IllFonicとGun Interactiveより、日本時間の2026年9月9日にXBOX Series X|S/PC(Steam/Epic Games Store)向けにリリース予定の「ハロウィン ザ・ゲーム」について、先行プレイレポートをお届けする。
なお、本作はPS5版でも展開予定となっていたが、日本国内向けには発売されないことが発表されているので、あらかじめ注意いただきたい。
本作は、スラッシャー映画の金字塔「Halloween」を原作とする非対称型ステルスホラーゲームだ。開発を手掛けるIllFonicは、映画をベースにしたゲームを数多く世に送り出しており、「13日の金曜日」が原作の「Friday the 13th: The Game」などでも知られている。
本作では、主にキラーと生存者の両陣営に分かれて行う1v4のマルチプレイと、シングルプレイ専用のストーリーモードを収録。後者では、1978年公開のシリーズ1作目をベースにした物語が、殺人鬼「マイケル・マイヤーズ」の視点で描かれる。
このストーリーはマイケルの操作を学ぶチュートリアルとしての機能もあるが、「どのような経緯であのマスクや包丁を手にし、作業着に着替えたのか」など、原作映画では描かれなかった部分にまでスポットライトを当てている。そのため、マルチプレイに挑む前、特に映画を観た方にはぜひプレイしてもらいたい。

なお、今回はマルチプレイを中心とした先行プレイレポートとなり、執筆にあたってはIllFonicから提供されたSteam版のレビュー用コードを使用している。正式版では仕様が変更される可能性がある点にも留意してほしい。
そもそも映画「Halloween」とは
ゲームをプレイするにも、ある程度の予備知識があったほうが、より本作を楽しめるだろう。ここではネタバレに注意を払いつつ、原作映画がどのような作品か紹介したい。
映画「Halloween」は、後に「ニューヨーク1997」や「遊星からの物体X」などを手掛けるジョン・カーペンター氏が監督を務めた、1978年公開の1作目を起点とするシリーズ作品である。

物語における中心人物は、ハロウィン用の不気味なマスクを被り、作業着を着込んだシンボル的存在のマイケル・マイヤーズだ。劇中では“ブギーマン”と呼ばれ、海外では“The Shape”の名でも知られている。後者に関して、日本でも「Dead by Daylight」をプレイした方などは聞き馴染みがあるだろう。
異色作である3作目のような例外を除き、メインの舞台はアメリカ・イリノイ州にある架空の街「ハドンフィールド」。1963年のハロウィンの夜、同地に住む6歳のマイケル少年は実の姉を殺害し、スミス・グローブにある精神病院へ送られる。それから15年後となる1978年のハロウィン前夜、マイケルは精神病院から脱走してハドンフィールドを目指す。


故郷へ戻ったマイケルは生家に向かうが、そこでヒロインの女子高生ローリー・ストロードに目をつけ、彼女やその友人、周辺人物を徹底的にマークして監視を行う。そして10月31日のハロウィン当日、連続殺人を決行するというのが大まかなあらすじだ。

また、マイケルと並んで語らずにはいられない重要人物が、彼の担当医を務めてきたサム・ルーミス医師で、マイケルに対する強い執着心を持ち、その内に潜む悪を誰よりも早く見抜いて執拗に追い続ける人物である。

すでに映画の鑑賞を終えている方は当時を懐かしみながら楽しんでほしいが、まだ映画を観ておらずプレイ前に予習したいなら、筆者個人の考えとして、最低でも1作目に加え、その後を描いた「2」も観ておくと良いだろう。
影となりて後を追い、相手を屠るマイケル
ここからは、Gamer編集部の協力を得て行ったマルチプレイの様子をお届けしていくが、その前にゲームの基本設定などを紹介しておこう。
対戦はマイケルと生存者側の各陣営に分かれて行われ、後者にはプレイヤーのほかにNPCの住民が含まれている。マップはローンチ時点で計4種収録され、勝敗はマイケルがキルした住民の数や、生存者側が脱出まで導いたNPCの数などに応じて獲得したポイントで決着。このほか、マイケルが持つ特殊能力をはじめ、マルチプレイにおける基本的な仕様などは、公式が投稿している動画でも確認可能だ。
1マッチの制限時間は最大20分だが、これはマイケルにとっても生存者側にとっても、体感的にあっという間に過ぎ去っていく。特にマイケルが完全なる勝利を掴み取るためには、一般の住民やゲーム側から指定された“特別ターゲット”など、10名前後を葬る必要があるため、いかに効率よくキルを重ねられるかが重要になるだろう。
また、生存者側のプレイヤーおよびNPCは警察へ通報でき、画面右上に表示される3段階の出動状況に応じて、保安官が増援として現れる。保安官は銃器を携帯しており、プレイした段階で銃撃の命中率は低く大きな脅威には感じられなかったものの、プレイヤーとNPC、保安官らに囲まれ、袋叩きに遭ってしまうのだけは避けたいところだ。

マイケルによるキルは、主に「発見→監視→追跡」の流れで進む。標的を探す方法は目視だけに留まらず、生存者側が大きな物音を立てた際に出るノイズピンのほか、付近の人物の輪郭や人のいる建物を強調する特殊能力「探知パルス」も獲物の居場所を探る手掛かりとなる。


標的を発見したあとは「ストーキング」へと移行。こちらは相手を凝視することで上昇していくレベル制のシステムで、マイケルのマスク越しの視点となる「キラーセンス」発動時には最大のレベル3まで溜められる。このレベルが高いほど標的が弱体化し、マークの効果時間も延びるというメリットを持ち合わせている。

マーキングを終えたらキルに取り掛かりたいところだが、ターゲットを追ううえで、マイケルは走ることができない。“走らない”といったほうが正確かもしれないが、歩きか早歩きが基本的な移動方法となるため、こちらの存在に気づかれ、全力で逃げられようものなら追いつくのは困難だ。
そこで役立つのが、特殊能力の「シェイプジャンプ」である。これはマイケル自身が影となって高速移動し、逃げる標的の進行方向へ回り込んだり、遠距離を移動したりする際に効果的な能力で、発動中には特別ターゲットの位置を示す“黄色いもや”も表示される。突然現れたと思えば次の瞬間には消えているという、映画でも描かれてきた神出鬼没なマイケルを体現するものだ。
一方で、明るい場所や人の近く、誰かに見られている状態では発動・解除ができないという特性がある。クールダウンも発生するため、いざというときに発動できるよう、タイミングには注意しなければならない。


屋内にいるターゲットを狙うなら、プレイヤーやNPCを確実に葬るためのフィールド作りも欠かせない。電話線を遮断して警察への通報を阻み、ブレーカーを落としてシェイプジャンプが発動可能な暗闇を作り出すなど、こうしたサボタージュも肝心だ。
特にシェイプジャンプについては、明かりさえ消えていればドアや柵などの障害物をするりと抜けられる。扉は壊す以外に、内鍵もかけられるため、外部からの助けが入りにくい密室をも作り上げられるだろう。

準備が整ったら、いよいよ待ちに待ったキルの時間が始まる。マイケルは主要武器である洋包丁のほか、マップ上にある別の武器を用いた近接攻撃もできるが隙は大きい。別途、標的を掴み上げてコマンド入力を行えば、即死確定の特別なキルが発動できる。
また、マップ上に点在するトイレや家電、鋭利な突起などがある場所では、環境キルも発動可能。演出のバリエーションも豊富で、次はどのような方法で仕留められるのかという、マイケルプレイならではのワクワク感も味わえる。




もちろん、生存者側もただ黙ってやられるわけではない。NPCを含め、護身用のアイテムを持ち合わせているケースもあり、たとえばポケットナイフがあれば掴みを振りほどかれ、懐中電灯があれば目くらましを食らう。ショットガンをはじめとする強力な武器で対抗してくる場合もあり、ダメージが蓄積するとマイケルはダウンする。その間に大きく距離を取られてしまうので、スムーズに倒せないと判断したら標的を変えたり、シェイプジャンプを利用して不意を突いたりすると良いだろう。

ここまで標的の発見からキルまでの流れを紹介したが、特にプレイヤーを相手にすべて思い通りに遂行するのは難しい。とはいえ、警察へ通報している最中や、後述するNPCとの会話中など、隙は必ず生まれるはずだ。油断を見逃さず獲物を観察し、確実に仕留める。それが本作におけるマイケルならではのキルの作法なのかもしれない。
探索と共闘で活路を開く生存者側
ストーリーである程度仕様を把握できるマイケルとは打って変わり、生存者側はマルチプレイでのぶっつけ本番となった。
複数いるプレイアブルキャラクターは、計4種類のステータスや特性がそれぞれ異なり、ローリーをはじめ、彼女の友人であるアニーやリンダ、リンダのボーイフレンドのボブといった原作映画の登場人物も使用可能だ。なお、ローリー以外の3人は特定のアカウントレベルへ到達するとアンロックされる。

そんな生存者側の主目的は、可能な限り多くのNPCを脱出へと導き、自身も生還を果たすこと。脱出先としてはマップに点在するシェルターや警察の護送車などがあり、利用できる経路はマッチごとに変わるようだ。

住民らを脱出させるには、まず出会ったNPCとの会話から始める必要がある。それもそのはず、彼ら彼女らはプレイヤーと違い、ゲーム開始時点ではマイケルの存在を認知していない。犠牲が出るのを未然に防ぐべく、説得して一緒に行動するよう促したり、警察への通報を頼んだりして指示を与え、マイケルに抗う味方を増やしていくのが基本的なプレイとなる。


脱出経路の解放にはボルトカッターや暗証番号といったキーアイテムが必要だ。これらは、マップ上のアイテムボックスをはじめ、建物内の引き出しや戸棚などから発見できる。探索中には、回復スプレーや爆竹、ポケットナイフなどを発見することも。武器枠とは別のインベントリは3枠しかないため、何を持ち歩き、何を置いていくのかという判断が生存の可能性に影響を及ぼしていく。
また、修理キット・ガソリン・鍵の3点を見つければ車の運転も可能だ。乗り物としては自転車も用意されており、ボルトカッターでチェーンを切るなどすれば乗れるようになる。




武器はプレイヤーのほかにNPCも持つことができ、受け渡しも可能。マイケルとの接敵時に武装したNPCを引き連れている状態なら、連携して攻撃を重ねられる。一人で対峙するのが難しいマイケルでも、複数人で立ち向かえば活路が開けるかもしれない。
マイケルとの戦いに敗れて自身がキルされても、それでマッチ終了とはならない。他のプレイヤーが残っていれば、そのプレイをただ見守るだけでなく、QTEや落ち物風のミニゲームを通じて、観戦中のプレイヤーにバフを付与するなどの応援もできる。



また、他のプレイヤーがキルされた場合、さらなる増援を呼べる「CB無線機」が使用可能に。これにより観戦中のプレイヤーがルーミス医師などの特殊キャラクターとして復帰できる。
このルーミス医師は、脱出以外の勝利条件の一つである“マイケルの拘束”に欠かせない存在だ。マイケルを視界に捉えると画面中央に表示される手錠マーク周辺のゲージが上昇。最大まで蓄積した状態でマイケルをダウンさせれば、拘束してスミス・グローブへ送り返すことができ、ハドンフィールドでの惨劇を生き延びられる。


多くの可能性を秘めた本作を正式版でさらに深掘りしたい
今回は「ハロウィン ザ・ゲーム」のマルチプレイの様子を中心にお届けしたが、本作は開発元のIllFonicがこれまでに手掛けてきた非対称型対戦ゲームの中でも、特に「Friday the 13th: The Game」の雰囲気を色濃く受け継いだように思える作品だ。
記事執筆時点では接続中のプレイヤーがほとんどおらず、試せたことは限られている。中でも生存者側については、紹介した以外の脱出経路や用途不明のアイテムなどもあり、まだ触れられていない選択肢と可能性が数多く残されているように感じた。
ゲーム全体のボリュームに関しても、今後もしアップデートや追加DLCがあるのなら、原作映画2作目以降の舞台をベースにした新マップや新キャラクターの追加にも期待したい。
なお、本作の「Deluxe Edition」購入者は、日本時間9月5日から先行アクセスが始まる。筆者も当日から再び、オンラインの海に飛び込んでみようと思う。
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