千葉・幕張メッセにて9月21日~24日にかけて開催中の「東京ゲームショウ2023」。PLAYISMブースにて出展されている「メタルブリンガー」の試遊レポートと、ディレクターを務める高濱誠氏のミニインタビューをお届けする。

目次
  1. 操作性が異なる人間型の「レイバー」と巨大兵器「アームズ」
  2. 開発ディレクター・高濱 誠氏ミニインタビュー

アクティブゲーミングメディアが2024年に全世界でPC向けにリリース予定の「メタルブリンガー」。和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」で知られるアルファウイングが手掛ける新たなローグライトアクションゲームだ。

「サムライブリンガー」とは異なり、遠未来のSF的な世界が舞台となっており、1000年の時を経てコールドスリープから目覚めた少女・スーリアの視点で物語はスタートする。

操作性が異なる人間型の「レイバー」と巨大兵器「アームズ」

「メル・ラボ」の外は危険だらけのため、普通の人間であるスーリアは外に出ることはできない。そこで、冒頭ではスーリアに変わって外の世界を調査するための人型アンドロイド「レイバー」を作成することになる。

レイバーは、頭、身体、右手武器、左手武器の4つの部位で構成され、さまざまなパーツから任意のものをチョイスして作成する。パーツはすべて異なるグラフィックが用意されており、髪型や体型の他に、カラーリングの変更も可能。いわゆるアバタークリエイトに相当する要素だが、選択した頭と身体パーツごとに一部の武器適正が上がるというステータス的な影響もあるようだ。

ダンジョンは見下ろし型のアクションとなっており、装備した左右の武器で攻撃を行える。基本行動としてステップでの回避、ジャンプのアクションも行うことができ、発動時にはエネルギーゲージを消費する。遠距離武器は弾数の制限がなく、ダメージを受けるリスクが低い便利な武器だが、基本アクションと共有するエネルギーゲージが消費される。

エネルギーは時間経過で回復するが、ゲージを一度使い切ると、再度回復が始まるまでクールタイムが発生してしまう。エネルギーゲージをうまく管理しながらの立ち回りが重要になる。

レイバーとは別に、プレイヤーがカスタマイズできるもう1つの存在が、レイバーが操縦する大型兵器「アームズ」だ。アームズは「メル・ラボ」で保管されているものの他、フィールド内に配置されている機体も存在し、いつでも乗り降りができる。

スラスターを使って空中に一定時間滞空するなど、
アームズにしかできないアクションもあり、レイバーとは異なる操作感を楽しめる

アームズもレイバーと同様、頭・身体・左右武器といった部位ごとのパーツで構成されており、それぞれに耐久値が設定されている。レイバーは耐久が0になると探索は終了し、即拠点に戻されるが、アームズはすべての部位が破壊されても、レイバーの状態に戻ってプレイを継続できる。

今回のデモ版ではアームズの耐久を回復させることができなかったため、戦闘を繰り返していくといずれアームズは壊れてしまう。ただし敵のアームズからドロップしたパーツをその場で付け替えることができるので、壊れそうになったパーツを交換していけば、永続的にアームズに乗り続けられる。アームズに乗っていないと敵アームズとの戦闘がかなり厳しくなるので、時々パーツや機体を敵からのドロップ品と交換しながら進めていくのが、オーソドックスなプレイスタイルになるのではないかと思われる。

敵は「ディスク」と呼ばれるアイテムをドロップすることがあり、ディスクを回収することでレイバーとアームズはさまざまな能力が強化されていく。今回のデモ版では、一度入手したディスクは倒されてもすべてそのままになっていたが、これはデモ版のみの特殊な仕様で、製品版では異なる形で永続的な成長要素が実装される予定だという。

今回の試遊でとくに楽しかったのが、レイバーとアームズの操作を任意に切り替えられるのと、アームズパーツを拾って臨機応変にカスタマイズしていく要素だ。

組んだアームズが壊れてしまうのは、プレイヤーによっては好みが分かれる部分にもなりそうだが(拠点に戻れば出撃時のアームズは修復される)、毎回異なるパーツを使うことになるため、自然といろいろな武器やパーツの性能を試す形となり、それぞれで違ったプレイ体験を提供してくれる。メカのカスタマイズ要素とローグライク、どちらかのジャンルに興味がある方は、是非ともPLAYISMブースで試遊してもらいたい。

ダンジョンの下層には巨大なボスが待ち受けている
ディスクで十分な強化をしてから望まないと厳しい相手だ

最後に、本作の開発ディレクターを務めるアルファウイングの高濱 誠氏に、本作の特徴や今後について少しだけお話を伺うことができた。その模様もあわせて掲載する。

開発ディレクター・高濱 誠氏ミニインタビュー

――「メタルブリンガー」とは、どういった点が特徴のゲームなのでしょうか?

高濱 誠氏(以下、高濱):レイバーとアームズの両方を活用して戦闘を行うスタイルでしょうか。アームズはロボットというよりはパワードスーツ的なイメージで、使っているとすぐに壊れてしまいます。

一方で、敵がドロップしたものを拾って強くなる「サムライブリンガー」の要素は本作にも残っており、敵がドロップしたアームズのパーツをその場で付け替えて、壊れたパーツの代わりにしたり、アームズを強くしていくことができます。スキルも含めて、リアルタイムで様々な要素が変化していくのが本作の特徴になるかと思います。

――製品版での永続的な強化要素について教えてください。

高濱:今回のデモ版では、倒れてもすべてのディスクを持ち帰れるのですが、製品版でディスクの効果を持ち帰るには、ショップ的な施設で解析を行う必要があります。これはディスクの中身をデータ化して、拠点(メル・ラボ)に送っているような処理のイメージです。

今回のデモ版には、拠点に複数のアームズを置いていますが、製品版ではアームズの設計図を入手する必要があります。こちらも同じように、ショップでデータ化するプロセスが挟まる予定です。

また、ショップでアームズのパーツ耐久値を修理できるような機能や、敵からのドロップ以外のディスクの入手方法なども検討中です。プレイヤーのテクニックや頑張りで先に進めるよう、瞬間的な強化要素もあり、永続と瞬間両方の強化の組み合わせが楽しくなるようなゲームを目指して開発を進めています。

――永続的な成長要素として、経験値でレベルが上がるような要素も予定されているのでしょうか?

高濱:開発中の部分なので詳しくはお話できないのですが、純粋な経験値的とレベル的なシステムとは少し違うものになるかもしれません。現状では、ポイントを使って様々なパーツを強化していき、強化したパーツ数や段階に連動して主人公自身のレベルも上がっていくような形を考えています。

――発売を楽しみにしているプレイヤーの皆様へのメッセージをお願いします。

高濱:タイトルから「サムライブリンガー」の続編的な位置づけと思われた方もおられるかもしれませんが、現状のコンセプトとしては「サムライブリンガー2」でなく、また別の面白さを追求して開発を進めています。

その分、「サムライ2」と思ってプレイすると違和感があるかもしれませんが、レイバーとアームズの組み合わせだったり、さらに巨大なボスが出てきたり、「メタル」ならではの面白さという部分を追求したいと考えています。まだしばらくお時間をいただくことになると思いますが、「サムライ」の時とは違うベクトルのタイトルとして楽しんでいただければ嬉しいです。

――ありがとうございました。

※画面は開発中のものです。

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