バンダイナムコエンターテインメントは、4月14日に「PROJECT IM@S」の新規アイドルプロジェクト「PROJECT IM@S vα-liv」の発表会を実施した。発表会の終了後に行われた、囲み取材の内容を中心に紹介する。
発表会は、「アイドルマスター ミリオンライブ!」のIPプロデューサーとして知られる狭間和歌子氏が進行役を務め、「PROJECT IM@S vα-liv」のプロデューサーである勝股春樹氏が登壇。勝股氏は「ミリオンライブ!」のイベントや「THE IDOLM@STER MR ST@GE!!」に携わっていたという経歴があるという。
「PROJECT IM@S vα-liv」(以下、ヴイアライブ)は、「アイドルマスター」シリーズの新たな戦略「PROJECT IM@S 3.0 VISON」において、アイドルプロデュース体験の拡張を目指し、タレント活動の拡大に取り組むMRプロジェクトの切り込み隊長的な役割を担うという。また、新アイドルの単独デビュープロジェクトとしての側面も持つ。そうした背景からあえて「アイドルマスター」の名を冠さず、「PROJECT IM@S」の名義で行われる。
ライバー活動からアイドルデビューを目指す本プロジェクトでは、アイドルデビューすることでタレント活動を行うことになるという。今回は3名で展開するが、ゆくゆくは各ブランドに並ぶ「アイドルマスター」の冠をつけられるほどのアイドルグループを目指すとともに、次世代のアイドルを育成する、「アイドルマスター」における公式の研修生制度としての役割を担えるように考えているという。
その後は、「ヴイアライブ」の由来やスタッフ陣、視聴者参加型のアイドル育成公開オーディションというコンセプトで行う企画の内容が紹介された。アイドルだけでなく、プロジェクト自体の評価も、公式サイト上のさまざまな機能を用いてプロデューサー(※「アイドルマスター」シリーズのファンの呼称)に行ってもらうという点が特徴で、プロジェクトとしてはアイドルをデビューさせたいという気持ちで取り組んでいくとその意気込みを語った。
なお、投票ということで競争要素が多いように感じられるプロジェクトだが、頑張った人たちが全員デビューできる可能性もある自己実現のレースになっていることを補足していた。
同発表会では灯里愛夏(ともり まなか)さん、上水流宇宙(かみずる こすも)さん、レトラ(サラ レトラ オリヴェイラ ウタガワ)さんの候補生3名が挨拶。その後はステージ上にも姿を見せ、初々しい様子を見せるとともに、愛夏さんがアイス、宇宙さんがカヌレ、レトラさんが辛いものとそれぞれの好きな食べ物を紹介していた。
発表会内では今後の配信のスケジュールなども紹介。基本的には1ヶ月単位のサイクルで回していくことになり、公式レッスン番組、個人レッスン配信、番組企画挑戦を経て成果を発表してマンスリークイーンを目指す。なお、月のはじめには特別な講師が来てテーマに沿ったレクチャーを受け、成果発表の際には講師にも評価してもらうという。
また、四半期(3ヶ月)ごとにプロデューサーによる中間評価も行われるほか、チャンネル登録者数などがそのまま候補生の評価となり、インセンティブとして活躍の場が用意されるとのこと。
そして、2月には進退を決める最終投票を実施。シビアな部分もあるプロジェクトだが、3人の候補生はそれぞれに意気込みを語っていた。
その後は直近の配信スケジュールなどを紹介。すでに個人の公式Youtubeチャンネルではそれぞれの自己紹介動画が公開されているので、併せてチェックしてみてはいかがだろうか。
そのほかの概要やトークの様子などは以下の記事、発表会のアーカイブなどで確認してもらえればと思う。
発表会アーカイブ
https://www.youtube.com/watch?v=kI5I7kWFd9k
「PROJECT IM@S vα-liv」プロデューサー 勝股春樹氏インタビュー
――勝股さんが「ミリオンライブ!」のライブなどを担当されていたということですが、そのキャリアをこのプロジェクトにどのように活かしていきたいと思っていますか?
勝股氏:私の経歴を改めて紹介させていただくと、約10年間イベントの担当をさせていただいたり、ライセンスといったいわゆるメディアミックスのところを中心に展開させていただいておりました。そちらの経験を生かして、今回のプロジェクトではタレント展開を軸に360度ビジネスを展開していきたいと思っております。
私自身、MR ST@GEというかたちを通じてこの世界観で活躍するアイドルたちの姿を夢見てやっておりましたので、今回はアイドル候補生というかたちにはなりますが、新たな展開としてみなさんにも新たな楽しみを見つけていただければという風に思っております。
――今回は3名のアイドル候補生が発表されましたが、プロジェクトが軌道に乗ってきたら新たな候補生を追加するということは考えていますか?
勝股氏:今年1年間は基本的にこの3名で活動していきますが、もちろん、ここから研修制度という風にしていきたいと思っているので、現状すぐには考えておりませんが、そういったところも検討はしております。
――プロジェクトを立ち上げたタイミングをお聞かせください。
勝股氏:やはりコロナ禍の経験というのが非常に大きいところではあります。過去にMR ST@GEのアンコール公演をやらせていただいた時にコロナの影響で中止になってしまったことがあり、そこから星井美希の生配信をさせていただいたことがありました。
当時、リアルな温度感やゲームの世界の中での体験が主流だった中で、この配信を通してプロデューサーの皆さんと繋がって、プロデュース体験を提供できているなと。その時から配信でもしっかりと世界観を作って繋がれるような可能性があると思ったところから、ここまで来ました。
――プロジェクトのゴールであるアイドルデビューは具体的にどういうものを指すのでしょうか?
勝股氏:まずは候補生として我々のプロジェクトに乗っかって活動をしていくかたちになりますが、アイドルデビューした暁にはいわゆるアーティストのようなかたちで、CDデビューやライブといったタレント活動を行っていくというかたちとなります。
――本プロジェクトと、既存のライバーとのコラボレーションみたいな展開は考えていますか?
勝股氏:もちろんライバー活動の一環としていろんな方とコラボできたらいいなと思っておりますし、ぜひ皆様とコラボするために営業活動もできればと思っております。
――プロジェクト自体の評価について、公式サイト上のいいねもあると思いますが、そのほかに予定されているものはあるのでしょうか?
勝股氏:基本的には公式サイト上の投票がわかりやすい指標になってまいりますが、今後やっていく企画の中で、プロデューサーの方々に参加していただくコンテンツもありますので、総合的な部分で見れるように、我々の方で設計をしているというようなかたちになります。
――アイドル昇格という表現をされていますが、昇格にあたっての審査の基準はその時期が近づいた時に明確に明示されるのでしょうか?
勝股氏:オーディションの審査基準に関してはオープンにしようと思っています。チュートリアル期間を経た後にみなさんに発表した上で、参加していただくということを想定しております。
――プロデューサーが関わるインタラクティブ性として、YouTubeでの活動に対してスパチャはできるのでしょうか?
勝股氏:配信を楽しめる要素として随時拡張していければと思います。収益化の基準とかもありますし、そういったところを踏まえて、(プロデュースをしていく上で)配信を楽しめる要素というのは目指していきたいという風に思っています。
――その他のマネタイズについてはいかがでしょうか?
勝股氏:先ほどお話しした通り、タレント活動を軸とした360度ビジネスを展開していきたいと思っておりますので、グッズやデジタルコンテンツ、音楽といったところのマルチIPを目指して多角的にやっていきたいと思っていますし、今後配信だからこそできるような取り組みもやっていきたいと思っています。そちらは順次ご案内させていただく予定ですので、お楽しみいただければと。
――ストリーミングを舞台としたアイドル活動という中で、いわゆる公開オーディションというスタンスを取った理由や、明確にその活動期限を決めた狙いを教えていただけますか?
勝股氏:アイドル候補生がアイドルを目指すという過程がドラマチックというところで題材にした上で、そこに近しい年齢の子たちが結果的にオーディションに参加していただいたという形になっております。
また、1年間の活動にするというところを決めたのは、明確に展開の基準を作りたかったというところはございます。それによって、みなさまも分かりやすく、かつ臨場感を持って、納得のできるようなかたちでアイドルたちを応援できるんじゃないかという風に思っておりました。
――そのあたりはアーケードゲーム版を意識した部分もあるのでしょうか?
勝股氏:はい、もちろんです。アーケードゲーム版でのハラハラしたところも参考にさせていただいています。そこが「アイドルマスター」の魅力のひとつだとも思いますので、それを表現したかったということです。
――先ほどコラボの話もありましたが、「アイドルマスター」の各ブランドとのコラボみたいなことも検討してはいるのでしょうか?
勝股氏:他の事務所のアイドルたちとのコラボというのは直近ではまだ予定はしておりませんが、彼女たちもアイドルを目指して同じ世界観の中でやっていく候補生たちなので、いつかご一緒できたら嬉しいなという風に思っております。
「PROJECT IM@S vα-liv」アイドル候補生インタビュー
――配信者として活動されていくということで、動画でやってみたいものがあれば教えてください。
灯里愛夏さん(以下、愛夏さん):(特技の)利きアイスもやりたいのですが、自分でアイスをプロデュースして作ったのを、2人に食べてほしいなって。(愛夏さん自身が)ほんとうに好きなものを、2人にも好きになってもらえたらいいなって思います。
上水流宇宙さん(以下、宇宙さん):私は絵を書くことが得意なので、それを活かした企画として絵しりとりとかですね。お絵かき配信にも挑戦してみたいなとは思っております。
レトラさん:アイドルなら体力がめちゃめちゃいると思うので、みんなで腹筋何回できるかチャレンジとか、体張る系もしてみたいです。頑張ってるよ、という感じのをやってみたいです。
――尊敬する先輩について教えてください。
愛夏さん:私は五十嵐響子さんがすごく大好きで、その愛と憧れについて語った動画が後日公開される予定なので、そちらをぜひ楽しみにしていただければなと思っております。
宇宙さん:私はアンティーカのみなさんにすごく憧れています。ああいったちょっとゴシックなコンセプトがオタク心に刺さりますし、ああいう衣装もぜひ着てみたいななんて思ったりしています。
レトラさん:YuNiさんという方をすごく尊敬しています。お歌がすごく上手くて、耳が幸せになれるので、ああなりたいなって思ってます。
――ほかの候補生の第一印象について教えてください。
愛夏さん:実は私たちあの昨日初めて会ったんです。私緊張しいなので、あーって1人でテンパってたりとかしたんですけど、おふたりはすごい落ち着いていて。3人で一緒に帰ったんですけど、「帰り道大丈夫?」とか「送っていこうか?」とか、すごくお世話を焼いてもらっていて、すごく頼もしいおふたりと一緒にこれから頑張っていけるのがとっても楽しみだなと思ってます。
宇宙さん:愛夏さんは本人も言ってましたけど、心配になりますね。目を離しちゃダメな感じというか、いなくなってしまうハムスターみたいな感じかなと思っています。でも同い年なので、仲良くできたらなと思っています。レトラさんはもう見るからに陽気だなと思って警戒をしていたんですが、話してみるとすごく良い方で、ただの騒がしい方じゃないので、これから仲良くしていきたいなって思ってます。
レトラさん:愛夏ちゃんは綿菓子みたいにふわふわしてて甘めで。「送っていこうか?」って言ったのは私なんですけど、若干ほっとけないみたいな。
愛夏さん:大丈夫ですよ。もう、東京のイケイケシティーガールなので!
レトラさん:もうそういうとこよ、みたいな感じです(笑)。宇宙ちゃんはクールビューティーっていう感じで、もう上から下までもうジロジロ見てしまったんですけど、自分がこういう感じなので、クールな方に憧れるところがあって、「ああ、美しいな」と思って見ていました。みんなジャンルが違って、楽しいメンバーになりそうだなと思います。
――みなさんがアイドルを目指したきっかけと、どういったアイドルになっていきたいかを教えてください。
レトラさん:きっかけは音楽をこれからも続けるか、就職するかですごく迷っている時に、最後にやってみないかということでチャンスをいただけたので、全力でやってみたいなと。アイドルとしては、歌を全国民に届けて、心を通わせたいなって思ってます。
宇宙さん:私は魔法少女とかに憧れたのがきっかけです。私は多分、この中で一番長く芸能活動をやっているのですが、中々上手くいかなくて。でも、アイドルとか、キラキラした女の子になりたいという夢を諦められなくて、そんな時にお声がけいただいたこのプロジェクトに最後のチャンスとして参加しました。そして、その名の通りキラキラとした、誰よりも輝けるアイドルになりたいなと思っています。
愛夏さん:ボランティアに行った際に小さい子供たちと遊んだり、読み聞かせをしたりした中で、自分が何かをすることで子供たちが笑顔になってくれたりするのがすごく嬉しくて。私にも何か人を笑顔にできる力があるのかな、もしあるんだったら、たくさんの人と私も一緒に笑顔になりたい、と思って選んだのがアイドルでした。ちっちゃい頃からあまり前に出れなかったり、自信が持てなかったりする性格なので、そんな自分を変えたい、変わりたい、変わらなきゃと思って、1本踏み出す勇気を持つために今回プロジェクトにも参加しました。みんなと笑顔になりたいし、みんなとハッピーになりたい、ヤッピーなアイドルになりたいです。
――このプロジェクトを最後の挑戦と決めたのはなぜでしょうか?
宇宙さん:先ほども言ったんですけど、私は長いこと芸能活動をやってて、もうすぐ10年経つんですね。なので、私なりの集大成というか、続けるか辞めるかというか、そういった決断も含めてのこのプロジェクトへの参加だったので、最後というのにはそういった理由があります。でも、アイドルへの挑戦が最後なだけで、芸能活動に関して続けていくかはまだわからないんですけど、今回に関しては私の集大成ということです。
愛夏さん:私はコスモちゃんと年齢は一緒なんですけど、立場的には多分逆の立場にいて。私はまだ上京してからやっと2年目になったところで、アイドルを目指して養成所に通い始めてから2年目にして、このプロジェクトに参加させていただけました。でも、もうすぐ17歳になると考えると、アイドルを目指し始めるのは結構遅いスタートになるので、私としてはそこがコンプレックスな部分とかもあります。そんな中、前に出れない性格がアイドルになるには壁になってるところがあったので、そういう自分を変えるために、これがラストチャンスだ、頑張るぞという気合を持って挑んだという感じです。私は追い込まれないときっとできないと思ってるので、自分を追い込むためにラストチャンスと決めて、このプロジェクトに参加しました。
レトラさん:私もふたりと似たりよったりのところがもちろんあるのですが、この中では一番年上の19歳で、専門とかにも通ってるところで、さっき話したみたいに、これからどうしていくのかとすごく迷っていたので、そんな中で運良く声をかけていただけました。オーディション自体も年齢制限があるものなので、年齢的にももうラストチャンスかなというのが大きいかなって思っています。
「PROJECT IM@S vα-liv」公式サイト
https://idolmaster-official.jp/va-liv
「PROJECT IM@S vα-liv」公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC7r2U8wAxsXHCMz9XlMWo4w
「PROJECT IM@S vα-liv」公式Twitter
https://twitter.com/valiv_official