ダンジョンRPGの入門としてオススメできるPSP「円卓の生徒 The Eternal Legend」プレイインプレッション―ゲームソフトのプレゼントも！

角川ゲームスが2012年10月4日に発売したPSP用ソフト「円卓の生徒 The Eternal Legend」。ここでは、ボイスの追加やPSP仕様のインターフェースなどで遊びやすくなった本作のプレイインプレッションをお届けしよう。

初心者を意識しつつもやりごたえのあるゲームに
自勢力の敗北から立ち上がるストーリーも魅力
上級者向けのやりこみ要素も！
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本作は、PCおよびXbox 360で展開してきたエクスペリエンスの代表作のひとつ「円卓の生徒」のPSP移植タイトル。プレイヤーが円卓の騎士となり、仲間の≪生徒≫たちと力を合わせ闇の力に挑むファンタジー・ダンジョンRPGだ。

PSPで発売するにあたり、インターフェースや画面構成をPSP版に最適化し、さらに喜多村英梨さん、沢城みゆきさん、広橋涼さんといった声優陣を起用し、ボイスを新たに収録している。

ダンジョンRPGについてはほぼ経験のない筆者ではあったが、以前から興味を持っていた本作をこの機会にプレイしてみて、垣間見えた本作の魅力についてお届けしていこう。

初心者を意識しつつもやりごたえのあるゲームに

ダンジョンRPGといえば、マス目状になったダンジョンを進み、敵と遭遇しつつも目的地に向かうというシンプルなゲームの流れとなっている。戦闘では、前衛と後衛の配置やスキル、スペルの使用などいくつか考慮すべき要素があるものの、全体としてはわかりやすい仕組みとなっている。





システム→オプション→デフォルメ化［オン］切り替えでデフォルメキャラの表示も可能。

たとえ、序盤でつまづいたとしても、トラップポイントにエサを仕掛けて強力なモンスターと戦い、強力なアイテムを入手したり、パーティを強化することが攻略の糸口となっていくので、根気強くダンジョンを進んでいこう。

もちろん、モンスターと戦うだけが強化の方法ではない。本作では、キャラクターとの親密度としてソウルランクが設定されており、この数値を上げることで戦闘に有利になるユニオンスキルを覚えたりと、さまざまな恩恵を受けることができるのだ。

親密度は、探索の際に戦闘に勝利したり、食事や面談を行うことで上昇していく。ソウルランクが上昇すると新しいクラス（サブクラス）を学ばせることができ、よりバランスを意識したパーティ編成が可能になってくるだろう。

また、冒険の拠点となる「ロンドエール」での行動も重要な要素となってくる。ゲームを進めるために必要なクエストを受けたり、「調合釜」での料理の作成、装備品を入れることで装備品の能力を強化できる「魔法の炉」などが存在する。ひとつひとつの仕組みはシンプルなものとなっているが、これらを組み合わせることでより有利にゲームを進めることができる。

細かなインターフェースについては慣れない点もあり、戸惑う場面もあったが、基本的にはプレイヤーを置き去りにしないゲームの進行となっているので、その点は安心してほしい。

自勢力の敗北から立ち上がるストーリーも魅力

本作では、魔王オル＝オーマと円卓の騎士との戦いで、円卓の騎士たちが敗れてから100年後、世界が混沌に包まれた時代が舞台となる。極めて劣勢を強いられるこの状況下で転生した主人公が、この時代に生きる≪生徒≫たちとの絆を深め、その力で魔王の撃破を目指すのがストーリーの大まかな流れとなる。

本作においては、ボイスが収録されたことでストーリーが盛り上がる部分でのキャラクターがより彩り豊かになり、ストーリーへの没入感を深めている。

一方、普段の会話はどちらかと言えば少しくだけた感じになっており、こちらでは逆にキャラクターの魅力を垣間見ることができる。積極的に面談や食事を行い、キャラクターのより深い部分を知るのも本作の楽しみと言えるだろう。

上級者向けのやりこみ要素も！

ここまでは、主に初めてダンジョンRPGをプレイする人に対してのポイントとなっていたが、もちろん、ダンジョンRPGをたくさん遊んでいる人向けの要素としてMASTERモードが用意されている。

1周目でのデータが一部引き継ぎ可能となっているが、セーブできるのが拠点のみだったり、魔物がより強くなっていたりとやりごたえは十分。筆者はまだまだそんな次元ではないが、1周目をクリアしたらぜひチャレンジしてみたいところだ。



PSP版から追加されたアイテム「神村正」や「大村正」など一部のレアアイテムも入手可能に。

多くのキャラクターが登場して盛り上げるストーリー、比較的遊びやすいインターフェースでサクサクとゲームを進められるなど、ダンジョンRPGのとっつきにくいイメージとは一線を画した本作は、ダンジョンRPGの入門編にピッタリの作品となっている。興味をもったダンジョンRPG初心者は、ぜひプレイしてみてはいかがだろうか。