コンピュータエンターテインメント協会は、9月2日より実施されている「CEDEC AWARDS 2020」について、各部門の最優秀賞を発表した。

「CEDEC AWARDS」は、コンピュータエンターテインメント開発の進歩へ顕著な功績のあった技術にフォーカスし、開発者の功績を称えるもの。先に発表され各部門の優秀賞の中から、CEDEC2020の受講者・講演者の投票を経て、CEDEC運営委員会により栄えある最優秀賞が決定した。

なお、2020年はオンライン開催のため、例年はCEDEC会場内で実施されていた発表・授賞式は行われないとのこと。

CEDEC2020 公式サイト
https://cedec.cesa.or.jp/2020/event/awards

CEDEC AWARDS 2020 最優秀賞

エンジニアリング部門

対象技術

最新の自社技術を独自開催のカンファレンスで発信し、業界の技術発展に貢献

受賞者

「CAPCOM オープンカンファレンスRE:2019」運営チームおよび「RE ENGINE」開発チーム(株式会社カプコン)

授賞理由

内製ゲームエンジンの詳細から製品での活用までを扱う自社独自のカンファレンスを開催し多くの技術者の関心を集めた。その様子は現在も公開されている動画で確認することができる。内製ゲームエンジンを開発する高い技術力を持つだけではなく、それを発信し業界の技術発展に貢献したことを評価。

ゲームデザイン部門

対象技術

「生活」をもデザインする新体験

受賞者

「リングフィット アドベンチャー」開発チーム(任天堂株式会社)

授賞理由

直感からは連想できないリング型デバイスを企画・開発、さらには検証を重ねて、ゲームデザインにまで昇華した。余暇や趣味といった通常のゲームプレイの枠を超え、プレイヤーの実生活を変化させるような体験は、その特化したハードを含めて唯一無二。健康を意識したゲームデザインの最新として、示した方向はとてつもなく大きい。

サウンド部門

対象技術

シリーズ最新作と感じさせる、リメイク作品における音楽と効果音演出への取り組み

受賞者

「FINAL FANTASY VII REMAKE」サウンド開発チーム(株式会社スクウェア・エニックス)

授賞理由

プレイヤーの行動に連動しながらシームレス/リニアに切り替わり、多彩なアレンジと共に飽きさせず自然に体感させる磨き上げられた音楽演出。自社開発システムMASTSを活かした物理的で没入感のあるプロシージャル再生システムへの取り組みや、空間とダイナミクスを最大限に活かした効果音演出を評価。

ビジュアルアーツ部門

対象技術

圧倒的に大量なアセットを生産した開発能力

受賞者

「あつまれ どうぶつの森」開発チーム(任天堂株式会社)

授賞理由

豊富で多彩なデザインと高い再現度を維持したアセット群により、プレイヤーによって千差万別の世界を作り出す事ができる。ポップな世界観でありながらも、物理や生態系、建築技術などリアリティを意識した作りこみがされている点を評価。

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