コロプラは8月9日、ゲームクリエイター向けトークイベント「COLOPL NightTalk 〜金子一馬のゲームづくりの神髄〜」を開催した。
本イベントでは、「女神転生」シリーズに登場するキャラクターや悪魔のデザインを手掛け、現在はコロプラに所属しているゲームクリエイター・金子一馬氏、そしてコロプラの取締役兼エンターテインメント本部 本部長の坂本佑氏、「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」「白猫プロジェクト」などを手掛けたリードクリエイターの角田亮二氏によるトークセッションが行われた。会場には金子一馬氏に強い影響を受けたゲームクリエイターや、他業種からゲーム業界への転職を目指す人々が詰めかけ、熱気に満ち溢れたイベントだった。

本レポートでは、この濃密なセッションの内容を振り返り、3人のゲームクリエーターが語ったゲーム作りの秘訣や、未来への展望についてレポートしていく。
ガラケー時代から最新技術で切り拓くコロプラが挑戦する“新しい体験”
イベントはまず、コロプラの会社紹介から始まった。2008年の創業以来、最新技術と独創的なアイデアを融合させ、ユーザーに“新しい体験”を提供することに挑戦し続けてきたという同社。位置情報ゲームの先駆けとなった「コロニーな生活」は、当時としては画期的なゲームシステムで多くのユーザーを魅了した。その後も、「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」、本格的なアクションRPG「白猫プロジェクト」など、様々なジャンルに挑み、常に新しい領域へと踏み出すことで、数々のヒット作を生み出してきた。
コロプラの行動指針である「Try」「Value」「Believe」は、まさにこの挑戦の歴史を象徴する言葉だ。現状に甘んずることなく「挑戦(Try)」を続け、ユーザーにとって「価値あるものづくり(Value)」を、作っている途中では本当に喜んでもらえるかわからなくても、“きっと(作っている私たちと同様に)面白いと思ってもらえるはずだ”と「信じる心(Believe)」を持って作り続けよう、という行動指針になっている。


ゲーム作りへの情熱が交錯するトークセッション
そして、いよいよ注目のトークセッションへ。金子氏、角田氏、そしてモデレーターとして坂本氏が登壇。ゲーム作りへの熱い思いを語っていった。



最初のテーマは「世界観などクリエイティブな発想をするときに最も大切にしていること」だ。金子氏は、自身のキャリアを振り返りながら、イラストレーターとして認識されがちだが、実はFCの「女神転生II」の頃からゲームのコンセプトや世界観を考えるところから深く関わってきたと語る。会社員として、売れるものを作ることが必要だが、時の運もあるので必ず売れるとは言い切れない。そこで他の人と違うことをやっていく。そういったコンセプトを考えているというエピソードを明かした。

一方、角田氏は、金子氏とは全く異なるアプローチでゲーム作りに取り組んでいると説明。元々は3Dグラフィッカーとしてテレビ映像制作に携わっており、テレビで使う3Dの映像などを作っていたという。そんな中でUnityが登場し、インタラクティブな映像を作れることから、ゲームを作りたいと考えるようになったという。そういった経験もあり、ゲームのコアとなる遊びの部分、ユーザーが触って楽しい、気持ちいいと思える体験を重視し、世界観はその体験を際立たせるために構築していっていると話した。

さらに「インスピレーションの源泉」についても話が及んだ。金子氏は、様々な分野から着想を得ていると語り、常にアンテナを張ることの重要性を強調。一見ゲームとは関係なさそうな分野からも、ゲームのアイデアを生み出すヒントが隠されていると語った。
角田氏は、日常生活の中で「こんなゲームあったらいいな」という発想を大切にしていると語る。日常の些細な出来事や、ふとした疑問から、ゲームのアイデアが生まれることも少なくないのだとか。
インスピレーションが湧かないときにどうするかと聞かれた金子氏は、「あるけどない」と答えた。ゲーム以外のことも常に考えながら、めったに行かないところにいったりすると、閃きが降ってくるのだという。

さらに、AI技術の活用についても議論が展開された。金子氏はAIを画材の一つと捉え、AIならではの面白さをエンタメにどう昇華できるかが重要だと指摘。AIが生成した画像やテキストを、そのままゲームに利用するのではなく、人間のクリエイティビティと組み合わせることで、これまでにない新しい表現が生まれる可能性を秘めていると語る。
チャレンジしたいことや分野について聞かれた角田氏は、金子氏にジョインしてもらったことにより、世界観やビジュアルグラフィックスの表現でコロプラらしいものを追求したいと話す。ゲームエンタメを中心に、色んなアウトプットしていきたいと話した。
金子氏は、これまでは家庭用ゲーム機が中心だったため、コロプラで働くことは挑戦になると述べ、コロプラに貢献できることが最大の目標だと語った。
クリエイターの本音に迫る熱気溢れる質疑応答
その後は参加者による質疑応答へ。「どのようなマインドセットを持った人と活動をしていきたいか」という質問に対して、金子氏は「集団で仕事をする意識が必要で、集団の中で役割を果たせる人」、角田氏は「苦労することをポジティブに捉え、なんとか実現できないか、というマインドを持った人が良い。逆にすぐ諦める人はミスマッチかもしれない」とそれぞれコメント。
また、「ゲーム作りをしていて楽しい瞬間」について聞かれた金子氏は、作ったものが市場に出て、良い点も悪い点も反応を聞けるのは嬉しく、辛いことも忘れるほどだと語った。角田氏は人が作っているモノを真似するのではなく、絶対これでいけるはずだと信じて開発することだという。当初は評判が良くなかった「白猫プロジェクト」を例に挙げ、評価されたときは面白い職業だと感じると話した。
ゲームクリエイターとして頑張っていきたいと話す参加者に、金子氏は「最終的にサービス業なので、お客様に喜んでもらうのが大事。どうしたら楽しんでもらえるだろう、どうしたら徹夜するほど楽しんでくれるのだろうかということを考えると、様々なインスピレーションを得たり、ゲーム以外にも映画を見たり本を読んだりするのが良いと思う」、角田氏は「エンターテインメントを作る上で、お客様が楽しめるコンテキストが時代とともに変化するので、昔は良かったことは全然ダメみたいなこともある。どういったものをエンターテインメントとして楽しんでもらえるかを考えて、それを体感するためには最先端ではやっていることをインプットし続けなければいけない。ゲームだけでなく色んなことをかみ砕いて、ロジックで、そういった考え方を持つのが良いと思う」とアドバイスを寄せる。
坂本氏も「常々言ってるのは勉強をやめないこと。ニーズが変化していくため、それに応えていくのは難しく、これまでの延長線上にあるゲームやエンターテインメントばかりやってても未来に応えられない。どんなニーズが来ても応えられるためには、あらゆることを勉強する。人が面白いと思う気持ちは普遍なので、それを作り上げる世の中にある実績を学んでおいた方が未来に答えられるんじゃないかなと思う。これまでに経験したことのないことを勉強し続けるのが良いと思う」と語っていた。
最後に坂本氏は「セッションの中でも話したが、コロプラという会社はずっと創業時から協力して新しい体験を作っていきたいという会社。金子さんも加わり、さらに新しいことができるのではないかと期待している。とはいえ新しいことを作るのは難しいので、意欲的に苦しいけど立ち向かっていきたい。興味があればエントリーをしてほしい」、角田氏は「金子さんがコロプラに入っていただいて世界観とか、今までコロプラが苦手だったというか、得意としてなかったところも含めて強くなっていきたいなと思っているので、共感してくれた方はコロプラの採用を受けてほしい」、金子氏は「人に影響を与えられることは嬉しい。そのような仕事ができればと思うので、コロプラへのエントリーをお待ちしています」とそれぞれ話し、会を締めくくった。

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