「Fate/EXTRA Record」メディアセッションレポート――アニプレックスが引き継いだことでゲーム部分に変更した部分は無いので安心して欲しい【TGS2026】

東京ゲームショウ2026
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アニプレックスより、2027年1月28日に発売予定のPS5/PS4/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PC(Steam)用ソフト「Fate/EXTRA Record」。本稿ではメディア向けに実施されたセッションをレポートする。

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メディアセッションには、アニプレックスのスタッフが登壇。まず本作が「Fate/EXTRA」をフルリメイクした作品であることを説明。「Fate」シリーズの原点のひとつとして高い人気を誇るタイトルを、現代のゲーム体験に合わせて再構築した力作であると語った。

本作のコンセプトとして、「Fate/EXTRA Record」は「Fate」ファンだけではなく、JRPGファンに向けた本格RPGとして開発されているそうだ。単なるリマスターではなく、原作が持つ魅力を残しながらグラフィックを全面刷新、ゲームシステムを再構築、RPGとしてアップデートしたフルリメイク作品になっているとのこと。

原作の「Fate/EXTRA」は、2010年発売の「Fate」シリーズ初期の派生作品であり、シリーズ初のRPG作品。現在「Fate/Grand Order」などで人気を集める多くのキャラクターが初登場した作品でもある。長年のファンにとっては思い出深い作品であり、新規ユーザーにとってはシリーズの重要な原点を体験できる作品と言える。

そんな本作のストーリーでは、穏やかな学園生活を送っていた主人公の日常が突如として崩壊。どんな願いでも叶える聖杯をめぐる戦い聖杯戦争に、過去の英霊や偉人を使い魔・サーヴァントをとして召喚し、挑む姿が描かれる。「Fate」シリーズらしい重厚な世界観とドラマ、そして自身の存在の真実を追い求める物語が、現代のゲーム体験として改めて届けられるというわけだ。

本作の主人公はプレイヤー自身の分身となる存在で、記憶を失った状態から聖杯戦争に巻き込まれる。ただ、今回は単なる聖杯戦争ではなく、自分が何者なのか、記憶が本物なのかという主人公の存在に迫るテーマも大きな見どころとなる。

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本作ではセイバー、アーチャー、キャスターの中からパートナーを選択可能。選んだサーヴァントによって戦闘スタイルや物語体験も変化するため、繰り返し楽しめる設計になっている。そして、本作の大きな進化ポイントがビジュアル。キャラクターデザインを手がけるワダアルコ氏のイラストをアニメ調で再現している。

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会話シーンでは、描きおろし原画をベースに2Dアニメーション作成ソフトの「Spine」によるアニメーション表現を採用。キャラクターの魅力をより強く感じられる作りとなっている。

探索パートでは、電脳ダンジョンのアリーナを探索。決戦まで7日間の猶予期間が設けられており、プレイヤーはその期間内にトリガーキーの探索を行う中で、キャラクターの育成や対戦相手の情報収集をして、決戦に備えることになる。

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探索の先には強敵との戦いが待っている。フロアの奥には強力なフロアボスが存在し、さらに各ラウンドの最終日には敵サーヴァントとの決戦がおこなわれる。サーヴァントは、必殺技の宝具を使用してくるなど非常に強力な敵として立ちはだかる。

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バトルシステムはデッキ構築型コマンドバトルに刷新。プレイヤーはデッキに登録したコマンドをアクションポイントのコスト内で使用しながら戦う。さらに、主人公自身もコードキャストによる支援が可能だ。

コマンド選択は攻撃、防御、スキル支援を状況に応じて使い分ける戦略性が特徴。育成面では、コマンドカードの収集やカード強化といった要素が用意されている。そのため、ストーリーを進めながら自分だけのデッキを作り上げる楽しさも本作の魅力となっている。

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その他に追加要素として、サブクエストで活躍する新キャラクターとしてTYPE-MOON作品から登場する人物がいることも紹介された。

また、メディアセッションでは制作に関する説明も。TYPE-MOON studio BBはあくまで企画のコアメンバーであり、開発として実際に手を動かす実務は、はじめから別の会社であったそうだ。今回の体制変更以前より、メテオライズはプロジェクトに参画しており、ゲーム自体は初期からのコンセプトに沿ってしっかり作られていて、パブリッシャーをアニプレックスが引き継いだことでなにかを断念したということもないそうだ。既存の「Fate」ファンの皆様はもちろん、JRPGファンにとって魅力的な作品となっているので、ぜひ今後の展開にも注目して欲しいと述べていた。

ここからは東京ゲームショウ2026のアニプレックスブースで試遊できるゲームを実際にプレイしながらの説明がおこなわれた。ゲームシステムなどについては、Gamerでもレビュー記事で紹介しているのでぜひチェックして欲しい。

今回のビルドでは、プレイヤーの分身となる主人公を選んだ後、前述の通りパートナーとなるサーヴァントをセイバー、アーチャー、キャスターのクラスから選択する。ちなみに試遊版ではブレイ開始時点で選択が可能となっているが、本編では物語が進む過程でそれぞれを選択することとなる。

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聖杯戦争では、1回戦、2回戦といった戦いごとにアリーナというダンジョンを訪れることになり、1回戦につき、7日間の期間の中で前半のフロアと後半のフロアを攻略することになる。

それぞれのフロアでトリガーキーというアイテムを入手することが当面の目標となっており、入手することで最終日の敵マスターとサーヴァントとの決戦に参加する条件を満たすことができる。

アリーナは元の「Fate/EXTRA」よりも広々としており、キャラクターの表情や動きも進化している。モブのキャラクターも含めてすべてフルボイスとなっており、深い没入感を提供してくれる。

バトルは毎ターン配られるカードの中からコマンドを選択してサーヴァントを指示していく。カードの左上にある数字が消費SPとなっており、そのターンで行動できる回数が限られている。そのため、攻撃に振るのか、防御に振るのか、サポートに回るのか考えながら戦っていくような戦闘になる。

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セイバーの特徴として薔薇コマンドというものがある。薔薇のカードは手持ちのカードのダメージを上げることなどができ、この薔薇コマンドを上手に活用するのがセイバーのバトルの楽しさとなる。

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ゲーム内のテキストに関しては画面の下にキャラクターの表情がテキストウインドウで表示されるような形を基本に、画面全体にテキストが表示されるスタイルになることも。TYPE-MOONはビジュアルノベルを長く作ってきているブランドということで、こういった表現も駆使して没入感をより深めていくような工夫もなされている。

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会話のなかには選択肢が登場することもあり、この選択肢によってサーヴァントの反応が異なる。そういったところもおもしろいポイントだ。

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アリーナのなかには宝箱も点在しており、なかにはアリーナの探索に有用なアイテムや、ときにはマイルームで音楽を聴けるレコードなどのアイテムを入手することができる。

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また、アリーナには中ボスのような存在であるゲートキーパーという敵がいる。このゲートキーパーを倒すことで新しいカードを入手することが可能だ。カードを増やしてデッキを構築していくところも本作のおもしろい部分だ。

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マスターはコードキャストというコマンドを使うことでガードを固めたり、カードを入れ替えたりすることができ、サーヴァントをサポートすることができる。

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アリーナを探索していると敵のマスター&サーヴァントと遭遇することも。この遭遇戦では、今までの敵とは比べ物にならない強さを持ったサーヴァントと相まみえることになる。ただし、聖杯戦争におけるルールでアリーナでの敵マスターとの対戦は基本的に禁止されており、遭遇戦では3ターンで強制終了するというルールが課せられる。今回の遭遇戦では3ターンのなかでHP50以上のダメージを与えるというミッションが課せられた。どのようなコマンドの組み合わせで最大ダメージを与えられるかが重要になるようだ。

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続いて、サーヴァントをアーチャーに入れ替えてフロア2のプレイへ。アーチャーは“投影・干将莫耶”で手札にコスト0で使用できる“干将莫耶”をデッキに呼び出せるため、コンボが気持ちのいいキャラクター。

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ほかにもAPを増やすようなコマンドがあったり、特定のコマンドで敵を倒すともういちど同じコマンドが手に入ったりとコンボをつなげる楽しさがある。セイバーがひとつひとつの火力が高かったことに対し、アーチャーは攻撃を何度も重ねて攻撃するようなサーヴァントとなる。

今回のフロア2ではアリーナの探索中に敵の妨害があることも。ドット絵のような“ボマーシンジ”が爆弾を投げてくるので、その爆弾をかわしながら進んでいく必要がある。こういったアクション部分もおもしろみのひとつになっている。

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また、「Fate/EXTRA」に登場したサブクエスト“タイガークエスト”は本作にも登場。指定されたアイテムを探したり、特定のフロアを探索したりするミッションで、クリアすることでマイルームで使えるフォトフレームなどが手に入る。

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さらにサーヴァントタイムという会話を通じて仲間のサーヴァントをより理解する会話イベントも発生。サーヴァントのステータスをアップさせることができる。

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最後はサーヴァントとの遭遇戦があり、敵のサーヴァントが宝具を使用してくる展開も。ここはとても見栄えのする演出となっており、アニプレックスのスタッフもぜひ注目してもらいたいポイントとして推していた。

質疑応答の模様をお届け

ここからは質疑応答の内容をお届けする。

――フルリメイクにあたって、特に「現代のJRPGとして作り直すうえで変えるべきだ」と考えたポイントと、逆に原作から受け継ぐことを重視した部分について教えてください。

アニプレックス スタッフ:当時遊んでくださった方が「EXTRA」のリメイクだと感じてもらえるように、シナリオについてはオリジナルに準拠し、象徴的なセリフなどには変更を加えていません。そのうえでJRPGファンの方々に楽しんでもらううえで、より面白さや厚みのあるゲーム体験をしてもらうことを念頭においたと開発陣から伺っています。それが、デッキ構築型の戦闘システムやアリーナの中での遊びの要素の中に表れており、総じてゲームシステムは作り直されています。

――「Fate/EXTRA」ならではの「探索して情報を集め、相手の正体や戦い方を知っていく」ゲーム進行も体験できました。「Fate/EXTRA Record」では、探索や情報収集について、原作からどのようにブラッシュアップを施しているのでしょうか。

アニプレックス スタッフ:敵陣営やNPCとの会話、相手の戦闘スタイル、資料の閲覧など情報収集は基本的に原作の体験を受け継いでいます。一方で、情報収集フェイズ自体がわかりやすくなるよう工夫をしています。

――セッションではセイバーとアーチャーの性能について解説いただきましたが、キャスターはどのような性能になっているのでしょうか。

アニプレックス スタッフ:キャスターは、時限爆弾的な「呪符」コマンドが特徴的で、うまくカードを組み合わせると時間差で非常に大きなダメージを与えられます。それ以外にも、相手に不利な状態異常を与えるような選択肢も豊富でかなりトリッキーな性能になっていると思います。

――セイバーとアーチャーの性能についても、改めてご説明いただけますか。

アニプレックス スタッフ:セイバーは薔薇コマンドをためたり合体することで火力の跳ね上がりを楽しめるように、アーチャーは、チェインを繋いでコツコツとダメージを積み上げたり、狩人の印や投影宝具で一撃必殺を狙うといったような、色々な戦法を考えられるようになっています。

――試遊版ではアイテムをフィールドで使えませんでしたが、製品版でも同じ仕様なのでしょうか。

アニプレックス スタッフ:試遊版ではメニューを開けない仕様としていましたが製品版ではアリーナの道中でもアイテムを使用したり、礼装(コードキャスト)を入れ替えたりすることができます。

――デッキビルダー系のタイトルでは敵からのダメージを見ることができるのがスタンダードな印象があります。本作では見えなくしている理由を教えてください。

アニプレックス スタッフ:ダメージ予測を出して細かく数字を計算するゲームになると、どうしても敷居が上がってしまうので、本作では表示してない、と開発陣から伺っています。RPG作品である、という点を大事にしています。

――バトルシステムが大きく変更されていますが,その狙いはなんですか。現在のカードバトル形式を採用した経緯を教えてください。

アニプレックス スタッフ:リメイクにあたって、改めてゲームとしての遊びの厚みを持たせたい、というのがまずあり、現代において戦略性の高いバトルをいくつか検討するなかで、デッキ構築型のシステムを選んだ…という経緯だと開発からは伺っています。

――デッキのカスタマイズによって,サーヴァントのバトルの幅はどの程度変化するのでしょうか。例えば「打撃に特化したキャスター」「アーチャーなみに手数の多いセイバー」といったことも可能ですか?

アニプレックス スタッフ:概ねサーヴァント毎に固有のカード、デッキとなります。なので入手できるカードの中で戦略を考えていくことになります。自由度が高いとそれはそれで難しくなってしまうので、そのバランスを調整することに苦心した、と開発陣も話していました。

――PSP版「Fate/EXTRA」の発売以降、「Fate」の世界が一層広がりました。その最先端として「Fate/EXTRA Record」が発売される形ですが、他の「Fate」作品から逆輸入する要素やファンサービス的なものは、現状明らかになっているもの以外でありますか?

アニプレックス スタッフ:申し訳ないですが、既に明らかになっていること以外はお答えできません。既に公開されていることでいうと、たとえばオリジナルで蒼崎姉妹が担っていた役割を累珠が引き継いでいるなどはあります。

――本作の反響次第では、「Fate/EXTRA」としての更なる新展開が生まれる可能性はあるのでしょうか。

アニプレックス スタッフ:アニプレックスとして本作を引き受けた以上、そうしたことも考えていきたいと思っておりますが、現状では未定です。

――開発のメテオライズさんは、本作制作の当初からstudio BBさんとやりとりをし、一環して開発を担当していた」という認識でよろしいのでしょうか。

アニプレックス スタッフ:開発の中で体制の見直しを含めた試行錯誤があり、協力会社を探しておりました。その中で、メテオライズ様に引き受けていただくことになった次第です。

1981年生まれ。東京都出身。2000年よりゲーム雑誌のアルバイトを経て、フリーライターとしての活動を開始する。アドベンチャーゲームやロールプレイングゲームなどのジャンルを好み、オールタイムベストは「東京魔人學園剣風帖」。ほかに思い入れのあるゲームは「かまいたちの夜」「月姫」「CROSS†CHANNEL」「ひぐらしのなく頃に」「ダンガンロンパ」「カオスチャイルド」「ライフ イズ ストレンジ」「レイジングループ」など。 X(旧Twitter):https://twitter.com/kawapi YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCmN-juj7b73DGuIkRRh6U6A Twitch:https://www.twitch.tv/kawapi

※画面は開発中のものです。

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