中でまさにこのシーンまでをプレイすることができた。グラフィックについては、これらのスクリーンショットを見てもらえれば、もうこれ以上言及する必要もないだろう。本当に美しく生まれ変わり、「ありがとうございます」と思わず口にしてしまった。
さて、ここまでは「ミンサガ」（「ロマサガ」）の軽い説明と、あとは画面が綺麗になったという話だけでしかないのだが、「ミンサガR」にはこれだけで終わらない、様々な新要素がある。
そのひとつ、最も嬉しいのは仲間になるキャラクターが増えることだ。そのキャラクターとは、シェリル、モニカ、マリーン、フラーマ、アルドラの5名。アルドラには書き下ろしの新イベントも追加され、彼女の視点で英雄ミルザの旅の軌跡が語られるそうだ。
他にも、熱望されていたギャラリーの追加や、十数体の高難易度のボスがあらたに追加される他、フィールドやバトルでは2倍速、3倍速を選択可能に。今回筆者は2倍速でプレイをしていたが、非常に快適にプレイができた。ちなみに移動は2倍速くらいがいいけれどバトルは3倍速がいい、といった個別設定ができるので、この点もとても便利になっている。
ゲーム内の時間の流れを北米版の「ゆっくり」と、日本版の「普通」から選ぶことができたり、UIの再構築も行われ、遊びやすさが向上。
筆者も15年以上ぶりのプレイとなり、懐かしさがぶわっとこみ上げてくると共に、これだけ綺麗になった「ミンサガR」を改めてゆっくりプレイしたいという気持ちになった。
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| 「ミンサガ」は「ミンサガ」にしかない名曲が多い。 山崎まさよしさんによる「メヌエット」はもちろんのこと、「熱情の律動」は外せないし…… でも筆者はなんと言っても「呼び醒まされた記憶 -The Battle with Sherah-」で、 このバトルでこの曲を聴くためだけに「ミンサガ」をやり直す価値があるレベルなんですよね。 |
筆者のように昔を懐かしむも良し、「ロマサガはやったことがない」という人にも絶対の自信を持ってオススメできるのが「ミンサガR」なのは間違いないので、ぜひプレイを検討してみてほしい。
ゲームファンの間で色々と未だにネタになるような名シーン（？）も飛び出したりと、話題にも事欠かない一作だ。
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ILLUSTRATION：TOMOMI KOBAYASHI
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