【特別連載】「History of TOMB RAIDER」第4回 歴代シリーズ作を振り返る(後編)

0コメント 仁志睦

スクウェア・エニックスが2013年4月25日に発売した「TOMB RAIDER」(PS3/Xbox 360)をより楽しむための連載企画「History of TOMB RAIDER」。今回はPS2以降に発売された作品の内容を紹介する。

今回紹介するのは6作目「トゥームレイダー 美しき逃亡者」から9作目「トゥームレイダー アンダーワールド」までの4作品だ。前回紹介した初期5作品は1作ごとにいろいろな新規要素が追加されてはいたものの、ゲームの基本部分はほぼ同じで、さすがにややマンネリ化していた。そのため、6作目以降はグラフィックやシステムをはじめ、さまざまな部分で試行錯誤がなされている。

トゥームレイダー 美しき逃亡者(PC/PS2)

2003年10月23日発売

舞台となるのはフランスのパリ。物語はララが恩師のヴァーナー・フォン・クロイ教授の殺害場面に遭遇するというショッキングな場面から始まる。時を同じくして、パリでは不気味な連続殺人事件が起きており、ララはこの事件の容疑者として警察から追われる身となってしまう。自らの潔白を証明するため、ララは謎の連続殺人犯の正体を追う。

もうひとりの操作キャラクターとなるカーティス・トレントの登場やイベント時の会話選択によるストーリーの変化、一定の行動を取るとララがパワーアップする成長要素など、これまでになかった革新的なシステムが盛り込まれた意欲作である。しかし、これらの新要素は完成度が高くなく、従来の遺跡探索の要素も失われたためファンの不評を買い、当初予定されていた続編の制作も白紙化されるなど人気低迷を招く原因となってしまった。そのため、本作のストーリーの後を継ぐ作品は作られていない。

新たなシリーズのスタートを目指したが練り込み不足が目立った。
ちなみに序盤はめずらしいジーンズ姿のララが見られる。

トゥームレイダー レジェンド(PC/Xbox 360/PS2/PSP)

PS2、PSP:2006年12月7日発売
Xbox 360:2006年10月5日発売

ボリビアの遺跡で宿敵のジェームス・ラトランドと遭遇したララは、その一団の中に死んだはずの旧友アマンダ・エバートの姿を目にする。遺跡に隠されていた不思議な剣の力で生きのびたアマンダは自分を助けなかったララへの復讐に燃えていた。謎の力を秘めた剣の破片をめぐって争奪戦を繰り広げるララとアマンダ。やがて、ララはかつて遭遇したヒマラヤでの飛行機墜落事故が剣をもとに戻す方法と関わりがある事に気づいていく。

ボリビア、ペルー、ガーナといった世界中の遺跡が舞台となっている原点回帰というべき作品だ。ジャンプをはじめとするアクションのモーションが一新されたほか、マグネット式のワイヤーを飛ばして物を引き寄せたり、遠くへ飛び移ったりする「グラップル」や戦闘時に敵を攻撃する「キック」、「スライディング」などの新アクションが追加。持てる武器や回復アイテムの数が限定されたり、QTEイベントが出現したりとシステム面もさまざまな改良がなされており、「トゥームレイダー」ならではの面白さと新たな要素をうまくミックスさせた作品になっている。

飛行機の墜落事故をきっかけに冒険家になったというララの過去に
ゲームの中で始めて言及した作品。時系列では「1」の続編という位置づけになっている。

トゥームレイダー アニバーサリー(PC/PS2/PSP/Xbox 360/Wii)

2008年3月27日発売

1996年に発売された1作目「トゥームレイダース」のリメイク版だ。ナトラ・テクノロジー社の創設者ジャクリーヌ・ナトラの依頼を受けて冒険に向かうという基本的な展開はまったく同じだが、オリジナル版では完全無欠のスーパーヒロインだったララが、今作では経験不足で戦闘時にひるんだりする人間的な弱さを持つ人物として描かれているのが面白い。ムービーのボリュームがアップして物語が分かりやすくなっているのもうれしいところだ。

基本システムは前作の「レジェンド」を踏襲。南米ペルーから始まるステージ構成はオリジナル版とほぼ同じながら、突破方法が少し変わっていたり「グラップル」で壁の上を走る豪快な新アクションが使えたりするので旧作をプレイした人は新鮮な気分でプレイできる。アクションが苦手な人でも十分楽しめるよう、難易度はオリジナル版よりもややマイルドになっている。

ステージの内部がほとんどオリジナル版と同じなので
「1」をプレイした人の多くが懐かしさに胸を熱くした。

トゥームレイダー アンダーワールド(PC/PS3/PS2/Xbox 360/Wii)

PS3、Xbox 360、Wii:2009年1月29日発売
Wii、PS2:2009年4月23日
PC:2009年7月17日発売

今回は燃えさかるララの屋敷から脱出するというスリリングな状況からスタート。なんとか脱出したララだったが、今度は仲間であるはずのジップが襲ってくる。どうやら屋敷を爆破したのはララだと思っているようなのだ。なぜ、このような事件が起きたのか。理由は1週間前に探索した地中海の海底神殿にあった。

アマンダ、ナトラという過去2作の悪役と北欧神話の秘宝「トールハンマー」をめぐって再び対決。さらに、ヒマラヤで行方不明になった母親の謎の解明も大きな目的になるなど、「レジェンド」に始まる新3部作の完結編というべき内容になっている。タイ奥地や北欧のヤンマイエン島といった秘境のほか、大型船のような近代的なステージも登場するなど今回もバラエティに富んだ冒険を楽しめる。迷ったときにヒントが見られるなど、より初心者に優しいシステムになっているのも魅力だ。

さすがにここ数年の作品に比べると少し見劣りするが、遺跡や秘境の
描写をはじめとする背景のグラフィックは当時としてはかなりレベルが高かった。

次回はシリーズの過去を振り返る企画はいったんお休みして、最新作「TOMB RAIDER」のプレイレビューをお届け。ララの外見をはじめ、さまざまな要素が一新された本作がどのような進化を遂げているのか。序盤の展開を中心にじっくりと紹介するのでお楽しみに!

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