2022年2月24日に発売された「Dusk Diver 2 崑崙靈動」を直感赴くままに10時間プレイしてみましたので、その状況をゆるく正直に正確に、そして、なんとなくモヤっと伝えていきます。
目次
台湾と言えば、日本にとっては近いけれど遠い国という印象があります。日常生活において、この数年だけでも、台湾を意識する機会は幾度となくあったのですが、一番インパクトがあったのはやっぱりタピオカブーム。ブームなので気が付くと鎮静化されていたりはするのですが、つい最近にもブームがあり、2018年頃から始まる第3次タピオカブームの際には、渋谷の街にはタピオカ専門店が山ほどできました。
そこで渋谷にどんなタピオカ専門店があるのかな、と思って、「街 ~運命の交差点~」(SS,PS,PSP)や「428 封鎖された渋谷で」(Wii,PS3,PSP,PS4)、「タイムトラベラーズ」(3DS,PSP,PSVita)あたりを調べてみても、いまいちタピオカの知識が入ってきません。「すばらしきこのせかい」(DS)や「東京シャドウ」(PS,SS)を調べてみても、やっぱり無理でした。
よくよく考えてみれば、タピオカを知りたいのであれば渋谷よりも本場の台湾の方が適任でしょう。直近のタピオカブームの最中の2019年に発売されたのが「Dusk Diver 酉閃町」で、ゲームの舞台は台湾の有名な観光地「西門町」なので、簡単に台湾に訪れることができます。コロナ禍の折、旅行に出かけるのも憚られる現在、ゲームの中とはいえ観光地に訪れることができるのは大変貴重なことです。
しかし、今は2022年。かつてはゲームの中で得られた渋谷の知識も、今では最新情報を得ることは困難になっています。「アキバズトリップ」シリーズで仕入れた秋葉原の知識は、「じんるいのみなさまへ」によって情報のアップデートが不可能になってしまっています。新宿の歌舞伎町の知識を知りたければ、「龍が如く」シリーズの最新作を求め続ければ、今のところ何とかなっています。昨年、この連載で扱った「風来雨記4」では、当時の岐阜の最新情報をゲットすることができました。それでは台湾は? ということで、今回は「Dusk Diver 2 崑崙靈動」に出かけることにしました。
1.久々の西門町を懐かしみ30分経過
2.酉閃町の変化を実感して1時間半経過
3.西門町の探索要素が増えて4時間経過
4.順調に進んで先が気になり10時間経過
5.そして、まとまらないまとめ
久々の西門町を懐かしみ30分経過
ゲームを起動すると、タイトル画面は西門町の駅前広場。人がいなくて寂しいのですが、前作では、ゲームの進行に合わせてタイトル画面にキャラクターが増えていったので、きっといずれ人が現れるのでしょう。
メニューを開くと、4つの項目が現れました。「New Game+」はクリア後の追加要素のようで、今はまだ選べません。
「System」の「コントローラーの説明」で、「戦闘」と「探索」の操作方法を確認することができます。前作をプレイしていると、これだけでも変化が見て取れます。
ゲームが始まると、まずは前作の出来事が語られます。「西門町」が舞台だけど、主人公の「ヤン・ユモ」は誤って「酉閃町」に迷い込んだことから事件に巻き込まれ、特殊な能力を駆使して事件を解決しています。「西」に棒が一つ加えられて「酉」になるだけで、変な出来事が起こってしまうのだから、さんずいが付いて「酒」になってしまったら、きっとさらにとんでもないことが起こるはずなので、人名に「酒」がついている人には気を付けましょう。
今作が前作の1年後の出来事ということが把握できます。
さて、唐突にここはどこかの組織でしょうか?
街とも異世界とも違う、近未来的な環境。
かと思えば、主人公の「ヤン・ユモ」登場。
研究施設で訓練をするという流れで、各種操作のチュートリアルが展開していきます。
転送装置で人間界へ? えっ? この近未来的な設備は人間界の設備じゃないんですか?
人間界に戻ると「Climax508ビル」。どうやら台北には高さが508メートルの高層ビルがあるようなので、そのビルがモデルなのでしょう。このマップではカメラの回転に制限があります。
駅に入ることができました。
改札を抜けると、電車のシーンは省略されて、すぐに目的の駅へ。
そして、駅から出ると、「西門町」でした。
あの、タイトル画面の駅前ですね。
このまま前作でも拠点として使用していたコンビニ「Tumazマート」に戻ればいいのですが、懐かしついでに街を走り回ってみると、記憶の範囲では同じ街並みであることが把握できました。
前作では収集要素だったガチャはできないようですね。今のところは。
おみくじもできないようです。
コンビニ「Tumazマート」はお変わりないようですが……。
イートインスペースのテーブルが減り、ソーシャルディスタンスが十分な席の配置になっているようでした。
早速、ストーリークエストが提示されたため、マップを確認してみると、前作の行動範囲の外側にマップがあることが確認できました。
現在いるマップとクエストのあるマップは切り離されているので、マップの端まで行くと、マップ移動を促され……。
ロード後、新マップ部分に辿り着き……。
亀裂を見つけたところで30分が経過していました。
酉閃町の変化を実感して1時間半経過
前作では「西門町」に発生した亀裂に入ると、同じような街並みだけど暗くて無人の「酉閃町」に辿り着き、マップを探索して閉じ込められたら、ワラワラと現れる「厄禍(わざわい)」を全滅させて先に進むような展開でした。では、今作はというと、いきなりゲームセンター。
しかも、キャラクターのサイズと合わせると、いろいろな配置物のサイズが大きいような……。
配置物のスイッチを入れると、敵がワラワラと現れました。出てきた敵を全滅させれば先に進めるところは、前作と同じようですが、前作ではワラワラと出てきたザコはなく、いきなり強そうな敵が登場しています(実際に強いかどうかはプレイヤー次第ですが)。
少し進むと、光っている「安全エリア」があり、ここではアイテムを購入したり、セーブをしたりすることができます。前作では、「酉閃町」内でセーブができなかったため、大変助かるつくりになっています。
ちなみにこの辺りでタイトル画面からゲームを再開すると、先ほどは無人だった駅前に、「ヤン・ユモ」と「リーオウ」がいました。
ゲームセンターゆえに、敵を倒しながらも、モグラたたき的に配置物を攻撃していくギミックがありました。
ワラワラ現れる敵を倒し、ギミックを攻略していくと、ボス(と思われる敵)が現れました。
前作では、プレイヤーキャラクターの「ヤン・ユモ」以外はサポートキャラだったのですが、今作では一緒に戦ってくれます。
「支援技」を使えば、瞬時に、前作の様に目の前に現れて戦ってくれます。
さらに、やられてしまっても、戦っている仲間に操作が切り換わり、「リーオウ」を操作して戦うことができます。いや、実際のところ、適度に操作をするキャラクターを切り替えながら戦えば、より効率よく戦えるのですが。
ダメージを受けすぎると、衣服が破損してしまいます。
そして、全員がやられるとゲームオーバー。ほら、マップ内に適度にセーブポイントがあると、助かるでしょ。
ボス(と思われる敵)を倒して安心するも、まだクリアとはならず、ここは「酉閃町」のはずなのに、亀裂を発見。
亀裂の先には街があり、今作でも外マップがあることに安心しつつ……、
安心したのは、セーブポイントがあるからなのですが。
外マップでも、最後に遭遇したボスを倒すことができ、今度こそ無事クエストをクリアすることができました。
カレー屋さんで食事をすると、「西門町」の飲食店が全て解放。これでどこでも食事ができるようになりました。
更にストーリーを少し進めて、コンビニのメンバーが一人増え、1章が終わったところで、1時間半が経過していました。
西門町の探索要素が増えて4時間経過
章が変わると日も変わり、今日も今日とて職場に向かうも、いきなり変な人に捕まってしまいました。
いや、これは「サブクエスト」でした。
「サブクエスト」は、「メインクエスト」と同時に進行できるので、適度に「サブクエスト」をこなしつつ、「メインクエスト」を進めていくことになるのですが、どうやら「メインクエスト」が進むと「サブクエスト」がクリア不能になることがあるようなので、あとあとストーリーを進行してもいいのか悩むことになりそうです。
「西門町」のお店が解放されたので、飲食関係のお店を回ってみると、テイクアウト系のお店がいっぱいあるため、いろいろと買ってみました。
前作と比べると「西門町」の北側に、ちょっとだけマップが広がっていることは、1章のプレイで確認できたのですが、今度は「西門町」の西側にある新規マップに行ってみました。
こちらの方にはお店がそれなりにありますね。
「西門町」内を探索していると、黒い煙を出している人を発見。
黒い煙の人は「憑依者」で、「憑依者」に触れると「酉閃町」に飛ばされて、「厄禍(わざわい)」と戦うことになります。この辺も前作と異なる点で、RPGにおけるシンボルエンカウント的なノリで戦闘が発生します。
戦闘で経験値を稼いだら、プレイアブルキャラクターの各種能力をレベルアップすることができます。
ストーリーを進めると、ゲームを始めてすぐに訪れた「Climax508ビル」から「酉閃町」に行くことになり、またも街並みとはだいぶ異なるマップを探索することになります。
高いビルのある地域だからか、落下要素のある、高さの概念があるマップになっています。
ロボット系の敵が登場。遠距離攻撃が厄介です。
ボス戦では、前作でサポートキャラだった「リ・ヴェーダ」が参戦。「リ・ヴェーダ」は銃を使った遠距離攻撃が特徴なので、ロックオンをしつつ、敵と距離を取って、回避と組み合わせて攻撃すると効果的だと感じました。
「西門町」に戻っても、コンビニで休憩しないと衣服が元に戻らないため、お店に入ると一気に不審人物化してしまいます。
そして、世界的な企業がコンビニに訪れ、ストーリーが大きく展開しそうな予感がして、2章を終えたところで、4時間が経過していました。
順調に進んで先が気になり10時間経過
ストーリーを進めると、駅から移動できる場所が追加され。
前作でも仲間だった「バッヘ」が合流。
「バッヘ」は広範囲に攻撃ができるため、敵がたくさんいるときにかなり重宝しそうです。
中断してタイトル画面を見てみると、4人が勢揃いしていました。
その後、砂埃の凄まじい世紀末的なマップでの攻略があり……。
ストーリーの展開が気になり……。
巨大な敵との激しい体験を経験し……。
レコードショップの商品価格に唖然としていると、10時間が経過してしまいました。
そして、まとまらないまとめ
前作では、プレイヤーが操作するのが「ヤン・ユモ」だけだったのに対して、今作では前作ではサポートキャラだった3人が合流した時点で、3人と切り替えることができるようになったため、場面に応じてより戦略的に戦えるようになっています。バランス的には「ヤン・ユモ」が最適ですけど。
ロックオン時のカメラも前作より強化されているため、回避と攻撃の連動が、よりやりやすくなった印象があります。
キャラクターごとにレベルアップする必要があるため、街中での戦闘を頻繁に行う必要はありますが……。
マップについても、前作よりも広くなっていて、駅単位での移動ができるようになっているのですが、「西門町」の行動範囲が広がったため、探索をする楽しみが増えています。
今回のプレイではストーリーの途中までだったため、レコードショップでの高額な「レコード」を購入するに至らず、「衣装」についてはまだショップに商品が見られなかったのですが、この2点が前作のガチャやおみくじに対応したやり込み要素のように感じました。
そして、街での探索といえばやはり食べ歩き。飲食店は画面右上のマップにスプーンとナイフのマークが表示されているので、容易に台湾グルメにアクセスできます。
食べると食べたことを示すマークがつくため、これはこれでやり込み要素となっています。
しかし、前作では、お金があれば一気に食べまくることができたのに対して、今作では満腹の要素が追加されたことにより、一気に食べられなくなっています。
テイクアウトしただけでは食べたことにならず、食べ物ごとに満腹ゲージへの影響が異なるため、計画的な飲食が必要になります。ストーリーを気にしつつも、適度に街を散策して、最新の台湾グルメを満喫しましょう。
食通カードを片手に……早く本場のタピオカミルクティーを飲みにいかないと。
プロフィール
酒缶(さけかん)/ゲームコレクター
15000種類以上のゲームソフトを所有するゲームコレクターをしつつ、フリーの立場でゲームの開発やライターなど、いろいろやりながらゲーム業界内にこっそり生息中。
「東京エンカウント弐」にゲームアドバイザーとして協力。関わったゲームソフトは3DSダウンロードソフトウェア「ダンジョンRPG ピクダン2」「謎解きメイズからの脱出」など多数。価格コムでは、ゲームソフトのプロフェッショナルレビュアーを担当している。
■公式サイト「酒缶のゲーム通信」
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■ブログ「パッケージゲームを死ぬまで遊ぶログ(略称:パケログ)」
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■電子書籍『まだ間に合う!?これから3DSのパッケージゲームをコンプリートするための傾向と対策 ~ゲームコレクター・酒缶がパッケージを発売順に並べてコメントしてみた~ Kindle版』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B08YCY2V8R/
■電子書籍『格好悪いあつめ方 大事なことはいつだってあつめて初めて気がついた』
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■電子書籍『ゲームコレクター・酒缶のファミコン質戯応答 ドラゴンクエストから高橋名人の冒険島まで Kindle版』(Amazon)
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