千葉・幕張メッセにて9月26日~29日にかけて開催の「東京ゲームショウ2024」。ここではRocket Panda Gamesブースに出展されていた「ファントムブレイカー:バトルグラウンド アルティメット」の試遊と開発者インタビューをお届けする。
既存キャラクター調整&新キャラクター大量加入!
「ファントムブレイカー:バトルグラウンド アルティメット」は2013年に発売された「ファントムブレイカー:バトルグラウンド」のリメイク作。
オリジナル版をベースに“Unreal Engine 5”を活用して作り直しており、既存キャラクターは性能の追加や調整がおこなわれているほか、多数の新キャラクターが参戦する。また、最大8人のプレイヤーと協力&対戦ができるオンラインモードはクロスプレイにも対応。プラットフォームを選ばずに多くのユーザーとプレイできるようになった。
「ファントムブレイカー:バトルグラウンド」自体は2011年に発売された対戦型格闘ゲーム「ファントムブレイカー」の派生作品。
「ファントムブレイカー」は格闘ゲームを普段プレイしない人でも楽しく遊べるように設計された作品であったが、「ファントムブレイカー:バトルグラウンド」もシンプルな操作で必殺技を発動できたりと、アクションをあまりプレイしない人でも問題なく楽しめる仕様。難易度選択もあり、自分のプレイスキルにあったものを選ぶことが可能だ。
ゲーム自体は昔ながらのベルトスクロールアクションで、弱攻撃・中攻撃・強攻撃と必殺技を使い分けながら進めていく内容。ほかにも下段攻撃やガードをしている敵に効果的な投げ、空中の敵に有効なアウトレンジ攻撃などが存在しており、シンプルながら奥深い駆け引きも楽しめる。
なお、もととなった作品が格闘ゲームというだけあり、受け身や起き上がり、投げ抜け、さらにはガードキャンセルなどのシステムも完備。格闘ゲームのようなプレイフィールも兼ね備えている。
また、特徴的なのがライン移動で、敵が多いときに別のラインに移動したり、別のラインにあるアイテムを入手したりと、遊びの幅を広げている。
必殺技は方向キーとボタンの組み合わせで発動可能。操作方法は全キャラクター共通なので分かりやすいのもポイントだ。
また、注目して欲しいのは背景のグラフィック。舞台となるのは秋葉原などの実在の場所になるが、今では失われた風景が広がっているので懐かしくなるハズ。ドット風のかわいいキャラクターや音楽のピコピコ音を含めて古きよき時代を思い出せるゲームになっているので、ぜひ世界観にも注目してみてもらいたい。
キーマンとなる盛政樹氏とマイキー・マクナマラ氏にインタビュー
ここからは「ファントムブレイカー:バトルグラウンド アルティメット」プロデューサーの盛政樹さんとロケットパンダゲームズCEOのマイキー・マクナマラさんのインタビューをお届けする。
――本作は「ファントムブレイカー:バトルグラウンド」のリメイクということで、オリジナル版のことからお聞きできればと思います。「ファントムブレイカー」の関連作として生まれた本作ですが、どのようなコンセプトの作品だったのでしょうか?
盛氏:「ファントムブレイカー」は当時としては珍しかった簡単な入力で遊べる格闘ゲームとして開発しました。各ゲーマーでも楽しめるような奥深さもありつつ、新規の人に遊んでもらえるような作品を目指しました。ただ、そういったコンセプトをうまく伝えきれずに、売り上げは振るいませんでした。
そこで、「ファントムブレイカーという作品を知ってもらうために生まれたのが「ファントムブレイカー:バトルグラウンド」でした。当時はダウンロード専売ゲームはメジャーではなかったのですが、世界で売れるゲームを作りたいという目標があり、挑戦することにしました。当時のXboxは「HALO」シリーズや「Gears of War」シリーズが人気だったので、美少女たちの活躍するゲームがどれだけ注目されるかは未知数でしたが、海外で日本のアニメが人気になっていたことや、ダウンロード専売を珍しがってくれたユーザーのおかげでたくさんの人に遊んでいただけることができました。おかでさまでPS VitaやPCでも発売することができました。
――本作をロケットパンダゲームズさんでリメイクすることになった経緯は?
盛氏:格闘ゲームの「ファントムブレイカー:オムニア」をロケットパンダゲームズが開発したのですが、その縁がきっかけで改めて「ファントムブレイカー」シリーズのIPがMAGES.からロケットパンダゲームズに譲渡されることになりました。
その後にマイキーから「ファントムブレイカー:バトルグラウンド」を世界で同時発売したいということと、「ファントムブレイカー:オムニア」よりもオンライン部分を強化した形で発売したいと相談されました。Unreal Engineであればサポートにも対応しやすいので、Unreal Engine 5でイチからゲームを作り直して、ユーザーさんにしっかり満足してもらえるような作品を目指すことになりました。
――マイキーさんはもともと「ファントムブレイカー:バトルグラウンド」が好きで、いろいろなユーザーさんに本作の魅力を伝えたいと思ったのでしょうか?
マイキー氏:ゲームのパプリッシングをする前はプロモーションや翻訳、通訳の仕事をしていたのですが、はじめのころにいただいた仕事が「ファントムブレイカー」の海外プロモーションだったんです。10年ぐらい前から知っている縁の深いゲームで、また自分で世界に届けたいと思いました。
――今回はリメイク作品ですが、オリジナルと変わっている部分はありますか? 「シュタインズ・ゲート」の牧瀬紅莉栖や、「ロボティクス・ノーツ」の神代フラウがDLCとして登場していましたが、こちらはオミットされているのでしょうか。
盛氏:今回は謳い文句として集大成を名乗っていまして、DLCだった紅莉栖やフラウ、着せ替え衣装、FM音源バージョンのBGMなどはすべて収録しています。
――おぉ、それはファンならうれしいでしょうね! 本作はUnreal Engine 5で作り直しているそうですが、アクション部分はどのように変わっているのでしょうか?
盛氏:まったく一緒というわけではありませんが、オリジナルの操作感は大事にしているので、ファンも違和感なくプレイできるようになっています。リメイクということで不安に感じる人もいるかもしれませんが、そこは安心していただければと思います。
また、今回はオリジナルで敵キャラクターだった人物もプレイアブル化しており、12体だったものが38体に増えています(笑)。クロスプレイも最大8人で遊べますし、過去最大級になっています。
――オススメのキャラクターはいますか?
盛氏:主人公の美琴は連打するだけで出せるコンボも強めに設定しているので、アクションゲームをプレイしない人でも使いやすいキャラクターになっています。また、オールマイティーなキャラクターだけでなく、ピーキーな性能のキャラクターもたくさんいて、とくに今回プレイアブル化した敵キャラクターたちは本当にクセが強いです。
たとえばドラゴンであればパンチで叩くぐらいしかできないものの、そのパンチがすごく強力だったりします。攻撃を当てるまでが勝負の尖った性能になっているのでぜひいろいろ触ってみて欲しいです。
マイキー氏:私はハンマーを使う神埜唯月が好きですね。美琴と同じくバランスタイプのキャラクターなので、使いやすいと思います。
盛氏:ピーキーな性能だとタマゴがオススメです。普段は移動することしかできないのですが、自爆して大ダメージを与えることができるので、こっそり近づいて自爆して、味方に蘇生させてもらうのを待つというプレイになります。
――本作をどんな人に遊んでもらいたいですか?
盛氏:集大成としていろいろ盛り込んでますし、遊びやすくもなっているので、ライトの層にも広がって欲しいですね。イラストもリニューアルしてポップな雰囲気にしているので、この雰囲気が気に入ったらぜひ遊んでみて欲しいです。あとはやはりアクションゲームが好きな人にこそ楽しんでもらいたいですね。
マイキー氏:あまりゲームを遊んだことがない人でも、凝ったアクション系が好きな人でも、誰でも楽しめる作品になっています。ゲームが得意な人とあまりうまくない人がいっしょにプレイしても同じように盛り上がれるというところを目指しており、その懐かしい雰囲気は今回のTGSのブースでも表現してみました。
オンラインゲームでも自分だけの画面を見るような作品が多いなか、こういったコープゲームの楽しさがあることを多くの人に知ってもらいたいですね。
――最後に発売を楽しみにしているユーザーにひとことお願いします。
マイキー氏:本作は個人的にも思い入れが深いタイトルですが、当時楽しんでくれたユーザーも、これから新しく入るユーザーも楽しめる作品になっています。経営的な話になってしまいますが、ロケットパンダゲームズとして、最高の開発環境を整えたつもりなので、それがしっかりとゲームに反映されて、ユーザーさんが楽しめるところまでつながってくれていればいいなと思います。
盛氏:本作はわざとバランスを大味にしていて、とにかくノリで楽しめる楽しいゲームを狙って仕上げています。一発ネタ系のキャラクターも多いので、そういうところも含めて肩肘張らずに楽しめる作品になっています。ぜひ、みんなでワイワイと盛り上がってくれたらうれしいです。
(C) MMXXV Rocket Panda Games, Inc.
(C)MAGES./NITRO PLUS
※画面は開発中のものです。
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