【そそそのダウンロードゲームれこめんど】第1回：「開店デパート日記」はお手軽経営シミュレーション！かわいいドット絵も堪能 初心者も熟練者も楽しめる、やめどき知らずのデパート経営ゲームをオススメ！

Gamerをご覧の皆さん、はじめまして。ネット界隈では「そそそ」と呼ばれております、ゲーム大好き音楽クリエイターの津久井箇人です。自称「ゲームソムリエ」として、これまでにさまざまなメディアで、“どんな人にハマるゲームか”という点に重きを置いたゲームプレイレポートをお届けしてきました。

昨今、さまざまなゲーム機において、大手ゲームメーカーからインディーゲームメーカーまで、数えきれないほどのダウンロードゲームが配信されています。完全新作はもちろん、Steamからの移植、スマホアプリからの移植、HDリメイク……価格も内容も多岐にわたっており、公式発表だけでは、気になるゲームの情報を満足に手に入れられないことも増えてきました。

そこで、この【そそそのダウンロードゲームれこめんど】略して【そそれこ】では、ワタクシ「そそそ」が気になったゲームやオススメしたいゲームを実際にプレイ。“どんな人にハマるゲームか”をレポートしていきたいと思います。これからどうぞよろしくお願いします！

「開店デパート日記」ってどんなゲーム？

記念すべき第1回でお届けするダウンロードソフトは、Nintendo Switchにて配信中、カイロソフトの「開店デパート日記」です。オリジナルは携帯電話向けアプリとして登場した本作。スマホアプリへの進出を経て、Nintendo Switchにて、ついに家庭用ゲーム機でプレイできるようになりました。長年カイロソフトのアプリが大好きだった筆者としては、最近Nintendo Switchでコンスタントに配信が続くカイロソフトのゲームが非常に熱いのです。

カイロソフトのゲームの魅力は「繰り返し何度も遊びたくなるお手軽な内容」「かわいいドット絵アニメーション」「独特のフレーバーテキスト」。本作はズバリ、そんなカイロソフトの魅力のど真ん中を貫くタイトルのひとつだと言えます。

プレイヤーはデパート（ビル）の経営者。ゲーム内で進む15年の間に「5つ星デパート」を目指してどれだけ発展させられるかを楽しみます。「ザ・タワー」ライクな「経営シミュレーションゲーム」と聞くと小難しそうなイメージを抱きがちですが、心配ご無用。経営シミュレーションゲーム初心者から熟練者まで、しっかり楽しめる手軽さと深さを持ち合わせた内容となっています。

やめられない止まらない

ナビキャラが親切

プレイヤーの経営を「姫山デパーコ」さんがサポートしてくれます。ゲーム開始時は、お店（施設）の建て方をはじめとする基本的なチュートリアルを、その後も必要に応じて登場し、できることがどんどん広がっていくにも関わらず、特に迷うことなくプレイできました。

地味な要素ですが、ナビゲーションをどの程度してくれるかという裁量は、多くても少なくてもプレイヤーのストレスにつながります。「姫山デパーコ」さんのナビゲーションは絶妙です。

とにかくカジュアル

「経営シミュレーションゲーム」というと、お金の管理がシビアだったり、時間の経過に過敏になったりと、プレイの緻密さが問われるイメージがあります。その点について、本作は非常にカジュアルに出来ており、よほどのことをしない限り資金が底をついたり、困ったことが起きたりはしません。

逆にこのテのジャンルの熟練者には優しすぎるかもしれませんが、「上を目指す」方向は青天井に近く、15年の経過で発表される「スコア」をいかに高いものにするか、経営手腕が問われます。初心者は楽しくデパートを発展させ、熟練者は効率良くデパートを経営する。そんな二面性がしっかりとゲームに反映されています。ちなみに15年経過以降もプレイの続行が可能。「スコア」には影響しませんが心ゆくまでデパートを作り込めます。

お店集めやお客さん集めが楽しい

ゲーム開始時は「これしかないの？」という程度のお店や施設の種類ですが、ゲームを進行していけば自然に増えていきます。序盤は建てたいお店が選べないかもしれませんが、プレイしていればすぐにいろいろなお店が出てくるのでご安心を。それっぽく特定のお店を並べて建てることでデパートの価値を高めてくれる「専門フロア」ができることもあります。

お店と同様にデパートに訪れるお客さんの種類も徐々に増えていきます。お客さんのネーミングセンスも素敵ですよね（笑）。お店の種類が増えて、そこに立ち寄るお客さんが増えて、チマチマ動くドット絵を眺めているだけでも非常に楽しいです。

そんな中、「食料品売り場関係はなんとなく地下にまとめたい……」「食事できるお店は地上の低層階にありがちだよなぁ……でも高級なのは上層階か……」「自分が客ならまずここに行って次にここに寄って……」などなど、「自分的ベストデパート妄想」が広がっていき、さらなるデパートの発展を目指したくなるポジティブなスパイラルが心地良いです。

発展させるのはデパートだけじゃない

デパートの経営をしていると、デパートの周囲への「投資」が可能となります。周囲の住宅街やオフィス街などが発展すれば、デパートに来る客層も広がります。「投資」することで初めて出てくるお客さんの種類もたくさんいるので、お金に余裕があるときは、積極的に「投資」しましょう。

気になったところ

デパートが大きくなるとお店の見分けがつきづらい

プレイヤーが迷わないように最大限の工夫は感じられますが、それでも、10階ぐらいのフロアにギッシリとお店が並んで来ると、直感的に目的のお店を探しづらくなりました。画面の拡大・縮小もできるのですが……。

お店を選択しづらい

一定数以上のお客さんが来ることでお店をレベルアップできるようになるのですが、その際、当該のお店を選択する必要があります。しかし、手前を通るお客さんにカーソルが合わさるといったことが多く、微妙にストレスを感じました。

時代背景が古め

基本は過去作の移植のため、ゲーム内に出てくる小ネタに古さを感じる場面がチラホラありました。中でも気になったのが「携帯売り場」を発展させる際の内容が「衛星携帯」の取扱い。今、Nintendo Switchでゲームやってる人に「衛星携帯はすごいもの」という感覚がしっくり来るのかかなり疑問です（笑）。移植の際に、フレーバーテキストなどの細かなアップデートが行われれば尚良かったかなと思います。

総評：唯一わからないのはゲームのやめどき

とにかくゲームのテンポが良いため、中毒性が高く、やめどきがわからなくなります。時間は1か月＝4週間で区切られており、「日」「時間」「分」などの単位がないため、サクサク進みます。お店の建築もプレイ時間数秒ですぐ完了。投資した結果も数分で即反映。良い意味で、あっという間に15年が過ぎていきます。

ゲームバランスが優しい分、やり込み要素が深めにできているので、プレイヤーごとに合った楽しみ方でプレイできるのも魅力。「専門フロア」はゲーム内で知ることもできるのですが、あえて自力で探すといった縛りプレイも楽しそうです。

何より、カイロソフトの代名詞とも言えるチマチマしたドット絵アニメーションがとにかくかわいいです。しっかりとしたゲーム性に加えて、かわいいドット絵キャラたちのワチャワチャした動き、そのキャラクターたちの絶妙なセリフなどが、独特の魅力となっています。

尚、一度15年経過までプレイ（＝クリア）すると、設定から「高速モード」が選べるようになります。やり込みを何度も楽しみたい人にもありがたい設計となっています。

ちなみに、今回の記事を書くにあたってプレイした筆者の最終結果は以下の通り。けっこう頑張ったと思うのですが……どうでしょう？？？

【そそれこ】第1回、いかがだったでしょうか。次回以降も読者の「あなた」に合ったさまざまなダウンロードゲームをオススメしていきたいと思います！どうぞお楽しみに！

プロフィール

津久井箇人 a.k.a. そそそ

自称「ゲームソムリエ」として、さまざまなウェブメディアでゲームプレイレポートを執筆。物心付いた頃にはMSXでゲームをプレイしていた根っからのゲーム好き。一方で、アーティスト・声優・ボカロの楽曲を手掛ける作曲家としても活動中。エンタテインメントにおけるプロとインディーの垣根を越えた活動を模索し続けており、近年は自身が代表を務めるサークルである創作集団「S-TRIBE」にてバーチャルYouTuberのプロデュースも行っている。

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My Nintendo Store - 開店デパート日記
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