ゲーム化のきっかけは“猫猫の「アトリエ」”――「薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~」開発トークステージレポ【TGS2026】原作の魅力をゲーム体験に落とし込むためのこだわりも語る

東京ゲームショウ2026
0コメント さとうかずや

千葉・幕張メッセにて9月17日~21日にかけて開催される「東京ゲームショウ2026」。コーエーテクモゲームスブースで実施された「薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~」開発スペシャルトークステージの様子をお届けする。

ゲーム化のきっかけは“猫猫の「アトリエ」”――「薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~」開発トークステージレポ【TGS2026】の画像

本作は、アニメ「薬屋のひとりごと」初のコンシューマーゲームタイトル。「アトリエ」シリーズを手がけるコーエーテクモゲームスのガストブランドと、東宝が展開するゲーム事業レーベル「TOHO Games」によるミステリーアドベンチャーゲームとして、Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PlayStation 5/PC(Steam)用ソフトとして、2027年初頭に発売予定となっている。

ステージでは、本作のディレクターを務めるコーエーテクモゲームスの瀧波朱理氏、プロデューサーを務める東宝の大西孝幸氏が登壇し、トークを行った。

コーエーテクモゲームスの瀧波朱理氏(左)、東宝の大西孝幸氏(右)
コーエーテクモゲームスの瀧波朱理氏(左)、東宝の大西孝幸氏(右)

毒と薬に異常な執着を持つ、花街育ちの薬師である猫猫(マオマオ)と、謎多き美形の後宮管理者である壬氏(ジンシ)が宮中で巻き起こる難事件に挑むという、「薬屋のひとりごと」としての世界観をもとに、原作者である日向夏氏が原案を手掛ける完全新作ストーリー。後宮で囁かれる五つの謎、都で蔓延する五つの呪の噂と事件、突如現れる覆面姿の皇弟や、それを支持する謎の集団など……。怪異や陰謀に猫猫と壬氏が巻き込まれていく内容となっている。

ゲーム化のきっかけは“猫猫の「アトリエ」”――「薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~」開発トークステージレポ【TGS2026】の画像

登場キャラクターとして、猫猫と壬氏をはじめとして、本作オリジナルキャラクターの冠宇(ガンユウ)のほか、おなじみのキャラクターたちも登場する。ちなみにまだ発表していないキャラクターたちもいると明かしており、今後の続報をお待ちいただきたいとのこと。

ゲーム化のきっかけは“猫猫の「アトリエ」”――「薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~」開発トークステージレポ【TGS2026】の画像
ゲーム化のきっかけは“猫猫の「アトリエ」”――「薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~」開発トークステージレポ【TGS2026】の画像

ゲームサイクルとしては、「探索」「証拠収集」「調薬」「情報整理」「推理」という一連のサイクルを軸に、プレイヤーは段階的に真相へと迫っていく。各フェーズは相互に影響し、調薬で得たアイテムや交渉の結果をもとに、推理によって難事件を解決していくという。後のトークパートで瀧波氏が語ったところによれば、採取や調薬に関しては薬学が絡んでくるため、有識者の方に監修をいただいた上で制作しているという。

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“猫猫のアトリエ”から始まった企画と、ゲーム都合には当てはめない原作主導のアプローチ

トークのなかでは本作開発のきっかけ、そしてなぜ東宝とコーエーテクモゲームスの共同でゲーム化に至ったのかについて触れられた。大西氏によれば、もともとTOHO animationとしてアニメを手がけていたことから、東宝内で「薬屋のひとりごと」のゲーム化は検討されてきたという。もっとも企画は難航していたというが、大西氏が当時思いついて言った「“猫猫のアトリエ”って超面白くない?」というアイデアがきっかけとなり、ガストブランド長である細井順三氏に相談したところ、ほぼ即答で快諾を得たことから、共同のゲーム開発が始まったと明かす。またこの知らせを受けた瀧波氏は、自身としても作品の大ファンだったことから、「ついに来たか」と前のめりになったことも振り返る。

「薬屋のひとりごと」の魅力をゲームで再現することについても触れられた。瀧波氏は、猫猫は憶測で物事を話すのではなく、証拠をしっかりと固めて確信を持ってから、みんなに推理を披露するというキャラクターととらえており、これをどのようにして、ゲームの調査から推理へと反映するのか検討を重ねたという。その結果、情報を整理して手帳に証拠を書き溜め、分かりやすく整理して確信を得てから推理に挑むというようなゲームシステムにしたと語った。

また大西氏からは、ゲームとして都合のいい形で「薬屋のひとりごと」の世界を分解して当てはめていくのではなく、「薬屋のひとりごと」をゲームにするなら、どのようなゲーム的要素を組み立てていくのか、作品主導のアプローチを大切にしながら、シナリオやゲームシステムも考えたと付け加えた。

ストーリーにおいて、大西氏によれば企画当初から日向夏氏への原案の依頼を考えていたそうで、同氏もゲームに精通していることもあり快諾が得られたと振り返る。そのなかでスピンオフやifの世界観ではなく、すでに存在している「薬屋のひとりごと」の世界の裏側や、物語のあいだに起こった出来事を描くというアプローチで進められたという。制作していく中で、原作世界だと時間軸によってキャラクターも物語も変化していくため“整合性”の課題も出てきたが、関係各所で細かく調整したことも明かした。

開発のこだわりや苦労点について、大西氏はプレイしたあとに何を感じるのか、何を思うのかという“読後感”を挙げる。大西氏が「薬屋のひとりごと」で感銘を受けたことのひとつに、物語を体験した後に得られる“心に残る何か”を挙げ、ゲームでも同じような体験をしてほしいという。そのうえで、ストーリーや世界観を含めて“仕掛け”を入れていることにも触れていた。

瀧波氏は、アニメで表現されている猫猫の表情や動作が個性的かつ魅力的であるため、それをゲームとして魅力的に表現することや、後宮や花街といった空気感の再現というビジュアル面がこだわりであり、苦労したところと語った。

ゲーム化のきっかけは“猫猫の「アトリエ」”――「薬屋のひとりごと ~偽りの皇弟~」開発トークステージレポ【TGS2026】の画像
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両者ともに、今後もさらなる情報を発信していくというアピールを行い、ステージは終了となった。なお、一般公開日となる9月20日には、本作のTGS2026スペシャルステージを予定しており、悠木碧さん(猫猫役)、大塚剛央さん(壬氏役)、阿座上洋平さん(冠宇役)も登壇し、本作を紹介するとしている。

本業はお堅い会社の会社員。かつてはテクノロジー&ビジネス情報メディアの硬派(自称)なIT系編集記者であったにもかかわらず、ゲームエンタメ担当としてこれまで特定のキャラにスポットをあてたゲーム記事や、キャラコンテンツのライブイベント記事を書き続け、特に「アイドルマスター」と「ラブライブ!」シリーズは、10年以上にわたってあわせて100本以上を執筆。諸般の事情により、副業ゲームエンタメライターとして寄稿も行うことに。 アイマス歴は、アーケード版ロケテスト1回目からのプレーヤー。 X(旧Twitter):https://x.com/310kazuya

※画面は開発中のものです。

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