ディー・エヌ・エーがMobageにてサービス中の「夕暮れのバルキリーズ」では、現在登場キャラクターの「ボイス機能」を実装している。今回、四辻ももあの声を担当する金元寿子さんのボイス収録現場にお邪魔し、お話を伺った。
「夕暮れのバルキリーズ」では、9月28日よりスマートフォン版にて「ボイス機能」を実装している。プレイヤーは、「ボイス機能」対応ページに表示される各キャラクターをタップすると、キャラクターの個性に合ったさまざまなボイスを聞くことができる。
すでに、釘宮理恵さん(一色あかね役)、能登麻美子さん(二星あおい役)、桃井はるこさん(三笠キロット役)、加藤英美里さん(六波羅しろな役)、遠藤綾さん(七条院みどり役)のボイスが実装されているが、本日11月29日より新たに金元寿子さん(四辻ももあ)のボイスが実装される。
今回、金元さんの収録現場に伺い、直接お話を聞くことができた。収録の感想やゲームの印象はもちろん、金元さん自身の学生時代の話など、多岐にわたっているのでぜひチェックしてほしい。
――収録を終えての感想をお聞かせください。
金元さん:キャラクターが何を考えているのかよくわからない「策士系・ブリっ子女子」という位置づけにはなっていたのですが、全般的に可愛らしさも意識してほしいということで、すごく可愛らしい女の子になって、策士系・ブリっ子という最初のイメージとは印象が変わりました。
――最初のイメージは相当ワルなイメージだったのでしょうか。
金元さん:設定の資料だけ見た時に、敵として登場するということだったので、あまりいい子っぽく見えないほうがいいのかなと思ったんですが、収録したセリフは(主人公たちと)仲良くなった後だったので、収録の時には悪い子という印象はなかったですね。
――収録でももあを演じるにあたって、ご自身で意識された点はありますか?
金元さん:やはりイヤな子になりすぎないようにということを意識しました。少しからかい気味に言ってたり、他のキャラクターの評価にしても全部が褒めてるセリフじゃなかったりというのがあるのですが、そこがイヤだから言っているという風に捉えられないよう、親しみがあるからこそのセリフとして表現できていたらと思います。
怒ったりする場面でも、真剣に怒りすぎずに、“プンプン”なぐらいで演じました。最初は裏表の激しい裏の部分というイメージで、真剣に怒ってみたのですが、あまりそうではなく、可愛いところを残したほうがいい感じだったので、そこは可愛さが出るように意識しました。
――今回はお一人での収録ということですが、今回のように掛け合いでなく、一方的に相手にセリフを投げかけるという収録で、意識されている点はありますか?
金元さん:私は相手がいるのについ忘れちゃって、結構一人喋りになってしまう時があるので、相手を意識するようにしました。ただ、ところどころで忘れちゃって、テンションが高くなると自分の間で“ワーッ!”といってしまうので、そのあたりを気をつけて演じました。
――ゲーム内ではジョブチェンジでいろいろな衣装が登場しますが、衣装ごとのセリフもあったのでしょうか?
金元さん:魔法使いの格好だったり、牛若丸のような格好だったりと、制服ではない衣装もいくつか見させてもらって、それに合わせたセリフもありました。その服装によって見た目の印象がガラッと変わるので、そちらも楽しみにしていただければと思います。
――演じられたセリフの中で印象的だったものはありますか。
金元さん:「彼氏? そうね…、ももあと釣り合いのとれる男の子がいたら考えなくもないけど、そんな子なかなかいないんだもん」というセリフがあって、これを見た時は、「あ、これは女子に嫌われちゃうな」と思ったんですけど(笑)、嫌味にならないようにと言われたので、あっけらかんとした感じになるよう頑張りました。あとこのセリフはなかなか人前で言えないので、とても印象的でした。
あとは結構セリフの語尾に“~”がついているなど、ゆったりとしたところが全面的にあるのですが、そこもあまり意識せずに表情豊かな感じでという指示もあったので、文字にとらわれず演じさせていただきました。
――話を聞いてる限り、演じるのがすごく難しいキャラクターだったのではないでしょうか。
金元さん:難しかったですね。素直にやっても素直すぎるし、含みを持たせすぎてもそれはそれで嫌味になってしまうので、そのあたりのバランスを最後まで掴みきれなくて、何度かリテイクもありました。
――ご自身と似ている部分はありましたか?
金元さん:自分の学生時代の頃と比べると、体面を取り繕ってみんなに合わせようという気持ちは、もし自分が高校生だったらあったと思います。「クラスのみんなと馴染むためには」というところも、ももあちゃんのセリフにあったので、そんなところも似ていたのかなと思います。今はあまりないですが(笑)。
――本作では、現実世界とは別に、SNSを通した仮想世界が存在する世界観となっていますが、もし仮想世界が存在するとして、そこでやってみたいことはありますか?
金元さん:「夕暮れのバルキリーズ」みたいな洋風のファンタジーにも興味はあるのですが、和風な世界に行ってみたいなと思います。昔の江戸体験みたいなゲームがあれば、すごくハマりそうです。
――和風なものが元々お好きなんですか?
金元さん:江戸時代が好きで小説などを読んでいたりします。「夕暮れのバルキリーズ」では剣士や魔法使いが登場すると思うんですが、町民とか代官とか、ちょっと庶民的なものをバーチャルで楽しめると面白いなと思います。
――Mobageさんのゲームはプレイされたことはありますか?
金元さん:いくつか遊ばせてもらっています。アクションや自分で選択するゲームというよりは、物語を読み進めるタイプのゲームを遊んでいます。
――ゲーム自体も普段からプレイされているのですか?
金元さん:そうですね。ゲームは好きでたまにプレイしていますが、携帯であまりゲームを触る機会はなかったです。スマートフォンは持っているのですが、やり方がよくわからなくて(笑)。なので、自分が出ていることもあるので、「夕暮れのバルキリーズ」を最初にやってみたいと思います。
――ゲーム内には「モバクリ」と呼ばれるペットがいますが、金元さんはペットを飼われていたりするのでしょうか?
金元さん:今は一人暮らしなので手元に置いてはいないのですが、実家でうさぎを飼っています。とっても可愛くって、昔は「ペットでしょ、どうせ」みたいに思っていたのですが、それがガラッと変わって、今は家族だなと(笑)。なので、ももあちゃんのモバクリがうさぎで少しテンション上がりました。
――他のキャラクターの中で、印象的だったキャラクターはいましたか?
金元さん:七条院みどりというキャラクターですね。幼なじみのお嬢様で仲がいいとは思うのですが、みどりに対する嫉妬の感情が少しずつ出てきます。私はセリフでしかその関係がわからなかったのですが、ゲームを通して見てみると、この2人はどういう仲で、どんな関係性だったのかなというのが、今すごく気になっています。
この話は仲良くなった後のことなんですが、そうなる前は一体どんな子だったのかなというのも気になるので、そこはゲームをやって知りたいなと思っています。
――ももあの趣味は、ファッション小物集めとブログということですが、金元さんはそういった趣味はお持ちですか?
金元さん:私、ブログも何もやってないので、本当に似てないですね(笑)。小物集めもぬいぐるみやキーホルダーを集めたりはしていないです。ただ、好きなキャラクターを集めるという気持ちはすごくよくわかります。
ももあもブログを更新したり、小物を集めたりしているということで、すごくマメな女の子だと思うのですが、そのマメさは建前なのか、本当に好きなのかまで考えたりしました。でも、「大好き」と言っていたので、本当に好きなんだと思います。
――ももあは気に入らないことがあると性格が豹変する、裏表のある女の子ということですが、金元さんも気持ちが変化しやすい時はあるのでしょうか?
金元さん:あまり変わらないってよく言われるんですが、家と外だとちょっと違うかもしれません。家族といる時と、外で人と会う時では性格がちょっと変わっているのではないかなと自分でも思ったりします。
家族といる時は何でも言っちゃいますし、休日のおじさんみたいに気兼ねなくダラダラしたりもします。外で全くしないというわけではないのですが(笑)、少しだけテンションが変わりますね。
――本作は高校生のキャラクターたちが変身して戦いますが、金元さんの学生時代の思い出はありますか?
金元さん:高校生の時はバレーボール部だったのですが、人が7、8人しかいなくて同好会みたいな雰囲気でみんな真面目にやるというテンションではなく、隣町にあった私立の高校で、県のワースト1位と2位を争っていました。
そこで何とかして県ワースト1位を逃れたいという思いが高まってきて、その日から練習を真面目にやり始めて、相手との試合に勝てた時の「県で1番下手じゃない!」と決まったのがすごく嬉しかったという、そんな青春を送った日もありました。
――本作のキャラクターたちは携帯電話を持っていますが、金元さんは学生の頃、携帯電話を持っていましたか?
金元さん:携帯電話は高校時代の途中で買ってもらって、母と兼用で使っていました。当時はみんながみんな持っていなかった中で、買ってはもらえたのですが、ひとりで使うのではなく親と共通で、全部見れるようにしていました。
――持ち方としては…。
金元さん:あまりないですよね。一応持っては出るんですけど、親の用事もかかってくるし、逆に母が持っている時に自分の友だちからもかかってくるんですよ(笑)。それで何年か使っていたんですが、もう少し携帯電話がメジャーになってきてから、それぞれで持つようになりました。
――ももあは表向き、クラスでは主役になれるような社交性を持っているということですが、学生時代に自分が率先して動いていた経験などはありますか?
金元さん:中学校の1年生くらいまではクラス委員などを積極的にやる子でしたね。誰もやらないのであれば率先してやったり、「これがわかる人?」と聞かれたら「はい!」と手を上げたりやっていたのですが、中学校の2年生くらいでやめて、普通の女の子になりました(笑)。
――何かそうなった転機はあったのですか?
金元さん:勉強が難しくなったのと、思春期に入ったのと、いろんな学校から人が集まって、もっとできる子がいるということに気づいて、「私がやらなくてもいいな」と単純に思いました。
――本作は彼女たちが危機に向かって立ち向かう、ある意味で友情をテーマにした作品だと思いますが、金元さんの考える友情とは何でしょうか?
金元さん:あまり友だちが多い方ではなく、何人かとずっといるみたいな感じなので、時が経ってあまり連絡をとらないようになっても、会えばいつもの感じに戻れるのが、私は好きだったりします。
マメにするタイプじゃないのですが、久しぶりに連絡してもすごく好意的に受け取ってくれたり、出会った時と同じような雰囲気でずっといれる人が何人かいるので、そういう関係はすごく心地いいなと思いますし、大事なんだなと感じます。そういう人を大人になっても新しく作っていけたらいいなと思います。
――最後に、ゲームをプレイしている方々にメッセージをお願いします。
金元さん:ももあちゃんは、自分がこれまであまり演じたことのない、少しミステリアスな一面もあるんじゃないかなと思うのですが、すごく可愛らしいところばかりが、私がセリフを言った中では印象的だったので、みなさんにも可愛く見ていただければと思います。
また、テンションが高いということもありますので、画面を通して対面していると、元気をもらえるようなキャラクターになるんじゃないかなと思いますので、ぜひぜひももあちゃんを可愛がってあげてください。よろしくお願いします。
――ありがとうございました。