工画堂スタジオが2015年4月30日に発売を予定しているPS Vita用ソフト「白衣性愛情依存症」。同作に出演する浅倉杏美さん、加隈亜衣さんへのインタビューをお届けする。

「白衣性愛情依存症(通称:白愛(はくあい))」は、工画堂スタジオの“しまりすさんちーむ”が贈る、キラ☆ふわ看護学生アドベンチャーゲーム。前作「白衣性恋愛症候群(通称:白恋(しろこい))」の魅力を踏まえつつも、物語の舞台や登場人物を新たにした完全新作だ。

本作では、主人公を中心に魅力的な5人のメインキャラクターが登場、キャストにも多くのアニメ、ゲームで活躍する声優が起用されている。その中から今回は、主人公・大幸あすか役の浅倉杏美さん、あすかの妹でヒロインの一人でもある大幸なお役の加隈亜衣さんにインタビューする機会が得られた。

それぞれが演じるキャラクターの魅力、子供から大人になろうとする少女たちの成長、そして友情と絆を描く本作の特徴が一足早く垣間見える内容となっているので、ぜひチェックしてほしい。

(左から)加隈亜衣さん、浅倉杏美さん

――今回、演じられたキャラクターはどのようなキャラクターでしたか? 特徴や印象的な点があればお聞かせください。

浅倉さん:あすかはいい意味で周りの意見を気にしない、自分で思ったことをすぐに言うテンションの高い女の子です。実は過去にいろいろなことがあり、そこは序盤ではまだ明かされていないのですが、そこを抜きにしても明るくてみんなに好かれるような、輪の中にいたら中心になるような、いじられキャラですね。

加隈さん:私が担当させていただいているなおちゃんは、本当にセリフのひとつひとつに「お姉ちゃん」と言わないと喋れないというぐらいにお姉ちゃんが大好きな女の子です。お姉ちゃんを中心に動いていて、お姉ちゃんが抜けているところは「仕方ないな」と言いながらもお世話をする、お姉ちゃんとは対照的にしっかりしています。お姉ちゃん大好きです(笑)。

――担当キャラクターとの共通点はありますか? また、演じる上で自身と異なっていた部分がありましたらお聞かせください。

浅倉さん:あすかと私はあまり似ていないかなと思いました。普段演じさせていただく機会が多いのは、おとなしい女の子だったり、女の子っぽい女の子だったり、逆にセクシーなお姉さんとかで、元気っ子でみんなに「バカー!」と怒られたり、突っ込まれたりするという女の子を演じる機会がなかったので、テンションを上げることは感覚を掴むまではすごく難しいと思いました。

ただ、私も妹をベタベタに甘やかしているので(笑)、そこは似ている気がします。妹同士が双子の3人姉妹で、一人は東京、一人は実家に住んでいるんですけど、両方すごく可愛がっていて大好きです。クリスマスプレゼントをこの間あげたんですけど、あげる前に二人共にプレゼントを用意してくれていて、なんかもう泣きそうになりました(笑)。

加隈さん:地はお姉ちゃんのほうに似ていて、音響監督からも「地はあすかだよね」と言われるぐらい、なお要素が全くないみたいです。私には弟が二人いるので、お世話をするというのが好きなところは似ているかもしれません。こんなしっかりした子になりたいなという気持ちで最初は思っていましたが、段々といろいろなことを知っていくうちに…これはまだ言えないです、はい(笑)。

――2人のキャラクターは看護学生という立ち位置ですが、収録にあたって看護学生ならではのシチュエーションや言葉などで苦労した点、印象的だった点がありましたらお聞かせください。

浅倉さん:意外とまだ看護学生だったりするので、専門的な医療用語はそこまで言う機会はなかったのですが、私は最後に収録したこともあり、戴帽式でのセリフをみんなで息を揃えて言うのが難しかったです。

加隈さん:私は先に収録していたので、わりと仕上がりが気になっています。それと本編ではないのですが、タイトルを早口で言ってくださいというところがあって。タイトルは言えなければいけないのですが、すごく難しかったです(笑)。

浅倉さん:「白衣性愛情依存症」の愛情が言い難くて、愛情の“情”と依存の“存”が合わさって愛憎になっちゃうんですよね(笑)。

加隈さん:私はそこがネックで、家で練習してきました。

浅倉さん:ぜひ聴いていただけたらと思います(笑)。

――収録を通して印象的だったシーンやシチュエーションがあればお聞かせください。

浅倉さん:プレイしてくださった方はきっといずれ見ることになると思うのですが、バッドエンドの印象がすごいです。共通ルートだと学園生活が結構描かれているのですが。

加隈さん:私、そこから裏切られましたもん(笑)。

浅倉さん:台本も最初は共通ルートから入っていくので、その段階では明るく楽しく、清く正しく美しくみたいな感じで、なおちゃんいい子だな、あすかグダグダだなと思いましたが、共通ルート以降がね…(笑)。

加隈さん:進む毎にあすかは段々といいところが見えてくるイメージです。

浅倉さん:しっかりしなきゃとか、自分が看護学生であることへの自覚だったり、勉強をすごく頑張ったり、なおちゃんに依存しすぎないようにしようという自立心が芽生えてくるので、そういった意味でもあすかはいい方向に行きます。

加隈さん:逆にお姉ちゃんに依存している方は自立されたら困るわけですよね(笑)。私が印象に残っているのは、看護学校でちょっとしたことが起きて、そこでお姉ちゃんが取る行動が誰にも思いつかないようなもので、やっちゃいけないことではあるもののお姉ちゃんなりの答えを出して、すごくその人のために頑張るところをなおちゃんから見てると、お姉ちゃんは心からいい人なんだなと思うところがあります。そんなカッコいいお姉ちゃんを見てほしいと、お姉ちゃんが好きな妹は思います!

浅倉さん:あすかが今までの自分のやり方から一歩進もうと思うきっかけの出来事で、最初の方でもひとつの気付きになるところなので注目してもらえたらと思います。

――二人が演じた以外のキャラクターで、個性に残ったキャラクターはいますか?

加隈さん:私はかえで先生ですね。先生はナチュラルいい女で、この先生がいたら私ももしかしたらと思わせてくれる先生でした。

浅倉さん:男女問わず一番モテそう!

加隈さん:普段いそうだなと身近に感じるんですけど、付き合ったら大変そうですよね(笑)。

浅倉さん:私はさくやさんが凛とした女王の風格というか、圧倒的な存在感で最初は出てくるのですが、さくやさんにはさくやさんなりの考えやギャップがあって、凛としているんだけれども年相応な女の子の部分があったりするので、会話のところどころで出てくるキュンとさせる言葉だったり、弱っているところがときめくので可愛いなと思いますね。

大原かえで(CV:今井麻美) 武田さくや(CV:田村ゆかり)

――本作で一番注目してほしいところはどこですか?

加隈さん:なおルートですね!(一同笑) いろんななおちゃんが出てきて、本当に見てもらいたいところがいっぱいあります。いい方と悪い方とあるのですが、私としてはどちらもおススメしたいと思います。

浅倉さん:あすかはいろんな人とのルートがあるので、全部の台本を拝見するのですが、なおルートはなおちゃんが抱えているものや、なおちゃんが今までどういう気持ちで生きてきたのかが最後の瞬間になって一気に出てきます。なおちゃんはよく「お姉ちゃんのスウィート・シスターだもん」「お姉ちゃんのこと大好き」というセリフを言うのですが、どんな気持ちで言ってきたのかを考えると嬉しさもありつつ、心が苦しくなる瞬間もありつつなので、一番ビックリする要素がたくさんある気がしますね。

加隈さん:終わってからもう一回プレイしてほしいと思います。

浅倉さん:あすかとしては、どういう道に進んでも本当に成長していくので、その姿を注目して見ていただけたらと思います。

――今回は姉妹の役を演じられていますが、もしもう一方のキャラクターが本当の姉妹だとしたら、どういう関係になりそうだと思いますか?

浅倉さん:なおは“出来た妹と出来ない姉”というセリフがゲーム中でもたくさん出てきて、本当にいい子なのですが、愛情がものすごく深いのでちょっと怖いかな(笑)。

加隈さん:でもそんなに押し付けないです、最初は…。

浅倉さん:ジワジワ来る熱量があるよね(笑)。私も長女ではあるのですが妹のほうがしっかりしていて、よく「お姉ちゃんそれダメだよ」「お姉ちゃんそれ忘れてるよ」と言われるので、なおが居てくれたらすごくしっかりできそうな気はしますね。結構あすかとなおの関係に似ているかもしれない。

加隈さん:私はあすかがお姉ちゃんだったらということですよね、…どうしましょうね(笑)。あすかは結構出来ない子なので、あすかがお姉ちゃんだったら私はなおみたいにならないといけないと思って、バランス取ろうと頑張る気がします。

――今回演じたキャラクターは看護師の卵ということで、看護師になりたいと思ったことや、看護師にまつわる思い出話はありますか?

浅倉さん:小学校3年の時のクラス文集に一言コメントで書くぐらい、子供の頃から声優さんになりたいと思っていました。そういう意味では看護師さんに限らず、ほかの職業に憧れたことがなかったので、逆に違う職業を目指すキャラクターを演じられるのは新鮮ですね。

あと子供の頃は風邪を引きがちで、病院によく通っていたのですが、その時に接してくれる看護師さんが優しい人ばかりだったので、すごくいい思い出で、白衣の天使という印象が強かったですね。泣かないで頑張ると、あめ玉をくれたのを覚えています。

加隈さん:私も看護師に憧れたことはなくて、むしろ血とか人の生死といった、普段考えることを避けたいことに向き合う方たちで、自分が絶対に関われないことをしているという尊敬が強いです。いざ怪我した時やちょっとしたかすり傷ができた時に絆創膏をすっと差し出せる女子に憧れていて、常日頃から誰かの健康に気を使えるという人たちなんだろうなと思い、嫁にほしいなと(笑)。

――姉と妹という組み合わせで考えた時に、二人が話をする際、どのような関係性になりますか?

浅倉さん:ここに来る瞬間も、くまちゃん(※加隈さんの愛称)が「お腹すいたー」と言ってて、「じゃあ終わったら食べようね」みたいな。

加隈さん:温かく包み込んでもらっています!(笑)

浅倉さん:それは姉っぽいかなと思いました(笑)。

加隈さん:年下の方といる時はしっかりしなきゃと思うのですが、なぜか杏さんといる時は自然と背骨がひゅっと曲がるというか、何しても大丈夫という安心感があるので、お姉さん的な見方を勝手にさせていただきました。すごく居心地がいいんです。

――今回は女性同士の恋愛が描かれるということですが、二人が女性に対して素敵だなと思ったり、ドキッとする瞬間があれば教えて下さい。

浅倉さん:私は王子様的な女の子がすごく好きで、今回だといつきさんがすごくドキッとするようなことを言ったり、急に迫ってきたりするんですよ。急にスイッチが入ってキリッと決めてくれるところはカッコいいと思うので、やっぱりカッコ良かったり、ドキドキさせてくれる瞬間は女の子も魅力的だなと思います。どちらの気持ちもわかっていて、ふんわりしている時もあればカッコよくやってくれる時もあるというのはトキメキますね。

加隈さん:女子校だったので、運動会などで一学年上の先輩がカッコよく走っていたら「キャーッ」みたいな感じで、写真が出まわったりすると「ください」と言ってもらっていたりしたので、そういうトキメキは味わうとたまらないですね(笑)。でも話したいというわけではなく、見つめていたいみたいな気持ちになります。女の人っって自分にはないところがあるとそれぞれに憧れるので、杏さんだったら可憐さがすごく魅力的だなと思います。

浅倉さん:(赤面しつつ)すごく動揺…!

加隈さん:顔真っ赤にしているところとか可愛いじゃないですか。しっかりしているけど可愛らしいところにキュンと来るし、素敵だなと思う女の人はたくさんいらっしゃって、全体的にすぐに好きになるかもしれないです(笑)。

――最後に発売を待つユーザーへメッセージをお願いします。

加隈さん:養成所の時、前作の「白衣性恋愛症候群」にクラリスちゃんという女の子で出させていただいて、その時はまだお仕事を始めたばかりだったのですが、それから少し期間を空けてなおちゃんという役としてガッツリ作品に関わる役に巡り会えたことが自分にとっては感慨深いです。前の作品の収録のことを振り返ったりして、自分の中でもいろいろあってここに辿りつけたなという思いが強い作品なので、そういったことも含めて自分の成長を出さないとなという気持ちで臨んでいます。なおちゃん自身もお姉ちゃんのために純粋に頑張っている女の子なので、そんななおちゃんを見ていただいてお姉ちゃんを好きになってもらえたらなと思います。ぜひぜひ発売された際にはよろしくお願いします。

浅倉さん:あすかは本当にいつも脳天気だし、やらなきゃいけないことを後回しにして遊んじゃったりと、ダメダメなお姉ちゃんだと自分でも言うぐらいのほほんと生きているのですが、そのあすかが一つのことをきっかけにドンドン成長していって、立派な看護学生として頑張っていくという成長が見どころだと思います。恋愛模様も切ない別れもあるのですが、本当にヒロインの子とのどのルートを選んでも、すごくドキドキ、キュンキュンさせてくれる恋愛っていいなと感じられる作品だと思います。

最初に事務所から「『白愛』の台本届いたのですが、多分持ち帰れないと思うので郵送しますね」と言われ、その時点で覚悟が決まるぐらい、とにかくいっぱい喋りました。本当に楽しくて最初から最後までずっと読ませていただいたのですが、心境の変化だったり、恋する気持ちだったり、揺れる気持ちだったりがすごく繊細に表現されていますので、ドキドキ感をすごく楽しんでいただけると思います。いろんなヒロインたちに会いに、そしてあすかの成長を見届けに、たくさんプレイしていただけたらいいなと思います。

――ありがとうございました。

白衣性愛情依存症

工画堂スタジオ

PSVitaパッケージ

  • 発売日:2015年4月30日
  • 15歳以上対象
白衣性愛情依存症

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  • 発売日:2015年4月30日
  • 15歳以上対象

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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