加隈亜衣さん演じるUNACボイスがDLCとして配信！「アーマード・コア ヴァーディクトデイ」の新情報が飛び出した「RAVEN’S MEETING 2013」レポート

「RAVEN’S MEETING 2013」では、9月26日に発売されるシリーズ最新作「アーマード・コア ヴァーディクトデイ」の試遊台が設置されたほか、PSPで発売されてきたシリーズ作品を使用しての交流対戦イベントコーナーも設けられていた。

さらにステージでは生放送番組「ACVD THE DEPTH」の公開収録やフロム・ソフトウェアサウンドチーム「FreQuency（フリーケンシー）」によるスペシャルライブなど、約7時間に渡る濃密なイベントとなった。

会場にはイベント開始前から多くのファンが殺到し、当日の飛び入り参加者だけでも100人を越える盛況ぶり。ステージ前のアリーナはもちろん、各試遊台も多くの人でにぎわっていた。

試遊台では、本作から新たに導入された新規要素「UNAC（ユーナック）」を体験できた。「UNAC」とはAIのカスタマイズとAI機体への指令が可能になったもので、チームメンバーの代わりに、自らが作成したAI機体と共に出撃することができるほか、AI機体だけを戦場に送り込み、オペレータとなってRTS（リアルタイムストラテジー）として遊ぶこともできる。

今回は自らAIのカスタマイズを楽しめたほか、フロム・ソフトウェアが調整した最強UNACチームに挑戦することもできた。イベントでは早速知り合い同士で協力して倒そうと試みるプレイヤーがいたものの、かなり苦戦している様子が垣間見えた。またPSP対戦会では、フロム・ソフトウェアが誇る人型ネクスト・アリーヤMAX川手氏との対戦でき、こちらで熱心にプレイするファンも見受けられた。

「ACVD THE DEPTH」公開収録では最新作の情報が続々

ここからは、最新作「アーマード・コア ヴァーディクトデイ」の新情報が多数公開された「ACVD THE DEPTH」公開収録の模様をお伝えしていこう。

ステージ上に登壇したのは、本作のプロデューサーである鍋島俊文氏とディレクターの高橋直之氏、そしてプランナーの“西くん”こと西誠吉氏と、宣伝を担当している小倉康敬氏だ。さらに天の声として、上官役の加隈亜衣さん、新兵役の梶仁彦さんも参加していた。

まず最初に紹介されたのは、「アーマード・コア ヴァーディクトデイ」に収録されたマップの種類について。本作には全部で56種類のマップが収録されているが、鍋島氏や小倉氏によるとファンから「水増ししてるだけじゃないの？」という指摘もあったという。鍋島氏は「そこまで言うからにはしっかり見せなければ」と考え、時間の許す限りマップを紹介していくことになったそうだ。

本作のマップの概要について説明すると、ゲーム内には全7種のエリアがあり、それぞれのエリアに8種類のマップが存在する。マップを1つずつ攻略し、8種類のマップをすべて制覇すると、そのエリアが陥落するというシステムだ。

鍋島氏によるとすべてのエリアにテーマがあり、例えば砂漠から市街地に侵攻したりと、「敵地へ攻めていく感覚」を味わえる仕組みになっているそうだ。また小倉氏は、テーマを設定する過程で似た作りになったマップはあるものの、色が変わっただけといったバリエーションの作り方は一切していないと念を押していた。

以上のようなトークを経て、いよいよ各マップの映像が公開となった。映し出されたのは美しくも荒廃したマップの数々で、遮るものが何もない砂漠地帯から雪原地帯、歩くとダメージを受けてしまうポイントのあるマップなどが紹介されていた。さらに前作「アーマード・コアV」をベースにしたマップも存在する。どちらかというと起伏の激しいマップが多い印象で、これまで以上にマップに合ったカスタマイズが重要になってきそうだ。

また、ところどころに戦場カメラマン「フレッド・ナカノ」が動きまわるシーンが流れ、そのユーモラスな動きに会場からは笑い声があふれていた。

続いて、プレイヤーをサポートする公式Webサービス「ACVD-LINK」の詳細が明かされた。ACVD-LINKはPCやスマートフォンからオンライン上の戦況確認や、プレイヤー同士のコミュニケーションを行えるというもの。こちらは外出先でもスムーズに情報が取得できるよう、スマートフォン専用のページも作るそうだ。

ひとつめに紹介された機能「ワールド情報」では、各情勢がどこまで侵攻していて、どこまで陥落しているかが一目で分かるようになっている。この情報は、リアルタイムで随時反映されていく。

「プレイヤー詳細情報」は、「アーマード・コアV」にもあった機能で、プレイヤーの名前を始め、あらゆる情報が閲覧できるほか、メッセージをWebから更新することも可能だという。またミッションクリア情報を確認することも可能で、各ミッションの達成率などを外出先でもチェックできる。ちなみにこちらはプレイヤー個人だけでなくチームの詳細情報も閲覧でき、「ACVD-LINK」専用機能として、チーム外の人とも連絡が取れるオープンチャットや、チーム専用のBBSも用意するという。

そして、このプレイヤー詳細情報にはゲーム内で撮影したスクリーンショットを貼り付けることもできる。このスクリーンショットは3枚までアップロードでき、それ以上は古いものから削除されていくとのこと。この機能によって、自分の撮影したスクリーンショットをブログなど他のSNSに投稿したりと、さまざまな楽しみ方があるのではないかと小倉氏は話していた。

さらにゲームのセーブデータと連動したアンロックコンテンツも存在し、ストーリーの進行状況によってさまざまな要素が開放されていく。コンテンツにはゲーム本編では語られないエピソードを楽しめるものもあり、総数は30種類にもおよぶという。

Webと連動した機能はまだあり、PCやスマートフォンでアセンブル(オリジナルメカの設計図を構築すること)した内容をゲーム内に転送し、手軽にメカを組み立てられる機能が鍋島氏から発表された。

ステージ上では実際にタブレット端末からメカを組み立てる様子が実演も行われた。わずか5分足らずの間にタブレットで機体が作られ、ゲームに反映されていく姿に会場からは大きな歓声が上がっていた。Web上では装備の変更だけではなく、ステータスのチェックなどもゲームと同じ感覚でできるようだ。

本人もビックリの「上官＆新兵」のUNACボイスが配信決定！

「アーマード・コア ヴァーディクトデイ」新情報の発表はまだまだ終わらず、続いては発売後のDLCに関する情報が公開された。なんと、天の声として「ACVD THE DEPTH」に出演していた加隈亜衣さん演じる上官と、梶仁彦さん演じる新兵がUNAC用のボイスに登場、ダウンロードコンテンツとして配信されることになったのだ。

上官と新兵はあくまでも「ACVD THE DEPTH」のためのキャラクターであり、ゲーム本編には登場しない。それだけに、ファンにとっては嬉しいサプライズとなったようだ。

実はこの情報、加隈さんと梶さんにもまったく明かしていなかったそうで、ここまでクールな上官を演じ切っていた加隈さんも「お、おう…」とタジタジの様子。鍋島氏いわくセリフはすべて完成しており、ボイスの収録は来週にも急遽行われるとのことだ。

サウンド＆システム面での最新情報も

「ACVD THE DEPTH」の収録が終わると、続いて「アーマード・コア ヴァーディクトデイ」のサウンド担当で、「FreQuency」のメンバーでもある星野康太氏が登場し、さらなる新情報が公開された。

まず本作のUNACボイスには、あらかじめ8種類が搭載されているという。内訳は男性4種類、女性4種類で、星野氏は「1チームは4人体制なので、かなり多くのバリエーションが楽しめると思います」と話した。

2chステレオでもサラウンド機能を楽しめる点も本作の特徴で、例えシアターシステムを持っていない人でも臨場感あふれるサウンドを味わえるという。これにより、マップ内を飛ぶ輸送機の音なども立体的になるので、ファンの人はその辺りも注目すると、より楽しめるのではないだろうか。

さらに本作にはTIPSリストが完備されており、ゲーム内のあらゆる情報を、いつでもすぐにチェックできるようになっている。TIPSはプレイ中に画面端に流れるもので、これまではなかなか確認しきれなかったが、今回は「すべての情報を見たい」というプレイヤーのために導入することになったそうだ。

最後に、自分がカスタムしたUNACと戦える機能が搭載されることも明らかになった。自分の作り上げたUNACがどれだけの強さなのかを自ら確認できるので、非常に便利な機能になりそうだ。

約90分に渡る新情報の発表が終わると、次はいよいよ「FreQuency」のライブに。「アーマード・コア」シリーズを代表する名曲をたたみ掛ける圧巻のパフォーマンスに、ファンのボルテージも最高潮に達している様子だった。