台湾・台北にて1月28日から2月2日までの期間開催されている「台北国際ゲームショウ 2016」。ゲームレーベル「SUSHI TYPHOON GAMES」を発表した日活が第一弾タイトルを出展した。
100年以上にわたって映画を製作してきた日活。その日活が1月26日にゲーム市場への参入と、ゲームレーベル「SUSHI TYPHOON GAMES」の始動、同レーベルの第一弾タイトルとなる「刺青の国」を発表した。
発表から2日後、1月28日から開催された「台北国際ゲームショウ 2016」のBtoBゾーンに出展した同社に「刺青の国」のゲーム内容やゲーム市場参入の意図を聞いた。今回紹介してくれたのは、日活 映像事業部門の住田陽一氏と、本作を企画したWhiskerpads 代表の松田知子氏の2人だ。
まず、ゲーム市場への参入を決めた理由を住田氏に尋ねたところ、以前からゲームシナリオを受注していたことを明かし、ソーシャルゲームを開発するプランナーと話す機会が多かったのだという。そうした仕事をしていくうちに、アニメやコミックを原作したゲームではなく、自分たちで作ったIPをゲームから広げていけるのではないか、さらにゲームであれば世界に向けてリリースすることができチャンスがあるのではないかと考えていたそうだ。そんなところに、松田氏から企画が持ち込まれ今回の発表に至ったのだという。
第一弾タイトル「刺青の国」は、タイトルにもなっている刺青が鍵となる抗争シミュレーションゲームだ。Unityで開発されており、タッチ操作に対応、プラットフォームは決定していないそうだがPC・スマートフォン・コンシューマー機など幅広い展開を想定しているという。なお、本作はFree-to-Playではなく買い切り型でダウンロード販売を予定。フルプライスではなく、買い求めやすい価格にしたいと語ってくれた。
彫師となってパートナーと東京23区の制覇を目指そう
本作でプレイヤーは彫師となって、パートナーである美少女に刺青を彫っていくことになる。舞台は東京の23区で、パートナーと共に各区を制圧していき、23区全てを制覇するのが目的。ゲーム開始時に6名のパートナーから1名を選択することになる。
刺青には特殊な能力が込められており、ひとつひとつを選択しながらパートナーの背中に彫っていく。パートナーにはそれぞれコンセプトがあり、コンセプトに沿ったデザインの刺青が用意されている。この刺青のデザインは、実際に刺青をデザインしている専門家に描いてもらったそうで、とてもリアルで美しい物ばかりだ。
刺青を彫る画面では、画面下にカリスマ性と危険度と呼ばれるバーが表示される。カリスマ性は組織の構成員数に影響し彫った刺青に応じて変化、危険度が高まると大規模抗争と呼ばれるイベントが発生。大規模抗争では勝敗により資金を入手することが可能だ。
ゲームはリアルタイムで進行し、各区の状態は刻一刻と変化。その変化にいかに対応していくのかがプレイヤーの腕の見せどころとなる。画面左上の仁義メーターは大規模抗争が起きると減少し、ゼロになるとゲームオーバーになってしまうので注意が必要だ。
各区には、その区を統治する女の子が登場、この女の子は各区をイメージした容姿と刺青のデザインになっている。その区の構成員をゼロにすると出現しタイマンを挑むことができる。勝利すれば女の子を仲間にでき、新たな刺青を入手できる。
本作の想定プレイ時間は3時間程度で、比較的サクサクと遊んでいけるようだ。クリアするたびにご褒美があるそうなので、繰り返しプレイしてご褒美を集めてていくコレクション要素もあるとのことだ。
出展されていた開発バージョンでは、まだ三分の一程度のコンテンツ量とのことで、新要素の追加やボイスの導入も予定しているという。
本作のお披露目の場として「台北国際ゲームショウ 2016」を選んだ理由を尋ねると、今年最初に開催されるゲームショウで、タイミングがあったことが大きいようで、実際に出展し様々な人の反応を見たかったのだという。台湾は日本と文化が近く、来場者の反応もとても良いそうだ。
タイトル発表時は、タイトルと刺青のイラストのみが公開されており、てっきり厳つい男性キャラクターが多数登場するゲームだと思っていた。美少女に刺青を彫っていくという斬新なアイデアをゲーム化した本作の今後の動向に注目したい。
「刺青の国」公式サイト
http://nikkatsu.com/game/sushityphoon/irezumi/jp/index.html