ユービーアイソフトより、現在発売中のPS3/Xbox 360/Wii U用ステルスアクションシリーズ最新作「アサシン クリード3」。今回は、発売から1ヶ月以上が経った今なお好評を博している本作のプレイレポートをお届けする。

「アサシン クリード3」は、アサシン教団と、世界の支配を企てるテンプル騎士団との、歴史の裏側での戦いを描いたステルスアクションシリーズ最新作。これまでさまざまなスピンオフ作品も発売されてきたが、本作は物語のメインストリームをなぞるナンバリングタイトルとなる。

そんな「アサシン クリード3」だが、実はユービーアイソフトが発売後に物語のネタバレ自粛をプレイヤーたちにお願いするほど、アサシン教団とテンプル騎士団の戦いにおける重要な核心に迫る物語が語られていく。そこで今回は、今後プレイするであろう皆さんの楽しみを削がぬよう、物語自体には極力触れずシステムなどを中心に、本作の持つ独特のプレイ感などをお伝えしよう。

また、今回のプレイではXbox 360版を使用しているため、ボタン各種はXbox 360に準じた表記となる。その他、画面付きのGamePadを使用するWii U版とは大幅にプレイ感が異なる可能性があることをご了承いただきたい。

ストーリー

18世紀。北アメリカ大陸東海岸にはイギリスによって13の植民地が形成され、先住民であるインディアンは自由を奪われた生活を余儀なくされていた。

そんな中、先住民・モホーク族とイギリス人の血を引くコナーは、植民地支配や少数民族に対する迫害を受ける中で、不当な仕打ちや、世界にはびこる不正を無くしていく事を決意する。

時を同じくして、イギリス領の支配にあった13の植民地が、独立を掛けた戦いを始めた。これが「アメリカ独立戦争」と呼ばれる戦いである。

同胞たちのため、自由のため、自らの正義のため……コナーはさまざまな思いを胸に、戦争に参加することを決意する。

本作の舞台となるのは、18世紀アメリカ。プレイヤーは、当時イギリスの植民地とされていたボストンとその周辺の広大な地域(フロンティア)を中心に、イギリス正規軍による圧政と人類支配を目指すテンプル騎士団の企てから、民衆の解放を目指すことになる。

「フリーランニング」でボストンの街や森の中を自由自在に走り回れ!

さて、本作はオープンフィールドで作られたマップの中で、ミッションをこなして物語を展開させていくタイプのゲームとなるが、まず注目したいのがマップの作り込みと主人公・コナーの移動アクションだ。本作では、これまでのシリーズ同様に「フリーランニング」と呼ばれる自由度の非常に高い移動システムが組み込まれているのだが、このシステムに驚かされる。

「フリーランニング」には、ロッククライミングなどの、いわゆるエクストリームスポーツでよく見られる動きが取り入れられており、走る・跳ねる・壁に掴まる・崖をよじ登る・飛び降りるなどのアクションが、Rトリガー1発で行えるようになっている。

筆者はアクションゲームはそれほど得意ではないのだが、とにかくRトリガー押しっぱなしで町中を走るだけで、障害物を飛び越し、民家の壁をよじ登り、屋根と屋根の上を飛び移り、そして煙突からダイブ! といった一連の動作がまったく問題なく行えるのだ。この爽快感は、本作の大きな特徴だろう。

ただし、アサシンのくせにこのようなアクションを派手に行なっていると、ボストンの街を警備しているイギリス正規軍に「そこの貴様! 降りてこい!!」とお叱りを受け、最終的にはお尋ね者となってしまうので、やりすぎには注意だ。高所から飛び降りざまに敵を暗殺する「エア・アサシン」を繰り出す際には高所の位置取りが重要になるので、そういった時は周囲の目線を上手く回避しつつ慎重に高い場所を探そう。

高所から見下ろす精巧に作りこまれた市街地

フリーランニング中、ふと足を止めて建物の屋上や高層建造物の上からボストンの街を見渡すことがある。高所から見下ろす街は、18世紀のアメリカの雰囲気が色濃く漂い、そこに暮らす人々の日々が容易に想像できるほど作り込まれているのだ。

馬車に乗って行商を行う者、イギリス正規軍に窓から罵声を浴びせる植民地の住人、市街地の市場の商人、路地裏でやることもなく佇む者など、植民地ならではの活気にあふれた面と殺伐とした面からは当時の時代背景が伺えるので、世界史やアメリカの歴史が好きな人にはたまらないのではないだろうか。

また、街にはテレビなどがない時代、時勢の話題を大声で叫んで民衆に知らせていた「ふれ役」という職業の人もいるのだが、この人に賄賂を渡すことで市街地でおおっぴらに戦闘行為を行った際の主人公の「悪い噂」を下げることもできる。そのほか、悪評が高まった結果、街中に指名手配書を貼られることになる場面で、印刷屋を買収することで手配書を差し止めて悪評を消すことができるなど、時代に沿った職業にゲーム性を持たせているのも面白さの1つだ。

歴史の表と裏を垣間見られるデータベース

本作には、アメリカ独立戦争にさまざまな形で参加した歴史上の人物が多数登場する。ジョージ・ワシントン、ベンジャミン・フランクリン、トマス・ジェファーソン、サミュエル・アダムスなど、そうそうたる人物がコナーの敵となり、味方となる。

メインとなる物語は基本的に史実に沿った形で展開するが、その裏で彼らがアサシン教団とどのように関わっていたのかという架空の物語とのクロスオーバーは、それだけで当時の陰謀論などを想像できて素直に楽しい。「ボストン茶会事件の裏で、実はアサシンがこんな動きをしていたのかな…」などと想像をふくらませるのもいいのではないだろうか。

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また、本作には膨大なデータベースが備えられており、物語の展開に応じて、関わった人物や事件、街などがデータベースに登録されていく。そこには、開発陣からのウィットに富んだ説明が記載されており、そのデータを読んでいるだけで軽く数時間は費やせそうなほどだ。

こういった街の作り込みやデータベースなど、随所に見られる丁寧な作りのコンテンツがあるため、本作はメインとなるプレイだけにとらわれることなく、長く遊べるタイトルだと感じられる。「何はともあれ、メインシナリオをクリアだ!」というプレイも好きだが、本作においてはメイン以外の寄り道を楽しみつつ、じっくりと物語を展開させるという楽しみ方がいいのではないだろうか。

フルシンクロを目指すミッション

本作の各種ミッションでは、ミッションごとの大きな最終目標のほかに、「フルシンクロ」と呼ばれる「ミッション完全コンプリート」を達成するためのサブ目標が設定されている。たとえば、ボストン市街での暗殺ミッションの場合、「悪い噂をレベル2以下に保つ」や「銃は○回以上使ってはならない」などが用意されている。フルシンクロができるとそのミッションの達成率が100%となり、物語に関するデータベースが埋まっていくという寸法だ。

サブ目標は1つのミッションで複数設定されることが多いが、一度達成したものはデータベースに登録されるため、個々の目標に絞って同一ミッションを何度もプレイすればサブ目標ごとのクリアはそれほど難しいものではない。

ただし、1つ厄介なのが「一度のプレイですべての目標をクリア」という条件。これが非常に難しいのだ。「表立って戦ってはいけない」「制限時間内に何かを見つける」「誰にも見つからずにその地域を離脱する」など、1つのミスがすべてをぶち壊してしまうような絶妙な目標配置が多いため、この項目だけが達成できない人がかなり多くいるのではないだろうか。

攻略については……これはもう、1つ1つを丁寧にこなしていくこと! としか言えないだろう。単純にミッションをクリアするだけなら力押しでなんとかなるが、フルシンクロを目指すとなるとアサシンとしての隠密能力などを全開にしたプレイを求められるので、ぜひ何度も挑戦して、自分なりの行動パターンなどを見つけてほしい。

多彩なアクションを駆使して敵を打ち倒す戦闘シーン

本作では、おおまかに分けて「敵に悟られていない状態での攻撃(ステルス状態)」と「敵と完全に対峙している状態での攻撃(コンバット状態)」という2つのシチュエーションで攻撃行動が行える。前者はアサシンとしての真髄でもある暗殺行動時、そして後者は通常の戦闘時だ。

本作はステルスアクションということで、個人的に楽しいのはやはりステルス状態での暗殺攻撃。ボストン市街での衆目の中、周りに悟られることなくターゲットに近づき、手元に隠したアサシンブレード(飛び出しナイフ)で敵をひと突きするのが、かなり気持ちいい。街中をブラブラ歩いている横暴なイギリス兵に背後から近づき、彼らを人知れず暗殺してその場を去るのは、某仕事人のような気分だ。

その他にも、物語を進めると「ロープダート」というロープの先端に刃物を取り付けた武器が登場する。これを使うと、敵を引き寄せることや木に吊るし上げることができるのだ。ここまでくると、もはや本当に仕事人。入植者たちの恨み、アナタに代わって晴らします!

また、通常戦闘時にはカード崩しやカウンター、相手の武器を奪うなどのアクションが行えるが、こちらはアサシン的な要素は少なく、普通の戦闘となる。ただし、ステルス状態でも通常戦闘状態でも、基本的にはXボタンでほとんどの攻撃アクションが行えるので、タイミングだけしっかりと合わせるようにすればいいだろう。

弓矢と銃については、Yボタンでの発射が可能。ステルス状態では、カメラが向かっている方向の一番近い敵を自動でロックオンするが、Lトリガーでエイミングも可能だ。ただし、銃は発射音が大きいため気付かれて仲間を呼ばれやすく、弓矢は攻撃力が低いため敵を1発で仕留められないことが多いので、状況に合わせて「ファーストアタックだけを取るため」や「発射音で敵を撹乱するため」など戦略的に使っていくのがオススメだ。

コナーが暮らすホームステッドをどんどん発展させよう

本作は、発売以前からシリーズ最大規模になると言われていた通り、メインミッション以外にもプレイヤーがやれることがとにかく多い。大げさではなく、正直ここですべてを紹介するのが難しいほど、各種要素が多いのだ。

狩猟、交易、大型のサブミッション、市民からの依頼ミッション、暗殺ミッション、宝探し、アイテム生成、船を手に入れてからの海洋ミッションなど、その内容は多岐に渡り、筆者も現時点で全てを遊び切れていないほどだ。そんな中でも、比較的のんびりと楽しめるのが「ホームステッド」の開拓ミッションだろう。

これは、コナーがアサシンとしての修行の拠点とする「ホームステッド」に入植者を集め、発展させるというもの。ホームステッドはボストンからアメリカ東海岸をかなり南下した場所にあり、最初は家が一軒建っているだけの森になっている。山賊なども出そうな、かなり寂しい場所だ。

しかし、プレイを進めていくと、フロンティアで人々を手助けするミッションに遭遇することがある。密猟者に襲われた人の治療や、軍から脱走して殺されかけている人の救出などなど。この人たちは、助けることでホームステッドの地域に家を立てて住み着くのだが、彼らの特徴に合わせてさまざまな要素がアンロックされていく。

特定アイテムの購入ができたり、その人物を介しての交易が行えたり、戦争用物資の製造が行えたり、などがそれに当たる。これらは直接的にメインの物語には関係しないが、実行できるとサブミッションなどで必要なアイテムを調達する際にかなり重宝することになる。なにより、寂れた「ホームステッド」が少しずつ開拓されていく様子を見るのが、純粋に楽しいのだ。

ちなみに、これらサブミッションに関してはマップにミッションスタート場所などが表示されているので、迷うことなく進められるだろう。サブミッションをこなすだけでも相当な充実感が得られるはずなので、メインミッションだけを追わずに、どんどんサブミッションに挑戦してもらいたい。

プレイ中に気になる点をいくつか紹介

最後に、少しだけプレイ中に気になったことをまとめよう。まず、序盤は物語の展開を重視しているため、ムービー部分が意外と多く感じる。もちろんムービーはスキップできるため周回プレイの際はストレスは感じないが、移動→ムービー→移動→ムービーという展開も多いため、序盤からもう少しプレイヤーがキャラクターを動かせる割合が多くてもいい気がした。

また、ムービーのローディングに際し、ムービー冒頭のセリフが途切れることがある。これは、今後のアップデートで修正されることを期待したい。

とは言え、上記のようなことがあったとしても、本作の基本的な作り込みの良さや長くプレイできるボリューム感、そして史実に基づきつつも先を期待させるシナリオ展開は、まだ本作をプレイしていない人に十分オススメできる内容だと感じる。この冬、遊べるタイトルを探している人は、本作をプレイしてみてはいかがだろうか。

冬の間に1つ1つの要素を丁寧にプレイしたいタイトル

さて、ここまで本作のシナリオ以外の部分を中心にプレイ感をお伝えしてきたが、あくまでメインはシナリオであることを忘れてはいけない。シリーズ未プレイの人に少しだけ明かすと、実は本作は、現代を生きるアサシンの末裔・デズモンド マイルズが、「とある装置」を使って過去のアサシンたちの生き様や起こった出来事を追体験する形で物語が表現されている。

「アサシン クリード」のアルタイル、「アサシン クリード2」のエツィオ、そして本作のコナーという3人のアサシンが、テンプル騎士団との戦いの中でどのような結果を迎え、それがアサシンの末裔・デズモンド マイルズの人生にどのような結末をもたらすのか――これこそが本作のキモとなる要素なので、ぜひプレイヤー自身の目でアサシンたちの物語のラストを確かめてほしい。

アサシン クリードIII

ユービーアイソフト

PS3パッケージ

  • 発売日:2012年11月15日
  • 価格:7,770円(税込)
  • 18歳以上のみ対象
アサシン クリードIII

アサシン クリードIII

ユービーアイソフト

Xbox360パッケージ

  • 発売日:2012年11月15日
  • 価格:7,770円(税込)
  • 18歳以上のみ対象
アサシン クリードIII

アサシン クリードIII

ユービーアイソフト

WiiUパッケージ

  • 発売日:2012年12月8日
  • 価格:7,770円(税込)
  • 18歳以上のみ対象
アサシン クリードIII

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