ユービーアイソフトが2017年2月16日に発売を予定しているPS4/Xbox One/PC用ソフト「フォーオナー」。本作のアソシエイトゲームディレクターを務めるゲーリック・シマード氏へのインタビューを実施した。

目次
  1. 日本版アルファテストには2万人以上が参加
  2. “イメージ”と“本物”の擦り合わせ
  3. ユーザーの声をなるべく多く取り入れたい
  4. 多くの作品でストーリーモードを作ってきたからこそ活かせるもの

「フォーオナー」は、ユービーアイソフトが新たに送り出す三人称視点のメレー(乱戦)アクションゲームだ。決闘をイメージした独特の戦闘システムが特徴で、海外でも発売前から意欲作として評価されている。

今回、11月3日に開催された「UBIDAY 2016」に合わせて来日した、本作のアソシエイトゲームディレクターのゲーリック・シマード氏(Gaelec Simard)に、UBIDAY 2016翌日にインタビューを実施。アルファテストへの反響や、本作の魅力を語ってもらった。

ゲーリック・シマード氏

日本版アルファテストには2万人以上が参加

――今日はよろしくお願いいたします。早速ですが、昨日のUBIDAY 2016はいかがでしたか?

シマード氏:たくさんのファンが集まって我々の作品に注目してくれたり、ユーザーと一緒に協力プレイをしたりする機会はなかなかないので、とても楽しかったです。「フォーオナー」の魅力を伝えて、ファンが喜んでくれたのがうれしかったですね。

――改めてシマードさんのこれまでのキャリアと、「フォーオナー」の開発でどんな役割を担っているのか教えてください。

シマード氏:「フォーオナー」ではアソシエイトゲームディレクターを務めていて、主にストーリーモードとPvE(Player vs Enemy)を作っています。この業界に入ったのは16年前で、ユービーアイソフトに来てからはもう12年経ちますね。

ユービーアイソフトでは「プリンス・オブ・ペルシャ」に始まり、「アサシン クリード」「アサシン クリードII」「アサシン クリード ブラザーフッド」「アサシン クリード ユニティ」と関わってきて、2年前に「フォーオナー」チームに加わりました。

――「フォーオナー」はいつごろから開発が始まっていたのでしょうか?

シマード氏:4、5年ほど前ですね。最初はとても小さなチームで、モデリングもなく棒のようなキャラクターを動かしていました。コントローラーで武器を扱うシステムが固まってきた頃に新しい武器やヒーローを追加していって、今の形になっていきました。

――先月行われたアルファテストでは多くのプレイヤーが「フォーオナー」を楽しんだと思います。どれくらいの人が参加して、どんなフィードバックが得られましたか?

シマード氏:日本では2万3千~4千人のプレイヤーが参加してくれました。データはまだ分析しているところですが、他国のアルファテストからのフィードバックを受けて、さまざまなバグやマッチメイクの不具合にかなり手を入れています。

また、これは日本でも寄せられましたが「大蛇」(侍のヒーローの一人)が強すぎるという声も多かったので、調整する予定です。

――私も「大蛇」を使ってみましたが、確かにかなり強かったです(笑)。ゲームでは日本語のボイスも収録されていましたね。

シマード氏:夏にサウンドディレクターが来日して、日本の声優さんと音声収録を行いました。実は日本語だけでなく、ヴァイキングがアイスランド語を話したり、ナイトが英語やラテン語をしゃべったりする場面もありますよ。

――勢力を限定して三つ巴の戦いが楽しめるモードなどは考えていませんか?

シマード氏:どの勢力を選んでもプレイできるようにしたいので、そういった制限は設けないようにしています。プレイヤー同士のローカルルールでそういう遊び方をするのはおもしろいと思いますね。

“イメージ”と“本物”の擦り合わせ

――本作の戦闘システム「アート・オブ・バトル」は、どこから着想を得たのでしょう?

シマード氏:このゲームの根幹にあるのは、武器を持って戦うということです。ヒーローではなく武器が主軸になっていて、それを元にアニメーションやモーションを作っていきました。

例えば、日本に在住している薙刀の達人、アレキサンダー・ベネットさんに薙刀の扱い方や動きを指導してもらい、他の武器と鍔迫り合いをしたときの武器の当たり方などをゲームに落とし込んでいきました。

――武器を持っている人の動きにかなり力を入れているのでしょうか?

シマード氏:実際の動きも大事なのですが、開発では「この武器を持った人はこう動く」というイメージを膨らませていきました。

薙刀が武器の「野武士」は女武芸者を元にしていますし、ヴァイキングも角がついたヘルメットをかぶっています。角つきヘルメットは史実に基づいたものではありませんが、「ヴァイキング」と聞いて連想するものをゲーム内で表現しています。

――人々のイメージを実際に動かしたものが「フォーオナー」で表現されているのですね。

シマード氏:“イメージ”と“本物”を擦り合わせていきましたね。一番リアルさを重視したのは武器を持った際の動きです。

例えば金棒は実際に武器として使われていませんが、いざ武器にしたらどう動くかをゲームに落とし込みました。寺や城といった建物も、資料や写真を見ながら制作しましたが、それとは別に我々が抱く日本の城のイメージなどクリエイティブな部分も残しながら世界観を作っています。

――昨日もステージイベントでおっしゃっていましたが、実際には城を作らなかったヴァイキングの城がゲームに登場するのも、まさにクリエイティブな部分ということですね。

シマード氏:そういうことです(笑)。

ユーザーの声をなるべく多く取り入れたい

――実際にアルファテストをプレイしてみて、プレイヤーの腕で勝敗が決まる部分が大きいように感じました。

シマード氏:持っている武器や防具でパラメータに多少の違いが出るようにしていますが、プレイヤーのスキルが勝敗に影響するように作っています。

一方で、サブ的な要素で自分のプレイスタイルを表現できるようにもしています。例えばゲームを進めると好きなフィニッシュムーブが選べるようになりますが、フィニッシュムーブはモーションが長いほど相手のリスポーン(復活)時間が長くなるんです。

ただ、長いモーションだと囲まれる危険性もあります。それを避けるために短いムーブでどんどん次の相手を探してもいいですし、長いモーションで派手に相手を倒してもいいでしょう。

――現在12人のキャラクターが発表されていますが、今後増える予定はありますか?

シマード氏:最初はこの12人で良いと思っています。ただ、このゲームは発売したら終わりではありませんので、発売後でももっと違うキャラクターが欲しいという要望があれば検討して追加するかもしれません。

――UBIDAY 2016でも、ユーザーの声をどんどん取り入れていきたいと話されていましたね。

シマード氏:ユーザーの声はとても重要です。とはいえ日本語のフォーラムは翻訳が必要で、直接は読めないのですが(笑)。海外ではコミュニケーションデベロッパーがユーザーの声を拾って、ゲームに反映しようとしていますし、アルファテスト後に送ったアンケートにも目を通しています。

ユーザーに「このゲームは嫌いだ」と思われたら、失敗に終わってしまいます。そうならないようにユーザーの声をなるべく取り入れて、なおかつゲームが成り立つようにしていきたいと思っています。

通訳・岩本氏:どんどん投稿してフィードバックを送ってほしいです!

多くの作品でストーリーモードを作ってきたからこそ活かせるもの

――開発はどれくらい進んでいますか?

シマード氏:今は最終段階に入っていて、バグFIXやバランス調整をしているところです。最終版を作成して、ファーストパーティに提出する直前ですね。最終版が完成したらみんなでクリスマス休暇を取って、年明けには次のステップを考えていきます。発売後にどう運営していくかも考えなくてはいけないので、そこからが本当の勝負ですね。

――βテストを実施する予定はありますか?

シマード氏:実施したいと思っていますが、いつどの地域で行うか検討している段階なので、断言はできません。SNSやプレスリリース、公式サイトなどで最新情報を発信していくので、見逃さないようにしてください。

――シマード氏はさまざまなタイトルに関わっていらっしゃいましたが、過去の作品で得た知見は「フォーオナー」でどのように活かされていますが?

シマード氏:「アサシン クリード」で作ったストーリーモードや、ユーザーがどう進行していくか、成長していくかといったところは「フォーオナー」にも活かされていると思います。

――UBIDAY 2016でもストーリーに力を入れているとおっしゃっていましたね。見どころや楽しんでほしいポイントはありますか?

シマード氏:ストーリーモードには4つの難易度を用意しています。日本のユーザーの方は難しいゲームを好む印象があるので、開発者でもクリアが難しい、一番高い難易度をぜひクリアしてほしいですね。

――最後に、シマードさんが感じる「フォーオナー」の魅力を日本のプレイヤーにアピールしてください。

シマード氏:開発者だからではなく、一個人として「アート・オブ・バトル」がとても魅力的だと感じています。コントローラーで武器を操作する楽しさを味わってほしいです。マルチプレイがおもしろいと感じたゲームは久々なので、他ユーザーとのプレイもぜひ楽しんでいただきたいですね。

※メーカー発表情報を基に掲載しています。掲載画像には、開発中のものが含まれている場合があります。

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